令和元年大洲市議会第４回定例会会議録 第３号
令和元年12月10日（火曜日）
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出席議員
１番 松 德 憲 二
２番 武 田 典 久
３番 弓 達 秀 樹
４番 新 山 勝 久
５番 村 上 松 平
６番 東 久 延
７番 児 玉 康比古
８番 宇都宮 宗 康
９番 大 野 立 志
１０番 安 川 哲 生
１１番 山 本 光 明
１２番 福 積 章 男
１３番 中 野 寛 之
１４番 二 宮 淳
１５番 桝 田 和 美
１６番 村 上 常 雄
１７番 押 田 憲 一
１８番 後 藤 武 薫
１９番 宮 本 増 憲
２０番 梅 木 加津子
２１番 田 中 堅太郎
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欠席議員
な し
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出席理事者
市 長 二 宮 隆 久
副 市 長 松 田 眞
総務企画部
部 長 栗 田 浩 治
会計管理者兼会計課長 森 田 比登志
総 務 課 長 武 知 省 吾
総務課長補佐 檜 田 剛
総務課行政係担当係長 片 岡 昇
財政契約課長 楠 野 修
財政契約課長補佐 田 中 純
企画情報課長 久 保 明 敬
復興支援課長 藤 原 貴
防災安全部
部 長 曽 根 恭 輔
市民福祉部
部 長 藤 田 修
商工観光部
部 長 武 田 康 秀
農林水産部
部 長 木 藤 幸 治
建 設 部
部 長 谷 川 剛
肱川地域復興支援担当
部 長 篠 原 雅 人
長浜支所
支 所 長 森 野 啓 二
河辺支所
支 所 長 藤 田 豊 寿
農業委員会
事 務 局 長 吉 岡 一
教育委員会
教 育 長 東 山 宏
教 育 部 長 井 上 徹
大洲病院
事 務 長 矢 野 文 康
監 査
委 員 増 井 周 史
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出席事務局職員
事 務 局 長 德 永 善 彦
次 長 福 住 重 雄
専門員兼議事係長 竹 田 彰
書 記 米 澤 忠 彦
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議事日程
令和元年12月10日 午前10時 開 議
日程第１
会議録署名議員の指名
日程第２
第 87号議案 令和元年度大洲市一般会計補正予算（第３号）
第 88号議案 令和元年度大洲市国民健康保険特別会計補正予算（第３号）
第 89号議案 令和元年度大洲市国民健康保険診療所特別会計補正予算（第１号）
第 90号議案 令和元年度大洲市後期高齢者医療特別会計補正予算（第１号）
第 91号議案 令和元年度大洲市介護保険特別会計補正予算（第３号）
第 92号議案 令和元年度大洲市簡易水道事業特別会計補正予算（第１号）
第 93号議案 令和元年度大洲市農業集落排水事業特別会計補正予算（第１号）
第 94号議案 令和元年度大洲市公共下水道事業特別会計補正予算（第２号）
第 95号議案 令和元年度大洲市水道事業会計補正予算（第２号）
第 96号議案 令和元年度大洲市工業用水道事業会計補正予算（第１号）
第 97号議案 令和元年度大洲市病院事業会計補正予算（第２号）
第 98号議案 大洲市立認定こども園条例の制定について
第 99号議案 大洲市下水道事業の設置等に関する条例の制定について
第100号議案 大洲市下水道事業の剰余金の処分等に関する条例の制定について
第101号議案 大洲市議会議員の議員報酬等に関する条例及び大洲市特別職の職員の給与その他の給付に関する条例の一部改正について
第102号議案 大洲市立幼稚園条例及び大洲市立保育所条例の一部改正について
第103号議案 大洲市子ども医療費助成条例等の一部改正について
第104号議案 大洲市上水道使用条例等の一部改正について
第105号議案 大洲市固定資産評価審査委員会条例の一部改正について
第106号議案 大洲市職員の給与に関する条例の一部改正について
第107号議案 大洲市特別会計条例の一部改正について
第108号議案 大洲市長浜港港湾施設条例の一部改正について
第109号議案 指定管理者の指定について（大洲家族旅行村）
（全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問、委員会付託）
日程第３
請願第 11号 日米ＦＴＡ交渉は中止し、
日米貿易協定の国会承認は
行わないことを求める請願
請願第 12号 「国による妊産婦医療費助成制度創設」並びに、「福祉医療制度の実施に伴う国保国庫負担金の削減措置廃止」を求める意見書の提出を求める請願
（委員会付託）
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本日の会議に付した事件
日程第１ 会議録署名議員の指名
日程第２ 第87号議案～第109号議案
日程第３ 請願第11号、請願第12号
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午前10時00分 開 議
○山本光明議長 おはようございます。
これより本日の会議を開きます。
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○山本光明議長 本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。
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○山本光明議長 まず、日程第１、会議録署名議員の指名を行います。
本日の会議録署名議員に、18番後藤武薫議員、19番宮本増憲議員を指名いたします。
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○山本光明議長 次に、日程第２、第87号議案から第109号議案までの議案23件を一括して議題といたします。
全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問を行います。
通告がありますので、順次発言を許します。
まず、桝田和美議員の発言を許します。
○15番桝田和美議員 議長
○山本光明議長 桝田和美議員
〔15番 桝田和美議員 登壇〕
○15番桝田和美議員 それでは、改めましておはようございます。
議長のお許しをいただきましたので、一問一答で質問させていただきます。
まず初めに、消費税が10％に引き上げられてから２カ月となります。全世代型社会保障制度の構築に向けた教育負担の軽減として、また、消費税増税分の使い道の一つとして幼児教育・保育の無償化も始まりました。未来の宝である子供たちを社会全体で育てていくという大きな一歩になったと思っております。
負担が減ってよかったとの喜びの声とともに、新たに給食費が実費負担となるケースなど、課題も指摘されております。
そこで、公明党では11月より、幼児教育・保育の無償化に関する実態調査を始めました。11月末までに利用者4,037件、事業者2,448件の皆様から回答をいただいております。来年１月下旬には最終的な結果を発表するとしております。
今のところ、利用者の約９割が無償化を評価するとのお声を聞いております。私もお話を伺った中で保育の質の向上への取り組みに期待する声が大きく、事務所側からは事務負担がふえたとの声も聞かれておりました。また、保育の質の向上のために保育士の処遇改善、また安定的な経営のためには人材育成、確保の支援、運営費の補助などの声が多く聞かれます。
よりよい制度にしていくためにも、国においてはさまざまな意見に対する取り組み、きめ細やかな対応がなされることを期待をしております。また、それぞれの自治体におきましてもこれらの課題にどのように取り組んでいくか、今後重要になってくるんではないかと思っております。
それでは、質問に入らせていただきます。
子育ての環境の整備の一つとして、こども食堂の支援についてお伺いいたします。
核家族化により、ひとり暮らしの高齢世帯や共働きの家族がふえております。昔と比べて地域とのかかわりが少なくなり、寂しいという声を聞くこともあります。年代を問わず、１人で食事をする人がふえ、社会問題としても取り上げられています。
そんな中で、今、全国的に広がりを見せているのがこども食堂であります。子供支援の一環としての活動であります。
これまでのこども食堂は、子供の貧困対策として捉えられてきましたが、今では家に帰って食べても子供と２人っきりだと、そういう家庭やひとり住まいの方など、寂しい食事をしている方も多く、貧困家庭の子供の支援だけに限らず、地域の住民、高齢者が集まり、一緒に楽しく食事をするという地域の世代間交流の場、地域の拠点としての役割もこども食堂は担っております。
孤食や貧困から子供を守りたいと東京の大田区でこども食堂が始められました。全国的に見ても、2016年では319カ所であったこども食堂は2019年には3,718カ所にまで広がっております。
以前は、子供の貧困対策というイメージが強かったのですが、今は子供から独居の高齢者を初めとする大人も受け入れるという食堂がふえ、急速に増加した理由も地域交流の場という認識が広がったことにあると言われております。都市部だけでなく、地方も同じ状況であり、手を差し伸べてあげたい思いは同じであります。
福祉に熱い北欧、フィンランドでは学校が長期休暇に入る夏休み、公園で子供たちにスープなどのランチを配ってくれる。働くお母さんを助けるために自治体が行っている子供・子育て支援の一つで、無料かつ予約の必要もありません。公園で遊んだついでに食べられるのです。
日本では、フィンランドのようにはいきませんが、社会全体で子供を見守る一歩としての取り組みを支援していきたいと考えております。
大洲市では、最近２団体がこども食堂を実施されているように聞いております。
以前、こども食堂の支援について質問をさせていただいたときの答弁には、市としての支援は公民館の無料開放と電気代やガス代は無料で使っていただいて構いませんと言っていただいておりました。
現在、菅田地区で開催されているこども食堂においては、公民館の協力を得てもう何回か開催をされております。食事のあとにはゲームをしたり、防災について勉強したりと楽しくにぎやかに活動されている様子も見せていただきました。ただ、定期的に運営をするためにも食材費やボランティア保険加入などもあり、負担となってまいります。
宇和島市では、こども食堂に子供の居場所づくりや成長を見守る体制の整備を目的として今年度170万円の予算をつけられております。また、こども食堂の役割や運営ノウハウなどの情報発信を目的に普及啓発講演会を年２回開催するとしました。定期的に、またずっと続けていくためにも、このような支援は大変ありがたい取り組みであります。
以前と違い、近所づき合いも希薄になりがちで、どこに助けが必要な子がいるのかも見えづらく、本当に来てもらいたい子に情報を届ける難しさはあるのですが、子供の居場所づくりの一環として地道にずっと続けていただくためにも、また今後このような活動をしてみたいと考えている方々にとっても市からの支援は開設への大きな一歩になると考えますが、いかがでしょうか。
また、こども食堂では自分たちでつくった野菜や近所の方にいただいた野菜などを生かして栄養面を考えながら工夫をして毎回の料理をつくられております。
そこで、食品ロス削減の取り組みの観点からではありますが、フードバンクやフードドライブといった活動を行い、本来の目的であります生活困窮者やＮＰＯでの活用だけでなく、このこども食堂などへの提供ができるのではないかと考えます。
このフードドライブは、家庭で余っている食べ物を学校や職場などに持ち寄り、また地域の福祉団体や施設、フードバンクなどに寄附する活動であります。各地でも缶詰類やレトルト食品、乾麺など、賞味期限まで１カ月以上の未利用食品を集め、必要としている生活困窮者やＮＰＯ法人などへの無償提供をする活動をされていることを目的としております。
東温市においては、年に一度、福祉の集いなどのイベントで社会福祉協議会と連携をしてこのフードドライブ活動を行っていると聞いております。フードドライブへの取り組みを活用して、本来の目的はもちろんでございますが、こども食堂への支援に使えるように市でも活発にしていただけないかということをお尋ねしたいと思います。お考えをお聞かせください。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○二宮隆久市長 議長
○山本光明議長 二宮市長
〔二宮隆久市長 登壇〕
○二宮隆久市長 桝田議員さん御質問のこども食堂についてのお尋ねにお答えをいたします。
お話ございましたように、近年、こども食堂はボランティアやＮＰＯ法人を中心に全国的な広がりを見せております。
子供の食育や居場所づくりにとどまらず、それを契機として、高齢者や障がい者を含む地域住民の皆様の交流の場としての機能も果たすようになっております。
私といたしましても、こども食堂は健全な子供の育成のため、地域全体で子供を育てていく意識を持つことは、それぞれ御家庭での子育てをしやすくするだけでなく、子供を中心として子供と大人たちのつながりや地域コミュニティーの連携を図る有効な手段であり、地域全体の活性化につながる可能性が高いと考えているところであります。
市といたしましては、実施団体に対し、できる限り支援をしていきたいと考えているところであります。
既に、実施いただいている団体、またこれから開設を考えられている方には食材の確保、運営経費、衛生管理、協力者の確保などについて、気軽に子育て支援課のほうへ御相談をいただければと考えております。その中で、市としてどのような支援ができるのか、関係機関とも連携を図りながら検討してまいりたいと考えております。
次に、フードドライブの活用につきましては、現在大洲市社会福祉協議会において生活困窮者への支援のために取り組んでいただいており、11月10日に開催した福祉と健康づくり市民のつどいにあわせてお米や缶詰などの食品の提供を呼びかけられたところでございます。
事前に社協だよりで周知を図っておられましたが、御寄附いただいた食品等は少なかったと伺っておりまして、周知方法が課題であるのではないかなと考えているところであります。
今後、市も協力をしてフードドライブの活動を広く市民の皆様に知っていただけるよう、周知に努めたいと考えているところであります。
また、桝田議員さん御提案のフードドライブをこども食堂に活用することにつきましては、社会福祉協議会及び実施団体と協議しながら取り組みを進めていきたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
以上、お尋ねへのお答えとさせていただきます。
○15番桝田和美議員 議長
○山本光明議長 桝田和美議員
○15番桝田和美議員 こども食堂への御理解をいただいた御答弁をいただきまして、大変ありがとうございます。
また、今後こども食堂を考えていかれている皆様にとりましては相談できる場所を整備していただけることは大変ありがたいと考えておりますが、これは持続して運営していくことが大切でありますので、これからどうしたらいいかということで地域の支援はもちろん、自治会の支援なんかもいただきたいし、また企業へも賛同をお願いしながらやっていかなければいけないということも団体のほうでは考えていらっしゃるようであります。
