令和５年大洲市議会第２回定例会会議録　第３号



令和５年６月20日（火曜日）
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出席議員　 　 　
　　　　１番　　山　本　　かずや
　　　　２番　　武　田　　典　久
　　　　３番　　松　�ｺ　　憲　二
　　　　４番　　弓　達　　秀　樹
　　　　５番　　新　山　　勝　久
　　　　６番　　村　上　　松　平
　　　　７番　　東　　　　久　延
　　　　８番　　児　玉　　康比古
　　　　９番　　清　水　　美　孝
　　　１０番　　上　田　　栄　一
　　　１１番　　大　野　　立　志
　　　１２番　　安　川　　哲　生
　　　１３番　　山　本　　光　明
　　　１４番　　中　野　　寛　之
　　　１５番　　二　宮　　　　淳
　　　１６番　　桝　田　　和　美
　　　１７番　　村　上　　常　雄
　　　１８番　　宮　本　　増　憲
　　　１９番　　後　藤　　武　薫
　　　２０番　　梅　木　　加津子
　　　２１番　　田　中　　堅太郎
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欠席議員
　　　な　　　し
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出席理事者
　　市　　　　　長　　　　　　　　　二　宮　　�驕@久
　　副　　市　　長　　　　　　　　　徳　永　　善　彦
　総　務　部
　　部　　　　　長　　　　　　　　　楠　野　　　　修
　　会計管理者兼会計課長　　　　　　藤　原　　　　貴
　　総　務　課　長　　　　　　　　　矢　野　　雅　之
　　総務課長補佐　　　　　　　　　　檜　田　　　　剛
　　総務課行政係専門員兼担当係長　　森　野　　悟　志
　　財政契約課長　　　　　　　　　　中　島　　清　和
　　財政契約課長補佐　　　　　　　　土　井　　修　司
　総合政策部
　　部　　　　　長　　　　　　　　　久　保　　明　敬
　　企画情報課長　　　　　　　　　　井　上　　朋　昭
　市民福祉部
　　部　　　　　長　　　　　　　　　上　野　　康　広
　環境商工部
　　部　　　　　長　　　　　　　　　河　野　　悟　久
　農林水産部
　　部　　　　　長　　　　　　　　　木　藤　　幸　治
　　農林振興課長　　　　　　　　　　大久保　　敬　二
　建　設　部
　　部　　　　　長　　　　　　　　　泉　　　　浩　嗣
　　治水事業統括官　　　　　　　　　阿　部　　勝　義
　長浜支所
　　支　　所　　長　　　　　　　　　山　西　　利　富
　肱川支所
　　支　　所　　長　　　　　　　　　��　田　　栄　治
　河辺支所
　　支　　所　　長　　　　　　　　　窪　田　　　　敬
　農業委員会
　　事　務　局　長　　　　　　　　　久　保　　正　人
　教育委員会
　　教　　育　　長　　　　　　　　　櫛　部　　昭　彦
　　教　育　部　長　　　　　　　　　城　戸　　弘　一
　　文化スポーツ課長　　　　　　　　脇　坂　　　　剛
　大洲病院
　　事　　務　　長　　　　　　　　　大　藤　　美　樹
　監　　　査
　　委　　　　　員　　　　　　　　　神　元　　　　崇
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出席事務局職員
　　事　務　局　長　　　　　　　　　森　野　　啓　二
　　次　　　　　長　　　　　　　　　森　　　　泰　範
　　専門員兼議事係長　　　　　　　　相　原　　正　知
　　主　　　　　査　　　　　　　　　堀　部　　達　也
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議事日程　 　 　
　　令和５年６月20日　午前10時　開　議
　日程第１
会議録署名議員の指名
　日程第２
第58号議案　令和５年度大洲市一般会計補正予算（第２号）
第59号議案　令和５年度大洲市国民健康保険特別会計補正予算（第１号）
第60号議案　令和５年度大洲市後期高齢者医療特別会計補正予算（第１号）
第61号議案　令和５年度大洲市介護保険特別会計補正予算（第１号）
第62号議案　令和５年度大洲市水道事業会計補正予算（第１号）
第63号議案　令和５年度大洲市病院事業会計補正予算（第１号）
第64号議案　大洲市再生可能エネルギー発電施設の適正な設置及び管理に関する条例の制定について
第65号議案　大洲市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例等の一部改正について
第66号議案　大洲市立学校設置条例の一部改正について
第67号議案　基幹的設備改良工事（第１期）の請負契約の締結について
第68号議案　辺地に係る公共的施設の総合整備計画の変更について
第69号議案　専決処分した事件の報告並びに承認を求めることについて
（全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問、委員会付託）
　日程第３
請願第５号　核兵器禁止条約の署名・批准を政府に求める請願
（委員会付託）
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本日の会議に付した事件
　日程第１　会議録署名議員の指名
　日程第２　第58号議案〜第69号議案
　日程第３　請願第５号
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午前10時00分　開　議
○桝田和美議長　これより本日の会議を開きます。
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○桝田和美議長　本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。
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○桝田和美議長　まず、日程第１、会議録署名議員の指名を行います。
　本日の会議録署名議員に、４番弓達秀樹議員、５番新山勝久議員を指名いたします。
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○桝田和美議長　次に、日程第２、第58号議案から第69号議案までの議案12件を一括して議題といたします。
　全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問を行います。
　通告がありますので、順次発言を許します。
　まず、二宮淳議員の発言を許します。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
〔15番　二宮淳議員　登壇〕
○15番二宮淳議員　おはようございます。
　本日のトップバッターを務めさせていただきます肱風会、二宮と申します。
　約３年半という長いコロナのトンネルをやっと抜け出して明るい日差しも見えてきたのかなというふうな感じもいたしております。インバウンドの増加や、また今朝もパンフレットを持った何組かの観光客が歩いておられましたけれど、そういった国内観光客もどんどん増えていって、大洲市の経済がまた回っていってくれたらありがたいなというふうに思っております。
　それでは、通告に従いまして、一問一答方式にて順次質問をしてまいりますので、理事者の御答弁をよろしくお願いをいたします。
　まず、市のＳＤＧｓの取組についてお伺いをいたします。
　その中で、海洋ごみ対策について。
　国連サミットで採択されたＳＤＧｓの17の目標の中に、「海の豊かさを守ろう」という目標があります。
　しかしながら、その海にはプラスチックごみをはじめとした海洋ごみが漂着し、生態系を含めた海洋環境の悪化、船舶運航の障害、漁業や観光への悪影響等、様々な問題を引き起こしているのが現状です。
　その中で、最も問題視されているのがマイクロプラスチックです。マイクロプラスチックは、広く使われている定義では５ミリ以下の微細なプラスチックのものをいい、発生する主な原因は、ペットボトルやレジ袋といったプラスチック製品が側溝などから川を伝わって海へ流出し、紫外線による劣化などによって破砕されて細かくなったもので、回収することが特に難しく、既に海洋生物の生態系に深刻な影響を及ぼしており、食物連鎖によって私たち人体にも悪影響を及ぼす可能性も指摘されているところです。
　また、この問題は既に世界的なものとなっており、プラスチックを使った製品の販売禁止や無料提供の禁止などの様々な取組が行われていますが、いまだに世界中で毎年最低800万トンものプラスチックごみが流出していると言われており、瀬戸内海においても同様なことが起こっているのではないかと懸念をしております。
　大洲市にも肱川が流れていることから、特に川から海へごみが流れ出さないように内陸部からのごみの発生抑制を行う必要があると考えますが、この課題の解決に対する市の取組についてお聞かせください。
　次に、電気自動車の普及についてお尋ねをいたします。
　ＳＤＧｓの17の目標の一つに、「エネルギーをみんなに　そしてクリーンに」があります。
　そこで、我が国では、2020年に温室効果ガス排出量を全体としてゼロにするカーボンニュートラル、脱炭素社会を目指すことを宣言しました。その達成のためには、温室効果ガスの排出量を削減する必要がありますが、自動車からのＣＯ２排出量は日本全体のＣＯ２排出量の約２割とも言われ、その削減に向け、環境に優しい電気自動車等の普及が必要不可欠となっています。
　日本政府は、2035年までに乗用車新車販売における電動車の比率を100％とする目標を掲げ、それに合わせて公共用の急速充電器３万基を含む充電インフラの数を2030年までに15万基設置まで伸ばし、ガソリン車並みの利便性を図ろうとしているところですが、大洲市における充電設備の設置数はまだまだ少ない状況です。
　大洲市に観光で訪れようと計画している方が、充電施設がないために二の足を踏むこともあると伺っており、市の公共施設や観光施設への充電設備の設置が急がれます。
　まずは、市民のお手本となるべき市の公用車から電気自動車に転換していくべきと考えますが、公共施設への充電設備の設置や電気自動車の購入など計画されているのかをお伺いをいたします。
　また、民間の方にも電気自動車の購入や商業施設、マンションなどへ充電設備の設置を促していくためにも、新しく市で補助金を創設していくお考えはないかを併せてお伺いをいたします。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○二宮�驪v市長　議長
○桝田和美議長　二宮市長
〔二宮�驪v市長　登壇〕
○二宮�驪v市長　それでは。ＳＤＧｓの取組についてお答えをいたします。
　まず、海洋ごみ対策についてお答えいたします。
　議員御指摘のとおり、海洋ごみの問題は国際的な規制が必要な状況となっておりまして、このまま海洋へのプラスチックごみの流出が続きますと、2050年には海洋中のプラスチックごみの重量が魚の重量を超えるとの試算もあるなど、生態系に及ぼす影響が懸念されているところであります。
　そこで、大洲市では環境省の補助事業を活用し、令和３年度から海洋ごみの回収事業を実施しております。この事業は、漁業者の協力の下、長浜港をはじめ６つの漁港にごみ回収ボックスを設置しまして、漁労中、網などにかかった海洋ごみを回収し処分することで、海洋ごみの削減を目指すものであります。
　また、瀬戸内海における海洋ごみのうち約７割が内陸から河川を経由して海へ流れると推測されていることから、今年度、新規事業として海洋ごみ発生抑制対策事業を実施することといたしました。
　この事業は、市民参加型のボランティア清掃と啓発イベントを同時に実施することで海洋ごみに対する意識を高め、ごみを捨てるから拾うへのマインドの転換を目指すものでございまして、特に子供が楽しく参加できる取組にしたいと考えており、秋頃の開催を目指して内容を検討しています。
　また、南海放送が作成しましたＳＤＧｓ、瀬戸内海をテーマとしたドキュメンタリー番組の上映会、講演会を県内の５市町程度で実施する事業が計画されておりますので、当市でもその趣旨に賛同し、開催に向けた協議を行っているところであります。
　このような取組を通じまして、市民がこの問題への関心を高めていただけるよう工夫してまいりたいと考えているところであります。
　さらに、海洋ごみの抑制につきましては、当市だけの問題として考えるのではなく、県民が一丸となって広域的に取り組む必要があることから、現在、県と市町の連携施策に係る提案書におきまして、全市町が一斉に清掃活動や啓発イベントを実施できないか提案しているところであります。
　県と市町がチーム愛媛として、この課題に対して行政の総合力を発揮し解決できるよう努めてまいります。
　これまでも、大洲市民による清掃活動であるごみゼロ運動の実施はもとより、肱川流域会議「水中めがね」や肱川流域清流保全推進協議会において、河川美化活動等を実施してきたところではございますが、今後は市内の様々な団体にもより呼びかけて、より多くの市民の皆様が積極的に参加をいただき、拾う、捨てない、捨てさせないを実践することによって、肱川の清流保全と瀬戸内海の環境美化を推進していきたいと考えております。
　二宮議員におかれましては、肱川を思う大変意義のある御質問を誠にありがとうございます。環境美化の事業を実施する際には、私も積極的に参加をしております。どうか議員各位におかれましても、より多くの議員の皆様に御参加をいただきますようお願いを申し上げます。
　次に、電気自動車の普及についてお答えをいたします。
　当市では、令和５年２月に第５期大洲市地球温暖化実行計画事務事業編を策定し、2030年度の温室効果ガスにつきまして、基準年度の2013年度から51％削減を目標としているところでありますが、その取組の一つとして公用車を電気自動車へ転換する施策がございます。
　当該計画を立案するに当たり、重要施策プロジェクトチームを立ち上げまして、公用車を電気自動車へ転換していくことについて調査研究をしたところ、まずは充電設備が設置可能な公共施設を選定しておくべきとの提案を受けました。それを考慮した上で、今後は公用車の電気自動車への転換を計画的に推進することとしております。
　さらには、市民や観光客が市内で安心して電気自動車を御利用いただくことができるように、公共施設や観光施設等への充電設備の設置につきまして、今年度の地球温暖化実行計画推進委員会の中で、具体的な導入計画の立案に向けた調査研究を実施する予定としております。
　また、民間の方への電気自動車等の補助金を新しく創設していく考えにつきましては、現在補助メニューが当市にはございませんが、今後の脱炭素社会へ向け、電気自動車や充電設備の普及は重要であると認識をしておりますので、今年度策定を予定しております大洲市エネルギービジョンの中で、再生エネルギーをどのように活用し地域課題の解決につなげていくか、補助金の創設も含めまして調査研究をしてまいりたいと考えております。議員各位の御理解と御協力をお願い申し上げまして、以上お答えといたします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　御答弁ありがとうございます。
　ＳＤＧｓの中でも、特に環境問題について造詣の深い市長の御答弁ということで、大変元気をもらいましたし、またお任せしていったらいいなというふうに思った次第でございます。
　そういったものは継続的にまた続けていただき、よりよい社会の構築に頑張っていただきたいというふうに思っております。
　それで、再質問というか要望にはなるんですけれども、１点、電気自動車の普及についてでございますけれども、やはり市民にとってはそういった補助があったほうが電気自動車にシフトしやすいというような環境になろうかと思います。
　愛媛県内の市で、市民への電気自動車補助制度がある市は松山市、今治市、宇和島市、八幡浜市、伊予市、四国中央市、東温市が約10万円から25万円の範囲で補助を出しております。出してない、補助制度がないのは新居浜市、西条市、西予市、そしてこの大洲市だけでございます。
　ぜひ、購入補助の創設に向けてできる限り早期に実現をしていただきたいというふうな要望をいたします。御答弁はよろしいんですけれども、次の質問に入ります。
　感染症対策に係るワクチン接種についてでございますが、感染症予防事業としてワクチンの接種があるが、大洲市における予防接種についてお伺いをいたします。
　１つに、インフルエンザワクチン接種であるが、内子町では接種者の自己負担は中学校３年までと65歳以上の人は1,000円、大洲市では65歳以上の人のみ1,000円となっており、子育て世帯への配慮がなされていません。
　子育てに優しい町を目指すなら、子供に対する助成もしたほうがよいのではないか。このようなことで大洲に住まず内子に住むことにしたというようなお話はよく聞きます。接種を子供まで広げて補助をするお考えはないか、お聞かせ願います。
　２つに、帯状疱疹ワクチン接種ですが、帯状疱疹の原因は、子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルスが免疫が低下した際等に発症します。また、帯状の水ぶくれを伴う赤い発疹や強い痛みが３から４週間程度続きます。
　日本では、50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約３人に１人がかかると言われています。また、50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち約２割が、皮膚の症状が治った後も痛みが残ることがあり、３か月以上痛みが続く帯状疱疹後神経痛を発症すると言われており、年齢が高くなればなるほど帯状疱疹後神経痛の発症率も高くなります。
　そこで、各自治体では帯状疱疹の予防接種に対して助成金を支給しています。日本人の成人の90％以上は、このウイルスが体内に潜伏していて帯状疱疹を発症する可能性があります。コロナ禍において、この帯状疱疹が本市においても増加傾向になってきております。
　帯状疱疹を未然に防ぐためにも、帯状疱疹ワクチンの周知と接種の推進についてどのようにお考えなのかお尋ねをいたします。
　３つに、子宮頸がん予防ワクチンについてですが、ヒトパピローマウイルスはとてもありふれたウイルスで、８割以上の男女が一生のうちに一度は感染をしております。
　そのヒトパピローマウイルスには100種類以上の型があり、その一部にがんの発症に関係する型があり、数年から十数年をかけて子宮頸がんを発症してしまうことがあります。また、尖圭コンジローマという性感染症の原因にもなります。
　ヒトパピローマウイルスというと、子宮頸がんなどの女性の病気の原因というイメージもあるかもしれません。しかし、咽頭がんや陰茎がん、肛門がん、直腸がんなど男性に起こるがんの原因にもなるのです。女性のワクチン接種は無料ですが、男性は自己負担になります。
　厚生労働省は、男性にも無料で接種できるよう議論を始めましたが、独自に助成制度を設けている自治体もあります。
　そこで、男性の同ワクチンの接種は、咽頭がん、肛門がんなどの抑制効果が見込めるとともに、女性への子宮頸がんの予防につながることから、男性の接種費用も助成するお考えはないかお伺いをいたします。
　４つに、肺炎球菌予防ワクチンですが、肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気です。この菌は、主に気道の分泌物に含まれ、唾液などを通じて飛沫感染し、気管支炎や肺炎、敗血症などの重い合併症を引き起こすことがあります。
　特に、肺炎は日本人の死因の上位であり、中でも肺炎球菌性肺炎は成人肺炎の25％から40％を占め、高齢者や基礎疾患を有するもので重篤化しやすい疾患であることから、肺炎球菌予防ワクチンの周知と接種の推進、接種に係る自己負担分の軽減や無料化などを検討されないかお伺いをいたします。
　最後に、新型コロナウイルスワクチンの接種について、全国的に円滑な接種を実施していくことができるよう、予防接種の実施期間は令和３年２月17日から令和６年３月31日までとされており、ワクチンの接種を無料で受けることができる特例臨時接種の期間が令和６年３月末まで延長されました。
　その後のワクチン接種に係る費用はどのように考えているのかお伺いをいたします。
　次に、新型コロナウイルス感染症に対する今後の対応についてですが、関連にはなりますが、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが５類に移行されたところではあるが、移行に伴い市有施設の対応の変更点や今後の対応についてどうするのか、例えば飛沫防止のパーティションなどの取扱いをどうするのか、市民に周知するお考えはないかをお聞かせ願います。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○上野康広市民福祉部長　議長
○桝田和美議長　上野市民福祉部長
〔上野康広市民福祉部長　登壇〕
○上野康広市民福祉部長　二宮議員御質問のワクチン接種について、初めに感染症対策に係るワクチン接種についてお答えします。
　感染症予防のためのワクチン接種につきましては、法律に基づいて市区町村が主体となって実施する定期接種と希望者が各自で受ける任意接種があり、保健センターでは乳幼児期の定期接種に位置づけられているワクチンについて積極的に接種勧奨し、感染予防に努めているところでございます。
　また、その接種費用につきましては、定期接種は公費、任意接種は自己負担となっており、定期接種においては集団予防を目的とする感染症で全額が公費となるものと、個人予防を目的とする感染症で一部を自己負担いただくものとがございます。
　まず、インフルエンザのワクチン接種についてでございますが、平成13年に高齢者におけるインフルエンザの集団感染や症状の重篤化が社会問題になり、予防接種法が一部改正され、65歳以上の人に対する接種は任意接種から定期接種に移行し、現在、自己負担1,000円で接種を受けられるようになっています。
　一方、小児のインフルエンザワクチン接種は、平成６年に定期接種から任意のワクチン接種となっており、希望者が各自の判断で接種いただいている状況です。
　小児の任意接種のワクチンは、インフルエンザのほかにおたふく風邪ワクチン、髄膜炎菌ワクチン、Ａ型肝炎ワクチン等がございますが、現在のところこれら任意接種についての助成は考えておりません。
　本市では、子育て世代の経済的負担を軽減するため、本年４月から18歳、高校生世代まで子ども医療費の無償化を拡充し、医療面での支援を強化したところでございますので、御理解を賜りますようお願いいたします。
　次に、帯状疱疹ワクチンの接種についてですが、昨年あたりから、テレビのＣＭ等もありワクチンに対する認知度が高まっています。
　本市においても、新型コロナワクチン接種会場や各保健センターにリーフレットを設置し、ワクチン接種の予防効果等をお知らせしているところでございます。
　50歳以上の方は、ワクチン接種をすることで予防につながりますので、ワクチン接種を希望される方はかかりつけ医等に相談されることをお勧めしています。
　この帯状疱疹ワクチンについても、予防接種法上、任意接種に分類されており、現段階では助成の検討は行っておりませんが、定期接種化について国の予防接種ワクチン分科会で審議されておりますので、経過を注視してまいりたいと考えております。
　次に、ＨＰＶワクチン、子宮頸がん予防ワクチンについては、小学６年生から高校１年生の女子と、キャッチアップ接種として平成９年から平成19年生まれの女性に対してワクチン接種の有効性や必要性を周知し接種勧奨を行っているところでございます。
