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米井隊員の日常(No.4)ほたるまつりとAI活用

更新日:2026年7月2日更新 印刷ページ表示

米井寛隊員の日常(No.4)ほたるまつりとAI活用

6月6日に第51回柳沢ほたるまつりが開催されました。
柳沢地区としては最大のイベントで当日は2,400名を超える来場者がありました。

 

ほたるまつりの様子は私の地域おこし協力隊としての活動を報告するYou Tubeチャンネルでも紹介していますので、ぜひご覧ください。

ほたるまつりとAI活用

わたしが地域おこし協力隊として柳沢地区に着任したのは4月。

4月中旬頃からの活動の多くは「ほたるまつりの準備」に費やされました。

わたしのミッションは「柳沢の魅力をP R」ですので、

ほたるまつりはミッションの達成と非常に親和性が高いと考えました。

イベント準備のお手伝いを通して、

私自身にどんなことができるのか?

最初の実証実験の機会ともなったのです。

わたしは「ほたるまつり準備」活動の中で

AIを活用してきました。

わたし自身が想定していた以上にAIが活躍してくれましたので

今回は地域おこし協力隊でのAI活用について

ご紹介したいと思います。

ほたるまつりの準備を通して、

わたしはAIを以下のように活用しました。

  • アイディアの幅を広げる
  • アイディアを整理し、計画にする
  • 計画を具体的な形にする
  • マーケティングを実施する

チラシ制作での出会い

最初のきっかけは私の伴走者である柳沢コミュニティーセンターの職員から

「米井さん、ほたるまつりのチラシを作ってみない?」

と声をかけられたことです。
これまでの経験から、チラシを作ったたことは何度もありましたので、喜んで引き受けました。

チラシを作るに以下のプロセスが必要です。

  • ほたるまつりの背景を知る
  • 過去のチラシを検証する
  • チラシの目的を把握する
  • ペルソナ(対象者)を設定する
  • チラシの活用方法を検討する(マーケティング)

これらの情報を自分のものにしながら

さらに自分らしいアイディアを取り込みチラシを制作していきます。

そんなチラシ制作を進める中で、素晴らしい素材と出会うことができました。

昨年のほたるまつりの準備期間中に地域の方が描いた蛍のキャラクターイラストです。

原作イラスト

たくさんの過去資料の中からでてきたイラスト。

これはなんですか?とたずねたところ

「地域の人が書いてくれたんだけど、結局は使われなかった」とのこと。

このイラストに心が動かされ始めた私は

何とか形にできないか?と考えました。

しかし、残念なことに私自身は絵を描くのが苦手。

デザイン的なセンスもなく、画像編集ソフトもありません。

そこで登場するのがAIです。

数年前までであれば、とてもハードルの高かったことが、

AIによって、

素晴らしいキャラクター原案を世界へと

羽ばたかせる強力なパートナーとなってくれたのです。

ここからは、2026年4~5月のAI活用事例をご紹介します。

*AIはまさに日進月歩の進化をしています。
 この記事を読まれている頃には大きく変わっている可能性もありますのでご了承ください。

原案イラストを変換する

原案のイラストをアレンジする技術は私自身にはありません

例えば、原案イラストでは3匹のほたるは重なり合った状態で描かれています。

これを1匹ずつ切り離して、

1体ずつのキャラクターとして

表現することさえ簡単ではありません。

この作業は私にとっては非常に難易度が高く、

専用の画像編集ソフトも必要だと思われます。

その方法を探り、学習し、実践できるまでに

いったいどれだけの日数と費用がかかるかわかりません。

この作業をAIは数秒でやってのけてくれます。

まず原案イラストをAIに取り込み、

私が使用したのは以下のスクリプトでした。

添付ファイルの画像には3匹の蛍のキャラクターが描かれています、

それぞれ別々の素材として使用できるように独立させて画像を作成し、高画質化してください。

このスクリプトから平面のキャラクターが作成され、

さらに指示を与えて、

3D化された現代的なイラストができました。

蛍のキャラクター

アイディアの幅を広げる

できあがったイラスト画像を次にどう生かすのか?

考えなければなりません。

しかし私の発想は

「ほたるまつりのチラシに使う」程度のもので、

キャラクターを生かすというところまでは及びません。

そこで、AIに尋ねます。

  • キャラクターそれぞれの背景(バックグラウンド)を設定してください
  • ほたるのキャラクターをどのように生かすことができますか?

そうすると、わたしには考えも及ばなかった斬新なアイディアが次々と出てきます。

AIの回答の中には実現不可能なように思えるアイディアや現実的ではないものも出てきます。

ここでAIを使用するうえで大切にしたいのは「人による選択」です。

AIから得られる回答は100%正解では決してありません。

アイディアが次から次へと湧き出てくる泉のようなものです。

指示をすればいくらでも湧き出てきます。

しかし、その湧き出てきたアイディアを選ぶのは人です。

何を削除し、何を選ぶのか?

