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名称 | 中江藤樹筆黄鳥画賛(なかえとうじゅ ひつ おうちょう がさん ) |
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指定種別 | 市指定 |
種別 | 有形文化財(書跡) |
数量 | 1幅 |
指定年月日 | 昭和41年11月3日 |
所有者 | 個人 |
当資料は、1羽のウグイスが梅の古木の枝にとまっている墨絵に、中江藤樹が賛文(さんぶんー絵の鑑賞者が記した鑑賞文など)を記したものです。
墨画の作者は、伊予松山藩主であった松平定行(まつだいら さだゆき)に仕えた御用絵師(ごよう えし)・松本山雪(まつもと さんせつ、1581?~1676)で、一時、藤堂高虎にも仕えたとされる人物です。
藤樹の記した賛文には、「学問というものは、知止の上に立ってはじめて基本ができる」と説かれています。
藤樹が大洲藩を去り、母親のもとに帰る固い決意は、この「知止」の上に立ったものと言え、藤樹の思想をうかがうことのできる重要な資料といえます。
この資料は、大洲藩士・松本家に伝えられたもので、のちに川田雄琴(かわた ゆうきん)に贈られ、大洲藩校「止善書院明倫堂」におさめられたと伝えられています。「孔子木像」(市指定文化財、彫刻)、「王陽明画像」(同、絵画)、「細井広沢筆明倫堂額書」(同、書跡)などと並んで、大洲藩校の歴史を伝える貴重な資料です。
中江藤樹筆黄鳥画賛