　議員御指摘のとおり、４価ＨＰＶワクチンについては、近年、男性に対しても肛門がんや尖圭コンジローマの予防に対する効果が認められておりますが、男性への接種については、現在科学的知見に基づき、予防接種法上の位置づけについて審議を始められたところでありますので、その動向を注視してまいりたいと思います。
　次に、肺炎球菌ワクチン接種でございますが、平成26年度から65歳以上の高齢者を対象に定期接種として実施しており、現在65歳を迎えた人と未接種者に対して予防接種受診券を郵送しワクチン接種を呼びかけています。
　接種状況につきましては、令和４年度は447人の方が接種されており、３月末現在65歳以上の高齢者１万5,145人のうち、接種済みの方は9,701人、64.1％となっています。
　なお、接種費用については、8,288円のところ自己負担4,000円で接種できるよう負担の軽減を図っております。
　この予防接種を受けることで、高齢者は肺炎の重症化と死亡リスクを軽減することができますので、引き続き接種勧奨に努めてまいりたいと考えております。
　最後に、新型コロナウイルスワクチンの接種についてですが、令和５年春開始接種を、５月８日から65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人など対象を限定して実施しております。秋開始接種につきましては、９月以降に５歳以上を対象として実施する予定でございます。
　なお、令和６年４月以降のワクチン接種の在り方につきましては、国において令和５年度中に結論が得られるよう検討がなされますので、費用等を含めワクチンの接種につきまして、その動向を注視しながら本市も対応してまいりたいと考えております。
　続いて、新型コロナウイルス感染症に対する今後の対応についてお答えします。
　新型コロナウイルス感染症の位置づけは、令和５年５月８日から５類感染症になりました。法律に基づき、行政が様々な要請、関与をしていく仕組みから、個人の選択を尊重し自主的な取組をベースとした対応に変わりました。
　市では、新型コロナウイルス感染症対策として、感染拡大時期から施設の利用制限やイベントの中止など対応状況を逐次市ホームページにおいて周知するとともに、各施設等において注意喚起のポスター等を掲示して感染対策を呼びかけてきたところでございます。
　各公民館や貸館におきましても、警戒レベルに応じて会議の人数や飲食の制限を実施してまいりましたが、５月８日以降はこれらの利用制限はなくなりましたので、コロナ禍前のような使い方、御利用がいただける状況となっています。
　しかしながら、新型コロナウイルス自体がなくなったわけではありませんので、パーティションや消毒液の配置、検温、換気等の感染対策につきましては、それぞれの施設、職場の実情に応じて判断することとし、統一した対応とはいたしておりません。
　御利用いただく施設等の感染対策への御理解と御協力をお願いいたします。
　また、職員に対しましては、引き続き３密の回避、人と人との距離の確保、手洗い等の手指衛生など、個人の基本的な感染対策の励行を指示しております。マスクの着用は個人の判断に委ねておりますが、窓口業務に従事する職員については十分に配慮するよう呼びかけており、これらの窓口では飛沫防止のパーティションの設置も継続している状況でございます。
　新型コロナウイルス感染症が５類移行後、徐々に日常生活を取り戻しつつありますが、今月16日、新型コロナウイルス対策を助言する専門家組織から、夏の間に一定の感染拡大が生じる可能性があるとの見解が示されました。
　基本的な感染対策の継続は不可欠でありますので、窓口対応については現況のまましばらく様子を見たいと考えております。
　なお、市のホームページでは、５類移行後の変更点やワクチン接種に関することなど、市民の皆様に御留意いただきたい情報を随時更新してお知らせをしております。
　引き続き、タイムリーな情報の提供に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願いを申し上げ、以上答弁といたします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　御答弁ありがとうございます。
　ワクチン接種についてですけれども、大変これは重要なことなんですが、市民に対してどのように周知をしてるのか、ちょっとお聞かせいただければと思います。
　そして、あとインフルエンザワクチンについて、子供に関しては子ども医療費が18歳まで無料なんだからやらないみたいな感じで言われたわけですけれども、それはまた別の問題として、内子町でもやってるんだから大洲市でもぜひとも子供のワクチン接種の補助なり無料化なり、もっと御検討いただけないかを再度お伺いをいたします。
○上野康広市民福祉部長　議長
○桝田和美議長　上野市民福祉部長
○上野康広市民福祉部長　ただいまの再質問にお答えいたします。
　今申し上げましたワクチンの接種等につきましては、保健センターにおいてそれぞれのワクチンの有効性等を、市民の皆様に健診等様々な機会を通じましてお知らせ、接種勧奨を行っているところでございます。
　また、小児のインフルエンザワクチンについてでございますが、このワクチンの接種は12歳までの子供は毎年２回の接種が必要となっております。
　その効果につきましては、Ａ型で30％から60％、Ｂ型ではさらに低くなると言われておりまして、この予防効果への疑問や副反応や重症化に対する不安などから接種を控える小児保護者もおられるのが現状でございます。
　そのようなことから、現在任意接種として各自の判断で接種をいただいておりまして、今のところは、先ほど申し上げましたとおり各自の判断で接種いただき、費用につきましては御負担をいただきたいと考えております。
　なお、現在インフルエンザワクチンは接種いたしましてもかかってしまう子供がおりますが、先ほど申し上げましたとおり、医療費の無償化を拡大いたしましたので、こういった医療費については負担軽減を図れるものと考えております。
　以上、答弁といたします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　ワクチン接種の概要というか、そのお知らせは保健センターでしてるからと言われたんですけれども、それは足を運んで保健センターに行かなければ分からないんで、できれば広報なりホームページなりでそういった周知というのをもっとしてほしいというふうに思っております。
　あと、子供に対するワクチン接種はもうどうしてもやらないみたいなことの御回答なので、あんまり言っても駄目かもしれませんけれども、前向きに御検討をいただければありがたいなというふうに思います。
　それとあと、今後の対応についてでございますが、これは各施設に任せているというふうなお話だったんですけれども、ある程度一定の基準があったほうがやりやすいんじゃないかと思うんです、各施設へ任せるというよりは。
　西条市などは、ホームページでどういうふうにしてるかというのを載せてたりしますし、各施設に任せるというのはどうなのかちょっと私も分かりませんが、そこのお考えをお聞かせ願いたいのと、パーティションをのけた施設では、そのパーティションを廃棄するのか、それとも保存しとくのか、そういった問題も出てこようかと思うんですけれど、そこをお聞かせ願います。
○上野康広市民福祉部長　議長
○桝田和美議長　上野市民福祉部長
○上野康広市民福祉部長　ただいまの再質問にお答えいたします。
　それぞれの施設において、市民との関わり方、対応状況が異なってまいりますので、その状況を踏まえまして各施設、職場において判断をするようにということで、総務課のほうから文書による周知を図っております。
　ですから、基本的には感染予防対策を十分気をつけてやっておるというような状況でございます。そのことにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、次の第９波がというようなアナウンスもされておるような状況がございますので、各職場において十分気をつけているというような現状でございます。
　なお、市役所の一部におきましては、飛沫防止のパーティションをもう既に設置してない場所があるんですが、こういったパーティションにつきましては、次の感染拡大に備えまして保管するというような形で市役所の中では対応させていただいております。
　以上、答弁といたします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　分かりました。
　それでは、次の質問に入ります。
　公共建築物の管理等についてでございますが、まず公営住宅について、大洲市では平成29年３月に公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進に関する基本的な方向性を定めた大洲市公共施設等総合管理計画を策定し、その後、令和３年度には計画策定後の社会経済情勢や計画の進捗状況等を踏まえるとともに、総務省の通知を受けて改定されています。
　この計画の対象となっている公共建築物のうち、公営住宅についてお伺いをいたします。
　現在、大洲市では何棟の住宅があり、入居率はどのようになっているのか、どのくらいの公営住宅を長寿命化するのか、また政策空き家は何棟くらいあり、今後はどうするおつもりなのかお伺いをいたします。
　城山市営住宅では、ムカデが部屋に入ってきて大変な思いをされている住人がおられるとお聞きします。害虫対策はどのようにされるのか、また草刈りなど管理は住民任せで市はタッチしないのかお伺いをいたします。
　次に、保健福祉系施設等についてですが、それぞれの設置に関する条例が制定されており、利用料金が規定されていますが、その利用料金は他の市町村に比べて割高ではないでしょうか。営利目的ではないはずなので、もう少し利用しやすい料金設定にすべきではないか。特に、福祉センターは予約したら何か月前でもキャンセル料が発生するとのことです。それも、借りる市民にとってはハードルになっております。気安く利用できるように、利用条例の見直しをするお考えはないのかお伺いをいたします。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○上野康広市民福祉部長　議長
○桝田和美議長　上野市民福祉部長
〔上野康広市民福祉部長　登壇〕
○上野康広市民福祉部長　それでは、御質問の公共建築物の管理等についてのうち、保健福祉系施設等の利用料金についてお答えいたします。
　大洲市福祉センターは、市民の福祉の増進及び福祉意識の高揚を図るため、平成11年度に整備されました。
　児童、高齢者、障がい者等を含めた全ての市民が、自助、共助の精神を培い明るい社会を目指す保健福祉の総合的な拠点施設となっております。
　当センターの２階には保健センターがあり、乳幼児等の健診や各種学級等で多くの親子連れが利用しております。３階の老人福祉センターは、高齢者が健康増進のための機器の利用や趣味のサークル活動などにも利用されています。
　貸館となっております多目的ホールや会議室等の利用につきましては、市が主催する、または共催する事業に当たっては利用日の６か月前から、その他は利用日の３か月前から予約の受付を行っており、利用金額につきましては大洲市内の主な施設の会議室や県内の総合福祉センター等の会議室の平米当たりの単価などを参考に設定しております。
　センターの利用状況でございますが、令和４年度はセンター全体で3,700件、４万7,251人の方が利用されており、このうち貸館の利用は789件、１万6,207人でございます。
　その内訳は、料金を免除した市の主催、共催事業での利用が551件１万612人、料金を徴収した利用が238件5,595人となっており、利用料収入は約271万円となっております。
　なお、貸館の利用予約において、日程の変更については料金をいただくことはなく対応しておりますが、キャンセルにつきましては条例等の規定により、利用日の10日前までに連絡があった場合は利用料金の50％を、それ以降になると100％の金額を納入いただいております。
　キャンセル料の徴収実績は、令和３年度が５業者から６万8,320円、令和４年度は４業者１団体から２万8,480円となっております。
　総合福祉センターは、市民の皆様の健康及び福祉の増進のための拠点施設として、広く市民の皆様や福祉団体等に気軽に御利用いただける施設でありたいと願っております。
　議員御指摘のとおり、キャンセル料のほか利用時間の区分を時間単位にしてほしいといった声もあるようですので、類似の施設の状況なども踏まえ、見直しを検討したいと思います。
　以上、答弁といたします。
○泉浩嗣建設部長　議長
○桝田和美議長　泉建設部長
〔泉浩嗣建設部長　登壇〕
○泉浩嗣建設部長　二宮議員御質問の公共建築物の管理等についてのうち、私からは公営住宅についてお答えいたします。
　初めに、大洲市公営住宅の状況でございますが、令和５年４月１日現在、68団地264棟1,084戸を管理しております。
　入居率は、政策空き家を除きますと85.6％になっております。
　次に、公営住宅の長寿命化や今後の政策空き家等の計画でございますが、大洲市では平成29年度に計画期間を平成30年度から令和９年度までの10年間とする公営住宅等長寿命化計画を策定いたしました。
　この計画では、人口や世帯数等の推計から、10年後の公営住宅の目標管理戸数を算出し、残すべき団地と用途廃止を進める団地に仕分け、残すべき団地につきましては、経常的な維持管理に加え予防、保全的な修繕や改修を行うことにより長寿命化を図ろうとするものでございます。
　この計画において長寿命化を図る団地は、堀の内団地、慶雲寺団地、小浦団地、大和団地、鹿野川団地、下石丸団地の６団地で17棟でございます。そのうち、慶雲寺団地につきましては、平成30年度に長寿命化につながる屋上防水工事を実施しております。
　そのほかの団地の対応につきましては、平成30年７月豪雨災害の影響により計画に遅れが生じたため、現在、計画の見直しを行っております。
　次に、政策空き家でございますが、政策空き家とは、公営住宅の中で耐用年数が経過し老朽化が進んでいる団地で、建て替え、用途廃止を決定するまでの間に新たな入居募集を停止しているものでありまして、現在25団地、221戸ございます。
　このうち17団地につきましては、現在入居している方が退去した後、順次用途を廃止し撤去することとしております。
　今後も、人口動態を見据えた全体的な公営住宅の供給量を把握しながら、必要戸数の確保と適正な維持管理に努めてまいりたいと考えております。
　最後に、害虫対策についてお答えいたします。
　シロアリなど建物自体に悪影響をもたらす場合の対策や虫の侵入を防ぐための外壁修繕など、市が直接対応するものもございますが、御指摘のありましたムカデを含むゴキブリ、ハエ、蚊など、いわゆる害虫の対策につきましては、基本的に入居者の皆様に対応をお願いしており、御相談がありましたら駆除に関するアドバイスを行っているところでございます。
　草刈りにつきましても入居者の皆様で御対応いただいておりますが、空き家周辺につきましては市で行っております。
　今後におきましても、公営住宅敷地内の良好な居住環境を確保するために、入居者の皆様と協力して環境美化に努めてまいりたいと考えております。御理解と御協力をお願い申し上げまして、お答えといたします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　まず、保健福祉施設等の利用料金につきまして、また見直していただけるということでありがたく思っております。
　ただ１点、確認なんですけれども、キャンセル料に関して10日前に発生するという話だったんですけれど、総合福祉センターでも10日前に発生するんですか、何か月も前に発生するというようなことをお聞きしたんですけれど、ちょっとお願いいたします。
○上野康広市民福祉部長　議長
○桝田和美議長　上野市民福祉部長
○上野康広市民福祉部長　ただいまの再質問にお答えいたします。
　キャンセルにつきましては、予約というのが利用日の３か月前から受付を行っております。電話を受けた日、または窓口で申込みがあった日を予約日としております。その予約日の翌日から３日以内のキャンセルであれば発生はしないんですが、３日以降でありますと、先ほど申し上げましたとおり10日前までの期間では50％が発生しておる状況でございます。10日を切りますと100％いただくというような条例の規定の定めになっております。
　以上、答弁といたします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　３か月前に予約して、そのもう３日後にはキャンセル料が発生するという考えなんですよね。だから、一般的に考えるとちょっとそれはひどいというか、どうなのかなって思うんです。だから、たった３日しか猶予がないっていうのはやっぱり10日でも１か月でもいいんですけれど、もうちょっと猶予を持たせられないのかなというふうに思いますけれど、そこら辺の改定をされる考えはないかお伺いします。
○上野康広市民福祉部長　議長
○桝田和美議長　上野市民福祉部長
○上野康広市民福祉部長　お答えいたします。
　御指摘のあった点について、私どもも本当におっしゃられるとおりだと改めて感じております。できるだけ市民の皆様が利用しやすい施設となりますように、今回、条例の改正等を検討したいと思います。
　　　（15番二宮淳議員「ありがとうございます」と呼ぶ）
　以上で答弁といたします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　ありがとうございます。
　公営住宅についてちょっとお伺いするんですけれども、害虫対策はもう入居者に任せるというようなお答えだったんですけれども、構造上もうドアの下に隙間があるそうなんです。だから、そこから害虫が入ってくるというのはもう物理的にしょうがないんですけれども、そういったことに対してもやっぱり住民任せということで市はタッチしないんでしょうか。
○泉浩嗣建設部長　議長
○桝田和美議長　泉建設部長
○泉浩嗣建設部長　建物の構造本体に関することについては、現地のほうをちょっと確認させていただいて、それで対応のほうを考えていきたいと考えております。よろしくお願いします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　ありがとうございます。
　それでは、次の質問に入ります。
　国道378号について、沖浦から須沢間の安全対策についてでございます。
　国道378号は、大型トラックなどの交通量がかなり多くなってきております。市内の中で、唯一道が曲がりくねり、交通に支障を来しているのが沖浦から須沢の区間であります。
　ここは急峻な山肌が道路端まで迫り、落石の危険もあり、通行止めなどになった過去があります。また、急カーブのため、ガードレールに接触したり車同士の衝突などがあったり、かなりの事故が発生しているようです。４月にはここで交通死亡事故も起こっております。今後、東南海地震などでの崖崩れで交通に支障を来す不安があり、原発事故の避難路として交通の確保はなされなければなりませんし、交通事故対策もしなくてはなりません。
　そこで、以前にも提案はしたのですが、この区間をトンネルでつなげれば、ドライバーの利便性がよくなり安全性も向上すると思います。大洲市として地域住民の利便性のみならず、一般ドライバーの負担軽減や安全性の意味からも県に強く働きかけをしていただき、その実現を望むものですが、お考えをお聞かせ願います。
　大型車両の走行に伴う周辺住民への影響と対策についてですが、長浜高校前辺りの道は路面の傷みが早く凸凹になってしまい、周辺の住民は騒音、振動等でかなり迷惑を受けておられます。随時、舗装はやり直しているようであるが、いまだに改善されていない部分もあるとお聞きします。抜本的な対策が必要ではないかと思いますが、どうでしょうか。
　また、大型トラックの往来も激しく、過積載と思われる車への対応も必要と考えますが、どうでしょうか。
○泉浩嗣建設部長　議長
○桝田和美議長　泉建設部長
〔泉浩嗣建設部長　登壇〕
○泉浩嗣建設部長　二宮議員御質問の、国道378号についてお答えいたします。
　初めに、沖浦から須沢間の安全対策についてお答えいたします。
　国道378号は、伊予灘沿いの伊予市、大洲市、八幡浜市を結び、さらには西予市を経て宇和島市に至る海岸地域の幹線道路であり、沿線の経済、産業の振興と住民の生活を支える重要な役割を担っている路線であると認識しております。
　しかしながら、御指摘のとおり、沖浦から須沢の区間につきましては、海岸沿いの急峻な地形に急カーブが連続している上、災害等によるのり面崩壊の危険性が高い区間もあるほか、冬季には風や波の影響を受け、連日、路上に波しぶきが上がり、通行に支障を来す箇所がございます。
　このため、当市のほか伊予市、八幡浜市の３市で組織する国道378号整備促進協議会において、愛媛県に対し当該区間を含む沖浦から出海地区にかけての抜本的な防災対策の実施について要望を行っているところでございます。
　御提案のトンネル整備につきましては、愛媛県から、改良済みの国道の２次改築に当たることや多額の事業費を要することから慎重に検討を行う必要があり、当面の事業化は困難と伺っております。
　しかしながら、当路線は原発事故等の有事の際、避難路としての役割を担うなど、地域にとって欠かすことのできない重要路線であることから、交通安全の確保はもとより、異常気象時の安全性の向上を図る必要があると考えております。
　市といたしましては、今後も引き続き関係機関と連携を密にし、防災対策の一層の促進に向けた要望活動等に取り組んでまいりますので、御理解いただきますようお願いいたします。
　次に、大型車両の走行に伴う周辺住民への影響についてお答えいたします。
　御指摘のありました長浜高校前の道路につきましては、先ほど申し上げましたとおり、国道378号が海岸地域の幹線道路であり、１日当たりの交通量が約5,000台と多いため、路面の損傷が見受けられたものと思われます。
　このため、愛媛県では、令和４年度に新長浜大橋右岸の長浜支所前から直角カーブまでの直線区間について、車道の全面舗装を実施されました。また、今年度におきましても、県道大洲長浜線との交差部まで路面整備を計画されておりますので、騒音、振動等につきましてはしばらく様子を見ていただければと思います。
　なお、愛媛県では道路パトロールを随時実施しており、必要に応じて路面の補修を行っていると伺っております。
　最後に、大型トラックなど過積載への対応についてお答えいたします。
　大型トラックなど貨物車両が最大積載量を超えた過積載の状態で走行いたしますと、ブレーキの利きが悪くなるなど重大事故の原因になる可能性が大きくなります。また、貨物が道路に散乱するリスクや、道路や橋などを損傷するリスクも高まります。
　過積載防止につきましては、道路交通法、道路運送車両法などの法律に規定されており、工事等の請負者には法の遵守が求められ、違反した場合には、法に基づく罰金をはじめ車両使用停止処分や事業停止処分など様々な罰則に処されることもあります。
　また、大洲市では大洲市建設工事特記仕様書において、ダンプ、トラックの過積載防止を明記し、さらに各工事現場では抜き打ちで積載車両の点検を行うなど、過積載防止に努めているところでございます。