ただ、一点だけ。
開設費用もとは言ってはいただきましたけれども、できれば宇和島市のように開設時には準備費用として幾らという上限を設けてでも支援をしていただけることができたらいいなと思うのですが、いかがでしょうか。
○二宮隆久市長 議長
○山本光明議長 二宮市長
○二宮隆久市長 ただいまの再質問にお答えをさせていただきます。
お話ございましたように、宇和島市が近隣では先進事例としてございます。この実施自治体等の事例等も参考にしながら、大洲市としても前向きな検討をしてまいりたいと考えております。
以上、お答えといたします。
○15番桝田和美議員 議長
○山本光明議長 桝田和美議員
○15番桝田和美議員 ありがとうございました。
それでは、ぜひまたそういった形で取り組みをいただきたいと思います。
そして、フードドライブにつきましては、ぜひ今市長も答弁でおっしゃっていただきましたけれども、周知啓発を大きくアピールしていただきたいと思います。今後の取り組みを期待しております。
それでは、次の質問に入らさせていただきます。
次に、地域防災力の強化についてお伺いをいたします。
まず初めに、受援計画の策定についてであります。
災害が発生した際に、近隣の自治体などから職員や支援物資などを有効的に受け入れるための計画が受援計画であります。災害が発生する前の段階から、仮に他の自治体から支援を受けるならばどんな資源をどこに配置すればよいのかを計画しておくものであります。防災基本計画の中にも記載はされておりますが、あくまでも努めるというもので、作成しなければならないということはありませんが、熊本地震等の災害で受援計画の不足が被害拡大につながったとも言われております。
西日本豪雨では、被災した自治体で災害時に他の自治体からスムーズに人的、物的支援を受けるための受援計画がなかったため、応援に来た職員の役割分担などで混乱したケースが見られたと言われております。
受援計画は、災害時に他の自治体から受ける支援をスムーズにするため、応援が必要な業務や人数、期間などを定めるものです。
平成23年３月の東日本大震災を教訓に必要性が指摘され、翌年の政府の防災基本計画で自治体の努力規定に位置づけられております。
西日本豪雨では、災害の大きかった岡山、広島、愛媛３県で住宅の全半壊被害が100棟を超えた14自治体のうち、受援計画があったのは岡山市のみであったそうです。未策定だった広島県呉市では、応援職員を受け入れてから配置を決める作業に追われた。また愛媛県宇和島市でも事前に計画があれば混乱は避けられたかもしれないなど、計画がなかった影響を指摘する声が多く聞かれております。岡山市は、受援計画があった分、混乱が少なく、スムーズに受け入れが進みました。
９月６日に発生した北海道地震でも、震度７を観測し、被災をしました厚真町や安平町、むかわ町でいずれも計画が未策定でありました。厚真町の担当者は防災を専門にする職員が少なく、策定する余裕はないと、知識やノウハウが不足する小規模な自治体にとって計画策定そのものが重荷になっているとの見方もあります。
昨年の災害において、我が大洲市にも受援計画が策定されていたのでしょうか。また策定されていなかったのであればスムーズに受け入れができたのかどうか、その状況をお聞かせいただいたらと思います。
次に、避難所開設キットについてお伺いをいたします。
我が市でも、防災士が年々ふえている状況でありますが、スキルアップなど、質の向上に向けた取り組みは課題であると訴えてまいりましたが、昨年、またことしと市による防災士のスキルアップ講習が行われ、避難所運営の机上訓練が行われました。昨年、私も参加をさせていただきましたが、時間との闘いになり、どんどん避難してくる住民対応から、本部からの連絡の指示と報告や物資の受け入れ、トイレはどこを使うのかなど、次々とやるべきことがいっぱいで困難さだけが理解できましたが、１回くらいの訓練では何も身につかなかったことを実感いたしました。
そこで、避難所開設の立ち上げの初期に誰でも使える避難所開設キットの導入についてを伺います。
避難所開設キットには、発災後、３時間程度の行動を想定して避難所開設の前段階から、開設後の初期段階までの行動手順書及び各種提示物等、必要な備品一式をまとめてあります。これによって、手順を明確化して、少人数でも迅速かつ的確な行動ができることを目標としております。
キットは、体育館ほどの避難所で開設から３日間程度の使用を想定されております。筆記用具、立ち入り規制用ロープ、授乳室などの案内標識一式、メガホンなど、いろいろ25点、１つの箱に納めております。これは１セット約２万円もするそうでございます。避難所名簿作成用に名前などとあわせて医療介護支援の必要の有無も尋ねる避難所受け付けカードなどもあり、避難所運営担当者の腕章にはそれぞれの役割も書き込むなど、使い勝手が工夫をされております。もちろん具体的な数量などは、避難所の規模、想定避難者数などで異なってくるのでありますが、それぞれの地域での避難所運営訓練でキットを活用して整備をし、さらに必要な道具などを足していき、地域に即した避難所開設キットにしていくというものです。
自主防災組織や地域住民とともに、この開設キットを作成しながら防災意識を高めていけるのではないかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
次に、中学生の防災士育成についてお伺いいたします。
これまで、子供たちの防災へのかかわりが必要と訴えてまいりましたが、新居浜市の小・中学校のことでございますが、合同防災訓練学習、防災キャンプ、防災マップ作成、防災教育講演会などの取り組みが紹介されておりました。これらの防災教育を通して、子供たちは災害時を想定し、いざというときに冷静で正しい判断、そして自主防災教育事業を通して子供たちが多くの地域の方と出会い、地域の方に自分のことを知ってもらったこと、さらには自分たちが地域の一員として必要とされている存在であることに気づいたことが大きな成果であると。また、災害時に避難所運営のサポート役を担ってほしいと考えているという地元の校長先生のお話をお聞きいたしました。
そこで、大洲市では中学生や高校生は防災を果たしているのかと思っております。
また、中学生、高校生においては地域の防災の一員としての役割を担っていただきたいという思いもありますが、この中学生の防災士の育成についてはどのように考えられているのかをお聞かせください。
防災の最後に、液体ミルクの活用、導入についてをお伺いいたします。
液体ミルクは、粉ミルクのようにお湯で溶かす必要がなく、災害時に電気や水道がとまったときに有効であります。
常温で１年間保存可能なスチール缶タイプで、哺乳瓶に移しかえるだけですぐ授乳できるものと紙パックでそれ用の乳首を差し込むだけですぐ授乳できるものなどがあります。
日本では、液体ミルクが大きく注目されるようになったのは2016年４月に起こった熊本地震が大きなきっかけでございました。災害の被害により、断水が続く中でフィンランドから支援物資として届いた液体ミルクに脚光が集まったのです。それ以来、各所で署名運動が行われるなど、国内における液体ミルク製品化への動きが拡大しました。
報道によりますと、ことしの台風被害で液体ミルクの売り上げが10月には３倍以上に伸びたと報告されております。さらに現在、日本の液体ミルクは２社が製造販売しておりますが、近く大手２社も参入すると言われております。
大地震はいつ来るかわかりませんが、台風は毎年やってまいります。ことしはその台風で大きな被害があったことから、消費者の液体ミルクへの評価が上がっていると考えます。
ＷＨＯの母乳代用品のマーケティングに関する国際基準を遵守することはもちろんでありますが、防災の観点から自治体で一定量の液体ミルクをローリングストック、日常生活で消費しながら備蓄するという、そのローリングストックしていくことは赤ちゃんの命と健康を守ることにつながると考えます。液体ミルクの備蓄についてお考えをお聞かせください。
また、家庭においても手軽に使える液体ミルクのローリングストックを呼びかけ、周知のために乳児健診やイベントなどで液体ミルクを紹介するとともに試飲してもらうなど情報提供も必要ではないかと考えますが、液体ミルクの活用、導入についてのお考えをお伺いいたします。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○曽根恭輔防災安全部長 議長
○山本光明議長 曽根防災安全部長
〔曽根恭輔防災安全部長 登壇〕
○曽根恭輔防災安全部長 それではまず、受援計画の策定についてお答えを申し上げます。
平成30年７月豪雨災害では、発災直後から膨大な災害対応業務が発生し、当市の職員だけでは速やかな災害対応が困難な状況となり、さまざまな業務において他の自治体や団体からたくさんの方に応援に来ていただくなど、大規模災害時には外部からの支援が必要不可欠であることを身をもって認識したところでございます。
昨年の災害時における受援計画の策定状況でございますが、当市では受援計画は策定していなかったことから、議員御指摘のとおり、当市におきましても他の自治体と同様に応援に来ていただく必要な人数、期間の把握、職員の受け入れ等に際し、執務場所や宿泊場所の確保など、混乱した状況もございました。
このような経験を踏まえまして、現在市といたしましては、昨年の豪雨災害よりさらに大きな被害が想定される南海トラフ巨大地震等の大規模災害を想定し、外部からの応援を円滑に受け入れ、速やかな復旧・復興に取り組めるよう、災害時受援計画の策定を今年度末を目標に全庁的に取り組んでいるところであります。
具体的には、平成25年12月に策定いたしました大洲市業務継続計画において選定いたしました大規模災害時に優先すべき業務の見直しを行い、見直し後の大規模災害時に優先すべき業務のうち、外部から受援の必要な業務をあらかじめ特定し、業務ごとに応援要請先や必要な準備物、活動場所などを整理する作業に取り組んでいるところでございます。
こうした作業成果をまとめたものが、災害時受援計画の骨子となってまいります。したがいまして、受援計画を策定することにより、応援要請や応援受け入れの手順、役割分担が明確になり、迅速かつ円滑な応援要請につながるものと考えております。
次に、避難所開設キットの導入についてでございます。
避難所の開設に当たりましては、当市では避難所業務支援要員を設け、それぞれの避難所に近い職員が、例えば時間外に地震災害が発生した場合など、まずは公民館を解錠し、避難所としての受け入れ態勢を整える。その後、公民館職員がまいりましたら、その者と交代をして、小・中学校の屋内運動場を避難所として開設をするといった体制を設けております。
そのため、その支援要員には受け付け名簿や筆記用具、避難所運営マニュアル、乾電池、ラジオや充電機能のついたライトなどを配布し、それらを持って避難所業務に当たるようにいたしております。
今後、議員御質問の避難所開設キット等を参考に携行品の内容を検討してまいりたいと考えております。
避難所の開設や運営につきましては、行うべきことが山積し、自主防災組織や防災士の方々のお力添えをいただく必要があると考えております。
このため、防災士のスキルアップ研修でも、避難所運営にスポットを当てて実施し、その養成を図っているところでございます。
議員御指摘のとおり、それぞれの避難所で何がどれだけ必要かといったことは変わってまいりますので、地域で自分たちが避難する避難所に何が必要となるかといったことについて検討いただくことは防災意識の向上に当たり非常に有効であると考えております。
現在、各地域で取り組んでいただいております地区防災計画の策定の中でも、この件について御検討いただき、地域の防災力向上に努めていただきたいと考えているところでございます。
次に、中学生の防災士育成についてお答えいたします。
本市における防災士は、平成30年度末時点で285名となっており、現在の防災士養成状況は自主防災組織が179名、小・中学校の教員が42名、市職員が64名となっております。このうち、中学生または高校生の防災士は現在のところおりません。
現在、中学生や高校生に対し、積極的な防災士養成は行っておりませんが、若い方々に対する取り組みといたしましては中学校の総合的な学習の時間の中に危機管理課職員が参画したり、昨年度、国土交通省を中心に菅田小学校をモデル支援校といたしまして防災教育に関する試行事業が行われ、その結果を踏まえまして、今年度指導計画が策定され、来年度から全ての小学校でその指導計画に基づく防災教育が行われると伺っております。
防災士は、地域において平常時は訓練計画への参画、災害発生時におきましては被災者支援や避難所の受け入れ活動を行っていただくなど、自主防災組織の中でもリーダー的役割を担うこととなりますので、地域防災力の向上に欠かせない存在であると考えておりますが、中学生につきましてはまずこうした体験、教育を踏まえ、防災に興味を持ってもらい、防災士の資格取得につながっていくことが大切であると考えているところでございます。
次に、液体ミルクの活用、導入についてお答えを申し上げます。
当市のミルクの備蓄状況といたしましては、液体ミルクの備蓄はなく、アレルギー対応用、１歳未満の新生児用、１歳からの幼児期用のいずれも粉ミルクを備蓄いたしております。
議員御指摘のとおり、水もお湯もないような大規模災害時におきまして、粉ミルクをお湯で溶かしたり、赤ちゃんが飲むのにちょうどいい温度まで下げる調乳の必要がない液体ミルクは乳幼児を育児中の親にとってもとても有効なものと考えております。しかしながら、液体ミルクはそのようなメリットがある一方で、粉ミルクに比べ価格が高く、保存期間も短いといった問題もございます。
ミルクの備蓄を全て液体ミルクにすることは困難でございますが、粉ミルクと併用し、導入を図ること、並びに保存期間満了近くとなったミルクの乳幼児健診などへの活用など、これにつきましては今後対応してまいりたいと考えておりますので、議員各位並びに市民の皆様の御理解、御協力をいただきますようお願いいたします。
以上、答弁といたします。
○15番桝田和美議員 議長
○山本光明議長 桝田和美議員
○15番桝田和美議員 答弁、まことにありがとうございました。
そのように進めていただくことを今後期待しておりますが、子供の防災士に関してなんですけれども、ちょっと調べさせていただきましたので。
新居浜市では、高校生が７人、ことし４人受講され、中学生は２人。また宇和島市においては高校生45人、中学生が20人、小学生が４人ということで、それぞれの所で大洲市と同じようにないところもあるんですけれども、先ほど言われましたように、来年度から取り組みを開始されますことに今後地域において大人の方たちのサポート役となっていただけるような形で成長していただきたいなというのを期待していきたいと思います。
