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名称 | 中江藤樹筆慎独(なかえとうじゅひつ しんどく) |
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指定種別 | 市指定 |
種別 | 有形文化財 |
数量 | 1幅 |
指定年月日 | 昭和41年11月3日 |
所在地 | 大洲市 |
所有者 | 個人 |
本書跡は、江戸時代初期の陽明学者である中江藤樹の直筆の掛軸です。
元々は、中江藤樹の門人であった大溝(おおみぞ)藩(近江国:現在の滋賀県高島市)の藩医 藤田家に伝来したとされるものですが、当市に至った経緯については不明です。
縦98cm、横18.5cmの縦長い紙の上部には、大きな文字で「慎独」と書かれ、下部には少し小さな字で「慎独」の意味が三行で書かれています。
慎独とは、儒教の思想を記した『大学』と呼ばれる経書に記されている「君子必ず其の独りを慎むなり」の一文を表したもので「人目のないところでも人の道に外れたことはしない、他人が見ていなくても自分を絶えず律していかなければならない」との意味です。
人が生きる上で持つべき心の在り方を記した本書跡は、中江藤樹の思想や哲学を垣間見えるほか、道徳や教育面でも貴重な資料といえます。
中江藤樹筆 慎独