　今後におきましても、引き続き関係機関と連携を図りながら、運搬車両の指導監督に努めてまいります。議員各位の御理解をお願い申し上げまして、以上お答えといたします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　沖浦から須沢間の安全対策についてでございますけれども、ちょっとはっきり分からなかったんですけれど、もうトンネルは掘らないというふうにお答えされたんでしょうか。もしそうであるならば、ほかのどのような方法でこの安全対策をされるおつもりなのか、お伺いします。
○泉浩嗣建設部長　議長
○桝田和美議長　泉建設部長
○泉浩嗣建設部長　トンネル整備につきましては、慎重に検討を行う必要があるので、当面の事業化は困難というふうな回答を得ております。
　整備の方法につきましては、防災対策を促進するということで、連続する急カーブの解消であったり、のり面の補強対策、それとあと冬季の高波対策、そういったものを実施していくというふうなことで聞いております。
　以上でございます。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　そういったことはもう本当に小手先だけの事業で、本当に災害が起こったときに多分通用しないんです。だから、もうトンネルしか私はないと思うんですけれども、様子見じゃなくてしっかりと県に訴えていって、早期の実現を望みますけれども、強くそこらは県に訴えていただきたいと思います。
　そして、大型車両に伴う周辺住民への影響ということで、騒音、振動と、これもしばらく様子見というふうにお答えされたんですけれど、住民にとってみればしばらく様子見では済まない、本当に喫緊の課題で、もう夜寝るのも大変、もう家にもひびが入る、そういうことを言われてる住民は多くいるんです。だから、しばらく様子見ってそんな問題を先送りにしている場合ではないと思うんですけれど、どうでしょうか。
○泉浩嗣建設部長　議長
○桝田和美議長　泉建設部長
○泉浩嗣建設部長　先ほど御答弁申し上げましたように、長浜高校前の直線区間については、もう全面舗装を令和４年度に終わらせています。今年度についてはそこの直角カーブから県道との交差部分、また同じように舗装の改修をされるように聞いてます。
　舗装厚についても、普通の市道と違って国道ですので、国道56号と同様に舗装厚が10センチのごつい舗装になっていますので、それでちょっと振動等についてもがたがたのときよりは抑えられるというふうに考えておりますので、御理解いただいたらと思います。
　以上でございます。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　確かに舗装し出したのは分かってるんです。直角カーブから次へやるっていうのは分かってるんですけれど、それでも同じように振動が来るって住民が訴えておられるんです。だから、もう小手先だけじゃなくって根本的に何かその対策をしなきゃいけないんじゃないかなということで言っているんですけれども、そのような根本的な対策をするお考えはないでしょうか。
○泉浩嗣建設部長　議長
○桝田和美議長　泉建設部長
○泉浩嗣建設部長　根本的な対策となりますと、恐らく積載、大型車両がメインになってこようかと思うんですが、スピード関係、速度関係、その辺の速度規制なんかをちょっと警察等と御相談させていただくようなことになるのではないかと思います。
　以上でございます。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　本当にそこに住まれてる方は、１人だけじゃなく何軒もですけれど、本当に苦労されているので、ちゃんと目を向けてあげてください。もうお願いになりますけれども。
　では、次の質問に入ります。
　末永家住宅についてですが、末永家住宅の旧主屋と百帖座敷の保存活用について。
　末永家住宅旧主屋並びに末永家住宅百帖敷座敷は、平成15年に国登録有形文化財に登録されており、歴史的、文化的、技術的にも価値のある貴重な建物であります。これを修復、保存して地域づくりに取り組みたいとのことですが、応急的な修復だけでその活用においては耐震性の問題という理由で利活用はなされていない状況です。
　百帖座敷は何とか保存されていますが、主屋のほうはかなり傷みが出てきており、このままでは修復が不可能なような状況になっております。できれば、常時入室が可能で、喫茶コーナーや展示室を併設することやお月見などのイベントに活用ができるようにすることは必要に思います。
　主屋は、このままではますます建造物の老朽化が進みどうしようもないときが来るのではないかと心配をしております。せっかく御寄附をいただいた末永家に対しあまりにも無情であると言わざるを得ません。
　ぜひ、早期に具体的な整備スケジュールを立てて保存、活用していただきたいが、そのお考えをお聞かせ願います。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○脇坂剛文化スポーツ課長　議長
○桝田和美議長　脇坂文化スポーツ課長
〔脇坂剛文化スポーツ課長　登壇〕
○脇坂剛文化スポーツ課長　議員御質問の、末永家住宅の旧主屋と百帖座敷の保存、活用についてお答えをいたします。
　末永家住宅は、明治期に回漕業により財をなした末永四郎平氏によって建築された建物であり、旧主屋と百帖座敷の２つの建物が平成15年１月に国の有形文化財に登録をされております。
　その後、平成22年度に旧主屋及び百帖座敷の屋根瓦全面ふき替え、外壁しっくいや板張りの外部建具など外観の修復工事を実施し、平成23年１月より開館しているところであります。
　議員御指摘のとおり、旧主屋については耐震性に問題があることから外観のみを公開しているのが実情でございますが、議員が懸念されておりますような建物の損傷につきましては、平成22年度の修復工事以降も住宅各所の修繕を実施していることで、深刻な状況には至っていないものと認識をしております。
　また、議員御提案の旧主屋の常設の喫茶コーナーや展示室併設などの利活用に向けた整備につきましては、耐震補強などに多額の費用を要することなどから、そのニーズを検証しながら慎重に検討を進めていく必要があり、現段階では課題が多いと認識をしております。
　まずは、2016年に開催され好評でありました歴史的建造物と風雅な日本料理がコラボした南予プレミアムダイニングのように、百帖座敷やイベント広場、さらには駐車場や屋外トイレなども合わせて、地域の活性化や盛り上がりにつながるような有効活用について協議を深めていくことが重要であると考えております。
　引き続き、末永家住宅を含む文化財の保存、活用、整備につきましては、大洲市公共施設等総合管理計画に定める基本方針などを踏まえながら、将来的な在り方などを整理した上で、文化財としての価値を損なわないよう適切な保存を図るとともに、総合的に検討してまいりますので、御理解、御支援をいただきますようお願いをいたします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　主屋について深刻な状況にはなっていないっていうような御答弁だったんですけれど、いや私は深刻な状況になってるから質問させていただいたんで、もうこのままでは崩れ去ってしまうというような状況だと私は思っております。そこの再確認と、活用に向けては課題が多いので検討と言われてましたけれど、検討検討、いつも検討なんで、何も実現に向けて利活用ができてない状況が何年も続いてるんです。だから、もうそんな何年も待たされるのではなくって、すぐにでも活用できるような方法を取っていただけないかなと思うんですけれど、いかがでしょうか。
○脇坂剛文化スポーツ課長　議長
○桝田和美議長　脇坂文化スポーツ課長
○脇坂剛文化スポーツ課長　それでは、お答えいたします。
　主屋につきましては、先週も学芸員と一緒に建物の中も入って確認をしたんですが、大きな雨漏りなどの破損などは見られず、適正に管理しているものと認識をしているところでございます。
　もう一点、活用につきましての具体的なスケジュールについては策定はしておりませんが、確かに末永家住宅の整備活用は、地域の魅力を多くの方々にアピールすることができる地域活性化のための有効な手段の一つであるとは認識をしております。
　しかしながら、耐震性の問題や設備の近代化の問題、それから事業者や経営者の受け手、やり手の問題や集客におけるコンセプト等々の問題など、課題が多いと考えているところでもあります。
　まずは、地域の皆様と末永家住宅の利活用についてどのように利活用していくんだという意識を確認しながら、目指す方向性や姿、管理運営や維持の仕方など、地域住民の皆様の理解を含めた、行政やその他を巻き込んだ機運醸成が必要であると考えています。
　以上です。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　ありがとうございます。
　本当に早く住民とそういう御相談をされて、利活用に関してもっと早期にできるように、住民は望んでるんです、利活用が早くできることを。ですから、多分話しても早く使わせてくれっていう声が多いとは思うんですけれども、ぜひとも耐震性の問題と言わずに、内子座だって今でこそ改修しておりますけれども、以前は耐震性がなくても公開をしておりました。そのように、できれば早い利活用ができるようにお願いをしたいと思います。
　次に、では無縁遺骨の状況と対策についてでございます。
　大洲市で保管、管理している無縁遺骨についてですが、高齢化が進み地縁や血縁が薄れる中、この無縁遺骨が急増していると言われています。孤独死などで遺体の引取り手が現れない場合、死亡地の市町村は死者の戸籍などを調べ親族を探しますが、親族が見つからなかったり拒否されたりした場合、市町村は墓地埋葬法に基づき遺体を火葬し、遺骨の多くは市町村が引取り供養しているようです。
　ここ20年ほどの間に、引取り手がおらず無縁納骨堂に安置されている遺骨が全国で増加しているようです。日本では、死後、火葬をしたりお墓に納骨したりする人がいない場合、自治体が遺族の代わりに行わなければならないことになっています。高齢化が進み地縁や血縁が薄れる中で、引き取る人がいない死者が増えているそうです。
　総務省では、初めて自治体への実態調査をしたそうであるが、無縁遺骨について、この大洲市で保管、管理しているものはどのような結果となったのでしょうか。
　次に、身元不明遺体等への対応についてですが、身元が分からない遺体や身元が判明していても親族に引取りの意思がない場合など、行政が火葬代などを負担しなければならないことがあると思います。
　その場合には、遺留金を葬祭費に使えるような対応も必要と考えますが、今後どのように取り扱うおつもりかお伺いをいたします。
　次に、独居高齢者の孤独死対策についてでございますが、身寄りのない独居の高齢者もそのようなことになりかねないが、そのような方に対して孤独死とならないような対策を大洲市としてはどのようにしているのかお伺いをいたします。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○上野康広市民福祉部長　議長
○桝田和美議長　上野市民福祉部長
〔上野康広市民福祉部長　登壇〕
○上野康広市民福祉部長　御質問の、無縁遺骨の状況と対策についてお答えします。
　初めに、大洲市で保管、管理している無縁遺骨についてでございますが、現在、大洲市における無縁遺骨は、大洲南中学校裏にある養老院先亡塔に100柱、長浜の市営大平墓地に30柱、肱川の市営桂が丘公園墓地に２柱の計132柱を保管しております。
　次に、身元不明遺体等への対応でございますが、身元不明者など火葬等の実施者がいない遺体については、市町村が火葬等を行い、その費用は亡くなった方の遺留金を充てたり、また亡くなった方の相続人等に費用の弁償を求めることができることとなっております。
　昨年度、市が火葬等を行った事案は５件あり、そのうち４件は遺留金で賄うことができ、残り１件は一部費用を生活保護の葬祭扶助費で対応いたしました。
　なお、５件のうち４件につきましては、火葬後、親族等が遺骨を引き取り先祖の墓で供養をされておりますが、１件は養老院先亡塔で無縁遺骨として保管しております。
　最後に、独居高齢者の孤独死対策についてですが、市では独居高齢者名簿を作成し、民生児童委員にお渡しし、安否確認などの見守り支援に活用していただいているほか、急病等緊急時における迅速かつ適切な連絡体制として、緊急通報装置貸与事業や安心カードみまもり支援事業を実施しております。
　この緊急通報装置ですが、希望された独居高齢者等の自宅の電話回線に設置し、緊急時に協力員や社会福祉協議会に通報される救助体制を整えており、現在109台を設置しております。
　また、郵便局や新聞販売店等、民間事業者26機関と大洲市高齢者見守りネットワークを締結し、異変を察知した際に情報をいち早く行政や社会福祉協議会等へ提供いただく通報体制を構築しており、これまでにも締結事業者からの情報提供により、独居高齢者の人命救助につながった事例がございます。
　今後も、引き続き各種事業の周知啓発に努め、高齢者が安心して暮らせるまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げ、以上お答えといたします。
○15番二宮淳議員　議長
○桝田和美議長　二宮淳議員
○15番二宮淳議員　ありがとうございます。
　独居高齢者にも優しい行政をしている大洲市というふうに承っておきます。
　以上で私の質問を終わります。
　　　〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○桝田和美議長　しばらく休憩いたします。
　午前11時20分から再開いたします。
午前11時12分　休　憩
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午前11時20分　再　開
○桝田和美議長　休憩前に引き続き会議を開きます。
　　　〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○桝田和美議長　次に、弓達秀樹議員の発言を許します。
○４番弓達秀樹議員　議長
○桝田和美議長　弓達秀樹議員
〔４番　弓達秀樹議員　登壇〕
○４番弓達秀樹議員　志友会所属、自由民主党の弓達秀樹でございます。桝田議長から発言の許可を得ましたので、通告に従い３件の質問をさせていただきます。お昼はちょっと過ぎるかも分かりませんけれども、皆様御容赦いただいたらと思います。
　まず、お遍路文化継承と別格札所についてお伺いいたします。
　四国遍路は、弘法大師空海ゆかりの八十八か所霊場、寺院を巡る日本を代表する巡礼文化であることは申し上げるまでもございません。
　近年、四国八十八か所霊場と遍路道を世界遺産登録しようという機運が四国４県と関係市町村において高まっており、その普遍的価値を証明し、国内の世界遺産暫定一覧表への追加記載を目指しておられます。
　弘法大師は、八十八か所以外にも四国に数多くの足跡を残されており、それらは番外霊場、四国別格二十霊場として八十八か所と同様の信仰を集めております。
　その番外霊場の中でも随一と評されておりますのが永徳寺大師堂、通称十夜ヶ橋でございます。
　十夜ヶ橋にまつわる言い伝えについては皆様方もよく御存じでしょうが、四国を巡錫中の空海が現在の大寶寺に向かう途中、この地で日が暮れ、周囲は田園であり宿泊場所となる民家が見当たらず、小川に架かる橋を見つけ、仕方なくその橋の下で一夜を過ごすことにしたが、暗く長い一夜が十夜にも思えた。そこで、この寺の御詠歌となっております「ゆきなやむ　浮き世の人を　渡さずば　一夜も十夜の　橋と思ほゆ」という歌を詠まれました。この歌から、この橋は十夜ヶ橋と呼ばれるようになったと文献には記載されております。
　十夜ヶ橋にまつわる逸話は時を超えて市民に言い伝えられ、私が地元の方からお伺いしました言い伝えは、巡錫中の空海がこの地で一夜の宿を求めたが、見慣れない風体の空海を誰も迎え入れることはなく、やむを得ず小川に架かる橋を見つけ、仕方なくその橋の下で一夜を過ごすことにしたというふうに私には伝えられ、そのように認識しておりました。
　このお話にはさらに尾ひれがついて、大洲の人は冷たいなどという風評にも至っているようでございます。
　このような言い伝えは、大洲市民にとって大変不名誉なことであり、名誉を挽回してほしいと生まれも育ちも大洲の大先輩はおっしゃっておられます。
　名誉挽回を図るために、十夜ヶ橋に向かう道筋に歩き遍路さんのための遍路休憩所を設けてはくれまいかとの御依頼をいただきましたのは８年前、９月議会一般質問において当市のお考えをお伺いいたしましたが、いまだお接待所などの開設には至っておりません。
　このような逸話について間違えたことを申し上げるわけにはまいりませんので、直接十夜ヶ橋の住職にお尋ねいたしましたところ、今から約1200年前、遣唐使として中国に渡った空海は真言密教の全てを伝授され、多くの経典と法具を持って帰国、師の言葉に従い、民衆の苦しみを救う衆生済度のため四国を巡錫し、阿波から土佐、そして伊予に入り、その途中、金山出石寺の山頂で雪の舞い降る中、食べ物も寝るところもない厳しい修行をされ、衆生済度の思いを新たにして山を下りられた。現在の久万高原町にあります大寶寺に向かう途中、この地で日が暮れ、一晩休むところを探していると、小川に架かる土橋があり、橋の下を一夜の宿とされた。人々の悩みや苦しみはとても深く、悩める人々を救いたい救いたいと考えていると、一晩が10日間の夜ほど長く感じ、そのときに橋の下で歌を詠まれた。空海は四国を巡錫中に民家に宿を求めたりすることは一度もなかったそうでございます。
　それが、江戸時代を境に御詠歌の解釈について、弘法大師に思いを寄せる人々の気持ちからでしょうか、なぜ誰もお大師様を泊めようとしなかったのか、大洲の人は冷たいなどという解釈が生まれ、言い伝えとなってしまったようでございます。
　その当時は、宿も民家も十夜ヶ橋近辺にはなく、永徳寺住職は十夜ヶ橋の正しい起源や由来、縁起を事あるごとにお遍路さん、人々に伝えられてるそうでございます。
　現在の香川県善通寺でお生まれになった空海は、故郷である四国において修業時代に残された霊跡は、四国八十八か所に代表されるような霊場として残り、それ以降、霊場巡りは幅広く大衆の信仰を集めており、情報がグローバル化された近年、外国人のお遍路さんをたくさん見かけるようにもなりました。
　四国遍路は長い歴史を得て地域と共存し、継承され続けてきた四国が世界に誇る生きた文化遺産であり、お遍路さんは人の善意による無償のお接待に励まされ、心を癒やされながら、1,400キロにも及ぶ長い四国遍路の道のりを無事結願へと進んでいかれます。
　今現在、大洲市内において民間の御厚意によるお接待を数か所お見受けいたしますが、官民一体となってお接待文化をつくり出していこうという機運には至っていないのが現状でございます。
　そこでお伺いいたします。
　四国遍路世界遺産登録推進協議会の構成員でもあります大洲市は、遍路道の世界遺産登録への取組についてどのようなお考えをお持ちなのでしょうか。番外霊場の中でも随一と評される十夜ヶ橋を通じてお遍路文化を学び、大洲市独自のお接待を磨き上げ、さらなる大洲市の魅力を観光案内などにも情報発信をして、四国遍路文化を通じて観光まちづくりをされる、さらに深めるお考えはないか、御見解をお聞かせください。
　また、大洲市においてお遍路文化の核となります十夜ヶ橋は、旧市内の内水を肱川本川に送り込む場所に立地しており、河川の増水によって度重なる内水被害に遭い、2018年７月の西日本豪雨においては、境内に甚大な浸水被害を及ぼし、本堂を取り壊すことになりました。
　本堂再建のためには多額の浄財が必要となりますが、災害翌年からのコロナ禍の影響を受け、現時点において再建に必要な資金も道半ばではありますが、約５年後の今年５月７日に本堂の地鎮祭に踏み切られました。本堂の再建資金を行政から援助することはかないませんが、十夜ヶ橋を訪れる観光客やお遍路さんが気持ちよく利用することができる観光トイレの整備を検討してはいただけないでしょうか。
　アフターコロナを見据えた訪日観光需要の高まりやクルーズ船の運航再開などの影響により、欧米諸国をはじめとする訪日外国人観光客が大幅に増加している状況下で、肱南地区を基軸とした内外観光客の流入、大洲市の遍路道においても数多くの外国人をお見受けするようになりました。
　現在、十夜ヶ橋のトイレはくみ取り式となっており、まれにではありますが観光客やお遍路さんがスマートフォンなどの大切な身の回り品を便槽に落とされることもあるようで、トイレ改修の必要性を感じておられます。
　四国遍路世界遺産登録推進協議会の構成員でもあります大洲市における遍路文化の核となります十夜ヶ橋に来られる観光客やお遍路さんが気持ちよく利用していただくことができる、殿町に整備していただきました観光トイレと同様な施設を改修することに支援策を講じることは、本堂の改修資金や宗教的儀礼に公金を支出するものではなく、宗教的な意味合いが強いものではないと考えます。
　度重なる水害に遭いながら、四国の財産でもある遍路文化を継承するため再建へのいばらの道を歩んでおられる、大洲市の観光地でもあります十夜ヶ橋への観光トイレ設置について当市の見解をお聞かせください。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○二宮�驪v市長　議長
○桝田和美議長　二宮市長
〔二宮�驪v市長　登壇〕
○二宮�驪v市長　それでは、お遍路文化継承と別格札所についてお答えをいたします。
　初めに、遍路道の世界遺産登録への取組について申し上げます。
　弘法大師信仰に基づき、大師の足跡を訪ねて四国八十八か所霊場を巡礼することを四国遍路、その巡る道は遍路道と呼ばれております。
　大洲市といたしましても、四国遍路は長い歴史を超えて地域と共存し継承されてきた四国が世界に誇る生きた文化遺産であると認識をしておりまして、四国が一体となり四国遍路の世界遺産登録を推進することにより、四国遍路文化の保存継承を目指すことを目的といたしました趣旨に賛同いたしまして、四国遍路世界遺産登録推進協議会に参加をしているものでございます。
　協議会では、普及啓発、受入態勢の整備、普遍的価値の証明、資産の保護措置の４つの部会を設け、協議会のホームページにおいてユーチューブを利用したプロモーション事業、遍路道とトイレ位置案内図の情報発信、遍路道の保全、清掃活動などへの支援、四国遍路に関わる調査研究など、様々な活動がされております。
　本市は、受入態勢の整備部会と資産の保護措置部会に参加し、受入態勢の整備部会では、具体的な活動として、安全安心に遍路道を巡っていただけるよう、道案内表示シート、トイレ表示ステッカーの貼付などを行うとともに、協議会ホームページにおいて、トイレ情報とＷｉ−Ｆｉスポットの位置情報を公開していただけるよう、情報提供を行っているところであります。
　また、世界遺産登録には前提条件が幾つかございますが、その一つに、登録を目指す物件は国の法律で確実に保護されていることとありまして、日本では文化遺産は文化財保護法によって国宝、重要文化財、史跡、名勝、重要文化的景観などに指定されていることが必要となっております。
　このため、資産の保護措置部会では、四国遍路の保存継承のためにふさわしい保護手法等を検討しておりまして、四国内の各県及び市町村においては、札所寺院及び遍路道を文化財として保護するための調査を実施しております。
　大洲市の取組といたしましては、令和元年度より遍路道を国の史跡に指定するための調査事業を実施しておりまして、令和５年３月20日には九州から遍路が通行した八幡浜街道夜昼峠越えが国の史跡に指定をされたものでございます。
　さらに、第43番札所、西予市の明石寺と第44番札所、久万高原町の大寶寺等を結ぶ遍路道であります伊予遍路道大寶寺道につきましても、現在、国の史跡指定を目指した手続を行っているところでございます。