もう一点は、液体ミルクでございますが、部長も言っていただきました、ぜひ切りかえのときには液体ミルクも入れていただくということですので、その入れかえのとき、そしてもし可能であれば先ほど質問の中でも言いましたように、御家庭でも赤ちゃんがいるところはこういう液体ミルクのストックっていうのは大変重要かと思いますので、お母さん方にもこの健診時などに無料で、200円ぐらいなんです、ぜひ配っていただいて実感をしていただいてローリングストックの状況をお伝えいただきながらしていただきたいなと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。答弁は結構です。
続きまして、市民生活の安心・安全について質問させていただきます。
ロタウイルスの定期接種についてお伺いいたします。
乳幼児の重い胃腸炎を引き起こす、このロタウイルス感染症を予防するワクチンを厚生労働省が2020年10月からの定期接種を決めました。
このロタウイルスは、小児期の重症下痢症の原因として最も頻度が高いウイルスであります。大多数の子供は生後６カ月から２歳をピークとして、ほぼ全ての子供が５歳までに感染すると言われております。繰り返し感染はしますが、初めての感染は重症化しやすく、ひどい脱水症状が起こると言われております。下痢や嘔吐、発熱などの症状を引き起こし、通常は一、二週間で自然に治ると言われておりますが、まれに重症化し、死亡するという例もあるそうです。感染力が強く、根本的な治療法もないので予防接種が重要となり、今回厚生労働省が定期接種を決めたと思います。
既に、７割の乳児が任意での接種は受けておりますが、今回定期接種を決められたことでこの接種率も向上する効果が期待されております。また乳幼児を持つ親にとっては大変ありがたい措置であります。
我が市でも、公費負担で定期接種にされると思いますが、ワクチンの接種は生まれてすぐがいいようですが、有効な期間はいつなのか。また今後、どのように保護者に対する説明、周知を図っていかれるのかをお聞かせください。
最後に、インフルエンザの予防接種の補助についてお伺いいたします。
昨日も質問がありましたが、あえてもう一度させていただきます。
インフルエンザは、このインフルエンザウイルスを病原体とする急性の呼吸器感染症で、近年世界中で流行が見られております。我が国でも、毎年冬を中心に多数の患者発生と高齢者では重症化すると死亡するというケースも見られます。インフルエンザ脳症に代表される乳幼児における合併症等も見られます。また、うがい手洗いマスクと予防は大切でありますが、ワクチン接種は有効な予防法であり、かかっても重症化しないためにも大変有効であると考えます。その費用が、3,000円から4,000円ほどかかり、多子世帯にとっては大きな負担となっております。
インフルエンザの予防接種に関しては任意接種に変わったということですが、このインフルエンザがことしは例年より２カ月以上も早く流行の兆しを見せているそうであります。
毎年猛威を振るっているとの報道がされ、多くの人がかかるというこのインフルエンザの予防接種を昨日はきっぱりと助成はしないという答弁をされました。
そこで、せめて受験生である中学３年生への接種の補助、また助成はできないかを伺わせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
〔松田眞副市長 登壇〕
○松田眞副市長 それでは、御質問にお答えを申し上げます。
まず、ロタウイルスワクチン定期接種については、９月に開催されました厚生労働省所管の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において、令和２年10月１日から予防接種法に基づく定期接種とすることが了承をされております。
ワクチンにつきましては、２種類のワクチンがあり、生後６週から24週に２回接種するものと生後６週から32週までに３回接種するワクチンが位置づけられておりまして、いずれも経口接種、飲み薬となっております。
ワクチンの有効性を検討した臨床試験では、２種類とも３歳程度になるまでの重症ロタウイルス胃腸炎に対する予防効果が示されております。
保護者への説明、周知方法につきましては、各対象者へ文書を送付するとともに、産婦人科、小児科等の医療機関への周知を考えておりまして、実施以降については母子手帳発行の際、赤ちゃん訪問、４カ月健診時に周知ができるものと考えております。
今後とも、国の動向について注視しながら対応をしてまいりたいと考えております。
次に、インフルエンザ予防接種の補助についてお答えを申し上げます。
昨日、梅木議員さんの御質問にお答えを申したとおりでございますけれども、現在大洲市では予防接種法の定める14種の予防接種に助成を行っております。
子供のインフルエンザ予防接種については、1994年に予防接種法改正により、定期接種から外れ、任意接種となっております。現在任意接種には65歳未満のインフルエンザのほか、おたふく風邪、Ａ型肝炎ワクチン、今説明をいたしましたとおり、来年10月から定期接種となるロタウイルスなどがございます。
中学３年生を含め、子供のインフルエンザ予防接種のみ助成することは難しいものと考えますので、御理解と御協力をお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○15番桝田和美議員 議長
○山本光明議長 桝田和美議員
○15番桝田和美議員 御答弁まことにありがとうございました。
予防接種には、本来リスクもあると思っております。
市内におきましてはまだ今のところインフルエンザもはやっているというお話も聞いておりません。インフルエンザは任意接種でありますので、私たちもうがい、手洗いを自分でしっかりとして予防をしていきたいと思います。
以上で質問を終わります。大変ありがとうございました。
○山本光明議長 次に、宇都宮宗康議員の発言を許します。
○８番宇都宮宗康議員 議長
○山本光明議長 宇都宮宗康議員
〔８番 宇都宮宗康議員 登壇〕
○８番宇都宮宗康議員 おはようございます。
肱風会の宇都宮宗康でございます。
それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
文化財について。
文化財保護法はその目的を文化財を保存し、かつ、その活用を図り、もって国民の文化的向上に資するとともに、世界文化の進歩に貢献することと規定しており、保存と活用は文化財保護の重要な柱としています。
文化財は、有形、無形の多種多様な文化的所産からなり、取り扱いに細心の注意が必要な文化財が存在する一方で、社会の中で適切に活用されることで継承が図られる文化財が存在する。
文化財は、一度壊れてしまえば永遠に失われてしまうため、それぞれの文化財の種類、性質についての正しい認識のもとに適切な取り扱いがなされることが必要である。また、保存と活用は互いに効果を及ぼし合い、文化財の継承につなげるもので、単純な二項対立ではない。保存に悪影響を及ぼすような活用があってはならない一方で、適切な活用により、文化財の大切さを多くの人々に伝え、理解を促進していくことが不可欠である。
本市では、重要文化財が７件、愛媛県指定文化財が35件、大洲市指定文化財が187件、国の登録有形文化財が10件あります。
世界遺産である沖縄県の首里城は、電気系統が火災の原因かと疑われ、お城とともに貴重な文化財が焼失しました。
そこで、お伺いをします。
１つとして、本市の重要文化財などには火災保険が掛けられていますが、煙感知器やスプリンクラーなどの消火設備は設置されているのか。
２つとして、県指定文化財には毀損した者への罰則規定がありますが、本市の指定文化財には罰則規定があるのか。
また、許可を得ず、よかれと思い手を加えた結果、毀損や損壊した場合、どのような対応をされるのか。
３つとして、先祖代々の文化財を個人が保全する場合は保全費用の問題やそこに所有者が居住されないことも想定されるが、そのようになると文化財指定の解除になるのか。
４つとして、文化財の保存と活用には地域にどのような文化財があるのかを学校行事や公民館活動によって理解を深める機会が必要ではないか。
大洲城城泊について。
大洲城城泊については、市議会議員や市民に向けて将来の人口減少社会の中で文化財保全の財源確保が厳しいので、大洲地域での魅力発信と維持管理費の創出とされたが、文化庁からは維持管理費を支出しないとの通達は出していないとされ、修繕、改修、修理事業などは文化庁としては補助するとしています。
その中で、１つとして、単に大洲市の人口減少で財政から支出する維持費が減少するということか。
２つとして、先般、11月８日には歴史体験実証実験が開かれ、メディアを通じて内外に向けて発信されたが、実証実験での防災面、安全面の確認評価はどのようになったかを検討する場が設置されるのか。
３つとして、先般報道がなされた中央省庁の予算執行の無駄をチェックする外部有識者は各地の観光地域づくり推進法人を支援する観光庁の事業について、効果が不明確で検証もできていないと改善を求めたが、どのようなことか。
うかい事業について。
大洲のうかいは63年前に当時の沼田市長などが仁淀川で実施されていた観光うかい事業を大洲肱川で検証されたことが始まりであるが、日本３大うかいとも言われる各地域にはない、川の流れに任せてウ船に屋形船が並走する優雅な風情であり、近くでウ匠の妙技を披露するものです。
１つとして、仁淀川のうかい事業は何年続いていたのか。
２つとして、また寛政12年６月に加藤家の君命録によれば、カワウを使っての川漁をしていたとの記述があり、将軍家にも献上されていたとあるが、肱川でのうかいを民俗文化財として登録できないか。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○二宮隆久市長 議長
○山本光明議長 二宮市長
〔二宮隆久市長 登壇〕
○二宮隆久市長 ただいまの文化財についての御質問のうち、私からは観光地域づくり推進法人への支援事業に対する外部有識者による評価内容についてお答えをいたします。
中央省庁の無駄をチェックする外部有識者により、各地の観光地域づくり推進法人ＤＭＯを支援する観光庁の事業について効果が不明確で検証もできていないと改善を求めたがどのようなことかとのお尋ねがございます。
このことにつきましては、今年11月15日に実施されました平成31年度行政事業レビュー、いわゆる秋のレビューにおいて、地方創生、観光、インバウンドをテーマに、有識者により、観光庁の事業について評価がなされたことについての御質問と理解しております。
レビューでは、既存観光協会の衣がえのようなＤＭＯが全国的にも多く、ＤＭＯがつくられたことによる効果が不明確で検証もできておらず、つくることが目的になっているのではないかとの指摘がございました。
今後は、ふやすことではなく、めり張りをつけたＤＭＯの支援が必要であり、コンテンツ開発や受け入れ環境の整備などの着地整備を最優先とするなど、観光協会など、既存組織では行っていなかったことに取り組むべきであるとされました。
また、体制づくりとしても、外部専門人材の登用を重視し、人材の多様化に資するよう、多様な業種から実績を持った者が登用されるよう仕組みを構築すべきと人材面での評価に対する指摘もございました。
本市の地域ＤＭＯ、一般社団法人キタ・マネジメントにおきましても、人材面の強化等において同様の課題を持っているところでありまして、今後観光庁において、こういった御指摘を参考にした上で改善された施策が展開されていくものと考えますので、国の支援策の趣旨を理解し、うまく活用しながら観光地域づくりに努めてまいりたいと考えているところであります。
市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願い申し上げまして、以上私からのお答えといたします。
その他の項目につきましては、商工観光部長と教育部長にそれぞれ答弁いたさせます。
○武田康秀商工観光部長 議長
○山本光明議長 武田商工観光部長
〔武田康秀商工観光部長 登壇〕
○武田康秀商工観光部長 私からは、大洲城の城泊、いわゆる城主体験の説明でいうところの文化財の維持費減少、こういったものの意味するところについてまず御答弁いたします。
文化財の将来の維持管理費についてでございますけれども、一般論として文化財などの歴史的資源の維持管理費は、人口減少により需要の減る公共施設などとは異なりまして、年月とともに老朽化でございますとか、あるいは新規認定に伴い、文化財の数がふえていくことなどが要因となりまして、これに係る維持管理費が縮小することはなく、むしろ増加していく可能性が高いと。そういう観点から、これらを積極的に活用することで財源を賄っていきましょうという大きな考え方になろうかと思います。
今後、維持管理費に対する財源確保に取り組んでいかない場合には結果といたしまして市民１人当たりの負担額がふえていくことになりますので、観光振興などによりまして交流人口をふやし、その方々から料金をいただくことで少しでもその財源を充実させ、適切な歴史的資源の保全環境をつくっていくことが重要であろうと考えております。
次に、実証実験での防災面、安全面での確認評価についてでございますが、防災面、安全面での確認につきましては専門的な内容になってまいりますので、これまでも愛媛県当局、大洲消防署などの関係機関と協議を行っていただいております。
また、11月８日の実証実験においても、現地立会を依頼いたしまして確認をいただいておりますので、これらを整理した結果につきましては12月18日に開催を予定します検討委員会において内容を御報告させていただいた上で検討を加えていただくこととしております。
なお、大洲城の構造安全性、防火安全性につきましては、大洲城復元当時、平成16年の完成でございましたけれども、このときに財団法人日本建築センターにより、大洲城の構造安全性及び防火安全性に関する検討報告が行われております。一般公開時の安全性については、ここで確認がなされております。今回の城主体験事業においても同等の安全性が担保されているかどうか、これを含めまして関係機関において確認をいただいておりますので、この点も加味しながら、さきに申し上げた検討委員会の場でその課題と対応策について整理をさせていただくこととなっております。
以上、市民の皆様並びに議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げまして答弁とさせていただきます。
○井上徹教育部長 議長
○山本光明議長 井上教育部長
〔井上徹教育部長 登壇〕
○井上徹教育部長 私からは、指定文化財へのの消火設備の設置状況について、文化財保護条例の罰則規定について、市指定文化財の指定解除について、学校行事等による文化財の学習機会について、仁淀川の観光うかい事業の実施年数について、大洲のうかいの文化財登録についてお答えをいたします。
まず、指定文化財の消火設備の設置状況についてお答えをいたします。
本市には、大洲城高欄櫓、台所櫓、苧綿櫓、三の丸南隅櫓、如法寺仏殿、長浜大橋、臥龍山荘臥龍院、不老庵、文庫の合計９つの国指定重要文化財建造物が存在しておりますが、如法寺仏殿、長浜大橋を除く市が所有しております建造物は火災保険に加入するとともに、日頃から消火訓練を実施をするなど、火災予防に努めているところでございます。
また、消防法の規定により、全ての建造物に火災報知機を設置しておりますが、スプリンクラーは配水管を建物内部に張りめぐらせることによる文化財に及ぼす影響、機器の誤作動などを考慮して設置しておりません。