取捨選択が非常に重要です。

アイディアを整理し、計画にする

AIに質問を投げかけ、出てきたアイディアを取捨選択し、実行できる計画にする必要があります。

ここでもAIを活用します。

AIにアイディアを募る

出てきたアイディアを選択する

選択されたアイディアをAIに投げる

AIが実行のためのロードマップ案を提示する

実現可能な計画に書き換える

地域の人にプレゼンするための資料をAIが作る

このように、AIとやり取りをしながら、

自分の頭の中だけでは出てこないアイディアを抽出し、

形にしていく作業を共同で行っていくイメージです。

最もダメなのは「AIに丸投げ」です。

「ほたるのキャラクターを使ってなんかしたいから、教えて」

このようなスクリプトでも答えは返ってきます。

しかし、最終的に納得のいく着地点には到達しない可能性があります。

計画を具体的な形にする

ここからは「ほたるまつりの準備」を通してわたしがAIで作成したものをご紹介していきます。

AIでこんなものが作れるというのを参考にしていただければ幸いです。

ほたるのキャラクター

メインとなるほたるのキャラクターはAIが作成しました。

当初は平面的なイラストでしたが、3Dアニメーション風に加工してもらうことで現代風の馴染みやすいイラストになったと思います。

さらにキャラクターを活用するためにロゴマークの作成を依頼しました。

ぬり絵コンクールの参加賞として用意したのが「キャラクターシール」でした。

3匹のほたるのキャラクターを用いたシールを作成したいと思い、AIにロゴマークを作ってもらいました。

ロゴマーク

作成されたロゴマークはそのまま印刷会社へデータを送信し、

素敵なシールができました。

ラインスタンプ

作成されたほたるのキャラクターを元にしてラインスタンプを作りました。

伊予弁のラインスタンプはAIに当初作ってもらいましたが、

柳沢コミセンの職員に見てもらったことろ

「こんな使い方はしない」と指摘をもらい、

意見を聞きながら、一緒に作らせていただきました。

LINEスタンプ

ほたるのキャラクターを使ったラインスタンプは

ラインストアで販売しています。

柳沢ほたるまつりの曲

AIで音楽を作れることをご存知でしょうか?

音楽専用のAIもありますが、

わたしが使用したのはGoogleが提供するAI「Gemini(無料版)」です。

ちょうど2026年4月頃から音楽を製作する機能が搭載され、

試しに作ってみたところ、素晴らしい楽曲が次々とできあがりました。

地域の方に聞いてもらったところ

「柳沢って歌ってくれとる」とそれだけで喜んでくれました。

作成した曲は敬老会、ほたるまつりの会場でB G Mとして流しました。

下記に添付した子供向けバージョンの他に

高齢者の方にも受け入れてもらえそうな「演歌バージョン」

ダンスミュージックとしても使えそうな「K- Pop風バージョン」

といったように

様々なタイプの楽曲が瞬時にできあがります。

ぬり絵企画

キャラクターを生かして、ほたるまつりで何か企画ができないかと考えていたときに出てきたアイディアが「ぬり絵コンクールの開催」でした。

これは、他の地域おこし協力隊の方にもアイディアをもらい実現しました。

ぬり絵そのものは、柳沢地区の写真をAIに取り込み

キャラクターの背景として作成しました。

ほたるのぬり絵

ほたるまつりの会場と事前の配布で集まった「ほたるのぬり絵」は後日、

大洲市内のスーパー「オズメッセ」で展示会を開催しました。

以下の画像は

ぬり絵コンクールで大賞を受賞した作品です。

ぬり絵コンクールには100点を超える作品の応募がありました。

 

ぬり絵コンクールの作品

オズメッセへの企画の提案をする際の

「企画書」もAIで作成しています。

AIが作業を大幅に軽減

​ぬり絵コンクールに関する作業のほとんどはAIがしてくれたことで、

業務にかかわる時間を大幅に短縮できました。

  • ぬり絵の作成(10パターン)
  • ぬり絵コンクールの企画書
  • 参加賞のシール作成
  • ぬり絵コンクールの賞のデザイン
  • P Rに関する方法の提示

わたしの企画でありながらも費やす労力は大きく削減でき、

地域の方にぬり絵コンクールの開催をP Rしたり

ほたるまつりの運営そのものをサポートすることができました。

マーケティングを実施する

ほたるのキャラクターを含めて、

ほたるまつりをどのようにP Rするのか?

わたしはイベント告知に関する経験は豊富でなく、

特にメディアを使ったマーケティングは経験がありませんでした。

わたしのミッションである柳沢地区の魅力をP Rとなると、

今後も報道関係の方との関係性構築は必須だと考えていました。

​そこで、ほたるのキャラクターを使って

どのようなマーケティング戦略を考えることができるのか?

AIからは多様なヒントをもらいました。

そして、

実際に大洲市内の報道関係各社へのP R活動。

また、松山市内に出向き

P R活動を実施してきました。

まとめ:AIは「地域の物語」を紡ぐパートナー

今回のほたるまつりを通したAI活用で私が学んだことは、

「AIはあくまで、地域の可能性を広げるための補助輪である」ということです。

AIは、私が苦手とするデザインや楽曲制作、マーケティングの計画、書類作成といった

作業を驚くほどのスピードでこなしてくれました。

しかし、その根底にある

「柳沢で眠っていたイラストを活かしたい」

「地域の魅力を伝えたい」という想いや、

地域の方々からいただいた

「それは使わんよ」「ここの表現はこうだよ」という

温かいフィードバックがなければ、

これらは単なる無機質な素材に過ぎなかったはずです。

私が大切にしたかったのは、

「AI×人(地域の方々)×私」の掛け算です。

AIがアイディアの種をまき、私たちがそれを吟味し、地域への愛着で育てる。

このプロセスそのものが、柳沢地区という場所をより豊かにする

新しい地域活動の形だと確信しています。

今回の「ほたるまつり」での実証実験は、あくまで第一歩です。

今後もAIという心強いパートナーを隣に、

柳沢地区のまだ見ぬ魅力を発掘し、

多くの人に届けていきたいと考えています。

もし、地域活動やPRで行き詰まっている方がいれば、

ぜひAIを「優秀な相談役」として活用してみてください。

あなたの頭の中にある漠然とした想いが、具体的な形となって動き出すはずです。

柳沢地区での挑戦は、まだ始まったばかり。

これからも、地域とともに、楽しく、新しい発信を続けていきます。