　今後におきましても、協議会と歩調を合わせ、四国遍路の世界遺産登録に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
　次に、四国遍路文化を通じて観光まちづくりをさらに深める取組といたしましては、昨年より一般社団法人四国ツーリズム創造機構をはじめとした民間事業者におきまして、インバウンドを主たるターゲットに四国遍路を体験型、滞在型観光コンテンツとした企画開発やプロモーション等に取り組まれておりまして、本市といたしましても、四国遍路文化を後世へ受け継ぎ、その歴史的、文化的価値はもちろん、観光としての価値も高めていくことが必要であると考えているところでございます。
　四国遍路に関する情報発信や誘客につきましては、四国４県や遍路道でつながる関係自治体等との連携により実施することが効率的かつ効果的でございますので、引き続き四国遍路世界遺産登録推進協議会の受入態勢の整備部会や一般社団法人四国ツーリズム創造機構などの関係機関団体等と協調した事業実施を考えております。
　また、番外霊場である十夜ヶ橋におきましても多くのお遍路さんの参拝がございますので、大洲市を訪れてよかったと思っていただけるよう、お接待の精神を生かした受入れ体制の環境づくりについて、今後行政としてどのような支援ができるのか検討してまいりたいと考えております。
　次に、観光トイレの設置についてお答えをいたします。
　永徳寺大師堂境内のトイレについて、その必要性は認識しておりますが、市が寺院など宗教施設内のトイレの改修費用を支援することは憲法の政教分離の原則に抵触するおそれがございますので、現時点では難しいと考えています。
　また、十夜ヶ橋付近には商業施設のトイレなど、民間事業者に御協力をいただき、お遍路の方が利用可能なトイレもございます。そちらもお使いいただけるよう、御了解いただいた施設にはトイレ表示ステッカーを貼付し、四国遍路世界遺産登録推進協議会のホームページでも紹介をしているところです。
　四国遍路は、四国固有の広域的な観光コンテンツであり、コロナ禍以前から若い方や外国人遍路が増加傾向にございました。
　今後、四国遍路の世界遺産登録などにより注目度が増し、これまで以上に観光客をはじめ多くの人々が行き来するようになった場合には、周辺地域において、公衆衛生上、トイレの新設が必要かどうかその状況を見極めるとともに、観光客が集中する地域において新たに民間が設置する公衆トイレに対し市が補助を行っている神奈川県鎌倉市の事例等を参考にしながら、対応を研究、検討してまいりたいと考えております。議員各位の御理解を賜りますようお願いを申し上げまして、以上お答えといたします。
○４番弓達秀樹議員　議長
○桝田和美議長　弓達秀樹議員
○４番弓達秀樹議員　ありがとうございます。
　二宮市長の認識というか、大洲市自身の認識をちょっとお伺いしたいなと思うんですけれども、十夜ヶ橋についてはこれは観光資源だというふうに考えておられるかどうか、端的にちょっとお答えいただきたいと思います。
○二宮�驪v市長　議長
○桝田和美議長　二宮市長
○二宮�驪v市長　十夜ヶ橋を観光資源と考えておられるかどうかと。
　京都もそうでございますけれども、神社仏閣、観光資源になっているところはたくさんございます。番外霊場の十夜ヶ橋大師堂、そして例えば盤珪禅師が創立された如法寺、あるいは同じく番外霊場であります金山出石寺、これらについても観光資源と捉えることはできるというふうに私は考えております。
　以上、お答えといたします。
○４番弓達秀樹議員　議長
○桝田和美議長　弓達秀樹議員
○４番弓達秀樹議員　観光資源と捉えていただいてる。先ほども神奈川県のお話とか出ましたが、トイレ整備についてはなかなか難しいハードルがあることは百も承知しております。
　いわゆる十夜ヶ橋に観光巡礼バスで来られる方もいらっしゃると。その中には、もちろんのこと歩き遍路は難しくてバスで来られる御年配の方もいらっしゃると。そういった方が和式トイレを利用するというのは非常に困難でありますので、和式トイレではなく洋式のトイレを選ばれるということは、トイレを済ませられないというふうな事態に陥ります。
　よくよく考えていただきますと、豪雨災害時において、民間であればいわゆるグループ補助金であったりとかそういったものを受けられるが、そういった支援もない。コロナ禍においては持続化給付金というものは民間はもらえても、持続化給付金も宗教法人は適用外、そういった支援はほとんど何もない状態で、今一生懸命再建を目指しておられます。
　度重なる水害に遭っても、受けることができる支援というのは十夜ヶ橋に思いを寄せる方々の浄財しかないという状況なんです。
　今、市長がおっしゃっていただきましたような神奈川県もそうなんですけれども、山形県の鶴岡市に善寳寺というところがありまして、善寳寺がトイレ支援をする場合に、これもいわゆる民間を通じての支援になったんですけれども、市がトイレ整備に２分の１補助を出したという経緯があります。
　約２年間ぐらい通じて、いろんな議論を通じて市議会の議決を受けてそういうふうな形になったんですけれども、様々な御検討をいただいた上で、何とかしてあげたいっていうふうな気持ちにぜひなっていただきたいなと。そういうふうなとこも含めて、十夜ヶ橋の今あるところにはなかなか難しい。でも、何らかのことをして何とかできる方法を考える、こういったことをぜひ御検討いただきたいなというふうには思ってるんですけれども、今の考え方については御意見いかがでしょうか。
○二宮�驪v市長　議長
○桝田和美議長　二宮市長
○二宮�驪v市長　そういった事例はあるということはお聞きしておりますので、今後の調査研究をしてみたいということをお答えさせていただきました。
　ただ、現時点では憲法20条、第89条につきましてはいろんな解釈がございます。どう解釈するかで訴えられるか訴えるかという解釈も成り立ちますので、現状では厳しいというお答えをさせていただいたところでございます。それが私の現在の心情でもございますし、これは個人の問題ではございません、大洲市の問題ですので、御理解を賜りたいと思います。
　以上、お答えといたします。
○４番弓達秀樹議員　議長
○桝田和美議長　弓達秀樹議員
○４番弓達秀樹議員　もちろん政教分離というふうな壁があることも承知しておりますが、そこで皆さんも大体一般的には思考を停止してしまってできないっていうふうに考えてしまう、これが一般的だと思うんですけれども、観光資源であるところのトイレが困ってて、そのトイレが困ってることにお金を出すことに民間の方で異議を唱える方がどのような方がいらっしゃるのか。よくよく検討していただきますと、そういうふうな考えをお持ちになる方のほうが少ないんじゃないかなと。逆に、賛成していただけるんではないかなというふうにも考えます。
　現実問題を捉えて、市長には苦しい答弁をさせてしまったんですけれども、現状を踏まえて、今後できる限り、中村知事もいわゆる四国遍路については世界遺産登録を公約にも継続した挑戦として掲げておられます。
　ぜひ市民の皆さん、ウェルビーイングなまちづくりっていうふうに市長がおっしゃっておられるように、十夜ヶ橋は立地するところが一番水がたまる低いところに立地しているわけですから、そういったことも含めてお考えを深めていただき、今後につなげていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお考えいただいたらと思います。
　それでは、次の質問に移らせていただきます。
　コロナ禍後の事業者支援についてお伺いをいたします。
　御承知のとおり、先月８日から新型コロナウイルス感染症が感染法上の２類から５類へと引き下げられ、マスクの着用においてもその時と場合、場所に応じての個人の判断に委ねるようになりました。
　一方で、ウクライナ情勢に起因するエネルギー価格、穀物価格等の高騰による諸物価の値上がりが国民生活、企業活動にもマイナス影響を及ぼしております。
　現在、ガソリン価格、電気料金の上昇については一定の国からの補助、飼料価格高騰対策には支援金、低所得者支援、子育て世帯への支援とコロナ禍においての支援策から支援の行き先も変化している状況です。
　飲食店を営む自営業の方に現状をお伺いしました。３月頃から少しずつ来店客が回復し始め、４月、５月と回復に至っている、これからは事業者、お店の本来持つ力で経営しなければならないと現状をお伝えいただきました。
　また、店主から、自営業の中でもラウンジ、スナックなどの主にお酒を提供する夜の町は客足が回復せず苦戦しているとの情報もいただきました。
　そこでお伺いいたします。
　アフターコロナという境目の時期に当たる現在、コロナウイルス感染症がなくなったわけではなく、感染症第９波は必ず来るとも専門家は公言されておられます。定期的な市内事業者の景況感を把握することは重要と考えますが、現状をどのように捉えているのかお伺いいたします。
　コロナ禍の間、国による臨時交付金から、商工会議所にもお骨折りをいただき、消費喚起策としてプレミアム付大洲市事業者応援チケットによる幅広い事業者への支援を定期的に行っていただきました。
　その都度行われていた事業者に対するアンケートにおいて、応援チケットによる支援の継続を求める声が多く寄せられたと承知しておりますが、今後において新たな事業者支援策の必要についてどのようなお考えをお持ちなのかお聞かせください。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○徳永善彦副市長　議長
○桝田和美議長　徳永副市長
〔徳永善彦副市長　登壇〕
○徳永善彦副市長　それでは、弓達議員御質問の、コロナ禍後の事業者支援についてお答え申し上げます。
　約３年間という長期にわたり猛威を振るいました新型コロナウイルス感染症の影響に、市内でも飲食業などを中心に業績が悪化する中、市といたしましては、国、県の緊急経済対策支援事業の動向を見極めながら施策の隙間を埋め、また切れ目のない支援を進めることで市内事業者の経済活動の落ち込みを最小限に抑え、事業の継続を後押ししてまいりました。
　議員御案内のとおり、新型コロナウイルス感染症は５月８日に５類へと引き下げられておりますが、感染は完全な終息には至っておらず、地域の経済を支える事業者の皆様におかれましては、アフターコロナ時代への対応や国際情勢を背景としたエネルギー、食料品価格等の物価高騰の長期化によりまして、大変厳しい経営環境にあると認識いたしております。
　今年度事業といたしましては、事業の継続やアフターコロナに対応した事業拡充に取り組む事業者への支援として、業績向上のために何が必要か中小企業診断士に御指導をいただく相談業務を継続実施いたしております。
　また、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、事業を継続、拡充するために実施する販路維持、販路開拓、生産性向上などの事業に対して支援を行います事業継続・拡充支援事業についても継続実施しており、多くの事業者に活用いただいているところでございます。
　市内の事業者の景況感の把握につきましては、商工会議所や商工会、金融機関やハローワーク等で構成いたします支援プロジェクトチーム会議を、不定期ではございますけれども開催し、それぞれの立場から御意見をいただくことで、現在何が求められているか把握するようにいたしております。
　把握した内容から、事業化が必要なものにつきましては、今年度においても支援が行えるよう、財源なども勘案をしながら検討してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。
　次に、新たな事業者支援策の必要性についてお答えをいたします。
　議員御案内のとおり、本市におけるプレミアム付事業者応援チケット事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の長期化と拡大の影響を受けている事業者を支援するため、商工会議所と商工会が連携して実施していただいたもので、令和２年度の飲食店等応援チケット事業を皮切りに、令和３年度に２回、令和４年度に２回、合計５回の事業者支援、消費喚起の事業として取り組みました。
　昨年11月から今年の２月中旬までの使用期間で実施いたしました第５回目の本事業アンケート結果を見ましても、回答のあった取扱店舗253店舗中、とてもよかったが129店舗、よかったが104店舗、合わせて92.1％の店舗で御好評をいただいております。
　利用者においても、今後も同じような事業の実施を希望された方が、回答のあった214人中208人、97.2％となっております。それ以前のアンケート結果同様、取扱店、利用者の双方ともに高い評価をいただいております。
　また、昨年７月には、川上商工会から地域の経済を守っていくためにも力強い後押しとして応援チケット事業を続けていただきたいとの意見もいただいており、今年度におきましても、エネルギー、食料品価格等の物価高騰の影響を受けている生活者や事業者の消費を支援する取組といたしまして、応援チケット事業を含め、効果的な事業者支援について前向きに検討してまいりたいと考えておりますので、市民の皆様並びに議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○４番弓達秀樹議員　議長
○桝田和美議長　弓達秀樹議員
○４番弓達秀樹議員　先ほど副市長がおっしゃられました金融機関とかの集まりでのお話というのは、ある方からお伺いしますと、ほぼほぼきれいごとしか言わないと。これは承知されてるかも分かりませんけれども、どういうところがよくてどういうところが悪いなんていうのは、ある程度個別に聞かないとなかなか表面だけではそうでもないですなんていうふうなお話しになるんじゃないかなと思ってますので、そこのところはしっかりと御認識をいただければなというふうに思ってます。
　東京商工リサーチあたりが県内の63社から、いわゆるコロナの現況を５月に公表された結果は、感染の影響が継続しているっていうのが46％、逆にそうでないというように、回復してるっていうところが47％、ほぼ６月９日公表のＮＨＫの世論調査でコロナが回復しているが47、していない、継続しているというのが46％、現状はやっぱり市民感覚と企業感覚っていうのはほぼ一致している状況だなというふうに思ってます。
　そういうふうなところで、繰り返しになりますけれども、県内の61医療機関が１週間の今は定点把握をしている状況で、感染症は徐々にある程度増えつつあるというふうなところも踏まえていただいて、必要に応じて支援策の構築をお図りいただきたいというふうに考えてます。何か御答弁があればと思いますけれども、そういうふうなところを踏まえて考えていただきたいなと思っていますが、いかがでしょうか。
○徳永善彦副市長　議長
○桝田和美議長　徳永副市長
○徳永善彦副市長　議員御指摘のように、市内の景況感、プロジェクトチームのほうで御意見はお聞きするほかにも、私ども市長をはじめ担当部長あたりも、いろんな各種団体の総会でありますとか交流会等に参加させていただいております。そういったところで、個人の事業者等からの御意見も十分お聞きしております。
　また、議員の皆様方からもいろんな御意見を伺っておりますので、またそういった点について、今後検討できることは前向きに検討させていただきたいと思っておりますので、御理解賜りたいと思います。
○４番弓達秀樹議員　議長
○桝田和美議長　弓達秀樹議員
○４番弓達秀樹議員　このまま第９波にならずして８波で終わってくれれば本当にありがたいんですけれども、そういうふうなことも踏まえて、今後ともよろしく御検討いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
　それでは、３つ目の質問でございます。
　うかい観光と肱川の河道についてお伺いいたします。
　今年６月１日に行われる予定のうかい開きは、肱川の増水により中止となりました。うかい事業は、河川の増水による影響を受けるものであります。長年うかい観光事業を担っていただいておりました事業者さんの減少により、20年ほど前には60隻ほどありました屋形船は、現在十数隻となってしまいました。
　そこでお伺いいたします。
　様々な御配慮から、現在屋形船は事業者の管理から当市の観光協会が一元的に管理をしていただいております。観光協会の総会において、屋形船を今後増やしていく方針をお伺いいたしましたが、どのぐらいまで増やしていく計画をお持ちでしょうか。屋形船に欠かせない大切な船頭さんの育成についてもお聞かせください。
　また、観光協会会長さんからは、うかいコースにおける河道に堆積した土砂をしゅんせつしてコースの整備をしてほしいとの御要望をいただいております。肱川の河道は、大雨による増水のたびに大小の変化を起こしております。特に、肱川の風景を代表する新冨士橋から臥龍山荘付近、その下流域、肱川橋を過ぎた船着場あたりまでの河道は、特に堆積した土砂の影響によって急に浅くなったり、深くなったりしております。その変化は、肱川橋からも肉眼で確認することができます。
　市長は、昨年、令和４年をうかい復興元年と位置づけられておりますが、今後安定したうかい運航を可能とするためには河道の管理も必要と思います。市としてはどのようにお考えか、お伺いいたします。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○河野悟久環境商工部長　議長
○桝田和美議長　河野環境商工部長
〔河野悟久環境商工部長　登壇〕
○河野悟久環境商工部長　弓達議員御質問のうち、私からはうかい観光と肱川の河道についてお答えいたします。
　まず、屋形船についての御質問でございますが、昭和32年より始まりました大洲のうかいは、実施主体であります観光協会はもとより、屋形船を活用するうかい事業者にとりまして欠かすことのできない大洲の夏の風物詩として、今年で66年目を迎えました。
　議員御質問の屋形船につきましては、うかい観光隆盛期の昭和50年代には60隻以上を数え、そのほとんどが民間事業者の所有でありました。その後、地域経済の低迷と旅行形態や観光ニーズの変化などによりうかい観光客数が減少し、うかい事業者の相次ぐ撤退に合わせて、屋形船についても15隻にまで減少しております。
　このような中、令和４年度には大洲のうかい復興元年と銘打ち、低廉な価格で利用できるキャンペーンを実施するなど、うかい観光客数の回復に努めましたが、目標の3,000人には僅かに届きませんでした。
　目標を達成できなかった背景には、悪天候の影響もありましたが、週末などの繁忙期に顧客需要に対して船の数が不足していることも要因の一つであったため、この課題を解消し、また新たな客層の開拓につなげていくために、高齢者や女性にも乗り降りがしやすくより快適な椅子、テーブルなどを配備した、インバウンドにも対応できる新たな屋形船の造船計画を観光協会が行っております。
　この計画につきましては、令和５年度から５か年で５隻を整備し、最終年度には合計20隻での運用を予定しているもので、市といたしましても支援を行うよう、今年度当初予算に計上したところでございます。
　この屋形船の新造船事業は、肱川を活用した他の観光コンテンツであります肱川遊覧や定期運航船「お舟めぐり」にも活用できますので、大洲市全体の観光の魅力アップにもつながるものと考えております。
　次に、屋形船の船頭育成についてお答えいたします。
　特殊な技術と経験を必要とする船頭につきましては、高齢化や担い手不足に対応するため、平成25年度から船頭養成事業を実施しております。
　この事業は、観光協会が船頭に興味を持つ方を広く募集し、屋形船を操船するための知識の習得や櫓を操る実技講習を行うもので、毎年５人から10人程度が参加しております。
　現在は、船頭として22人が活躍され、その平均年齢は48.5歳となっておりますが、20歳代が４人、30歳代が４人と、若い方も育ってきております。
　また、今年は新たに３人がデビューに向けて準備を進められており、市といたしましては引き続き船頭の育成に向けて支援を行ってまいりたいと考えております。
　次に、うかいコースの河道についてお答えいたします。
　例年、観光協会がうかいシーズンを前にうかいコースの清掃や河道の状況などについて確認を行っていますが、観光協会からは出水のたびに砂州の形成箇所が変化し、極端な浅瀬の形成によって船底を擦るなど、屋形船の安全な運行に支障を及ぼしかねない状況になっていると相談を受けております。
　市といたしましては、屋形船の安全運航ができるよう、必要最低限の河道のしゅんせつは必要と考えておりまして、国土交通省や愛媛県、肱川漁業協同組合等の関係機関と調整しながら、うかいの実施主体である観光協会が必要に応じて河道のしゅんせつ、掘削が行えるよう支援する必要があると考えております。
　また、河川管理者の国土交通省及び愛媛県からは、流下阻害となるような堆積については維持管理において対応すると伺っておりますので、今後、出水後の河道の状況を見ながら、必要に応じた対策、措置を取っていただけるよう要望してまいりたいと考えております。
　肱川の自然を活用した大洲のうかいにつきましては、屋形船の安全運航を第一に確保しつつ、うかい文化の継承及びうかい観光事業のより一層の振興に向けて、観光協会をはじめうかい観光関係事業者とともに引き続き努力してまいりたいと考えておりますので、議員各位の御理解、御協力を申し上げ、答弁とさせていただきます。
○４番弓達秀樹議員　議長
○桝田和美議長　弓達秀樹議員
○４番弓達秀樹議員　年間約３分の１ぐらい、増水などの影響によりうかい事業が中止になってしまう、これがうかいの弱点というふうに認識しています。
　うかいが中止になった場合に、遠方からの来訪であれば、中止というお知らせをするとこちらに来ないというふうな選択もあるでしょうけれども、そういった方がこちらに来てしまっても、うかいが中止となったら何かプランがないとどうしようもなくなります。
　そういった場合にはどういうふうなプラン、何か考えていらっしゃるんでしょうか。ちょっとお答えいただいたらと思います。
○河野悟久環境商工部長　議長
○桝田和美議長　河野環境商工部長
○河野悟久環境商工部長　ただいまの御質問にお答えいたします。
　雨天等で中止になった場合のプランなんですけれども、貸切り船という事業者さんのほうに直接予約いただくような場合については、こちらに来ていただいてる方についてお食事だけ提供させていただいたりというようなことはございますが、乗合船等についてはそういう状況では今のところプランとしてございませんので、議員さんがおっしゃるとおり、何らかのプランが考えられないかということ、例えば割引チケットみたいなものの配布ができないかといったようなことを、関係機関で今、うかい等運営委員会というものをつくって毎月１回定期開催しておりますので、その中で検討できないか、市のほうからもちょっと提案をさせていただきたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。
　以上でございます。
○４番弓達秀樹議員　議長
○桝田和美議長　弓達秀樹議員
○４番弓達秀樹議員　興味が有るなしは別にして、どちらにしても雨が降ってたりする場合もあるでしょうから、まち歩きなんていうふうな提案もいかがかなと思ったりするんですけれど、そういうふうなプランを練っていただいて、大洲に来る方にぜひその日１日を楽しんでいただけるようにしていただきたいなと思うんです。