したがいまして、現状の防火対策は大洲城及び臥龍山荘の屋内に煙感知器を設置するとともに、夜間の監視警備を業者に委託し、火災の早期発見及び迅速な連絡体制の徹底を図っているところでございます。
なお、初期消火の対策として、如法寺仏殿には国庫補助を受け、屋外に放水銃を整備しております。
次に、文化財保護条例の罰則規定についてお答えをいたします。
現在、大洲市文化財保護条例では指定文化財が滅失または毀損したときはその旨の教育委員会に届け出ることと規定しておりますが、罰則までは設けておりません。
このため、現状では所有者への注意喚起並びに指導、または指定文化財の保存に影響を及ぼした者への厳重注意などにより対応しているところでございます。
しかしながら、近年全国的に落書きなどによる文化財に対する損傷事件がふえていることから、本市でも対策を講じる時期に来ており、今後は国や県の指定を参酌し、本市の実情に即した規定の導入を検討してまいりたいと考えております。
次に、市指定文化財の指定解除についてお答えをいたします。
文化財の保存、管理については基本的に所有者が行うことになっておりますが、近年所有者が文化財を適切に保存し、管理する費用を捻出することが困難となってきている事実がございます。
このため、本市では平成24年度に大洲市文化財保護事業補助金交付要綱を制定し、日常的な維持管理に係るものを除いて文化財を維持管理していく上で必要となる防犯、防災設備などの整備や修理などに対して対象経費の２分の１以内の補助を行っているところです。
さらに、文化財を維持管理していく上で、所有者の高齢化や後継者不足といった問題が顕在化してきており、保存のための費用負担や手間の多さから個人による維持管理が困難となるケースも見受けられます。
このため、所有者が地域や団体などに委任や委託できるような管理者選定の方法についても検討していくことが必要であるというふうに考えております。
なお、指定文化財の解除につきましては、原則文化財的価値が失われた場合や本市の区域外に移った場合のみが対象となり、所有者の保存費用の問題や市外居住されていたとしても指定文化財そのものが市内にある場合は指定解除の対象とはなりません。
次に、学校行事等による文化財の学習機会についてお答えをいたします。
議員御指摘の文化財を活用した学校教育、社会教育の推進は、地域の財産である文化財に対する理解を深め、ふるさと大洲の魅力を再確認し、連帯意識の高揚につなげるためにも大変重要なことと認識しております。
去る10月24日には、大洲小学校の児童を対象とした大洲城学習会を開催したところ、大変好評であり、子供たちは学芸員などの説明を受けることで地域の財産に直接触れながら、大洲城に対する理解を深めることになったものと思っております。
また、市立博物館では小学生を対象に大洲歴史文化教室を開講し、臥龍山荘など、文化財をめぐる事業を実施しているほか、各公民館においても歴史文化講座や史跡めぐりなど、地域の歴史文化を学習することなどを目的とした事業を展開しているところでございます。
今後も、市立博物館や公民館主催の各種教室やイベントの開催を通して文化財の持つ魅力を広く情報発信するとともに、市民の皆さんへ生涯を通じて文化財に親しむ機会を提供し、地域への愛着と誇りを育むための取り組みを推進してまいります。
議員御質問の仁淀川のうかい事業でございますが、高知県立歴史民俗資料館提供の仁淀川誌の記録によりますと、いわゆる観光うかいは昭和35年から昭和45年の約10年間行っていたとの記録がございました。
仁淀川流域では、古くからうかい漁が盛んに行われておりましたが、いの町が主体となってうかい漁業を観光目的としたいの町仁淀観光協会を設立し、昭和35年から観光事業を開始されておりましたが、昭和45年に県域を襲った台風10号による仁淀川の大洪水で観光船が流失したことにより、観光事業が幕を閉じたとのことでございます。また、別の資料からは明治時代には数十人近くのウ匠がいたと記述をされております。
このことから、観光事業化以前のうかい漁として行われていた期間を含めますと仁淀川のうかいは100年以上続いていたことになります。
大洲のうかいは、議員御指摘のとおり、君命録と呼ばれる史料に大洲藩主が川漁の際にウを使ったことが記録されております。これが、大洲におけるうかいを行っていたことを示すものであると捉えることができます。
しかしながら、うかいは古くから伝わる肱川流域の漁法としての伝承はされていないことを考えると、藩主の川漁や川遊びの一つとして行われていたものであり、明治以降は衰退したものと推測することができます。
現在の大洲のうかいは、当時の沼田市長などが市の活性化のため、長良川のうかいを参考にしつつ、昭和32年に高知県いの町からウを購入し、観光事業として始めたもので、現在全国11カ所で行われているうかいの中で歴史的にも最も新しいものでございます。
本市を除く他の10カ所では、およそ300年以上も続く地元の伝統漁法であることから、国、県、または市の無形民俗文化財に指定されているうかいもありますが、現在の大洲のうかいは他のうかいに比べて無形民俗文化財としての技術伝承などの歴史が浅いため、現時点での文化財指定は難しいのではないかと考えております。
今後、長期間にわたりうかいの技術が継承され、地域の特色を示す典型的なものとしてのさらなる価値付けが見出されれば文化財指定も可能になるものと考えておりますので、御理解いただきますようお願い申し上げ、お答えとさせていただきます。
○８番宇都宮宗康議員 議長
○山本光明議長 宇都宮宗康議員
○８番宇都宮宗康議員 どうも答弁ありがとうございます。
質問にいろいろ文化財の中でたくさんのことを項目に入れたものですから、勝手に城泊とか、文化財の保護条例とか、そういったものを捉えて質問を一問一答でさせてもらいたいというふうに思っています。
一番初めに、教育部長の答弁にあった文化財の保護条例の関係ですが、大洲市には存在していないというふうに事実思います。
西条市、西予市には、文化財の保護条例があってそこで罰則規定もあるんですが、罰則というのは刑罰を加えるとか、そういった類いのものではないというふうに思いますが、文化財をそれだけ大洲市の宝物というふうに位置づけるなら、そこの保存、保護をもっときちっとすべきではないかなというふうに思っています。いろんなところで、小さな大洲市のここにこんな立派な木があるのとかというようなものがたくさんあるわけです。
それも含めての、例えば子供さん方の文化財に興味を持ってもらうといいますか。たまたま部長が言われた大洲城に大洲小学校の子供らが見に行ったと。文化財に触れてよかったという、そういったものをもう少し違った観点でいろんなものの機会をつくってほしいなというふうに勝手に思います。
文化財の保護条例は、これをつくったからどうではないと思うんですが、それをすることによって大洲市の意気込みといいますか、それを保護する、維持するための提供資金も含めてもっとできるんではないかなというふうに思っています。
近ごろ首里城の問題があってから、家屋であるとか、そういったところの維持をやるために松山市ではこうだったとかというたくさんのことが出てきておるわけです。
ぜひ、そういった面ではふだん触れない文化財を保護するための条例をつくっていただきたいなあというふうに思っております。
大洲のうかいは、年数が短い。私は決してあの努力はそんなもんではないというふうに思っています。
ほかの地域は、ほかのうかいはああいったような船に並走して屋形船がついて回るというような形ではない。一味違った形のうかいがあるわけです。ここに観光と文化のマッチングしたものがすばらしいものであろうというふうに思っています。ぜひ、民俗文化財の登録に向けて努力いただきたいなというふうに思います。
単純に加藤家の当主が川漁でカワウをつこうてしよったということではなしに、あれはたまたま私が君命録を見つけたわけですが、もっと古いときにウを使ってアユをとっておったというのが出てくるかもしれませんから、ぜひお願いをしたいなというふうに思っています。といいますのは、文化財を活用した中でうかいがあるというのは船頭さんにしろ、ウ匠にしても、あるいはうかい登録店にしても、文化財の保護あるいは維持のためにやろうとしておるんだろうと、私は位置づけが違ってくるんだろうというふうに思います。その中にぜひお願いをしたいなと思いますが、どう思われますか。
○井上徹教育部長 議長
○山本光明議長 井上教育部長
○井上徹教育部長 宇都宮議員さんの再質問にお答えしたいと思います。
まず、文化財保護条例、大洲の誇る文化財を後世にずっとつなげていく、そしてそれを有効に活用していく。そういったことがまずは大切であるというふうに考えております。
罰則規定の関係につきまして、今御指摘いただきましたように、県内では西予市、西条市、伊予市のほうで罰則規定を設けられているということでございます。
先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、いろいろな国の文化財も落書きとかいろいろと毀損をされるような状況にもございます。
我々の大洲市の中にあるお宝という物、それをもっと大切にしましょうというふうな意識づけで罰則規定というのも、それを毀損行為をとめるという方向からも、罰則規定の導入については検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
それから、うかいの関係でございます。
確かに、議員さんおっしゃるように、大洲のうかいというのは川幅が狭いということもあるんですけれども、川の流れに沿ってウ船と屋形船が並走していく。これは大洲独特のやり方、うかいの見せ方であるということは重々承知をしているところでございます。
ただ、全国でいいますとほかでは300年ほど続くような地域ばかりでございます。
でも、大洲のお宝として無形民俗として考えられないかというふうなところで今御意見をいただいたわけなのですけれども、議員さんの考え大変よく理解できるものでございます。
年数が全てではないというふうに考えておりますけれども、いましばらくその年数稼ぎっていったらおかしいですけれども、経験をもう少し積むようにしたいというふうに私は今考えておりますが、また教育委員会事務局の中でもいろいろと検討を進めていきたいというふうに思っておりますので、御理解いただければと思います。
以上、答弁とさせていただきます。
○８番宇都宮宗康議員 議長
○山本光明議長 宇都宮宗康議員
○８番宇都宮宗康議員 ありがとうございます。
ぜひ、うかいなどについては民俗文化財に、私の気持ちとしてはなってもらったら違った捉え方も出てくるんではないかなというふうに思っております。
大洲城の城泊について、商工観光部長から説明がありましたが、私が思っておるのはいわゆる今後の人口減少社会の中でという言葉尻を捉えるわけではないんですが、国のほうなのか、大洲市なのかというふうに実は思いました。
国のほうの文化庁には、そういったものの通達も出していないし、維持費を削るとかどうとかそういうようなものはありませんということであります。
ということは、大洲市の人口減少社会の中で文化財を維持するためにお金が違った意味では要ると。恐らく予算の問題から厳しいから、そこにしたいというような位置づけなんだろうというふうに思います。それはそれではっきりそういったものだったほうがよかったのかなというふうに思っています。
例えば、先般いろいろルールの話をお伺いしますと、城泊の泊まったら10％が大洲市の維持費の中に組み込まれていくんだというような答弁でありました。ということは、それは基金か何かに置いておくのか、いやいや一般会計の中に入れてまた来年度やるのかということだろうというふうに思います。それは何も維持費でこれだけもうけましたというのではないんではないかなというふうに思っています。といいますのは、こういった言い方をしたら気の毒と思うんですが、おおず街なか再生館が破産をしました。出資金は大洲市が1,050万円、もうこれチャラです、なしになります。また一般の民間の事業者も1,050万円の出資金がなくなって2,100万円。これは大変なお金だというふうに思っています。
税金だからただ単純にできたのか、そういった無駄がなければもっとそれが違った意味でいえば維持費にできるんではないかと、こういった市民の目線があります。
肱南地域には、景観条例が厳しく指定をされて、通りの中でもインターロックとか、あるいは駅前向こうにはカラー舗装であるとか、いろんなことをされております。
これは一つは古民家再生も含めてのお客さんに来てもらう、見てもらう、そういった中での形だろうというふうに思いますが、インターロックは外れてなくなったり、黒いアスファルトで舗装したりする。これは大洲市としては余りにもおかしいんではないか、そこだけちょっとお願いします。
○武田康秀商工観光部長 議長
○山本光明議長 武田商工観光部長
○武田康秀商工観光部長 複数御質問ありましたので、ちょっと流れで御説明してまいりますが、まず人口減少社会の中での財源の問題ですけれども、これ、私の主観も入るかもしれませんが、国のいわゆる文化庁さんの考え方としては当然守るべき物は守ると。国が指定した物には国の責務もあるわけでございますから、ここに対して的確に財源を確保していきますよというのは当然言われると思います。
ところが、国家財政を全て見たときに、これまでの流れ、人口減少でこれから先経済力がどれだけ落ちていくのか、維持されるのか不透明でございますから、その中で文化庁さんが求めた場合、財務省との協議の中で常に予算が潤沢に確保されるかというと私は難しいんじゃないかと思っております。これは、ただ国家予算に関することですので、私の主観にすぎません。
確実に言えるのは、議員さんもおっしゃいましたように、市の財政運営としてはこういった文化財への負荷がもし高まっていくとするならば、そこに今のやり方で潤沢な予算が回せるかというとそれは非常に大きな問題があるということで、新たな財源を積極的に求めていくべきではないかというのが我々としての所見でございます。
それから、再生館の解散の問題が出ました。
議員さんがおっしゃりたいのは、無駄なところへ回す予算があるのであれば、それを維持に持っていけば合理的に解決されるのではないかというお話だったと思います。これはもう当然でございまして。
ただ、再生館というものをつくってチャレンジしようとしました。いわゆる中心市街地活性化の基本計画が平成10年にできて、施設を立ち上げてその運用も含めた中核組織としてＴＭＯ、いわゆる街なか再生館を設立したというのは三、四年にわたる議論の中で、これは会社を株式会社として立ち上げて少しでも中心市街地の活性化に民間の力を養っていくための中核組織として運用していこうという、そういうチャレンジで行ったものでございまして、私責任も感じておりますけれども、全てが無駄だったとは思ってはおりませんし、最初からだめなものに予算を入れたということも考えておりません。
議員さんおっしゃるように、民間の1,050万円、市のほうで持ち出した1,050万円の株式がゼロに期してしまったというのはこれは大きな責任を感じておりますけれども、この十数年の中で会社が培ってきたものも今の観光に生きている部分もあります。そこのところはどうぞ御理解をいただきたいと思っております。
