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名称 |
藤樹筆大坪流十一ヶ条並びに川田雄琴奧書(とうじゅ しんぴつ おおつぼりゅう じゅういちかじょう ならびに かわたゆうきん おうしょ) |
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指定種別 | 市指定 |
種別 | 有形文化財(書跡) |
数量 | 1点 |
指定年月日 | 昭和46年8月30日 |
所在地 | 大洲市中村618の1(大洲市立博物館内) |
所有者 | 大洲市 |
この資料は、中江藤樹が書いた「大坪流馬術の十一ヶ条」に、寛延3(1750)年、大洲藩の儒臣(じゅしん)・川田雄琴(かわた ゆうきん)が、藤樹の真筆であると鑑定したものです。
大洲藩5代藩主・加藤泰温(かとう やすあつ)の馬術師範を務めた小林次秀(100石)が当資料を求めたところ、大野家から譲られたと奥書に記されています。
延享2(1745)年、領内で発生した火災によって、多くの藤樹の真筆が失われました。
これを憂いた川田雄琴は、門人らとともに領内に残る藤樹真筆の集録をはじめます。
こうした雄琴の活動は、領内における藤樹真筆への敬仰(けいぎょう、敬い尊ぶこと)を高めるきっかけとなりました。
この資料は、江戸時代に大洲藩教学の礎を築いた、中江藤樹と川田雄琴との筆跡が1つの文書に収められているだけではなく、大洲藩が川田雄琴を中心に陽明学を推進するなかで、藤樹を重要視しようとしたことをうかがうことのできる、貴重な資料といえます。
藤樹真筆大坪流十一ヶ条