　あと、肱川橋から昔、屋形船を見ると、天井に例えばですけれども、固有名詞は出しませんが、事業者さんの名前がしっかり入ってて、やっぱり見ても、ああ、あそこはそうだななんていうふうに思ってたんですが、今はもう事業者の管理じゃないですから事業者の名前は入れれませんけれど、せめて蛇の目ぐらい入れてほしいななんていうふうに御要望があるんですけれども、そういう可能性についてはいかがでしょうか。今、入ってるんですか。
○河野悟久環境商工部長　議長
○桝田和美議長　河野環境商工部長
○河野悟久環境商工部長　蛇の目等については、またそういうこともありだと思いますので、屋根の塗り替えとかそういうときに合わせてそういうことも考えていきたいと思います。
　以上でございます。
○４番弓達秀樹議員　議長
○桝田和美議長　弓達秀樹議員
○４番弓達秀樹議員　ぜひ、それは割と強く言われてますんで、ぜひ御検討いただきたいと思います。
　あと、もう一つだけ。
　仮にしゅんせつをしていただくとなった場合に、その砂というのは非常に置場とかも難しいと思うんですけれども、今埋立てとかそういったことも話題にはなっておりますが、何か利用できる方法というのはちゃんと考えておられるんでしょうか。その辺について、ひとつ御回答いただければと思います。宅地利用などの価値もあるんじゃないかなというふうに考えたりはするんですけれど、よろしくお願いします。
○河野悟久環境商工部長　議長
○桝田和美議長　河野環境商工部長
○河野悟久環境商工部長　しゅんせつ等の土砂とかについては、今マッチングシステムというのがありまして、そういうとこで需要と供給がマッチしましたら、いろんな形で使用ができるというふうに伺っておりますので、そういった活用も考えていきたいと思います。
　以上です。
○４番弓達秀樹議員　議長
○桝田和美議長　弓達秀樹議員
○４番弓達秀樹議員　ありがとうございます。
　いずれにしましても、難しいこともありながら御検討いただくわけでございますが、ぜひくどいですが、市長がおっしゃられる満足度のいわゆる遡及、ウェルビーイングなまちづくりに向けてしっかりと御対応いただきますよう、重ねてよろしくお願い申し上げまして、私からの質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
　　　〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○桝田和美議長　しばらく休憩いたします。
　午後１時から再開いたします。
午後０時07分　休　憩
　　　〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
午後１時00分　再　開
○桝田和美議長　休憩前に引き続き会議を開きます。
　　　〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○桝田和美議長　次に、武田典久議員の発言を許します。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
〔２番　武田典久議員　登壇〕
○２番武田典久議員　肱風会所属の武田典久です。議長のお許しをいただきましたので、通告しております３点について、一問一答方式にて質問させていただきます。
　まず、国際交流についてお伺いします。
　日本は島国ですが、諸外国との付き合いがなければ現代の私たちの生活は立ち行きません。
　安全保障の観点から、食料やエネルギーなどは戦略的に受給率を上げることは大切ですが、その他の物やサービス全てを、自国で賄うのは非効率的であり、非現実的です。
　また、今後人口減少が進む社会においては、働き手として、または日本の物やサービスを買ってくれるお客様として、外国人の存在が相対的に大きくならざるを得ないと考えます。
　言葉や文化、価値観が違うために、外国人との間にはあつれきや誤解、偏見などが生じやすいものであります。ですが、それがゆえに相互理解や友好関係の構築を目的とした国際交流が大切であると考えます。
　そこで、本市の国際交流に関する事項について３点お伺いします。
　まず、中学生海外派遣事業についてお伺いします。
　本市では、夏休みを利用し、中学生をオーストラリアに２週間派遣する事業を平成10年から実施しており、これまで多くの生徒が現地での体験学習やホームステイを通じ、国際社会への理解と関心を高め、国際人としての自覚を持って帰国されておられるようです。
　残念ながら、今年度もコロナの影響により国内での英語キャンプに代替されるとのことですが、派遣事業の効果は海外の地で行ってこそ発揮されるものであり、従来どおりの海外派遣を望むものですが、来年度以降の実施についてお考えをお聞かせください。
　次に、姉妹都市交流についてお伺いします。
　県内では、例えば内子町が町並み保存をきっかけにドイツ、ローテンブルク市と、西予市が相撲を通じモンゴル、ドンドゴビ県と、宇和島市がえひめ丸事故を機にアメリカ、ホノルル市と、そして松山市が、地名に同じ松山の漢字が使われている縁から、台湾台北市との姉妹都市や友好都市提携を結ぶなどしています。
　以前は、姉妹都市になっても交流するのは一部の人だけとの批判などもありましたが、県内の事例を見ると、それぞれの地域の特徴を生かしつつ、国際交流を行いながら、地域の活性化やイメージ向上、市民の福祉の増進を図っているように見受けられます。
　また、国も国際交流を進める地方自治体を、相互理解を促進し日本のブランド力を強化する外交上の重要なプレーヤーであると認識しており、これら地方自治体との連携を強化する取組を実施するとしています。
　そこで、今後本市において姉妹都市交流を行うお考えはないか、お伺いします。
　最後に、経済交流についてお伺いします。
　中村知事は、今年１月に、インドネシアにて県内企業の技術を活用しながら脱炭素社会の実現を目指す連携協力を締結し、５月にはフランスで県内産かんきつのトップセールスを行われております。
　人口減少に伴い、今後さらなる国内市場の縮小が見込まれる中、積極的に海外市場を開拓することは有効な戦略であろうと考えます。
　ジェトロの愛媛県国際取引企業リスト2023によると、県内で輸出を行っている企業は300社となっていますが、そのうち本市に事業所を置くのは僅か８社のみで、割合にして2.6％となっています。
　県全体に占める市内事業所総数の割合が3.8％であるのに対し低い割合であり、本市には輸出で外貨を稼ぐ事業者が少ないことが分かります。
　そこで、本市として、今後輸出に新たに取り組む企業への応援、もしくは輸出を拡大する企業を応援するような取組が必要ではないかと考えますが、お考えをお聞かせください。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○河野悟久環境商工部長　議長
○桝田和美議長　河野環境商工部長
〔河野悟久環境商工部長　登壇〕
○河野悟久環境商工部長　武田議員御質問の国際交流のうち、姉妹都市交流と経済交流についてお答えいたします。
　最初に、姉妹都市交流についてでございますが、海外との姉妹都市交流につきましては、多様な人的交流の広がりを図る上で大変意義のあるもので、文化面、教育面、経済面、観光面など様々な面で大きな可能性を持ち、広く市民の皆様の国際感覚を醸成する重要な手段の一つになり得るものと考えております。
　また、県内の事例にありますように、姉妹都市交流は各自治体において地理的環境、自然環境、産業など、都市の類似性や共通する歴史、エピソード、市民レベルでの草の根交流など、様々な縁やつながりがきっかけで始まっております。
　御質問の、本市での姉妹都市交流につきましては、現在のところ交流先などの具体的な考えは持っておりません。この姉妹都市交流を実現していくためには、両都市間での友好親善的な交流や実務的な相互協力など、様々な交流の積重ねが必要で、相手のニーズを把握し、共通の目的、相互のメリットなどを勘案して判断し発展させていくものと考えております。
　また、これから国際交流をどこの国とどのような形で行っていくとしましても、主体である市民の皆さんが安心して交流ができるような国でなければならないと考えております。
　議員御案内の中学生海外派遣事業や経済交流などを通じて、お互いが交流先にふさわしいと思える相手があれば、広く市民や議会の御意見も拝聴しながら検討してまいりますので、御理解と御協力をお願いいたします。
　次に、経済交流についてお答えいたします。
　議員御案内のとおり、今年１月に愛媛県知事は、インドネシア経済団体へのトップセールスを行い、インドネシア商工会議所と愛媛県、愛媛県商工会議所連合会の３者間で県内企業と現地企業とのビジネスマッチング支援や訪問団の受入れ、業務提携や投資関係情報の提供など、経済交流の促進に向けた覚書を締結したと発表がありました。
　さらに５月には、フランスでの県内かんきつのトップセールスにおいて、かんきつだけでなく、みかん鯛やみかんブリなど農林水産物についても輸出の可能性を探られたとの発表があるなど、トップセールスからの海外展開に御尽力いただいているところでございます。
　現在、市といたしましては、海外に向けた商談会など、直接的な輸出支援事業を行っておりませんが、大洲市中小企業者・小規模事業者応援事業の補助メニューには、輸出企業の専門家を雇用した場合の人材派遣会社に支払う手数料を30万円を上限に２分の１補助するものや、輸出に必要な商標権の外国出願費用を10万円を上限に２分の１補助するもの、また地域資源を生かした工芸品等の新たな商品開発に係る機械装置導入費を50万円を上限に２分の１補助するといったものがございます。
　また、市以外にも愛媛県や公益社団法人愛媛県産業貿易振興協会、ジェトロ愛媛など、輸出に向けた支援を行う団体があり、外国との商談会や展示会、イベントフェアへの出展、海外ビジネス向けの各種セミナーなどを行っておりますので、そういった団体へおつなぎしてまいりたいと考えております。
　今後、市内から海外への進出を希望される事業者から支援等の申込みが増えてまいりましたら事業化に向けた検討も必要と考えておりますので、議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げ、答弁とさせていただきます。
○城戸弘一教育部長　議長
○桝田和美議長　城戸教育部長
〔城戸弘一教育部長　登壇〕
○城戸弘一教育部長　武田議員御質問のうち、私からは中学生海外派遣事業についてお答えいたします。
　本市では、これからの大洲市を担う中学生を海外に派遣し、異国の文化、歴史、経済、生活習慣及び国民性の違いを肌で感じ、その体験を通して国際的な感覚の涵養と視野を広めることにより、国際化時代にふさわしい人材を育成することを目的に、公益財団法人桝山教育振興会の協賛を受け、平成10年度より本事業を実施しております。
　実施の方法につきましては、中学３年生を中心に希望者を募り、選考会を経て決定された十数名をオーストラリアへ約２週間派遣するものでございますが、令和２年度及び令和３年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により渡航制限等が設けられたことから、事業の中止を余儀なくされました。
　そこで、令和４年度はコロナ禍でも実施できる最善の策として、海外派遣に代わり疑似留学体験を行える国内での英語キャンプ事業を大阪で実施いたしました。
　令和５年度におきましても、当初の計画の段階で海外渡航制限の解除までには至っていなかったことから、引き続き国内において英語キャンプを東京で実施することとし、現在、夏休み中の実施に向け参加者を募集し、準備を進めております。
　なお、昨年度の参加者に対して事業実施後にアンケートを行ったところ、英語のみの環境であったためリスニング力やスピーキング力の上達を日に日に実感できたなど、海外派遣の代替事業としては十分な経験ができたという肯定的な意見があった一方、コロナ感染拡大が落ち着いた場合には実際に海外へ行ってみたいという意見も多く見られました。
　議員御指摘のとおり、実際に海外に出向いてこそ事業の効果は最大限に発揮できると考えております。コロナ感染拡大による渡航制限も解除されたことから、来年度以降は従来どおり海外に派遣し、コミュニケーション能力及び語学力の向上を図り、国際感覚を身につけ、世界で活躍できる豊かな人間性と創造性を持った人材を育成したいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。
　以上、お答えといたします。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　答弁ありがとうございます。
　中学生海外派遣事業について再質問させていただきます。
　桝山教育振興会の協力もいただきながらこの事業を進めていらっしゃるということですが、実際に参加される御家庭の費用負担はどれぐらいになるかお尋ねをいたします。
○城戸弘一教育部長　議長
○桝田和美議長　城戸教育部長
○城戸弘一教育部長　令和元年の実績によりますと約12万円。ですから、幅はあるんですけれども10万円から15万円、物価の高騰により変動はあるかもしれませんが、その程度は必要かなと思っております。
　以上です。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　渡航費用で10から15万円ほどというふうな御答弁でございました。渡航費用のほかにもパスポートの取得費用、それからスーツケースを購入する費用などにもお金が必要となってまいります。
　そこで、家庭の事情で参加できないといった子供を少しでも減らすためにも、例えば就学援助を受けている御家庭、こういった御家庭に補助の増額などが必要ではないかと思いますが、そのことについてお考えをお聞かせ願えればと思います。
○城戸弘一教育部長　議長
○桝田和美議長　城戸教育部長
○城戸弘一教育部長　ただいまの質問にお答えいたします。
　本市の就学援助の項目には、修学旅行費や室戸青少年自然の家利用時の校外活動費などがありますけれども、現時点で中学生海外派遣事業に対する補助は行っておりません。
　海外派遣事業につきましては、先ほども説明しましたのが、保護者負担を３割から５割とする自治体が多く、本市においても約３割負担としておりました。
　議員御指摘のとおり、保護者負担が高額となり、派遣生として望ましい生徒が御家庭の事情で派遣を諦めざるを得ない事態になることがあると危惧いたしております。
　県内においても、就学援助については学校活動に要するものがほとんどであると思いますけれども、まずは他市町の状況も調査するとともに、ほかの生徒も含めて援助の是非について研究をしてまいりたいと思っております。
　以上、答弁といたします。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　所得の格差が教育の格差につながらないように、ぜひとも前向きに御検討いただければと思います。よろしくお願いします。
　次に、姉妹都市交流について質問をいたします。
　意義の部分については賛同いただいたというふうに理解しております。今、ウクライナでは戦争が起こっております。今後は米中対立の激化も予想されます。そして、北朝鮮の核の問題などもございます。こういった外交問題は国の責任で行ってもらいつつも、地方自治体としては市民同士の草の根の交流、これを後押しすることで世界平和に貢献する役割があるというふうに思っております。
　姉妹都市は、市民や団体がきっかけとなるところもございますが、行政が手を挙げて始めるというところもたくさんございます。それから、財政負担、これも気になるところですけれども、身の丈に合ったお付き合いというのもできるのではないかと思っております。航空券も今は安くなっておりますし、インターネット、そしてＺｏｏｍ等が使えるようになった今、交流そして事前の準備等々、これらも容易にできるようになったのではないかと思っております。
　今こそ姉妹都市交流に向けて調査研究を積極的に行っていただきたいというふうに思っておりますが、御答弁のほう、お考えのほうを再度お聞かせいただければと思います。
○河野悟久環境商工部長　議長
○桝田和美議長　河野環境商工部長
○河野悟久環境商工部長　ただいまの御質問にお答えします。
　海外との姉妹都市交流について、事業自体についてはもう全然やぶさかではないと考えております。先ほど申されたように、自治体が主体となってそういう都市を探すというのも今後また必要になるかと思います。大洲市の今の状況とこれから大洲市が目指す方向性と一致するような海外の都市がありましたら、そういうところと交流についても検討する余地があるんじゃないかと考えております。
　情報等、また提供いただきながら、その辺も検討を進めていけたらと思いますので、よろしくお願いします。
　以上です。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　ありがとうございます。
　アンテナを高く持って、また積極的に前向きに調査研究のほうをしていただければと思います。
　次に経済交流についてです。
　今現在も既に輸出事業者さんが使えるような応援事業というのもありますということの御紹介をいただきました。
　今後についても事業者さんの声を聞いていただいて、海外見本市への出店費用の助成だとか海外バイヤーの招聘など、こういったこともまた御検討いただければと思います。
　１点、再質問させていただきたいと思います。
　本市予算の中の普通建設事業費、一般的に公共工事と呼ばれるものだと思いますが、これが平成30年以降45億円から60億円程度で推移しております。水害があったとはいえ、それまでの約20年間の平均が35億円程度であったのと比べると大幅な増加と言わざるを得ません。
　また、市内総生産に占める公共工事額の割合も、他の南予の市と比較しても高い傾向にございます。
　強い土木建設事業者が地域にいらっしゃるということはありがたいことではあるものの、将来を見据えると、多様な産業の育成、特に外貨を稼ぐ事業体の育成、こういったものが本市にとっても非常に大切であろうというふうに思っております。
　多様な産業の育成ということについてどのようにお考えか、御意見をいただければと思います。
○河野悟久環境商工部長　議長
○桝田和美議長　河野環境商工部長
○河野悟久環境商工部長　ただいまの質問にお答えいたします。
　産業の多様化につきましては、顧客需要ですとか就業形態等、それぞれ多様化していっておりますので、それに対応して産業を多様化することは市の経済基盤の強化にもつながるものというふうには認識しております。
　市としては、そういった支援としまして、創業支援はもとより第２創業の支援なども準備しておりますし、今度、来年オープンを予定しております、いよぎんの本町支店を改装しての官民共創推進拠点施設、あちらの中でもベンチャー企業を立ち上げた方とかを招聘しまして、地元の企業の方との交流、そういった中でお互いが刺激できるような仕組みづくりも考えたいというふうに考えております。
　そういう取組の中で、多様化に向けて少しでも進めるようにできたらと思ってますので、よろしくお願いいたします。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　ありがとうございます。
　将来をしっかり見据えて、大洲の経済の方向性に対してリーダーシップを発揮していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
　次の質問に移ります。
　観光施策についてお伺いします。
　まず、歴史的資源を活用した観光まちづくりの取組についてお伺いします。
　今年３月に本市が進めている同取組が、ザ・グリーンデスティネーションズ・ストーリー・アワードの文化伝統保全部門で世界１位を受賞されたことは、快挙であり、大変喜ばしいことであります。
　ところが、私も含め市民の皆さんの中には、この世界１位受賞の実感がない、ぴんとこないという方が比較的多くいらっしゃるように思います。
　そこで、大洲市が受賞した賞とは一体何なのか、そもそもなぜ応募されたのか、そして何を評価され世界１位になったのか、御説明をお願いいたします。
　この取組を始めて３年が経過しますが、これまでの経験を踏まえ、またアフターコロナを見据え、あるいは世界１位の称号を得たことで、今後の同取組並びに全体的な観光戦略について、本市並びに地域ＤＭＯであるキタ・マネジメントはどのように考えていらっしゃるかお伺いします。
　次に、本市の有効な観光コンテンツであるうかいについてお伺いします。
　本市では近年、船頭確保・育成の取組、屋形船の一元管理、さらに今年度は屋形船の新造船など、うかい文化顕彰のための体制が整備されてきました。
　一方で、観光需要の変化や平成30年豪雨とコロナもあり、近年の利用者は低迷しており、本年の利用見込みは昨年同様に最盛期の約15％、3,000人程度にとどまる状況です。
　今後は、売上増加の取組を強化し、本市からの助成を少しでも減らしていくことが大切だと考えますが、お考えをお聞かせください。
　最後に、四国遍路についてお伺いします。
　1200年前から続くお遍路文化の世界遺産登録を実現するために、四国４県や市町村、経済団体などで組織する四国遍路世界遺産登録推進協議会では、調査研究、札所周辺及び遍路道の保全整備、普及啓発活動などを行っています。
　加盟団体である本市においても、旧街道の詳細調査や中世城館跡の調査などが行われているところですが、市内には別格札所しか存在しないことが影響してか、時折、歩き遍路の方を見かける程度で、お遍路文化をあまり身近に感じることはないように思います。
　世界遺産登録を実現するためには、また登録後においても市民の理解と協力が不可欠であることは、熊野古道やスペインのサンティアゴ巡礼路など類似のケースから学ぶことができます。
　そこで、四国遍路に関する市民への啓発についてどのようにお考えかお伺いします。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○二宮�驪v市長　議長
○桝田和美議長　二宮市長
〔二宮�驪v市長　登壇〕
○二宮�驪v市長　御質問のうち、私からは歴史的資源を活用した取組についてお答えをいたします。
　まず、本市が受賞した賞についてお答えをしたいと思います。
　今日の国際的な傾向として、持続可能な観光に向けた取組が求められている中で、国連世界観光機関の支援を受けた機関であるグローバル・サステナブル・ツーリズム協議会が、持続可能な観光地として評価する指標をつくりました。その指標を認証する国際認証機関の一つが、オランダに本拠地を置くグリーンデスティネーションズでございます。
　このグリーンデスティネーションズは、持続可能な観光地の国際指標をベースとした100項目の国際基準を設け、60項目の基準を満たすとブロンズ賞、70項目を満たすとシルバー賞、80項目を満たすとゴールド賞といった表彰制度を設けております。
　この表彰の前段としてＴＯＰ１００選があり、これは100項目の基準の中で重要項目とされる30項目のうち15項目以上の取組について自己評価を行い、レポートを提出し高評価が得られれば入賞となるもので、当市は昨年の９月にこのＴＯＰ１００選に入賞したところでございます。
　また、この制度とは別に毎年ＴＯＰ１００選の地域を６つの部門に分け、世界の他の地域の参考となるような優れた取組事例として上位３地域を表彰するものがザ・グリーンデスティネーションズ・ストーリー・アワードでございまして、今年の３月に文化伝統保全部門において１位を受賞することができたわけであります。
　次に、なぜ応募したのかについてお答えをいたします。