最後に、カラー舗装の点まで申し述べていただいたのですけれども、おっしゃるとおり、肱南、肱北地区、特に肱南地区の石畳のものですとか、カラーブロックを入れましたれんがづくりの舗装というのは平成４年、５年ぐらいに地域創生の中でやらせていただいて、その後、いわゆる町並みの保全でありますとか、今回古民家の再生ということに流れてきました一連の事業が全て連動しております。少しでも大洲のこういった歴史的環境を維持していこうということで、できるだけの知恵を絞って、そのとき有意性のある補助金をいただきながら、我々統括的に事業を運営してまいったつもりでございますが、おっしゃるようにその中でなぜこういったメンテナンスに非常に予算のかかる手法を選ばざるを得なかったのかというような反省は今いたしております。
今後におきましては、そういった経済合理性も踏まえまして、導入しますさまざまな事業の有効性といいますか、そういったものも勘案しながら少しでも無駄の出ない形で行政運営、財政運営ができるように心がけてまいりたいと思いますので、あわせて御理解をいただければと思います。
以上、答弁とさせていただきます。
○８番宇都宮宗康議員 議長
○山本光明議長 宇都宮宗康議員
○８番宇都宮宗康議員 今のことについては、私は全面的に否定するわけではないですが、街なか再生館の結末としてみた場合、市民の多くの皆さんがどうなの、1,000万円誰もくれないよ、税金だから簡単にできるよね、公務員はと、こういうふうに言われます。これは、為べからくそうなんではないかというふうに思っています。
歩道のすばらしいインターロックであるから、私もきれいだと思います。ところがその維持費、あるいはその製造をやめておるとかという部分も聞いておる。だけれど、それをやっているなら、それを維持するのが行政なんじゃないでしょうか。
あるいは水道工事何かやったからといって、すぐアスファルトだけで済ますのか、それをもうちょっとお願いをしたいなというふうに思います。
○武田康秀商工観光部長 議長
○山本光明議長 武田商工観光部長
○武田康秀商工観光部長 それでは、再質問にお答えをいたします。
再生館の現実は、おっしゃるとおりでございまして、これは責任は重いと考えておりますけれども、三セクを設立する上での難しさといいますか、やはり経営というものがかかるものには市ではなく、民間の方の弾力的な経営センスを生かしながらということで、再生館の場合も株式会社ということで設立をいたしましたので、一応そちらに経営については預けるという形の事業体であったということはちょっと御理解をいただいた上で、我々も監視、監督という意味では反省をいたしておりますので、御容赦をいただきたいと思います。
それから、いわゆるカラー舗装等の面につきましてはできるだけ機会を得てメンテナンスの軽い物、なおかつやっぱり景観、形成等に有益性の高い物というものを選んで、手段としては講じていきたいと思いますけれども、そういったタイミングが図られるまではやはりもとあった形を復旧するというようなことを前提にやらさせていただいていると思います。
今、最後に言われたのは、そういった過程の中で仮復旧という形で舗装にして、少しその期間が長くなってしまったりするものもございますので、そういったところを御質問になったかと思うんですけれど、我々としては最終形としてはやはり統一性のある美しい景観というものをベースに考えていこうと思っておりますので、いつまでも仮舗装めいたものと、しっかりとした舗装とが混在するような形にはならないように努力はしてまいりたいと思いますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
○８番宇都宮宗康議員 議長
○山本光明議長 宇都宮宗康議員
○８番宇都宮宗康議員 ありがとうございます。
ちょっと時間がないので、次の質問に移らせていただきます。
冨士橋について。
本年の台風15号及び19号は地球温暖化などの要因により、海面水温の高さから日本上陸直前まで発達し、強い勢力のまま例年と違った東海から東日本方面への進路をとって各地で強風による家屋や送電設備の損壊、河川堤防の決壊により、大規模な被害を引き起こしました。
亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、甚大な被害を受けられました皆様に対し、心よりお見舞いを申し上げます。
昨年、７月の西日本豪雨においては、大洲市に甚大な被害を与え、特に柚木地区には堤防を越流する水害が発生しました。
本年６月26、27日には、柚木、如法寺地区を対象に河川激甚災害対策特別緊急事業の地元説明会があり、築堤による堤防のかさ上げ工事及び如法寺河原の堆積土砂の撤去とともに、冨士橋の撤去について説明をされました。
特に、冨士橋が流水を阻害し、土砂が堆積する原因であると説明され、参加住民は突然の発表で驚いておりました。
通称沈下橋と呼ばれる冨士橋は、肱川において唯一の沈下橋で、肱川随一の景勝地である臥龍山荘、臥龍淵、蓬莱山を一望に眺められる場所であり、柚木、如法寺両地区を一体化させ、通学路であるとともに高齢者の生活道路となっています。
1980年代から、国、県、市の３者により、四国のみちに認定され、今日まで存続しています。
今回、存続要望書には区入りしている住民の７割ぐらいが署名されていることは大きな意味があると思われ、重要なことです。
そこでお伺いします。
１つとして、沈下橋がなげの役目となって如法寺河原に土砂を堆積させ、柚木地区の浸水被害の原因であると説明されたが、断定できるのか。
２つとして、肱川における沈下橋はまことに優雅で風情がありますが、生活道路となっている冨士橋は市道の一部なのか。また、市道を廃止する手続はどのようにされるのか。
３つとして、国、県及び市により認定されている四国のみちには世界遺産の登録を目指す遍路道を含んでいる。四国のみちの一部である冨士橋は３者協議によって認定廃止の結論が出ているのか。
４つとして、過去の市議会において、肱川水系河川整備計画に基づき、柚木地区の堤防を整備されるのかと何度となく質問をしてきた。今回、修正された肱川水系河川整備計画では流下阻害横断工作物として指定され、撤去するとあるが、過去の市議会での答弁との整合性はあるのか。
５つとして、岐阜市長良川には中山道の裏街道であった小紅の渡しが県道の一部として無料で運行されている。今なお、渡し船区間が県道として認定されていることはその経路の重要性が感じ取れます。
柚木地区と如法寺地区を結ぶ生活道路として人道橋をつくれば、大洲市を代表する風光明媚な場所でもあり、観光客の誘致に大いに貢献できるものと思われるが、展望は開けないのか。よろしくお願いします。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
〔松田眞副市長 登壇〕
○松田眞副市長 それでは、冨士橋についてお答えを申し上げます。
初めに、如法寺河原の土砂の堆積と柚木地区の浸水被害の原因について申し上げます。
如法寺河原は、肱川が大きく湾曲した内側に位置しており、流れが緩やかであることや嵩富川が上流位置に付け替えられたことによりまして、自然に土砂が堆積しやすい環境にございます。
その上に、冨士橋の橋台や河川内にある市道が流下を阻害し、土砂の堆積を助長し、河川断面を狭めておりまして、洪水時の水位上昇の一因になっているものと考えております。
次に、市道廃止の手続について申し上げます。
冨士橋は如法寺地区の国道197号を起点とし、ジョイフル愛媛南大洲店を終点とする市道如法寺柚木団地線の一部でございます。
冨士橋を撤去した場合には、当該路線の一部が廃止となりますので、当該市道の残存する部分について起点の変更並びに隣接市道への編入を行うなどの路線の変更手続を行うことになります。
路線の変更は、路線の認定手続に準じて行うことと規定されておりますので、議会の議決を受けた後に公示を行うことになります。
次に、四国のみちに対してお答えをいたします。
冨士橋は、四国のみちのルートの一部となっております。その変更につきましては３者協議ではなく、県が計画し、国が承認、認定するという流れになっております。
また、四国のみちは既存の道路を認定するもので、道路に変更が生じた場合には状況にあわせ変更を行うものと伺っております。このため、冨士橋に関しましては、現時点ではその協議は行われていない状況でございます。
なお、冨士橋は「四国八十八箇所霊場等遍路道」世界遺産登録推進協議会が指定する遍路道には該当はしておらないようでございます。
次に、過去の答弁との整合性について申し上げます。
現行の肱川水系河川整備計画では、河道の目標流量毎秒3,900トンに対する河川の整備の考え方が示されてございます。
しかしながら、平成30年７月豪雨を受けて、河川整備計画の見直しが行われる中で河道の目標流量、大洲地点で毎秒3,900トンから毎秒4,600トンと見直しになりました。このため、柚木地区におきましても堤防整備に加えて如法寺河原の掘削及び冨士橋を含む河川内の流下阻害物の撤去が必要とされたものでございます。
これら一連の事項は、柚木、如法寺地区を７月豪雨と同規模の災害から守り、地域住民の安全・安心な住環境の確保を図る上で欠かせないものと考えてございますので、御理解をいただきますようにお願いをいたします。
最後に、人道橋の整備について申し上げます。
通称沈下橋呼ばれます冨士橋は、現在の高さに位置することにより、低い視点からの展望が開け、観光、景観、利用の面で親水性、また昔懐かしい雰囲気を醸し出す存在でございますけれども、御案内のとおり、肱川が増水時には水没し、通行できない橋となっております。
このため、人道橋をつくる場合は増水時の流水を阻害することのないよう、堤防の天端を越える高さで両側を結ぶことになります。利便性が悪くなります上に、色や構造など景観に配慮したといたしましてもかなり目立つ存在となり、周辺からの眺望を阻害する構造物になるものと考えております。
また、議員さんから御指摘がありましたように、冨士橋の存続に関しましては柚木、如法寺地区の住民の皆様から要望書が提出されておりまして、特に如法寺地区住民の皆様にとりましては重要な生活道路の一つであることは理解をいたしております。
しかしながら、まずは治水上のリスクを減らすことが最優先と考えておりますので、市といたしましては冨士橋撤去後の如法寺地区や柚木地区の生活環境整備や観光イベントへの配慮などの検討を進めているところでございます。
今後は、築堤事業の説明会に合わせまして地区住民の皆様に御説明をし、御理解を得てまいりたいと考えております。御理解、御協力をお願い申し上げまして、以上答弁とさせていただきます。
○８番宇都宮宗康議員 議長
○山本光明議長 宇都宮宗康議員
○８番宇都宮宗康議員 ありがとうございました。
ちょっと私の認識と違うなというふうに実は思いました。
いわゆる沈下橋は、3,900から4,600との水に耐え得るようなものになるためには沈下橋も含めてやらなければだめだというようなお答えであったというように思っています。
私が、なぜ過去の質問云々を取り上げたかと言いますと、もともとは柚木地区は河川整備計画に含まれていない、あえて含まれていないというふうに私は言いました。
私が議員になって初めてのときに、左岸川の柚木の堤防がぼろぼろ石が落ちるので、それを何らかの形できちんとしなければだめだということでずっと議会で訴えました。
当時、私は民主党の政権下で議員になりましたが、これはいかんというて私は中央に申し入れをしました。で、左岸川の堤防があれだけきれいになったというふうに思っております。なければ堤防そのものが今回の水では全部潰れて大変なことだったというふうに思っています。
如法寺河原も、あれほど土砂を堆積させて、幾ら撤去せよと言うても、いや大丈夫です、大丈夫ですというような答弁だったというように思います。
今、のけておられます。これで、恐らくあと２メートルぐらいのけるのかよくわかりませんが、当時から見るときれいにのいてきました。
ちょうど初めの、議員出たときの同じような感覚の如法寺河原にだんだんなってきました。道路からおりるのに相当段差が今はあります。それができてきて当たり前なのかなあというふうに思いますが、嵩富川の付け替えと連動されたことの説明というのは私は初めて聞きました。冨士橋は新冨士橋ができたときにのければよかったでしょ、同じ感覚で言うなら。なぜ今なのかというのだけがどうしても理解できないし、わからない。
緩やかな肱川であります。だから、堆積します。それは常にのけなければならないと思いますが、副市長、どう思われますか。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
○松田眞副市長 昨日も二宮淳議員さんの御質問の中で、河川の堆積物につきましては堆積しているからというような御質問がございまして、部長のほうが申し上げましたように、河川管理者といたしましては洪水の流下能力、いわゆる断面積の話でそこを満たしているから、ある程度の堆積については洪水は、はけるという意味合いでは大丈夫なんですよというようなお答えをしたと思いますけれども、議員さんの言われております河原が堆積しておるということは確かだろうと思うんですけれども、そういった面からいいましたら流下能力的には大丈夫だと。
今回、先ほど申し上げましたように毎秒3,900トンから4,600トンというふうな計画の変更がございまして、その計算の中では阻害するようになるということでございます。
そういう点から今回そういった話になったというふうに私のほうは理解をしておりますし、また、新冨士橋を付け替えるときの話はちょっと私ども記憶にないのですけれども、確かに１つの橋がかかりますと、１つの橋は撤去するというような流れもあろうかと思いますけれども、やはりそこには大洲市として残してほしいというようなこともあったんだろうというふうに過去思いますけれども、今回は先ほども申し上げましたように治水優先という形でございますので、あくまでも大洲市の安全・安心のために、そこを安全にするというようなことでございますので、御理解をいただきたいというふうに思っております。
以上でございます。
○８番宇都宮宗康議員 議長
○山本光明議長 宇都宮宗康議員
○８番宇都宮宗康議員 私は、如法寺河原の土砂の堆積、今副市長が答弁いただいたように常に肱川の川がああいう土砂をきちっとのけていくのが姿であるなら、私は言わないんですよ。
恐らく、今までも何遍も言ってきておりますし、それが結果的には大丈夫ですという、そういうように伺っておりますというしか答弁がなかったわけですよ。
これは、重要なことでありますから、今の答弁をきちっとそのまま遂行していただくなら、私は言うことないです。なかなかそうなっていないのが現状だと思いますが、どう思われますか。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
○松田眞副市長 それぞれのところで、河川の状況によって河床が上がっているというようなお話は聞いておりますので、昔の記憶からするとそのとおりなのかもしれませんし、そのとおりなんだろうと思いますけれども、河川管理をどのように考えるかということでございましたら、景観上の問題もありますし、川で遊ぶという親水性の問題もあります。
そういうことを総合的に勘案した中での河川管理ということもありましょうけれども、まずは洪水を安全に流すという観点での管理というのが今行われているというふうに考えてございます。
