本文
「八幡浜街道夜昼峠越」が国の史跡に指定決定!
令和4年12月16日に国の文化審議会が開催され、「八幡浜街道夜昼峠越」を国の史跡に追加指定するよう文部科学大臣に答申されました。
「八幡浜街道」は、八幡浜市と西予市、八幡浜市と大洲市とを結ぶ古道のことです。
この八幡浜街道のうち「笠置峠越」(八幡浜市釜倉~西予市宇和町岩木)と呼ばれる区間は平成29年10月に国史跡に指定されていましたが、今回は八幡浜市と大洲市とを結ぶ区間の「夜昼峠越」(延べ約1.9km)が追加して指定されました。
この区間は、宇和島藩の商港であった八幡浜と大洲藩の城下とを結ぶ街道であると同時に九州からの遍路が通行した道であり、当時の状態が比較的良好に残されていることが評価されました。
大洲市内としては初めての国史跡となります。
「八幡浜街道夜昼峠越」について
この道は、夜昼峠(標高約318m)を越えて、八幡浜市川之内と大洲市平野町野田とをつないだ古道です。
この道が通行されはじめた時期は不明ですが、江戸時代前期に描かれた絵図にはすでにこの道が記載されており、少なくとも江戸時代前期以前から通行されていたことがわかります。
宇和島藩の商港であった八幡浜と、大洲藩の城下とを結んだ主要道であり、また、宇和島藩が九州から渡海した遍路を管理するため、限定的に遍路を通行させた道のひとつともなりました。
道の途中には、九州から渡海してすぐに行き倒れてしまったと思われる遍路の墓や、近代の改修によるものと考えられる石積みも残されており、多くの人々が通行したことを物語っています。
八幡浜街道夜昼峠越 全景
道の様子
遍路墓の様子
指定の範囲
赤線が指定の範囲(国土地理院 地理院地図を使用)