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南海トラフ地震臨時情報について
南海トラフ地震臨時情報ついて
南海トラフ地震とは
南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域として過去に大きな被害をもたらしてきた大規模地震です。過去の事例を見てみると、これまで100~150年の周期で大規模な地震が発生しており、1707年の宝永地震のように駿河湾から四国沖の広い領域で同時に地震が発生したり、マグニチュード8クラスの大規模地震が隣接する領域で時間差をおいて発生したりするなど、その発生過程に多様性があることが分かります。
昭和東南海地震及び昭和南海地震が起きてから70年以上経過しており、南海トラフにおける次の大規模地震発生の可能性が高まってきています。地震調査研究推進本部の長期評価によると、マグニチュード8~9クラスの地震が今後30年以内に発生する確率は80%(令和7年1月1日現在)とされています。
過去の事例
南海トラフ沿いでは、1854年の安政東海地震・安政南海地震が約32時間の間隔をおいて発生した事例や、1944年の昭和東南海地震・1946年の昭和南海地震が約2年間の間隔をおいて発生した事例など時間差で巨大地震が発生した事例が知られています。今後も同様の事象が発生する可能性があるため、南海トラフ沿いで一度地震が発生した場合には注意が必要です。
(出典:内閣府)
南海トラフ地震臨時情報とは
南海トラフ地震臨時情報は、南海トラフ全域を対象に地震発生の高まりについてお知らせするもので、想定震源域内で大規模地震や地殻変動など異常な現象が観測された場合に、気象庁より発表されます。例えば、南海トラフ沿いの東側で地震が発生し、西側でも地震が続発する(後発地震)可能性が高まった場合などです。
南海トラフ地震臨時情報が発表された際は、後発地震に備え、国・県・市などからの情報に注意し、家具の固定・家族の安否確認手段の確認、非常用持ち出し袋の準備等日頃から地震の備えを再確認する防災対応をとりましょう。
南海トラフ地震臨時情報の種類
(出典:内閣府)
南海トラフ地震臨時情報発表時の対応
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)が発表された場合
日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備をする必要があります。地震発生後の避難では間に合わない可能性のある住民は1週間の事前避難を行う必要があります。
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表された場合
事前の避難は伴いませんが、日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備をしましょう。
南海トラフ地震臨時情報(調査終了)が発表された場合
地震の発生に注意しながら通常の生活を行いましょう。ただし、大規模地震発生の可能性がなくなったわけではないことに注意しましょう。
(出典:内閣府)
日頃からの備え
地震の発生に備えて、日頃からハザードマップの確認や、避難場所・避難経路、家族との連絡手段などを決めておきましょう。
また、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒・巨大地震注意)が発表された場合は、必要に応じて事前避難を行うとともに、すぐに逃げられる服装での就寝や、携帯ラジオ・携帯電話の予備バッテリーの充電などを確認するなど以下の備えを行いましょう。
迅速な避難体制・準備
- 地域のハザードマップでどのような危険があるかを確認する。
- 安全な避難場所・避難経路等を確認する。
- 家族との連絡手段を決めておく。(電話やメールは使用できないことを前提として考える)
- 非常持出品(食料、水、常備薬、お薬手帳、懐中電灯、携帯ラジオ、現金等)を常時携帯する。(就寝時でもすぐ持ち出せるよう準備する)
- すぐに逃げられる服装で就寝する。
- 屋内の安全な場所で生活する。(がけ近くの部屋から離れるなど)
- 避難情報を確実に取得できるようにする。(携帯電話の音量を通常時より大きくするなど)
室内の対策
- 窓ガラス・食器棚等の飛散防止対策をする。
- タンス類・本棚・家電製品等の転倒防止対策をする。
- 高い場所に物を置かない。
地震発生後の避難生活の備え
- 水や食料の備蓄を多めに確保する。
- 簡易トイレ・非常用トイレセット(汚物袋・凝固剤等)を用意する。
- 携帯ラジオや携帯電話の予備バッテリー等を準備する。