もし、市に単独の予算がございまして、河川管理者の許可があれば、実は景観に配慮した河川の管理ということもあろうと思いますけれども、現在市にはそういった予算もございませんし、そういった能力もないというようなことでございますので、あくまでも河川管理者に対するお願いをしながら河川環境を整備していくということになろうと思っております。
以上、お答えとさせていただきます。
○８番宇都宮宗康議員 議長
○山本光明議長 宇都宮宗康議員
○８番宇都宮宗康議員 余り責めてもいかないんですが、今重要なことを御答弁いただいたというふうに私は思っています。
洪水を安全な状態で流すと、それが河川管理者の求められた姿であるし、大洲市は今そう言われても土砂をのけるあれもないし、当然できないですよ。国の管理部門ですから。
しかし、思いは一緒だろうというふうに思います。洪水を安全に流すためにされるという、堆積土砂をのけるということできちっと思われるなら、私はこれ以上言うことはありません。
ぜひ、そのような方向できちっと国や県にお願いをしたいなと。単純に柚木地区の如法寺河原はどうだということではありませんから、よろしくお願いします。
これで質問を終わらせていただきます。
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○山本光明議長 しばらく休憩いたします。
午後１時から会議を開きます。
午前11時44分 休 憩
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午後１時00分 再 開
○山本光明議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
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○山本光明議長 次に、弓達秀樹議員の発言を許します。
○３番弓達秀樹議員 議長
○山本光明議長 弓達秀樹議員
〔３番 弓達秀樹議員 登壇〕
○３番弓達秀樹議員 志友会所属、自由民主党の弓達秀樹でございます。
山本議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い４件の質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
まず、巨大地震への備えについてお伺いをいたします。
近年の日本は、地震の活動期に入ったと言われております。震度５以上の地震発生回数を過去10年単位でみると2000年から2009年までの10年間で54回、その中に芸予地震、中越地震などが含まれております。2010年から2019年までの10年間においては、余震を含めて震度５以上の地震が161回も発生しております。御承知のとおり、東日本大震災、熊本地震、北海道胆振東部地震などが含まれます。
南海トラフにおいての地震は、100年から200年の間隔で発生しており、近い将来発生する確率が高い地震とされています。
昭和に発生した南海地震は、1946年、12月21日、午後４時19分、震源は紀伊半島沖、深さ24キロ、地震の規模はマグニチュード8.0、被害は和歌山県を中心に高知、徳島、愛媛に及び死者、行方不明者1,443名、家屋の全半壊、流出、消失の総数は３万9,000戸に至る甚大な被害を及ぼしております。
発生時期については、さまざまな予測がなされておりますが、時間予測モデルなどからの平均発生間隔は、南海トラフ地震の場合88.2年、前回の発生から72年が経過し、今後30年以内にマグニチュード８から９クラスの大規模な地震が70％から80％の確率で発生する可能性が高いと試算され、私たち愛媛県民が過去に経験したことのないほどの激しい揺れが起きるとされています。
平成25年12月に愛媛県が公表した地震被害想定調査結果の最終報告では、県内市町ごとの推計結果において、大洲市では最大震度７、最大津波が3.9メートル、浸水面積は93ヘクタール。冬の深夜に起きた場合の人的被害は、死者484人、全壊家屋が9,319棟、発生から１カ月後の避難者数は２万8,438人と推計されております。
今後30年以内に発生する確率が高いとされている巨大地震が及ぼす影響は、最悪の場合、関東から九州にかけて30の都府県で死者32万人、経済的被害は約220兆円に及ぶと推定されております。これらの想定は、現時点での科学的知見に基づく想定で、決してこれ以上の規模で地震や津波が発生しないというわけではないことも忘れず、正しくおそれ、日ごろから備えることが重要であります。
そこでお伺いいたします。
県の被害想定公表から６年経過した現在、当市における被害想定に変更はないでしょうか。学校などの公共建築物については、維持更新計画に基づき、耐震化などが進められておりますが、一般家屋の耐震化は自己責任、住宅の耐震診断、耐震補強には多額の費用がかかることが見込まれるため、思いつきにくく、諦めている方も少なくないと思っております。
当市の住家における耐震化率はどれぐらいと考えられておられるのか。また、市民の命を守るため、現在の耐震化助成制度をかさ上げするようなお考えはないでしょうか。
大規模な災害が発生した場合、行政等の公的な対応や支援、公助は受けにくくなる状況になりますので、みずから備える対策を講じる自助とともに地域等の連携をもつ共助が必要となります。自主防災組織の取り組みも進んでおりますが、当市の取り組み状況についてと、それに付随する防災士養成の取り組みの現状と今後についてのお考えをお聞かせください。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
〔松田眞副市長 登壇〕
○松田眞副市長 それでは、巨大地震への備えについてお答えを申し上げます。
まず、当市の被害想定についてお答えをいたします。
南海トラフ巨大地震が30年以内に発生する確率につきましては、平成30年１月１日時点で70％程度から70％から80％になったと政府の地震調査委員会から発表されているところでございます。
愛媛県では、南海トラフ巨大地震について平成25年６月10日に震度分布、津波浸水想定などを同年12月26日に人的、物的、経済被害及び対策を講じた場合の被害軽減等が公表されてございます。
概要は、議員さんの御質問にありましたように、一番甚大な被害が想定されておりますのは、地震が冬の深夜、強風時に陸側を震源として発生した場合で、大洲市では死者484人、負傷者3,058人、避難者につきましては１カ月後には２万8,438人になるという被害想定となっており、現在も変更されてございません。
次に、住宅耐震化率向上に向けての取り組みについてお答えを申し上げます。
まず、本市における住家の耐震化率につきましては、平成30年住宅・土地統計調査によりますと、木造戸建て住宅の耐震化率は約62％でございます。本市の木造住宅耐震化補助制度は、耐震診断補助については、平成17年度に創設し、平成28年度に技術者派遣事業を導入しており、また耐震改修補助については、平成23年度に創設し、平成26年度、平成28年度に補助のかさ上げを行い、現在に至っております。
なお、本市における現在の補助金額は、定額で最大120万円と県内の他市町と比較し、最も多い額となっており、住民の御負担をなるべく軽減できるよう設定をさせていただいております。利用実績につきましては、平成30年度までに耐震診断が61戸、耐震改修工事が３戸となっており、本年度においては耐震診断が７戸、耐震改修工事として３戸が申請をされております。
また、今年７月に耐震診断をされた方で、耐震改修工事を実施されていない方を対象として、耐震化についてのアンケート調査を行った結果では、耐震改修工事の必要性は感じているものの、高齢で家を継ぐ者がいないとか、適正な業者がわからないなど、費用面以外での意見がございました。
このようなことからも、当面は現在の補助制度で耐震化率を上げていくことに重点を置きたいと考えており、そのためには耐震診断をされた方に耐震改修補助制度の周知や施工業者の紹介、意向確認などを行うとともに、引き続き住民の命を守る耐震改修の必要性を訴えるよう広報周知活動を強化してまいりたいというふうに考えております。
次に、自主防災組織編成の取り組みについてお答えをいたします。
大規模災害が発生した際、自分自身や家族の命と財産を守るためには、自分でまたは家族で防災に取り組む自助や、自分自身や家族の安全を確保した後に、近所や地域の方々と助け合う共助が重要となってまいります。
阪神・淡路大震災では、生き埋めや閉じ込められた際の救助において、自助または共助による救助が全体の97.5％、公助によるものは2.5％であったとの報告もあり、このことからも自助及び共助の重要性を確認することができます。
共助推進の核となりますのが、自主防災組織であり、当市では33の地域それぞれに組織していただき、防災活動を推進していただいております。
また、平成26年度からは各自主防災組織において、地区防災計画の策定に取り組んでいただいており、それぞれの地域特性に合った計画を地域で考え、策定いただくよう取り組んでいるところでございます。加えて、今年度から３カ年事業として、三善地区で取り組まれた災害・避難カード事業の取り組みを推進しておりますが、こうした事業は地域の方々が自分たちで行動することに主眼を置いており、これによる関心の高まりが早目の行動、積極的な行動につながるものと期待をいたしております。
次に、防災士の養成についてお答えをいたします。
当市の防災士養成に係る取り組みの考え方につきましては、まずは各地域に複数の防災士を確保する。次に女性防災士の養成、そして各小・中学校への防災士の配置を基本といたしております。防災士の人数は、平成30年度末時点で285名となっており、今年度におきましても30名の方に防災士養成講座を受講していただくことになっております。
災害時のような非常事態には、リーダーシップを発揮し、周囲を引っ張っていく人が重要となりますが、正しい防災知識を持った人が積極的に行動することによって、周りの人たちもそれに触発されて行動することもあると考えております。そうした意味では、防災士が直接リーダーシップをとらないまでも、共助につながる影響力を持つ立場にあると考えており、研さんを積んでいただくことは重要であると考えております。防災士の資格を取得された方に対する研修につきましては、県などが主催する各種研修会に御案内し、参加いただくほか、本市の事業としても防災士スキルアップ研修を開催し、避難所運営に関する研修を行い、防災士としての見識を深めていただいているところでございます。
防災士は、自主防災組織の中でも重要な役割を担っており、地域防災力の向上に欠かせない存在であると考えております。今後もその育成に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、答弁とさせていただきます。
○３番弓達秀樹議員 議長
○山本光明議長 弓達秀樹議員
○３番弓達秀樹議員 さまざまな取り組みをお願いしなければならないわけですけれども、平成30年３月に策定した大洲市強靱化計画の中で、平成27年度の住宅の耐震化率は66％、平成33年３月を目標に住宅の耐震化率を90％目指すとされておられます。ということは、令和３年３月末ということですから、もうあと２年と少しになってくるわけでございます。
計画の推進については、読ませていただきますと、ＰＤＣＡサイクルを繰り返し実施していくこととするとありますが、人命の保護に関するリスクを軽減するために、さらなる啓発活動、先ほどもおっしゃっていただきましたけれども、そういったことも必要ではありますけれども、できたら１カ所で相談が受けられるワンストップサービスというふうなところも設ける必要があるのではないかと考えますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
○松田眞副市長 当市強靱化計画をつくりまして、順次計画的な取り組みをしたいというふうに考えてございます。それぞれハード的な事業、ソフト的な事業もございまして、それぞれの相談については受けやすい体制をとるということも必要かとは思っておりますけれども、それぞれの各部署で取り組み状況も今違ってございますので、そういったことも含めまして耐震化につきましては、整備課部局で取り扱いを行っておりますけれども、そうした周知、啓発を行う中で、相談しやすい啓発活動も取り組んでまいりたいと考えております。御理解をお願いいたします。
○３番弓達秀樹議員 議長
○山本光明議長 弓達秀樹議員
○３番弓達秀樹議員 できれば都市整備課１本で御相談ができるような体制をこれからもお願いしたいと思います。
あと、愛媛県内では現在国の策定方針に従った、先ほどもおっしゃっていただきました地域の強靱化計画というものを作成しております。これは実は、愛媛県の中では今のところ大洲市だけということでありまして、この点については大変誇らしく、ありがたく感じておりますが、計画の一例として、リスクシナリオの中で、住宅などが密集する市街地については、火災の延焼を防止する対策が必要であるとありますけれども、例えば中村の河原上地区、もしくは中地区あたりは非常に住宅が密集しておりまして、一旦火災が起こっても消防自動車が簡単に中には入れないというような非常に入り組んだ構造になっております。
そういうようなところが点在しております中、具体的な防止策を講じるというふうにも書いてあるんですけれども、なかなか容易なことではないと思っとるんですね。そういうようなところはどのように考えておられるか、今後についてよかったらその辺を教えていただけたらと思います。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
○松田眞副市長 議員さん御指摘のように、住宅密集地の防災体制につきましては、非常に脆弱性があるというふうに認識をしておりまして、強靱化計画の中で指摘をさせていただいてございます。そうした住宅密集地に対する火災延焼防止ということでございますと、大きな道があるとか、防火の役に立つポケット的な公園があるとかということになろうかと思います、ハード面でございますけれど。また、ソフト面では地震が起こった際には、身の安全を確保した後に確実な火の始末、あるいはブレーカーをきちっと閉じると、そういったソフト的な対応というのを自分の中でとっていただく、そういった対策もあろうかと思います。
その中で、ハード対策につきましては、御指摘のとおりなかなか手が進んでいかないという面がございます。計画の中でしておりますリスクもあるのはわかっておりますので、できることから進めてまいりたいというふうに考えておりますけれども。現在、御案内のように、昨年の水害からの復興・復旧ということで、それぞれの鹿野川地区、大川地区、いろんなところで面的な整備を進めていく必要もございますので、そういった事業も含めながら全体的な計画を進めてまいりたいと考えております。
答弁とさせていただきます。
○３番弓達秀樹議員 議長
○山本光明議長 弓達秀樹議員
○３番弓達秀樹議員 ありがとうございます。
谷川部長さんともいろいろお話をさせていただく中で、中村地区あたりには道が１本あったらいいなと。先ほど、副市長もおっしゃっていただきましたように、公園が１つあると避難場所になったりもする。そういうようなことが今の現状ではなかなかできないというふうにも認識しております。
