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名称 | 刀 銘 与刕大洲住広宣(かたな めい よしゅう おおず じゅう ひろのぶ) |
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指定種別 | 市指定 |
種別 | 有形文化財 |
数量 | 1口(くち) |
指定年月日 | 昭和40年1月1日 |
所在地 | 大洲市大洲 |
所有者 | 個人 |
この刀は、長さが66.2cmで、茎(なかご、刀の下部で柄に覆われる部分)に刻まれた銘から、広宣という者が鍛えた刀とわかります。
広宣の経歴や制作時期について、残念ながら詳細はわかっていません。
ただし、櫛生村(長浜町櫛生)の出身で、江戸において刀剣の研究家となった鎌田魚妙(かまた なたえ、1727~1804年)が出版した日本刀研究書『慶長以来新刀辨疑(けいちょう いらい しんとう べんぎ)』(安永8(1779)年)によれば、広宣は大洲に居住した刀鍛冶と記されています。
また、同時期に國道(くにみち、元禄年間ごろの刀鍛冶)という刀工が、中村(大洲市中村)に住んでいたとも記されています。
そのため、この2人は、同じ時期である江戸時代前期に活躍した刀工だったと考えられています。
広宣については不明な点が多いものの、この作品は広宣が制作したものとしては唯一現存する刀であり、大洲藩刀工の歴史を知る貴重な作品といえます。
刀 銘 与刕大洲住広宣