　本市では、大洲市観光まちづくり戦略ビジョンを策定して、欧米豪や台湾、香港など海外からの旅慣れた知的旅行者をターゲットにした歴史的資源を活用した観光まちづくりを推進しているところであります。そうした旅行者は、旅先での観光体験や消費がその地域の自然や文化の継承につながる持続可能な観光を重要視する傾向にあることが分かっておりまして、それに関する国際認証を大洲市が取得することは、市がターゲットとする観光客層に対してＰＲ効果が高いと考えたわけであります。
　また、ヨーロッパ、北米、豪州などの旅行客を扱う海外の大手旅行会社などは、持続可能な観光地の国際認証の取得地を優先的に選択する傾向もございます。
　認証のあかしであるロゴマークを旅行商品のパンフレットやホームページ等で活用することで旅行会社にもＰＲすることができ、他地域よりも選択されやすくなることが期待できるわけであります。このような理由から、地域ＤＭＯである一般社団法人キタ・マネジメントが申請を行ったものであります。
　次に、何を評価され世界１位になったのかについてお答えをいたします。
　今回の受賞内容は、肱南地区の古民家等の歴史的資源を官民連携によって改修し、宿泊型観光産業に活用して町並み保全を行っているという取組や雇用の創出など、地域経済の発展にも資するストーリーが評価されたものでございます。
　武田議員御指摘のとおり、世界１位受賞の実感がない、ぴんとこないという御意見があることも承知しております。このことは、大洲城や臥龍山荘など施設や町並みが評価され受賞したものではないことから、分かりづらいこともあったのかと思いますので、理解が深まるよう、機会あるごとに周知していきたいと考えております。
　最後に、今後の取組と全体的な観光戦略を本市及びキタ・マネジメントはどのように考えているのかについてお答えをいたします。
　本市におけるアフターコロナにおける観光戦略につきましては、今年の３月に国が観光戦略として策定いたしました第４次観光立国推進基本計画の方針を踏まえつつ、今回の受賞による持続可能な観光地としての外部からの評価や国内外の関心の高まりを逃すことなく、持続可能性といった新たな旅行トレンドに適合した観光コンテンツの造成などの受入れ体制の充実を進めていく必要があると考えております。
　具体的には、キタ・マネジメントにおいて、観光庁の事業を活用し、持続可能な観光まちづくりの取組を体験コンテンツとして提供するサステーナブルツアーの造成や、本ツアー代金の一部をガイドの育成及び地域団体に還元する仕組みの構築、来訪者と地域コミュニティーとの交流の機会創出による関係人口の増加など、観光を通した好循環の仕組みづくりを行うこととしております。
　さらに、造成したコンテンツの販売を促進するため、インバウンド向けの商談会や旅行博への出展に加え、日本政府観光局や広域連携ＤＭＯなどの関係機関との連携強化によるプロモーションの推進及びＦＡＭツアー、いわゆる視察ツアーの誘致によって誘客促進を図ってまいりたいと考えております。
　このたびの世界一の受賞により、国内外に本市が認知されてまいりますので、これにふさわしい町となりますよう、地域住民の皆様と各事業者、関係機関、団体等と一緒になって、今まで以上に明るい挨拶の励行や町の美化に取り組んでまいりたいと考えているところです。
　今後も、本市の文化遺産や町並みなどの次世代への継承や観光産業の成長による雇用創出など、歴史文化、地域経済の持続可能性を高める観光地経営を、キタ・マネジメントをはじめ関係機関、団体等と連携して行ってまいりたいと考えておりますので、市民の皆様、議員各位の御理解と御協力をお願い申し上げ、答弁といたします。
　その他の項目につきましては、それぞれ答弁いたさせます。
○久保明敬総合政策部長　議長
○桝田和美議長　久保総合政策部長
〔久保明敬総合政策部長　登壇〕
○久保明敬総合政策部長　武田議員御質問のうち、四国遍路についてお答えをいたします。
　議員御案内のとおり、本市においても四国遍路の世界遺産登録を推進することにより、四国遍路文化の保存、継承を目指すことを目的とした趣旨に賛同し、四国遍路世界遺産登録推進協議会に参加をしているものです。
　先ほど、弓達議員の御質問にお答えいたしましたが、世界遺産登録の前提条件として、登録を目指す物件は国の法律で確実に保護されていることとあり、日本では文化遺産は文化財保護法によって国宝、重要文化財、史跡などに指定されていることが必要となっています。
　このため、四国全体で遍路道の調査事業を実施しており、本市においては八幡浜街道夜昼峠越えが国の史跡に指定されるとともに、現在、伊予遍路道大寶寺道の国の史跡指定を目指した手続を行っているところです。
　このことは、今年の広報おおず５月号の特集記事でも紹介をしておりますが、四国遍路にスポットを当てたものではなかったことから、今後新たに国の史跡に指定をされましたら、市民の皆様に市内に残る古道と四国遍路への理解を深めていただくことや、世界遺産登録の意義も含めて広報紙や市公式ホームページ等で周知を図り、啓発に努めてまいりたいと考えています。
　また、世界遺産の登録に向けては、遺産の価値を学術的に証明すること、遺産を保護していくことに加え、地域コミュニティーが積極的に保存活用に向けて取り組んでいることが課題と言われています。
　協議会においては、四国が一体となり、四国遍路の世界遺産登録を推進するため、普及啓発部会においてシンボルマークやポスター、パンフレットの作成、協議会のホームページにおいてユーチューブを利用したプロモーション事業などを行っています。
　さらに、ＮＰＯ法人遍路とおもてなしのネットワークが行う一日一斉おもてなし遍路道ウオークに共催し、おもてなし遍路道ウオークで指定された四国の遍路道の中から参加者が選んだ10キロ程度の区間を１日で一斉に歩き、遍路道の状況を点検することで四国遍路の世界遺産登録に向け地元を盛り上げ、機運の醸成を図っておられます。
　この取組は、直近では今年の２月23日に実施をされ、四国全体で歩いて点検した方、参加者へのお接待をした方を含め、5,327名の方が参加し、大洲市で把握しているところでは、南久米婦人会から17名の方が、西予市の多田郵便局から南久米公民館までを実際に歩かれ、９名の方がお接待に参加をされたと伺っております。
　議員御案内のとおり、札所のある自治体とない自治体でこれまで築き上げてこられた歴史的な風土の温度差もあると考えますが、本市といたしましては引き続き協議会との連携を図り、イベント等の周知や市施設へのポスター掲示、パンフレットの設置を行うなど四国遍路の普及啓発に努め、世界遺産登録に向けた機運の醸成を図ってまいります。
　あわせて、大洲市を訪れてよかったと思っていただけるよう、市民の皆様にあらゆる機会を通じておもてなしの心の醸成も図ってまいりたいと考えております。御理解を賜りますようお願い申し上げ、以上お答えといたします。
○河野悟久環境商工部長　議長
○桝田和美議長　河野環境商工部長
〔河野悟久環境商工部長　登壇〕
○河野悟久環境商工部長　武田議員御質問のうち、うかいについてお答えいたします。
　うかいの体制整備としましては、令和３年度に観光協会が全ての屋形船を一元管理する体制へ移行し、これを機に分かりやすい料金体制への見直しを行っております。
　また、屋形船の上で楽しむ料理につきましても、各うかい事業者がメニューや料金など自由に設定できるように変更し、大洲の伝統的な料理はもとより、お客様の要望に応じたメニューについても対応できるようになっております。
　これらの変更によりまして、新規事業者も参入しやすくなったほか、宿泊をセットにしたプランや飲み放題プランなど、各事業者が独自のプランを打ち出すことでお客様の選択肢を増やし、より自由度の高い魅力あるうかいへと対応を進めているところです。
　さらに、観光協会では、若者や女性、そしてインバウンドなど、新たな客層の獲得に向けて椅子とテーブルを配備し、土足のまま乗船ができ、船内の高さを確保した屋形船を新たに５隻造船する５か年計画を立てられており、市といたしましても支援を行うための予算を令和５年３月議会で承認いただいたところでございます。
　屋形船の数を増やすことにより、週末や花火大会、お盆の時期などの繁忙期における船不足を緩和するとともに、新造船により獲得した新たな客層と併せて売上向上につなげてまいりたいと考えております。
　市といたしましては、より多くの観光客にうかいを楽しんでいただき、以前のように観光協会によるうかい観光事業の自立、自走化の達成に近づけるとともに、66年以上続くうかいの伝統文化が持続可能なものとなるよう支援を続けてまいりたいと考えております。
　うかい運営に関しましては、観光協会をはじめうかい事業者、市の担当者などで構成するうかい等運営委員会を毎月開催しており、今後、集客、収益につなげるための魅力ある企画を検討、実施することとしておりますので、議員各位の御理解、御協力を申し上げ、答弁とさせていただきます。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　答弁ありがとうございます。
　歴史的観光資源を活用した取組について再質問させていただきます。
　まず、御答弁にもございましたが、今回受賞した理由というのが、官民が協力をして古い町並みを残しながら、そして地域経済に寄与するというその取組、ストーリーというんですか、取組が評価されたということでございました。
　ただ、私が思うに、そもそも肱川のほとりのお城、そして古く美しい町並み、これがなければここまでの評価とはならなかったんだろうというふうに思っております。市長も恐らく同じ御意見だと思いますけれども、そういう意味では市民の皆さんもこの町並み、私たちの町並みに誇りを持っていただきたいと、持ってもいいんだろうというふうに思っております。
　再質問についてですけれども、いろいろな取組をされてこられて、知名度が瞬間的かもしれないですけれども、ぐっと上がってきてるような状況というのが今の大洲市だろうと思っております。この知名度が上がることで大洲市の観光の戦略、戦略的なポジション、立ち位置、これも取りやすくなったのではないかというふうに個人的には思っております。
　日本中には様々なすばらしい観光地がほかにもありますけれども、これらの観光地と観光客を取り合うということをしなきゃいけない、競争をしなきゃいけないわけですけれども、例えば今後の取組のほうで御紹介もされましたけれども、観光に関わる事業者を呼びやすくなっただとか、今まで価値を見いだすことができなかったものに価値をつけて売ることができるだとか、こういったことが知名度が上がったことで可能になっているのではないかというふうに思います。
　このことについて、知名度が上がったことに伴って我々が取る戦略というものに少し変化があるのではないかと思いますが、そのことについて御答弁いただければと思います。
○二宮�驪v市長　議長
○桝田和美議長　二宮市長
○二宮�驪v市長　町並みの保全、それと大洲城の天守閣を活用したキャッスルステイ、これがメディアの方にもたくさん取り上げていただきまして、知名度は少しずつ上がってきていると。メディアへの露出と知名度のアップが比例しているのかなというふうに感じております。
　また、愛媛県知事におかれましても、一度宿泊をいただき評価をいただいて、いろんなところで御紹介をいただいておりますし、先週は観光庁長官と観光担当課長も大洲市のほうに現地視察にお立ち寄りをいただきました。
　そういったことで、かなり事業者の皆様にもこの大洲の取組、この動きをいろんな方が御紹介をいただいているという状況がございますので、我々の観光戦略ビジョンの当初の目的が、答弁でも申し上げましたように欧米豪、そして台湾、香港の旅慣れた知識人をターゲットにということでございますけれども、ざっくり申し上げますと、単価の高いそういった方にお越しをいただいて、ある程度の滞在をいただきたい。
　団体で、大型バスで来ていただいてさっとお帰りになられるお客様ではなく、そういった方に大洲の自然とか気候とか文化とか食をお楽しみいただきたいというのが我々の戦略といいますか考え方でございまして、そういった意味で今まで移動販売しかしておられなかったあるフルーツサンドの販売をしておられる事業者の方が、大洲の観光まちづくりの動きを知っていただいて、大洲になら出店してもいいとおっしゃっていただいて、今、好評を博しているというような事例もございますし、例えば製造から20分以内で食していただくわらび餅の製造とか、地域に伝わるものを事業化することができたというようなこと、あるいは海の特産物でもありますハモを活用したハモカツバーガーが市民にもお客様にも広く行き渡りだしたというようなこともございます。
　そういった意味で、いろんな動きが出ておりまして、テナントも実は20社ほど新しく入っていただいて活発に展開をいただいております。雇用につきましても、常勤の方で約40名、パートの方も含めますと約70名の方の雇用が生まれたというような効果も出ておりますので、そういった意味で、後進の地域からは視察にも本当にたくさんお越しいただいて、お城を持っておられる西日本の首長さんがたくさん御挨拶にもお立ち寄りをいただきました。
　ただ、私たちもそういった後進の地域にも負けないように、より大洲の魅力に磨きをかけて取組を進めてまいりたいと考えておりますし、また住民の皆様にも、環境美化とかおもてなしの精神とか、特に挨拶です、そういった運動に御協力をいただければありがたいと思っておりますので、どうか御協力を賜りたいと思います。
　以上、お答えとさせていただきます。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　ありがとうございます。
　今回の世界１位は、お客様である観光客に選んでいただいたわけではない。世界１位になったところで商業的な成功が保証されているわけでもございません。今後もさらなる観光業の磨き上げ、中身の充実というものを図っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
　そして、うかいについてです。
　売上げを増やすためには、単価を上げるかお客様の数を増やすかだと思います。御答弁にあった新しい顧客の開拓、これもお客様の数を増やす取組の一つです。
　ほかにも、１シーズンに１回までの利用をされる方が圧倒的に多いというふうに思いますが、複数回利用してもらうために、２回目以降は割引チケットを販売するだとか、先ほど午前中の弓達議員さんの御答弁にもありましたが、雨の日に予約をされていて運航できなかった場合、再度来ていただくために割引のチケットだとか、また逆に花火の日には特別な料金を徴収する、こういったこともいろいろとトライすることが可能ではないかというふうに思っております。この辺りについては、何かございましたら御答弁いただければと思います。
○河野悟久環境商工部長　議長
○桝田和美議長　河野環境商工部長
○河野悟久環境商工部長　ただいまの御質問にお答えします。
　先ほど弓達議員の御質問にもお答えしましたとおり、そういった御提案いただいたような内容は、かなり誘客には有効だとは思っています。ちょっとデメリットとしましては、受付を行う場合の内容の説明等が難しくなったりとかよく伝わらなかったりとか、そういうこともございますので、先ほど答弁の中でも申し上げましたうかい等運営委員会の中で、市からの提案として協議をしていただきまして、実際に有効なものについてはそういった取組を進めてまいりたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　ありがとうございます。
　少しずつですけれども、うかいというのが改善されて魅力的になっているというふうに私も実感しております。特に、観光協会の方々には御尽力いただいておりまして、感謝を申し上げる次第です。
　一方で、うかいの魅力というのはまだまだ潜在的な魅力というのはあるというふうに思っておりますし、やれることはたくさんあると思っております。
　今後は、キタ・マネジメントやほかの団体の方々の御協力も仰ぎながら、ぜひともさらに盛り上げていただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
　四国遍路についてですが、先ほど申し上げましたサンティアゴ、これはスペインだと思いますが、サンティアゴ巡礼路の例ですが、世界遺産登録後はホテルが不足することで野宿をする方が増えて地元では問題になったというふうにお伺いをしております。
　今後、お遍路さんが増えることで地元としてはありがたいことばかりではないかもしれませんが、それでもできればお接待の気持ちで快くお迎えをしたいなと個人的には思っております。当市にはおもてなし条例もあることですし、その辺また、まずは市民の皆さんに対しての広報活動というのをぜひともよろしくお願いしたいと思います。答弁は結構です。
　次の質問に移ります。
　農業施策についてお伺いします。
　農業は、大洲市の基幹産業であると同時に、私たちの命に直結する食を提供してくれる大切なものであります。
　ところが、今その農業が大きな転換期を迎えようとしています。生産者の高齢化と担い手不足は差し迫った危機です。また、激甚化する災害や今後の温暖化への対策が健全な農業経営の重荷になる可能性もあります。
　一方で、食の安全保障や農地の多面的機能の視点、また多様な働き方の観点から、農業が見直されつつあることも事実です。
　生産者の高齢化という問題は、農地の集約や新規就農を促すきっかけとなり、変革のチャンスにもなり得ます。肱川の堤防完成という外部要因により、水稲耕作からより付加価値の高い施設園芸への転作が進むかもしれません。
　そのような様々な変化を目前にし、大洲の農業のかじ取りを担う上で、今後の本市の農業をどのように考え、何を目標とし、市内の農家をどうサポート、もしくはリードしていくお考えかお伺いいたします。
　担い手確保について、さらにお尋ねします。
　農林水産省の農林業センサスによると、2020年の基幹的農業従事者数は136万人であり、僅か５年で22％の減少、さらに15年前の2005年時と比べると39％の減少とのことです。
　また、2020年の従業者のうち65歳以上が全体の70％を占めており、今後、これら高齢生産者のリタイアが一気に進むことが予測され、国内農産品の安定供給に支障を来す懸念があります。
　本市における生産者についても、同じような減少率並びに年齢構成であろうと思いますが、10年後の本市の生産者数の予測をお聞かせください。また、本市において現在実施している新規就農者に対する様々な支援策の効果について御説明をお願いします。
　次に、もうかる農業についてお伺いします。
　担い手不足の根本原因は、農業による収入が少なく安定しないことにあると思われ、それを解決する方法として、規模の拡大やスマート農業を含むさらなる効率化、６次産業化などが考えられます。
　また、高収益作物の導入や転作にチャレンジする方法もあり、本市では昨年、若手農業者がイタリア野菜であるラディッキオの生産に挑戦され、上々の出来であったと伺っております。
　市として、この取組に今後どのように関わるのか、また本市がラディッキオをはじめとした西洋野菜の一大産地となる可能性はあるのかお伺いします。
　最後に、農業ＤＸ、農業デジタルトランスフォーメーションについてお伺いします。
　今後の農業を展望すると、ロボットやドローンを使った作業の省力化やＩｏＴやビッグデータを活用した生産管理などの生産現場におけるデジタル技術の活用にとどまらず、流通や消費においても、デジタル技術を活用することで効率的な営農を行いつつ、消費者ニーズに的確に対応した価値を創造する農業への変革が求められており、本市においてはスマート農業推進モデル事業費として、本年度当初予算に500万円が計上されております。
　農業ＤＸの重要性に鑑み、今後どのような戦略で、農業ＤＸに挑まれるお考えかお伺いします。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○大久保敬二農林振興課長　議長
○桝田和美議長　大久保農林振興課長
〔大久保敬二農林振興課長　登壇〕
○大久保敬二農林振興課長　議員御質問の農業施策についてお答えいたします。
　まず、今後の大洲の農業についてですが、本市の農業は水稲、野菜、果樹など多彩であり、営農類型も多種多様化しております。国の食料・農業・農村基本計画における基本的理念を具現化するための施策について、第２次大洲市総合計画により、基本的な方針に沿って進めていくこととしております。
　その概要については、安全安心で質の高い農産物の生産振興を図るとともに、関係機関と連携し、意欲ある担い手や生産組織を育成し、農地利用の集積と生産基盤、生産環境の整備を図ること、また商工観光分野などとの連携により、大洲の食文化に根差した農産物の６次産業化やブランド化を目指すなど、引き続き各種支援制度を拡充しながら持続可能な地域農業を確立してまいりたいと考えております。
　次に、担い手確保についてお答えいたします。
　議員御指摘のように、本市においても農業従事者の高齢化や担い手不足が進展しており、2020年農林業センサスにおける本市の基幹的農業従事者数は1,505人であり、５年前、15年前との比較では、全国の減少率とほぼ同様に推移しております。また、65歳以上の割合では、全体の75％と高い状況となっております。
　農業従事者は今後も減少が予測されることから、本市において次世代を担う農業者となる新規就農者等を確保することは喫緊の課題であると認識しているところでございます。
　10年後の本市の農業従事者数の予測につきましては、人口の推移とともに減少していくことは否めませんが、今後、本市においては定年退職後に就農されるいわゆる定年帰農者というのも少なくないものと推測しており、将来の予測に関しましては困難でありますので、御理解いただきますようお願いいたします。
　次に、新規就農者に対する支援策の効果についてですが、国の新規就農者育成総合対策事業のうち経営開始資金につきましては、49歳以下で独立自営就農する認定新規就農者に対し、１人当たり年間最大150万円の資金を最長３年間交付し、経営開始時期の早期の経営確立を支援するもので、昨年度は３名の方が活用されております。
　当初は、青年等就農給付金として平成24年度から開始されており、令和４年度までの11年間の新規就農者は71名でありますが、そのうちの43名が本事業を活用しており、交付総額は約２億2,000万円となっております。よって、新規就農者の確保や経営確立に対し大きな効果があったものと考えております。
　また、令和４年度より開始した経営発展支援事業については、経営を開始する認定新規就農者が整備します機械や施設等に係る経費に対し、1,000万円を上限額として４分の３相当額を支援するもので、昨年度は２名の方が活用されております。
　そのほか、研修施設で一定の期間の研修を経て就農した認定就農者に就農支援資金を交付する、次代を担う若い農林業就業促進事業や、農業機械の導入や施設設備の経費の一部を支援する市単独での農山漁村地域担い手等支援事業などもございます。
　引き続き、県やＪＡ愛媛たいき等の関係機関とも連携を取りながら、各種事業を有効活用し、新規就農者の確保及び経営支援に努めてまいります。
　次に、もうかる農業についてお答えいたします。
　御質問のラディッキオでございますが、別名をトレビスとも言いまして、主に生のままサラダの材料として利用される需要が増えている西洋野菜でございます。その大半は輸入に頼っており、安定した供給を得るため国産物を求められている品種でもございます。
　栽培の経緯といたしましては、市内の若手農家で組織する大洲市青年農業者協議会において、栽培の端境期に栽培可能な新規作物の導入を検討している中、この西洋野菜に興味を示した会員がスイカなどの栽培技術を生かし挑戦することとなったのが発端であると聞いております。