強靱化計画自身を策定することによって、国からの補助とか、支援が受けやすくなるというふうに認識しております。そういうようなところを申しましたように、大変いろんなことが羅列してありまして、なかなか難しいなということがたくさんあるんですけれど、そういうようなことにおいて何年か後の検証の際には、できれば進捗があるようにお願いしたいなと思っております。この質問については、以上とさせていただきます。
それでは続きまして、２番目の質問のＳＮＳを利用した情報発信教育についてお伺いいたします。
近年、共働きの家庭が当たり前のようになっております中、子供の安否確認や防犯面から携帯電話、またはスマートフォンを小学校低学年から持たせる家庭もあるようでございます。それらの中にアプリというコミュニケーションツールなどを入れることが一般的で、ＬＩＮＥ、ツイッターなどが代表的なもので、小学校の高学年になると、ｉＰｏｄやスマートフォンを利用した友達とのやりとりが始まります。
一例として、ＬＩＮＥで複数の友人とグループをつくり、学校での出来事や休日の約束などのやりとりをします。何らかのきっかけで友人同士のトラブルが起きると、深夜に至るまでトラブル解決のために時間を費やしたりします。
一度に複数の人たちに情報を発信し、情報を共有することができるなど、ソーシャルネットワークサービスの長所はほかにもたくさんございますが、一たびその利用方法を誤ると犯罪に結びつくおそれがあることは御承知のとおりでございます。
先月17日、大阪市の小学校６年生12歳の女の子が誘拐され、約１週間後に誘拐された家から脱出し、交番に駆け込み無事保護されたニュースは記憶に新しいと思います。逮捕された栃木県在住の35歳の男性と大阪市在住の12歳の女の子の接点は、ネット環境を利用したオンラインゲームだったようです。
また、８月に茨城県の常磐道で起きたあおり運転事件では、同乗し、事件の様子をガラケーで撮影していた女性と間違えられた会社経営の女性は、事件の翌日には犯罪者扱いされて、その情報がネット上に拡散され、会社経営の女性の顔写真や実名などがさらされて、その後さまざまな嫌がらせや一時的に社会的な信用まで失うような結果を招いてしまいました。
なぜ、全く関係のない会社経営の女性が当事者と間違えられたのか。全く面識のないあおり運転の容疑者が女性のＳＮＳのアカウントをフォローしていたこと、ガラケー女と表された容疑者が身につけていた帽子やサングラス、洋服がＳＮＳに公開していた会社経営の女性の写真に似ていたためではないかと考えられています。
インターネット上での人権侵害のケースは年々増加傾向で、その不正確なネット上の情報を確かな事実と確認しないまま、正義感からなのか、早く逮捕されるよう拡散お願いしますなどと書き込み、ネット上にデマを流したとして、会社経営の女性から慰謝料を求められる訴訟を起こされ、市議を辞職された方もいらっしゃいます。
このような事実から、情報発信におけるモラルの教育やインターネット上でも人権が守られるような法整備の必要性を感じておりますと同時に、児童・生徒には情報発信ツールを持たせる親の責任として、家庭内でのモラルの教育や情報のフィルタリング、使用時間などのルールをつくることが大切ですが、そのルールは時間がたつにつれて保たれなくなるのが一般的だと思います。
そこでお伺いいたします。
人権教育の一環として、学校教育の現場においても、小学校低学年からさらに中学校、高等学校においてもＳＮＳの正しい利用法の指導やトラブルの事例などを紹介して、情報化社会における加害者とならないような教育を繰り返していくことが大切だと考えますが、どのような現状でしょうか。今後、家庭はもちろんですが、著しい変化を伴う情報化社会において、義務教育の現場ではどのような指導を推し進めようと考えておられるのかお聞かせください。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○東山宏教育長 議長
○山本光明議長 東山教育長
〔東山宏教育長 登壇〕
○東山宏教育長 弓達議員御質問の情報発信教育についてということでお答えいたしたいと思います。
昨日の宮本議員の御質問での答弁でも触れましたが、昨年12月に愛媛県教育委員会が行った調査におきまして、大洲市ではスマホや携帯電話の所持率が中学３年生で50％を超えております。また、パソコンやゲーム機等を含めまして自由にインターネットを利用できる環境にある児童・生徒が80％を超えている状況であります。このような機器は、児童・生徒に保護者が買い与えておられますので、市のＰＴＡ連合会でも平成27年だったと思いますが、小中学生のスマートフォン使用に関する市内統一ルールを作成し、保護者の責任として家庭における使用ルールを徹底するよう啓発していただいております。
学校におきましても、児童・生徒に対し、ＳＮＳが絡む事件、事故に巻き込まれないように、またＳＮＳを使用した、いじめ等の人権侵害につながる問題が発生しないように再三再四指導を繰り返し行っております。
また、保護者の皆さんに対しましても、参観日にフィルタリングの必要性や安全な利用方法について親子で学んでもらう授業を行ったり、愛媛県警や愛媛県教育センターから専門の講師を招いて学習したりしております。また、機器販売企業等も講習会を行っておりますので、積極的に活用しております。
情報発信教育の今後につきましては、議員御指摘のとおり、変化、進歩が著しい情報化社会に対し、家庭も学校もなかなかついていけないというのが現状でございます。私としても大変危惧しているところであります。情報機器を使いこなしているようで、実際には私たち人間が使われているような、そういうことを感じるときもございます。
今後、情報化社会にどのような変化、進歩があろうとも児童・生徒が自他ともに傷つけることなく、人権を守れる環境が保てるよう指導を継続してまいります。これからも家庭と連携し、情報機器に絡む問題の早期発見、再発防止等に学校が努めるとともに、新たな情報ツールを安全に正しく利用できる児童・生徒を育成するよう教育委員会として各学校を指導していきたいと考えております。
以上、お答えといたします。
○３番弓達秀樹議員 議長
○山本光明議長 弓達秀樹議員
○３番弓達秀樹議員 おっしゃられたとおり、昨日宮本議員さんからの質問でほぼ回答は得られておりますけれども、少し心配しておりますのは、伝える側の教員の考え方を養う、教員の育成と申しますか、それについてでございます。
御承知のとおり、先般の報道されておりましたように、複数の教員による若手教員に対してのいじめ行為、激辛カレーを無理やり口に押し込んだりする動画を皆さんごらんになったことと思います。あのような嘆かわしいことが大洲市ではないと私は信じておりますけれども、一旦何らかのたがが外れますと、今回の事案のような自制のきかないことが起こらないとも限らないわけでございます。それにかかわった教員には生徒指導の先生もいたというふうにお伺いしております。これでは子供たちに全く示しがつかないわけでございます。教員に対する教育というのは、東山先生のような体育系の先生がＳＮＳの教育を含めた教員の養成指導について、しっかりとやっていただきたいと思うんですけれども、そのようなことに対してはどのような形で図られていくんでしょうか、それについてよろしかったら答弁をいただいたらと思います。
○東山宏教育長 議長
○山本光明議長 東山教育長
○東山宏教育長 それでは再質問にお答えいたします。
痛いところをありがとうございます、実際に痛く感じております。私自身が正直あの事案を見たときにえっと思ったのが正直なところであります。普通はっていうか、人間としてどうかなというのがまず頭に浮かびました。
議員さん、心配されておられるようですけれども、私も大洲市内にはそういうことはないものと信じておりますし、同じ職場ですから合う合わないというのはあると思いますけれど、このような事案はないものと信じています。
さて、教員の養成指導に関してということでございますが、非常に難しい問題であります。教育公務員特例法というのがございまして、その中に研修の機会を与えなければならないというのがあります。ということで、県の義務教育課でありますとか、教育センターとかの研修会がありまして、職場を離れてできる研修というのを設定しております。ただその前に、公務員は絶えず研究と修養に努めなければならないという文章がございまして、こちらのほうが本当は大事ではないかなというふうに考えております。合わせて研究と修養ですから研修ということになるんですけれども、そちらのほうから迫っていかないと今回の事案なんかは解決できない問題であろうと思います。しかも、その中で研究ではなくて、修養のほうでございます。人間として自分をどう高めていくかと、こういう勉強といいますか、学習のほうに力を入れていかないといけませんし、またこれは全てこちらのほうで配慮できるようなものではございませんので、自己研修という形で読書はもちろんでございますけれども、さまざまなことを旅行にしても、何にしてもそうです。スポーツのサークルでもいいです。さまざまな経験をして、人間の幅を広げていくというのが本当は大事ではなかろうかと思います。でありますから、今までの事象を、飲酒運転でありますとか、いろんな不祥事がございますが、それを何回も指導してきてもまた繰り返す、じゃあどうするのかというふうに私が考えたときには、自分を常に高めていくということを大切にしたいと思っておりますし、その時間が少なかったと言われればこれはどうしようもないんですけれども、今年度から働き方改革にも取り組んでおりますので、そちらでできるだけそういう時間も確保できるような環境を整えていきたいと考えております。
それからもう一つ、コミュニケーション能力ということでございますが、今プレゼンテーションであるとか、発信力のほうをどうしても訴えがちなんですが、私個人的には会話をする場合には相手の言うことをしっかり理解できないと会話にはなりません。そういう意味では受信力のほうがより大事であろうというふうに考えております。ですから今、大洲市としましては、お金もかけて読書のほうの推進をしておりますけれども、読書あるいは今アクティブ・ラーニングというのを聞かれたことがあると思いますけれども、主体的、対話的で深い学びという、そういう授業をしなさいと。自分でじっくり考えて意見を交換するような授業ですけれども、そういう授業改善等も含めまして、そういう意味で受信力をまず高めるということに重きを置くことが必要ではないかと私は考えております。
以上、答弁といたします。
○３番弓達秀樹議員 議長
○山本光明議長 弓達秀樹議員
○３番弓達秀樹議員 御丁寧な答弁ありがとうございます。
いわゆる働き方改革というお話が出ましたけれども、ＰＴＡの保護者が心配しておりますのは、働き方改革によって先生とのつながりとかが希薄にならないかというところを心配されてる保護者がいます。我々も、私自身もＰＴＡにかかわらせていただきまして、さまざまな先生とお話しする時間がございました。
酒を飲む機会ですから、いろんなお話もさせていただくんですけれども、そのような中で先生方も世間の厳しさを知っていただいたり、世間の暖かみを感じていただいたりとか、そういうような中で保護者の考え方、そして先生がどうあるべきかなんていうところも考えていただくような機会になればありがたいなと思っております。今後ともそのような形に努めていただきまして、ぜひ御指導をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、続きまして３番目の移住・定住支援制度についてお伺いをいたします。
平成30年３月議会においても同様な質問をさせていただきましたが、改めてその後の経過などをお尋ねいたします。
平成29年度当初から開始された移住・定住支援制度は、地域おこし協力隊を初め、新規移住就業者家賃補助金、新築住宅取得費、空き家取得費、結婚新生活支援補助金など、多岐にわたりますが、制度開始から１年後、２年後、現在に至るまでの各施策においての主な実績を教えてください。
制度開始から２年経過いたしましたが、今議会12月補正予算においては、700万円の追加支援事業を予算化されております。現在の実績を踏まえたさらなる施策推進や制度上の改善点などがございましたら教えてください。
他市町では、移住されてこられた方々を広報紙において紹介して、地域に溶け込もうとする移住者の現状や要望などを掲載され、よそから来た移住者への理解が深まるような紹介をされておられます。今後、当市の広報にも移住者の理解が得られれば、ぜひ御紹介いただきたいと考えますが、理事者の御見解をお聞かせください。
また、移住者の区入りの状況についてもわかる範囲でお聞かせいただければと思います。お願いします。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○二宮隆久市長 議長
○山本光明議長 二宮市長
〔二宮隆久市長 登壇〕
○二宮隆久市長 それでは、移住・定住支援制度についてお答えをいたします。
初めに、移住・定住支援制度の現状について申し上げます。
まず、主な補助金の制度開始からの交付実績と今年度の見込みを申し上げます。
空き家改修・取得費補助金につきましては、29年度が２件で107万6,000円、30年度が３件で275万円、今年度の見込みが５件で675万円、新築住宅取得費補助金は29年度が８件で250万円、30年度が36件で1,060万円、今年度見込みが61件で1,750万円、新規就業家賃補助金は29年度が６件で44万円、30年度が17件で137万5,000円、今年度見込みが17件で187万8,000円、奨学金返還支援補助金は29年度が１件で７万円、30年度が７件で68万2,000円、今年度見込みが７件で68万5,000円、結婚新生活支援補助金は29年度が14件で274万4,000円、30年度が20件で424万円、今年度見込みが11件で228万円となっております。制度全体の合計額について申し上げますと、29年度が53件で796万9,000円、30年度が107件で2,073万7,000円、今年度の見込みが122件で約3,000万円でございます。
このように、移住・定住支援制度の実績は、年々増加しておりまして、広報やホームページ、パンフレットを初め、移住フェアなどを通じましての情報発信を図っているところでありますけれども、市内外の一般の方からだけではなく、建設事業者や事業所などからの問い合わせもありまして、３年目を迎えて周知等が広く行き渡ってきたものと感じているところでございます。
次に、制度上の改善点でございますけれども、国、県における補助制度と協調して実施しているものにつきましては、県外からの移住者の年齢要件を引き上げるなど、制度内容の整合性を図るとともに、奨学金返還補助金につきましては、市独自の補助制度を設けておりますが、愛媛県で制度が創設されましたので、そちらを御活用いただきたいと考えております。
さらに、今定例会において補正予算を計上しておりますけれども、市内の子育て世帯を対象とした新築住宅取得費補助金の割合が増加しております状況から、制度内容を検討する必要があると考えているところであります。
引き続き、移住者や市民の皆様の御意見を伺いながら、活用しやすい制度設計に努めますとともに、より効果の高い補助制度への見直しを進めてまいりたいと考えております。
