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名称 | 金刀比羅神社算額(ことひらじんじゃ さんがく) |
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指定種別 | 県指定 |
種別 | 有形民俗文化財 |
指定年月日 | 平成17年12月27日 |
数量 | 1面 |
所在地 | 大洲市中村618の1(大洲市立博物館内) |
所有者 | 金刀比羅神社 |
本額面は、天明8(1788)年、別宮四郎兵衛猶重(べっく しろうべえ なおしげ)によって、大洲市新谷の金比羅神社に奉納され、当神社の絵馬殿に掲げられてきたものです。
縁の外寸が縦752mm、横1059mm、厚み29mmと横長で、桐材を3枚合せた面に描かれています。
構図は、平面幾何に関する問題文だけを示し、その解法を問う「遺題算額(いだい さんがく)」で、その初期のものと考えられています。
奉納者である猶重は、新谷藩の御取持方(おとりもちがた)とされます。
また、猶重の師である兵頭正甫(ひょうどう せいほ)は、新谷藩の出海村(大洲市長浜町出海)の庄屋であり、和算家の内田秀富(うちだ しゅうふ)に師事しています。
江戸期の和算家の間には、「遺題継承(いだい けいしょう)」という、ある数学者が解を示さずに著した問題を、別の数学者が解決し、さらに問題を残す風習がありました。
本額面も、猶重をはじめとした「遺題継承」の一過程を示しているものと思われます。
また、中江藤樹を擁した大洲は好学の地としても知られており、そのことを今に示す貴重な資料ともいえます。
金刀比羅神社算額
※算額は、大洲市立博物館に保管されています。