　昨年春に市内農家３戸が栽培を始めまして、秋には農家５戸が１ヘクタールの農地で約10トンを収穫されております。
　この取組に対する市としての関わり方でございますが、栽培農家をはじめ市や県の農業指導班、ＪＡ愛媛たいきなどの関係機関による西洋野菜研究会を組織しまして、栽培、販売、広報などの協議検討を行っているところで、産地化を目指し、令和７年までに作付面積３ヘクタールを目標に進めているところでございます。
　本市におきましても、今後、需要の見込める作物の一つであることから、産地化に向け、引き続き支援をしていきたいと考えております。
　次に、農業ＤＸについてお答えいたします。
　議員御指摘のとおり、農業ＤＸとは、ロボットやＡＩ、ＩｏＴなどのデジタル技術を導入して農作業を省力化しつつも品質と生産量を向上させ、消費者が価値を感じながらも安定した食料供給ができる農業を実現させるものであります。
　本市の農業は、一部の企業、法人の参入があるものの、そのほとんどが家族経営、個人経営であり、高齢化、後継者不足による担い手の減少が続いている状況にあります。
　そのような中、農業生産性の向上と農作業省力化による規模拡大を促すため、本市では昨年度より個人経営の農家でも農業ＤＸに取り組むことができるよう、市単独にてスマート農業推進モデル事業を創設いたしました。昨年度、この事業を活用された方は１件のみでありましたが、今年度につきましては、補助対象機器を環境制御装置など施設機器に加え、農薬や肥料を散布するドローンなど農業機械にも拡大し、また予算も増額したところでございます。
　デジタル技術は日々進化しております。その進化を見極めながら、担い手不足解消の一助として、引き続きスマート農業導入に対する支援を行ってまいりたいと考えております。
　今後におきましても、本市における農業の持続的発展を目指し、各施策や支援事業に取り組んでまいりますので、議員各位の御支援、御協力をお願いし、以上お答えとさせていただきます。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　答弁ありがとうございました。
　担い手確保について質問させていただきます。
　11年間で約70名の就農があって、そのうち約40名が国の補助金を使って就農されたということで、一定程度の効果があったと、新規就農に対する取組の効果はあったというふうに御答弁がございました。
　一方で、センサスからも分かるように、この減少率というのはもう半端ない数で進んでおります。ですので、新規就農を募ってもなかなか追いつかないという状況だと思います。
　今後は、新規就農者を確保しつつ、農地の集積も同時並行で進めながら、少ない人数でも効率的にやれる農業にしていかないといけないと思っております。
　そこで、国は人・農地プランに目標地図をつけた地域計画、これの策定を求めているようですが、これをどのような考えで進めていくお考えかお聞かせ願います。
○大久保敬二農林振興課長　議長
○桝田和美議長　大久保農林振興課長
○大久保敬二農林振興課長　ただいまの再質問にお答えいたします。
　農地の集積、集約化は、農作業の効率化が目的でありますので、一定の集団性のある農地があることが重要となります。
　先ほど議員さんが言われましたように、国において人・農地プランが法定化されましたので、各市町村においてはそういった地域計画というのを令和６年度末までに作成することとなっております。
　こちらにつきましては、地域や集落ごとに10年後の地域農業について担い手を含む地域の方たちが話合いを行い作成するものなんですけれども、本市におきましては市内を18地区に分けて人・農地プランの地域計画を作成することとしておりますが、まずは集団性のある農地が存在する地域から、随時地域での話合いをしながら、農業団体でありますとか各行政機関とも情報共有をしまして集積、集約化を進めてまいりたいと考えております。
　以上でございます。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　ありがとうございます。
　10年後を見据えた議論とか折衝を地域と行ってくのは大変骨の折れる作業だと思います。ぜひとも、もちろん市役所の職員さんが主に動かれることにはなると思うんですが、農協さんなどにも協力を仰ぎながらこれを進めていく必要があるんじゃないかなと思っておりますので、よろしくお願いします。
　最後に１点、農業ＤＸについてお伺いします。
　御答弁にもありましたが、昨年度は１軒の農家さんでこちらのスマート農業推進事業を使われたということです。こちらがトマトの温度管理のようなことだというふうにお伺いをしております。
　大切なことは、この農家さんで得られた知見を広く共有していくことだと思っております。投資に見合う効果があれば、これがどんどん広がっていくと思いますし、また一方で何か失敗があれば、次同じような投資をする方は同じ失敗をしなくても済みます。
　ですので、本事業の効果検証並びに情報共有、これを今後行っていくべきかなと思いますが、お考えをお聞かせください。
○大久保敬二農林振興課長　議長
○桝田和美議長　大久保農林振興課長
○大久保敬二農林振興課長　再質問にお答えいたします。
　議員さん御指摘のとおり、本市で昨年度新設いたしましたスマート農業推進モデル事業でございますが、実際に設備等を導入した農家さんからその効果等について生の声を聞き、ほかの農家さんにも情報提供、情報共有をしていくことは、その信頼性も高く、今後効果的な農業ＤＸの推進と同時に、若い方にとっても魅力のある産業となる新しい農業の形として期待できるのではないかというふうに考えております。
　昨年度、事業を活用されました農家さんにおきましては、これから事業の効果が現れてくるものと思われますので、公表可能な範囲を検討しながら、農家さんの間でその効果が情報共有できるようにぜひ対応してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
　以上、お答えといたします。
○２番武田典久議員　議長
○桝田和美議長　武田典久議員
○２番武田典久議員　ありがとうございました。
　今後も、大洲市の農業が、特に若い人たちにとって希望のあるものとなりますように取組のほうを進めていただければと思います。
　以上で質問を終わります。
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○桝田和美議長　しばらく休憩いたします。
　午後２時20分から再開いたします。
午後２時08分　休　憩
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午後２時20分　再　開
○桝田和美議長　休憩前に引き続き会議を開きます。
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○桝田和美議長　次に、山本かずや議員の発言を許します。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
〔１番　山本かずや議員　登壇〕
○１番山本かずや議員　市民クラブの山本かずやです。一問一答形式で、３つの項目について質問させていただきます。理事者の皆様の前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。
　まず初めに、結婚支援について３点お伺いいたします。
　１点目は、結婚支援策の現状と成果についてです。
　総務省の推計によると、今年４月１日現在の15歳未満の子供の数は、1,435万人と42年連続の減少となりました。また、総人口に占める子供の割合も、11.5％と49年連続の低下となり、少子化の進行に歯止めがかからない現状です。
　本市においては、昨年度の出生数は過去最低の173人となり、大きな衝撃を受けました。
　加速する少子化の原因の一つとして、未婚者の急増が上げられます。内閣府が公表した令和４年版少子化社会対策白書によると、2020年では50歳になった時点で一度も結婚したことがない人の割合は、男性が28.3％、女性が17.8％でした。生涯未婚率が、この30年間で約４倍から５倍になっており、希望する人が結婚しやすくなるような環境づくりが求められます。
　第２期大洲市まち・ひと・しごと創生総合戦略によると、2018年の市内出会いイベントによるカップル成立数が21件あり、2024年の目標を30件としています。その支援策としては、大洲市ふれあい交流イベント支援補助金制度があり、独身男女が出会うイベントにおいて参加者１人当たり2,000円を補助しています。
　しかしながら、2020年と21年はイベントの開催がなく、22年は１件しか制度が利用されておりません。新型コロナウイルスの影響が大きいのは承知ではありますが、果たして目標30件を達成する見込みはあるのでしょうか。
　そして、取組内容として出会いの機会の提供と支援、情報発信を掲げていますが、具体的な取組内容について教えてください。
　また、結婚新生活支援補助金制度がありますが、申請状況についても併せて教えてください。
　２点目は、本市主催のお見合い事業についてです。
　自治体主催のお見合い事業を実施している事例が全国各地にあり、結婚支援に積極的に取り組んでおります。本市においても、自らが主催するお見合い事業を開催してはいかがでしょうか。
　今年３月の定例会では、お見合い事業について、関係団体と連携しながら可能な支援策について検討していくとの答弁がありましたが、具体的な支援策について言及されることなく、これではいつまでたっても進展の見込みがないと感じました。
　そこで、うかいやいもたきなど既存のイベントとコラボレーションするお見合い事業を提案いたします。新たにお見合い事業を立ち上げるよりも、コストや企画立案の労力を最小限に抑えることが可能です。さらに、本市の観光を若者世代にＰＲすることにもつながります。
　アフターコロナということで様々なイベントが元に戻りつつありますので、そうした機会を逃すことなく、具体案を提示した上で検討していただきたいと思います。
　３点目は、部署と特命職員の配置についてです。
　結婚を希望している若者世代が気軽に相談できる場所が必要であると考えます。全国の自治体では、結婚支援を担当する専門職員の配置や部署の設置をしている事例がございます。結婚を希望する方に対する相談事業や婚活事業の企画立案を専門的に行うことが可能となります。また、相談窓口としての役割を果たすことで、結婚に関する悩みや問題を抱えている方々が安心して相談できる場を提供することが可能となります。
　そこで、本市においても結婚支援を担当する部署や特命職員の配置を提案いたしますが、どのような考えかを教えてください。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○二宮�驪v市長　議長
○桝田和美議長　二宮市長
〔二宮�驪v市長　登壇〕
○二宮�驪v市長　それでは、結婚支援についての御質問にお答えをいたします。
　初めに、これまでの支援策と成果について申し上げたいと思います。
　まず、これまでの支援策といたしましては、大洲市ではふれあい交流イベントと題して年１回の出会いイベントを実施してきましたが、市内においてより多くの独身男女に出会いの場を提供するため、平成24年度からふれあい交流イベント支援補助金として、えひめ結婚支援センター登録の応援企業が主催する市内のイベント、出会いイベントに対して補助金を交付する制度をスタートいたしました。
　その成果といたしましては、多い年には９回のイベントが開催され27組のカップルが成立するなど、順調に推移しております。
　その後も、平成30年７月豪雨災害が発生しました平成30年度にも、５事業で21組、翌令和元年度にも３事業で17組のカップルが成立する成果がございました。
　ところが、令和２年からの新型コロナウイルス感染拡大などの影響によりまして、令和２年、３年度とイベント開催の申請が完全にストップし、コロナ禍前の日常を取り戻しつつあった令和４年度におきましても、僅か１事業で５組のカップル成立にとどまるなど、イベント開催数は減少しているのが実情でございます。
　第２期大洲市まち・ひと・しごと創生総合戦略におけます令和６年度の目標である30組を達成できる見込みはあるのかとの御質問でございますが、平成30年７月豪雨災害やコロナ禍の年を除く平成25年度から平成29年度の５か年を平均しますと、25組のカップルが成立しております。
　５月からは、新型コロナウイルス感染症が感染症法上、季節性インフルエンザと同等の５類感染症に位置づけられたことで、多くの方が地方に、また観光地などに出かけられるなど、コロナ禍前の状況に戻りつつあるものと感じており、出会いのイベント開催も増加するものと期待をしているところであります。
　ある婚活パーティー参加者に対する意識調査におきましても、今後、お金を使いたいところとの問いに対しまして、異性との出会いが、また異性との出会いの場所に行く機会が増えるかとの問いに対し、増えると答えた方が多数を占めるなど、アフターコロナをきっかけに、コロナ禍でかなわなかった異性と直接会える婚活が求められている実態もあるようでございます。
　したがいまして、これを出会いの機会創出、拡大のチャンスと捉え、出会いの機会の提供等を考えられている企業等への支援やイベントの実施、実効性のある情報発信などを行うことにより、目標を達成できるよう努めてまいりたいと考えております。
　次に、取組内容として掲げております出会いの機会の提供等支援、情報発信でございますが、まず出会いの機会の提供と支援の取組といたしまして、ふれあい交流イベント支援補助金について、以前は市内の応援企業が補助金の交付対象でありましたものを、令和４年度からは市外の応援企業が市内でイベントを実施する場合にも、補助金交付の対象として幅を広げさせていただきました。
　このことにより、より多くの応援企業においてイベントを開催していただけると考えているところであります。
　また、情報発信の取組といたしましては、ふれあい交流イベント支援補助金制度を市公式ホームページに掲載し、独身男女の出会いの機会を応援していただいている企業向けに周知しているところであります。
　そのほかにも、えひめ結婚支援センターからの依頼によりまして、広報おおずに独身男女の出会いを応援するボランティア推進員の募集や結婚に関するライフプランセミナーなどの開催案内を掲載するなど、出会いを求める方や企業への情報発信に努めております。
　しかしながら、独身男女の方へのイベント情報の発信が少ないのも実情でございまして、えひめ結婚支援センター自体を御存じでない方もおられますので、えひめ結婚支援センターと連携しながら、市公式ホームページのほか、あらゆる媒体、広報おおずやＬＩＮＥなどを通じまして、随時イベント情報などを発信していきたいと考えているところであります。
　次に、結婚新生活支援補助金制度につきましては、年齢、所得要件等もございますが、新婚世帯の同居後の居住費用を支援するもので、国からの支援もあり、若者の移住・定住にもつながる側面を有しているため、平成29年度から移住・定住支援センターで実施しております。
　年齢、所得により補助上限額は異なりますが、現在、夫婦いずれも29歳以下で所得500万円未満の新婚世帯は最大60万円となっており、敷金等の入居費用や家賃、住宅取得費用などが対象となります。
　直近３年間の実績を、件数、補助金額で申し上げますと、令和２年度が28件596万8,000円、令和３年度が27件932万1,000円、令和４年度が24件で805万6,000円でございます。
　次に、本市主催のお見合い事業として既存イベントとのコラボレーションをする事業を開催してはどうかとの御提案をいただきました。
　本市におきましては、各担当課においてそれぞれの担当業務に関連した結婚支援業務を行っているところであります。そのうち、お見合い事業として実施しておりますふれあい交流イベントにつきましては、これまでも成果を上げてきております。各応援企業による自由な発想によるイベントの企画、実施が、より効果的な実績につながるものと考えており、引き続き補助制度を活用した応援企業による出会いイベントを中心に増やしていきたいと考えております。
　また、市の取組といたしまして、平成28年度から食育啓発を通じて若い世代への男女の出会いの場を提供する料理お見合いイベントを実施しておりまして、これまでに計30組のカップル成立という成果が上がっており、消防団による取組といたしましては、将来的な団員の確保と消防団の活性化、イメージアップを図るため、平成28、29年度に未婚の消防団員を対象に、大洲市消防団員と婚活イベントを開催し、計９組のカップル成立という成果が上がっております。
　自治会による取組としては、郷土料理であるいもたきの調理やゲームなどをメニューに取り込んだ婚活イベントを開催され、３組のカップル成立という成果を上げられるなど、それぞれに特性を生かしたイベントに取り組んでおられます。
　引き続き、各担当課、イベント企画者、その他関係機関とも連携をして、より効果的なイベントの実施ができますよう努めてまいります。
　また、その他の取組といたしまして、えひめ結婚支援センターでは、ｄｅ愛イベントのような結婚支援イベント型のほか１対１のお見合い事業愛結びにも取り組まれておりまして、イベントへの参加に抵抗がある方は愛結びに登録され、お相手を探されるケースが多いようでございます。
　しかしながら、ｄｅ愛イベントへの会員登録が無料なのに対しまして、愛結びへの会員登録には１万円の入会登録料、これは２年間有効でございますけれども、これが必要となってまいります。
　市といたしましても、少しでも多くの独身男女が出会い、交際し、結婚へとつながるよう支援してまいりたいと考えておりまして、このたびの補正予算でお願いしておりますとおり、入会の際に必要な１万円の登録料を全額補助させていただき、積極的な登録を働きかけていきたいと考えているところであります。
　次に、部署と特命職員の配置についてお答えをいたします。
　本市における結婚支援に関する業務につきましては、当面は現行の体制で取り組みたいと考えておりまして、ふれあい交流、婚活事業に関することにつきましては、復興支援課がキーステーションとなるべく担当をしておりますので、引き続き対応に当たってまいりたいと考えております。
　また、出会いの場を創出するイベント等につきましては、これまで危機管理課、健康増進課、公民館などが地域や組織団体と連携した取組を積み重ねてきたところでありますので、引き続き日頃のつながりや地域コミュニティーなど、それぞれが持つ強みを生かしていただき、独身男女の交流イベントの企画や結婚支援に取り組んでまいりたいと考えております。
　今後も、関係各課が情報を共有し、復興支援課がキーステーションとなって相互に連携をしながら横断的に結婚支援を推進してまいりますので、御理解をお願い申し上げまして、以上お答えといたします。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　御答弁ありがとうございました。
　過去に消防団での出会いのイベントを実施されたということで、私も消防団員でありますし、当事者ということで、またそういったイベント事業を開催されますときには御協力させていただきたいと考えております。
　また、この出生数が過去最少ということであったんですけれども、この最大の要因としては、私は婚姻数の減少と考えているんですが、これまでのこの大洲市の結婚支援に対する予算配分や支援体制といったものは果たして十分であったのかなと思うんですが、その点いかがでしょうか。
○二宮�驪v市長　議長
○桝田和美議長　二宮市長
○二宮�驪v市長　少子化の要因としては、議員がおっしゃっていただきましたような出会いの、あるいは交際に向けてのきっかけをつくるような、そういった取組ももっともっとしていく必要はあろうかと思いますし、何よりもやはり若い世代の方が経済力を身につけて、統計によりますとどうも経済力のある家庭のほうが子供さんの数も多いようでございますので、やはりそういった若者がそれなりの所得、収入を得られるような働く場所づくり、それを行政としては頑張っていく必要もあるのかなと思っております。
　また、教育費の問題、例えば保育料のほうは大分収れんされてまいりましたけれども、そういった教育費、子供たちを育むための経費、そういったものをどうしていくのか、また核家族化が進んでおりますので、子育てで悩まれる核家族、若い親御さんも多いということでございますので、地域社会全体でその若い夫婦の相談にも乗りながら、みんなで子育てを応援していく、そういったやはり雰囲気づくりをつくっていく必要があるのかなと思っております。
　もちろん、結婚支援に向けてのバックアップ等についても、今年度またしっかりとビジョンをつくって、また議会にも御相談しながら力を入れていきたいと思っておりますので、以上お答えとさせていただきます。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　御答弁ありがとうございました。
　その若い世代の皆さんがなかなか婚姻に結びついていないということで、経済力であったり、また奨学金の問題であったり、様々な要因が考えられると思うんですけれども、やっぱり大洲市に住んでる若い世代の皆さんにそういったヒアリング調査、そういったものは今までしたことはあったんでしょうか。
○二宮�驪v市長　議長
○桝田和美議長　二宮市長
○二宮�驪v市長　私も必要だと考えまして、実は今年度に入ってなんですけれども、子育て途中の市の若手職員に、仕事の関係もありますので、ランチミーティングということで昼食を取りながら、私や副市長や担当部長が出席させていただいて、いろんな悩みや要望を職員からもまず手始めに聞かせていただきました。
　その次に、市のＰＴＡ連合会にお願いをいたしまして、女性副会長さん、お母さんです。お母さんのお立場の方の御意見を聞かせていただきたいということで、これは市のＰＴＡ連合会の役員会の時間を一部いただきまして要望等をお聞かせいただき、意見交換をさせていただきました。
　また、これからも機会を捉えてそういう場をつくっていきたいと考えております。お答えとさせていただきます。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　市長も積極的に若者世代の声に耳を傾けていただいているということで、大変うれしく思っております。
　また、こうしたお見合いに関する事業の企画立案だとか子育て世代に対する様々な支援施策をする上において、やはり私は当事者である20代、30代の職員の方々に積極的に企画立案に参加していただきたいと思っているんですけれども、実際のところ20代、30代といった職員の方は参加されているんでしょうか。お聞かせください。
○二宮�驪v市長　議長
○桝田和美議長　二宮市長
○二宮�驪v市長　県の交付金が今年出されました。そういったこともあるわけなんですけれども、どういった対応、取組をしていくのかということで、現在復興支援課のほうに、答弁の中でキーステーションという話をさせていただきましたが、軸になっていただいて、役所全体でそれぞれの部署でどういったことに取り組むべきか、意見を吸い上げて取りまとめてくれという指示をしておりますので、その中で、それぞれの職場において若い世代の皆さんの御意見も集約して上がってくると期待をしているところでございます。
　以上、お答えとさせていただきます。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　御答弁ありがとうございました。
　愛知県小牧市では、今年４月に新たに出会い・結婚支援室というのを創設しておりますので、そうした事例も参考にしていただいて、若者世代の声を反映した結婚支援を含めたまちづくり、これからも取り組んでいただきますようお願い申し上げ、次の質問に移ります。
　次に、ＩＣＴを活用した学習の現状と課題について御質問します。
　近年では、インターネット、５Ｇ、Ｗｉ−Ｆｉ、クラウドといった情報通信技術を利活用したサービスが広く普及しています。特に、新型コロナウイルス感染拡大が契機となり、ビジネスや教育の現場など様々な場面での活用が瞬時に拡大しました。
　文部科学省は、2019年度にＧＩＧＡスクール構想を打ち出し、2021年度から本格的にスタートしました。その目的は、子供１人１台のパソコンやタブレット端末と高速大容量の通信ネットワークなどの学校ＩＣＴ環境を整備、活用することで、多様な子供たち一人一人にとって最適な学びと教育の質を高めるためです。
　デジタル教科書、ＡＩ教材、ｅ−ラーニングシステムなどのＩＣＴツールが授業で利活用されております。ＩＣＴを導入することは、子供の主体的かつ対話的な学びの実現や、これまでも議題となった重たい通学荷物の軽減にもつながります。さらに、教職員側にも授業準備、子供の情報管理などの業務の削減や効率化が見込まれております。
　私が所属している委員会や授業参観などで実際に小中学校でタブレット端末を活用した授業を見学しました。子供たちがタブレット端末を用いて調べ物学習に意欲的に取り組んでいたのが印象的でした。
　新型コロナウイルスの影響で学級閉鎖になったときでも、オンライン授業で対応した教科もあり、教職員の皆様が工夫しながらタブレット端末を活用していることと思います。
　その一方で、ＩＣＴを活用した授業の実施において、教職員の皆様によって得意不得意があり、学校や教科によって活用状況に差があるのも事実です。
　そうしたことを踏まえて、本市におけるＩＣＴ教育の現状と今後について教えてください。
　また、ＩＣＴ教育を活用することは、これまでよりも授業の幅が広がるため、教科書の文字だけでは伝わりづらい内容も、動画や画像を使うことで効率的に学習することが期待できます。
　しかし、分からない問題でも考えることなくスマートフォンやタブレット端末を用いて瞬時に答えにたどり着くことができ、過度な依存や思考力の低下につながる懸念がございます。
　例えば、最近話題になりましたＣｈａｔＧＰＴを用いることで長い文章でも瞬時に作成できるため、読書感想文などの課題を瞬時に完成できてしまいます。ＣｈａｔＧＰＴといった対話型ＡＩは一例にすぎず、ＩＣＴ教育は今後様々な議論が必要となり得ると思います。
　このことから、ＩＣＴを用いた学習においてどのような配慮や工夫をしているのかを教えてください。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○櫛部昭彦教育長　議長
○桝田和美議長　櫛部教育長
〔櫛部昭彦教育長　登壇〕
○櫛部昭彦教育長　山本議員の御質問の、ＩＣＴ教育の現状と課題についてお答えいたします。
　初めに、ＩＣＴ教育の現状と今後についてですが、令和２年度に１人１台端末及び小中学校の通信ネットワーク等の環境整備が整い、大洲市学校情報化推進計画に基づき、令和３年度を意識改革期、令和４年度から令和５年度前半までをスキルアップ期、令和５年度後半以降をアクション期として位置づけ、教職員、児童生徒ともに端末に慣れることから段階的に活用場面を拡大して取り組んでおります。
　具体的には、現在のスキルアップ期では、児童生徒が１日２から４こまの授業等でタブレットを活用することを目標にし、アクション期への移行後は１日４こま以上での授業等で日常的にタブレットを活用することを目標としております。
　なお、現在の各小中学校でのタブレットの活用事例としましては、デジタル教科書や学習支援システム、オンライン学習教材、えひめＩＣＴ学習支援システムなど、多様なツールを活用して児童生徒の学習意欲を高めるとともに、持ち帰り学習及び新型コロナウイルス感染症に伴う欠席者や不登校児童生徒へのオンライン授業など、様々な場面で活用しております。
　一方、議員御指摘のとおり、タブレットの活用状況については学校間、教師間で活用状況に差が生じていることは事実であり、課題の一つとなっております。
　今後も、各学校のＩＣＴ教育主任が核となり、校内研修を継続して行うとともに、教育委員会に配置している３名のＩＣＴ支援員やＩＣＴ機器保守支援業務の委託業者による支援を通して、学校間の格差を解消していくよう努めてまいります。
　また、学習支援システムやデジタル教科書を活用した各学校の実践報告を教職員共有フォルダから自由に閲覧できるようにして教職員間の情報共有を図るとともに、教職員を対象に例年実施しております愛媛県ＩＣＴ活用スキル調査において、習熟度が低い教職員への個別研修を実施するなど、個々のスキルアップを図りたいと考えております。
　次に、ＩＣＴを活用した学習への配慮や工夫についてですが、現在、授業や家庭学習の中での調べ学習等においてインターネット等を活用する機会が多くあり、実際に市内の学校でも読書感想文や総合的な学習の時間においてインターネットの文章や情報をそのまま引用している過度な依存事例も起きております。
　しかしながら、このような事例については、ふだんから子供の様子を把握している教師から見ると明らかに不自然であったり、意味や内容が分かっていない箇所があったりして、見分けることができるのが実情であります。
　また、課題作成時の事前注意として、インターネットで調べた内容を参考にするのはよいが過度な依存は行わないことを徹底して注意喚起したり、答えを導くための制作過程を評価したりするなどの配慮を欠かさないようにしております。
　なお、学校現場でのＣｈａｔＧＰＴのような生成ＡＩの利用事例は今のところ把握しておりませんが、生成ＡＩによる回答の信頼性や、生成ＡＩによって作成したものかどうか見分けることができるのかなど、今後はより複雑な問題が起こることが想定されます。
　これらを踏まえ、児童生徒が物事のよしあしを考えて評価、判断する力や創造性への影響、個人情報や著作権の保護に関する危険性の整理が必要であると考えております。
　一方で、学習指導要領では、学習の基盤となる資質・能力として、情報及び情報技術を適切かつ効果的に活用して問題を発見したり自分の考えを形成したりするために必要な能力である情報活用能力の育成が位置づけられており、新たな技術である生成ＡＩの正しい活用を身につけさせるといった視点も必要になってくると言われております。
　文部科学省からも、今年の夏頃には生成ＡＩの学校現場での利用に関するガイドラインについて策定、公表される予定でありますので、ガイドラインの内容に基づき、各学校へ指導、啓発を行うことになると考えております。
　以上、お答えといたします。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　答弁ありがとうございました。
　教育長御自身は現場を御経験されているということで、実際にＩＣＴ教育を通じて子供たちの学びにどのような変化や効果があったとお考えでしょうか、教えてください。
○櫛部昭彦教育長　議長
○桝田和美議長　櫛部教育長
○櫛部昭彦教育長　私が在籍しておりましたのはおととしまでですので、まだ使い始めの段階ではあったんですけれども、一番驚いたのは子供たちが操作をしたりすることがもう非常に早い、すぐ身につけるというふうなことでした。
　それから、今年度学校訪問で小学校の低学年を参観させていただいたのですが、小学生の低学年でどれぐらい使えるのだろうと思っていたら、写真も撮ったり入力をしたりする作業もスムーズに行っていましたので、それに大変驚いたというふうなことでございます。
　以上です。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　ありがとうございます。
　私も学校の訪問をした際に、もう小学校１年生でもタブレット端末を皆さん１人１台使っていましたので、本当に私たちの時代とは全く教育環境も変わっているのだなと感じたところです。
　また、ただいまＩＣＴ支援員について御答弁していただきましたが、国の基準ではＩＣＴ支援員というのは４校に１名必要ということで、この大洲市においては５名ということになるんですけれども、今後そのＩＣＴ支援員の人材の確保というのが課題となるんですけれども、今後の人材確保の安定的な確保における取組等を教えていただけないでしょうか。
○櫛部昭彦教育長　議長
○桝田和美議長　櫛部教育長
○櫛部昭彦教育長　再質問にお答えをいたします。
　ただいまＩＣＴ支援員３名と保守支援業務の委託業者１名の計４名で、担当校を割り振って配置をしております。文部科学省から出されております教育のＩＣＴ化に向けた環境整備５か年計画では、４校に１人配置をするというのを目標としている水準というふうにされております。本市では４名ということでおおむね達成はしているわけですけれども、可能であればまた増員の検討はしていきたいと考えております。
　ただ、やっぱり人員の確保ということで、今議員も言われましたけれども、児童生徒を相手にするということ、教職員も相手にするということ、それからコンピューターに精通をしているということ、それから人とコミュニケーションが取れるということなど多くの課題がありますので、その人材確保に向けてはまた検討をしていきたいと考えております。
　以上です。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　ありがとうございます。
　やはり子供たちと関わることになるので、単にＩＣＴ機器を使いこなせるだけでは、このＩＣＴ支援員というのはなかなか務まらないのかと私自身も考えておりまして、今後人材確保が課題となるのかなと考えております。
　また、私自身、子供たちと接する機会があるんですけれども、その中で学級閉鎖になった際にオンライン授業を実施しているところもあるんですが、中には通信回線がうまく接続できなかったりして、先ほど答弁にありましたように、学校間や教師間でのどうしてもＩＣＴ機器の格差というのが生じていると思うんですけれども、今後また新型コロナウイルスとかインフルエンザ等で学級閉鎖ということも想定されるんですけれども、そうなったときにオンライン授業をしっかり、どこの学校でもクラスでもできるようにしていただきたいと考えておりますが、その点いかがでしょうか。
○櫛部昭彦教育長　議長
○桝田和美議長　櫛部教育長
○櫛部昭彦教育長　再質問にお答えをいたします。
　学級閉鎖等におけるオンライン学習についてですけれども、私が勤めておりました令和３年度に、初めてそのことを勤めていた学校でもやってみました。なかなか最初はうまくいかなくて、試行錯誤を重ねて本当にできたときには、本当にできるんだなというふうなことを痛感しました。
　そこで得たノウハウというのはそれぞれの教員が持っておりますし、各学校で共有できるものと思いますので、今後の学級閉鎖等に向けたオンライン学習にも役立てるものと思っております。
　以上、答弁といたします。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　ありがとうございます。
　本当にこの数年で学校教育を取り巻く環境というのは大きく変化しているんですけれども、また今後も教職員の皆様のサポート体制を充実していただきますとともに、子供たちの教育活動の質の向上に努めていただきますようお願い申し上げ、最後の質問に移ります。
　最後に、防災対策について４点御質問いたします。
　１点目は、当市役所内の避難訓練状況についてです。
　今年１月に、南海トラフ巨大地震の発生確率が、今後20年以内に60％に引き上げられました。愛媛県が2013年に公表した愛媛県地震被害想定調査によると、県内の死者数は１万6,000人、避難者数は43万人以上になると想定されております。災害はいつどこで発生するか分からないため、日頃の備えが重要です。
　そこで、当市役所内における南海トラフ巨大地震の被害想定を踏まえた避難訓練の実施状況について教えてください。
　２点目は、防災士の養成についてです。
　日本防災士機構によると、阪神・淡路大震災の教訓の伝承と市民による新しい防災への取組を推進するため、防災士養成研修と資格取得試験は2003年から始まりました。
　その後、東日本大震災や西日本豪雨災害といった災害が全国的に相次いで発生する中で、私たちの防災に対する意識が高まりつつあります。
　今年２月には、防災士認証者数が25万人を超えて、全国的に防災士の役割が重要視されており、私自身も昨年末に防災士の資格を取得しました。
　現在では、全国の地方自治体や教育機関、民間研修機関において積極的な防災士の養成の取組が進められ、それぞれの地域の自主防災組織や、学校、福祉施設、事業所等で防災士の配置、活用の動きが広がっております。
　そこで、本市において防災士の資格の取得をどのように後押ししているのか、現状と今後の方針についてお伺いします。また、本市職員の防災士資格の取得者数を教えてください。
　３点目は、戸別受信局設備の貸与についてです。
　災害発生時において、市民の皆様の命と安全を守るために、防災行政無線が整備されております。また、本市の行事に関する案内や行方不明者の情報提供の呼びかけに利用することもあり、私たちの私生活において重要な役割を果たしております。
　しかし、防災無線の内容が大雨にかき消され音が聞こえないといった声が少なからずあり、防音性の高い住宅が普及していることから、情報提供の方法に課題がございます。
　防災無線の放送内容は、アプリ、ホームページ、専用ダイヤルで知ることができますが、災害時にネットが苦手な要援護者への情報発信の仕組みについて、現行の制度では不十分だと考えます。
　総務省では、情報難民ゼロプロジェクトが立ち上げられましたが、自宅滞在時の場面において、屋内においても音声が聞こえやすい戸別受信機や、自動起動ラジオ等が配備されて、情報が確実に届くようになることを目指しております。本市でも、戸別受信機を設置している一部地域がありますが、千葉県九十九里町や福岡県芦屋町など、全戸配布している自治体もあります。
　そこで、本市においても希望者に戸別受信機の貸与をしてはいかがでしょうか。また、豪雨時など、防災無線の放送内容が聞き取れない方々にどのように情報提供していくのか教えてください。
　４点目は、大洲市公式ＬＩＮＥを活用したプッシュ型配信についてでです。
　2018年に発生した西日本豪雨災害では、本市の一部地域で防災無線が流れなかった事案があったことから、情報発信の手段、多様化が必要であると考えます。
　昨年11月に大洲市公式ＬＩＮＥアカウントが開設されましたので、災害に関する情報発信で利用してはいかがでしょうか。これまではメールでのやり取りが主流でしたが、近年ではＬＩＮＥでのやり取りが中心となる方々が多くなっております。その公式ＬＩＮＥアカウントでは、受け取りたい情報を旧市町村別に選択することが可能です。選択肢をさらに増やすことで、災害発生時に居住地ごとに避難情報を受け取ることが可能となりますので、前向きに御答弁のほどをよろしくお願い申し上げます。
○桝田和美議長　これより答弁を求めます。
○楠野修総務部長　議長
○桝田和美議長　楠野総務部長
〔楠野修総務部長　登壇〕
○楠野修総務部長　それでは、まず市役所内の避難訓練についてお答え申し上げます。
　地震被害を最小限に抑えるためには、日頃の備えと心構えが大切であり、市におきましても地震に対する取組を進めているところでございます。
　避難訓練といたしましては、毎年12月に県下一斉の地震防災訓練シェイクアウトえひめに参加し、職員だけではなく来庁者も含め、姿勢を低く、頭を守る、動かないといった地震発生時にその場で取るべき基本行動の確認と実践訓練を行っておるところでございます。
　また、避難訓練ではございませんが、今年２月には大規模地震を想定した職員向け訓練として、関係者へ実施日時の事前通告なしで、初動対応の要となる災害対策本部の設置と幹部をはじめとする関係職員の参集訓練を初めて実施し、連絡手順や参集状況の確認等を行ったところでございます。
　職員向け訓練については、今年度さらに対象範囲を広げ、全職員を対象とした情報伝達訓練などを計画中であり、緊急連絡網の確認や現体制の有効性を検証したいと考えております。
　今後も、引き続き地震を想定した市役所内での訓練拡充と職員の意識高揚を図り、被害軽減と災害に強い組織づくりに努めてまいりたいと考えております。
　次に、防災士の養成についてお答えを申し上げます。
　防災士は、地域や職場などにおいて共助につながる影響力を持つ重要な役割を担っており、地域防災力の向上に欠かせない存在であると考えております。
　現在、資格取得の支援については、地域防災リーダーとして活躍を期待する自主防災組織の方や、小中学校で児童生徒の命を守るため職域リーダーとして先生方の資格取得を優先させていただいており、若い市職員の取得も推進いたしております。
　支援の内容といたしましては、受講等に係る経費を市で毎年予算化し、全額負担を行うものであります。この受講枠は、令和４年度に30名から40名に拡充をしておりまして、現在のところ受講希望に対し適正な数となっておりますので、当面はこの事業規模により取得支援を継続してまいりたいと考えております。
　また、資格取得のスキルアップも行っており、県などが主催する各種研修会を御案内し参加いただくほか、本市の事業としても年１回防災士スキルアップ研修を開催し、テーマを変えながら防災士として見識を深めていただいているところであります。
　なお、市職員の防災士取得者数は現時点で81名となっております。
　次に、戸別受信機の対応についてお答えをいたします。
　避難情報等を市民の皆様に伝達する方法として、防災行政無線は最も有効性が高い方法の一つであると考えておりますが、反面、締め切った建物の中や悪天候時には放送内容が十分に聞き取れない場合も想定されます。
　現在、本市の防災行政無線による情報伝達に関しては、屋外拡声子局によるものを基本に整備を進めておりまして、全ての希望者に戸別受信機を貸与することは膨大な経費を要することから実施は難しいと考えております。
　豪雨時など放送が聞き取りにくい場合につきましては、まずは放送が鳴り始めたら少し窓を開けて聞き取りやすい環境をつくっていただくことをお願いできればと考えております。
　また、もし聞き逃した場合には、フリーダイヤルによるテレホンサービスやスマートフォンアプリ、コスモキャストによる聞き直しであったり、市公式ＬＩＮＥアプリやホームページ等で確認することもできますので、これらを有効に活用いただきたいというふうに考えております。
　これらの情報伝達につきましては、要配慮者対策も見据え、多重化を推進しているものでございますが、議員御指摘のように、このような活用が難しく戸別受信機の貸出しが必要であれば、他市町の対応等も参考にしながら、その対策について検討したいというふうに考えております。御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
　最後に、市公式ＬＩＮＥを活用したプッシュ型配信についてお答えをいたします。
　災害情報等の発信において、伝達方法の多重化を推進しており、現在、防災行政無線をはじめホームページや災害情報メール、緊急速報メール、フェイスブック、ツイッター等を活用しておりますが、議員御質問の市公式ＬＩＮＥにつきましては、先般の６月２日の災害対応時から新たに利用を開始したところでございます。
　避難情報等を確実に受け取っていただくため、市民の皆様にはＬＩＮＥ利用アカウント登録をぜひともお願いしたいと考えております。議員各位並びに市民の皆様の御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、以上お答えといたします。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　御答弁ありがとうございました。
　３点目に戸別受信機について質問させていただいたんですけれども、この戸別受信機の貸与について今回取り上げた背景としましては、私の地域に聴覚障がい者の方がおりまして、なかなか近くで大きな音を発しないと音が聞き取りにくいという、実際に障害者手帳をお持ちの方ではあるんですけれども、先ほど御答弁にありましたように全員に配布するとなれば相当な費用がかかってしまいますので、そういった必要と認められる方に限って貸与するということは可能ではないんでしょうか。いかがでしょうか。
○楠野修総務部長　議長
○桝田和美議長　楠野総務部長
○楠野修総務部長　再質問にお答えをいたします。
　先ほど申しましたように、まずは多重化を推進しているというところでございますが、そういうふうに聞き取りにくいとか、その情報が伝わりにくいということが想定されますと、その場合はこちらもちょっと現地と相談させていただきながら、また他市町の状況を見ながら検討させていただきたいというふうに思います。
　以上でございます。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　ありがとうございます。
　現時点では、そういった要望があってこれまで対応した事例というのは今まではないんでしょうか。
○楠野修総務部長　議長
○桝田和美議長　楠野総務部長
○楠野修総務部長　聞き取りにくいということで、例えば子局から遠いという地理的条件とか、そういったことはあろうと思いますが、障がいをお持ちの方とかそういう方で貸与しているということはちょっと認識しておりません。
○１番山本かずや議員　議長
○桝田和美議長　山本かずや議員
○１番山本かずや議員　そういった方々が各地にいらっしゃると思いますので、今後とも配慮していただけたらと思っております。
　災害発生時には、全ての市民の皆様に迅速化かつ正確な情報伝達が求められますので、今後とも情報発信の強化に努めていただきますようお願い申し上げ、全ての質問を終えさせていただきます。御答弁並びに御清聴ありがとうございました。
○桝田和美議長　以上で質疑、質問を終結いたします。
　ただいま議題となっております議案12件につきましては、お手元に配付しております議案付託一覧表のとおり、それぞれの常任委員会に付託をいたします。
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○桝田和美議長　次に、日程第３、請願第５号核兵器禁止条約の署名・批准を政府に求める請願を議題といたします。
　本件につきましては、お手元に配付しております請願付託表のとおり、総務企画委員会に付託いたします。
　各委員会におかれましては、議案並びに請願につきまして十分に審査を行い、次の本会議において委員会の審査の経過及び結果について各委員長の報告を求めることといたします。
　以上で本日の日程を終了いたしました。
　お諮りいたします。
　６月21日から23日及び26日は委員会審査等のため休会としたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○桝田和美議長　御異議ないものと認め、６月21日から23日及び26日は休会とすることに決定いたしました。
　なお、６月24日及び25日は市の休日で休会となっております。
　６月27日午後２時から本会議を開きます。
　日程は、各委員長の報告並びに議案等に対する審議の続行であります。
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○桝田和美議長　本日はこれにて散会いたします。
午後３時16分　散　会
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