次に、移住者を広報紙等で紹介することにより、市民の皆様への理解を深める取り組みでございますけれども、これまで地域おこし協力隊については、隊員の紹介や活動内容について広報「大洲」において周知を図ってきておりますけれども、弓達議員さん御指摘の隊員が地域に溶け込もうとする思いや姿を伝えるような紹介内容となっております。
また、以前、移住者向けのパンフレットに移住者の紹介を計画しておりましたけれども、移住者の方の御理解を得られず断念した経緯がございますので、まずは移住・定住支援サイトやパンフレットでの掲載に向けて、移住者を選定して取材等を進めてまいりたいと考えております。その上で、広報等への掲載についても進めながら、移住者の受け入れに御理解いただける環境整備に努めてまいりたいと考えております。
最後に、区入りの状況でございますが、新築住宅取得費補助金及び空き家改修・取得費補助金につきましては、申請書添付書類として区長による区入り証明書の提出をお願いしております。したがいまして、補助金交付対象者は実家の近隣であるなどの特別な事情を除き、区入りをしていただいている状況でございます。
移住・定住支援制度は、本市に移住・定住するための判断材料の一つにすぎず、住まいや仕事、医療、買い物などを含む居住環境が移住・定住にとって最も重要な要素となりますので、市民の皆様が暮らし続けたいと思える環境整備にも引き続き努めてまいりたいと考えております。
以上、お答えといたします。
○３番弓達秀樹議員 議長
○山本光明議長 弓達秀樹議員
○３番弓達秀樹議員 前回、質問させていただいたときには、兵庫県淡路島にあります洲本市にお伺いしたときの定住・移住、そういうようなさまざまな施策を推進しておりますお話の中から質問をさせていただきまして、大洲市においてもできるだけお金を出してというふうなことをお願いした記憶がございます。
ただし、前回の質問のように、お金を出していくだけの補助に対しての考え方について質問をさせていただいたんですけれども、現実に移住された方からお伺いいたしますと、行政から１回だけ出てくるお金を出す移住者支援では、定住にはつながりにくいというふうにおっしゃっておられました。そこで暮らしていくことのサポートが必要なんではないかというふうなお話をいただいたことがございます。
例えば、今いろんなお話をいただきましたけれども、補助を受けられることを条件に区入りをしていただいている、これもありがたいことではありますけれども。移住者への定期的なアンケートをできれば繰り返していただいて、定住されることへの不安の解消であったりとか、心配事の聞き取りなどをできれば５年程度続けていただいて、それ以上続ける必要はないと思いますが、５年程度続けていただきまして、一定期間行って定住のついの住みかとしていただくようなつながりを求めていくということは重要であるというふうに考えますが、そこについてはどのようにお考えでしょうか。
○二宮隆久市長 議長
○山本光明議長 二宮市長
○二宮隆久市長 ただいまの再質問にお答えをさせていただきます。
議員御指摘のとおり、移住を大洲市にしていただく、大洲市へお越しいただくということは、その方にとって大変大きな決断ではないかなと捉えております。特に、おっしゃっていただきましたように、環境が違う大洲市へお越しいただいての移住後の初期の何年かにつきましては、さまざまな不安、あるいは大洲の環境に適合をいただく上で、いろんな心配事もおありではないかなと、またお持ちになっているのではないかと思っております。
そういったことで、現在移住・定住支援センターでは、補助金の申請手続の際にいろいろと御相談をいただいております。それ以降も気軽に御相談いただけるようにお伝えをしているわけでございますけれども、おっしゃっていただきましたように、大洲へお越しいただいた移住者の方々へ寄り添う体制をとるということは、とても大切なことではないかなと。文字どおり大洲市民として頑張っていただくためにも、そういったことも考えていく必要、またそういった体制をつくっていくことも大事ではないかなと思っております。議員御提案いただきましたアンケートにつきましても、今後検討してまいりたいと考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
○３番弓達秀樹議員 議長
○山本光明議長 弓達秀樹議員
○３番弓達秀樹議員 市長、おっしゃっていただきましたように大洲の環境ですよね。先ほど、同僚の議員と話をしておりましたら、御近所に都会から移住された方がいらっしゃったと、その方が求めている環境というのは、なるべく自由に、余り人とかかわりなく田舎でのんびり過ごしたいなんていうふうな気持ちを持たれた方、そういった方が区入りをされることを条件に入っておりますから、区入りをされてあちらこちらへと近所のお世話をされる方からいろんなことを要求されたりする、それがどうしても苦痛になっているなんてお話もお伺いしました。そのように、個人個人によっていろんな移住者の方にも差があると思います。求めていることも違いがあると思いますので、そういうふうな御要望を聞いた上で、なるべく穏やかに大洲で過ごしていただけるような施策の推進をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは最後の質問でございます。
道の駅構想についてお尋ねをいたします。
担当職員を配置し、検討されておりました道の駅構想は、現在その担当も廃止され頓挫、または構想外となっている状況だと認識しております。故清水裕市長が３期目の公約として掲げられておりました道の駅構想は、今後日がたつにつれ、皆様方の記憶も薄れ、自然消滅するのではないかと危惧いたしております。
災害からの復旧・復興を第一とされておられることは十分に承知いたしておりますが、この構想は今後また時期が来れば大洲として取り組むおつもりなのか、それとも廃止と考えておられるのかお聞かせください。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○二宮隆久市長 議長
○山本光明議長 二宮市長
〔二宮隆久市長 登壇〕
○二宮隆久市長 それでは、道の駅構想についてお答えをさせていただきます。
道の駅は、国土交通省が策定し、平成28年３月に公表した四国圏広域地方計画において、地方創生の核となる道の駅の機能強化等の推進が掲げられており、観光や産業の振興を図ることでまちの活性化や魅力の向上につなげるだけでなく、防災の拠点としての重要な施設と位置づけられております。
大洲市においては、平成30年度の構想として、南予地域の玄関口に位置する立地条件からエントランス機能としての整備を行い、観光を初め、地域の歴史、文化、スポーツ等の情報を発信するという考えのほか、誘客、集客、そして何より地域経済の活性化につなげるため、必要な施設のあり方について調査、研究を行う道の駅構想推進調査業務を実施することとしておりました。その具体的な内容といたしましては、高速道路のサービスエリア機能やエントランス機能面を重要視しながら、交通アクセス性、拠点性、用地確保の容易性等さまざまな観点から松山自動車道と大洲道路のインターチェンジ周辺を含む候補地等を含め３案程度整理をし、実現の可能性を検討することとしておりましたが、７月豪雨災害の関係もあり実現には至っておりません。
将来、大洲・八幡浜自動車道が完成した後には、九州方面からのさらなる交通量の増加が予想されることから、高速道路を利用した来訪者のエントランス機能を整えることがますます重要となってまいります。そのためにも、市内にサービスエリアの機能を持たせた新たな道の駅の整備を行うことで、どのような誘客、集客効果があり、地域経済の活性化につながってくるのかを明確にしていかなければなりません。特に、運営主体や場所、規模、需要に合わせた施設内容、投資効果などを整理して、経験や専門的知識を有するコンサルタント等の知見を初め、さまざまな御意見を伺いながら検討する必要があると考えております。
しかし、現状では平成30年７月豪雨災害からの復旧・復興が第一であり、その中で整備すべき公共施設の優先順位と財政状況、著しく変化する社会情勢等を鑑み、そのタイミングを見きわめる必要があると考えているところであります。
私といたしましては、そのときに向けて道の駅構想について、引き続き調査、研究は進めてまいりたいと考えているところであります。市民の皆様並びに議員各位の御理解を賜りますようお願いを申し上げまして、お答えといたします。
○３番弓達秀樹議員 議長
○山本光明議長 弓達秀樹議員
○３番弓達秀樹議員 おっしゃっていただきましたように、当初のお話を思い出しますと、万が一の原子力災害が起こった場合の市民の皆様方をスムーズに避難をさせることを考えて、大型バスが複数台乗り入れが可能になるような拠点として、ええモンセレクションなどの大洲市の土産物、産品を購入できる場所として、また昼食など利用できる、おっしゃっていただきましたＳＡ、サービスエリアみたいな機能でございますけれども、レストランなどが考えられたというように今記憶をしております。
ここからは多少苦言にもなりますけれども、御城主体験についても、まさしくそうではありますけれども、担当部局さんの詳細説明はもちろん必要なことではあるんですが、まずは今回市長の強い意志と決意を込めた市民の理解を求めるお願いの御発言があれば、もっとスムーズに城主体験についても市民の理解、そして我々議員の理解も深まったのではないかと思っております。昨日、当志友会会派長の宮本議員さんから市長に向けて二宮カラーという御発言がありました。いろんな市長の先輩方、支援の方、そして苦言など、いろんな周囲の方々への御配慮も多々あったことであろうと想像はいたしますが、新しいことへチャレンジする、それについての市民への発信、内外への意思表示はやはり市長でなければならないと私は思っております。私のような若造がこのようなことを申し上げるのは大変恐縮ではございますけれども、今後においてはもっと二宮カラーを出していただいてリーダーシップを発揮していただきたいと考えておりますけれども、それについてはいかがでしょうか。
○二宮隆久市長 議長
○山本光明議長 二宮市長
○二宮隆久市長 まず、道の駅構想につきましては、先ほど答弁を申し上げましたように、７月豪雨災害からの復旧・復興、まずはこれに全力を挙げたいと、傾けたいと考えております。道の駅につきましては、場所を初め、今後どういった形があるべきなのかを念頭に、引き続き調査、研究はしていきたいと考えているところであります。
また、厳しく背中を押していただいたと捉えさせていただいておりますけれども、主要な事業や新規事業への取り組みにつきましては、首長である市長の考え方や強い意志を市民の皆様にどのようにお伝えするかは御指摘のとおり大変重要であると捉えております。
７月豪雨災害からの１年半近く、私自身まずは復旧・復興、治水対策、そして防災・減災対策をレールに乗せなければならないと取り組みを進めてまいりました。被災をされました市民の皆様、事業者の皆様は本当に我慢強く、復旧に向けて取り組みを進めていただきました。市の職員も身を粉にして頑張ってくれました。心から感謝をしているところであります。私としても創造的復興に努めるとともに、大洲市をどのように今後飛躍させることができるかを考えて、また情報発信をしていかなければならないと思っております。
市民の皆様とともに、未来に向かってチャレンジしていくことができる施策に取り組んでいきたいと考えているところであります。その際には、市民の皆様、議員の皆様にも私の考えを丁寧に説明させていただきますので、どうか御理解と御支援を賜りたいと存じます。
なお、現在令和２年度当初予算の編成作業を行っておりますので、私の公約の実現に向けた施策を取り組んでまいりたいと考えているところであります。
以上、お答えとさせていただきます。
○３番弓達秀樹議員 議長
○山本光明議長 弓達秀樹議員
○３番弓達秀樹議員 御答弁ありがとうございました。
今おっしゃっていただきましたように、復旧・復興に賢明に御尽力されておりますことは、私どもから見させていただいても本当にそれはよくわかります。ただ、災害から本格的な復旧を迎えるには、これから先四、五年たつだろうと、１年半ほどが経過したわけでございます。市政運営に対してはできればこれから持つ夢であったり、そういったこともできれば語っていただきたい、もちろん職員の方々を束ねる市長としてはなかなか軽率な発言は難しいと思いますけれども、そのようなことも語って市長であるべきというふうに認識しております。厚かましいことばかり申し上げましたが、そのようなこと、そして我々が考えております地域周辺部のさみしくなる状況、肱南、そして肱北地区、そういったところに夢のある、ある程度発展的な開発が望まれております。どうかそのようなことも加味をしていただきまして市長職を務めていただきたい、応援しておりますので、よろしくお願いいたします。
以上、質問とさせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。
○山本光明議長 次に、武田典久議員の発言を許します。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
〔２番 武田典久議員 登壇〕
○２番武田典久議員 肱風会の武田典久です。議長のお許しをいただきましたので、一問一答方式にて３点質問させていただきます。
まず、移住・定住施策についてお伺いいたします。
先ほどの弓達議員さんの質問とかぶるところも多くございますが、御了承いただければと思います。
地方から東京圏への若者を中心とした人口の流出がとまらず、2018年は東京圏への転入超過は約14万人であったようです。この流れが続くと、将来的に全国の市区町村の約半数の自治体が消滅する可能性があるとの考え方もありますが、実際にそうなるかどうかは別として、現在日本全国の地方都市で起こっている現実として、人口の流出が地域経済の活力を奪い、医療機関等の生活関連サービスの縮小や行政サービスの低下、地域コミュニティーの機能低下等を招き、その結果利便性や魅力のなくなった地域の人口流出がさらに進むという悪循環が生まれている状況があります。
国は、2014年に策定されたまち・ひと・しごと創生法において、少子・高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯どめをかけることと、また東京圏への人口の過度な集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保することを目的とし、地方に仕事をつくり、人の流れを生むまち・ひと・しごと創生総合戦略の策定を地方自治体に求めています。
本市においては、2015年から５カ年計画で策定された第１期大洲市まち・ひと・しごと創生総合戦略がことしで終了し、来年度から第２期総合戦略が始まりますが、過去の取り組み状況を振り返り、それを反映させた新たな計画であることが重要だと考えています。
総合戦略自体は経済施策から子育て支援策、災害に強いまちづくりまでをカバーする幅の広いものでありますので、この質問では移住・定住に対する取り組みについてお伺いいたします。
まず、大洲市まち・ひと・しごと創生総合戦略の重要な数値目標の一つである人口の社会減の抑制を目的とし、これまで空き家バンクの創設など、さまざまな施策を実施してこられたと思いますが、移住者の実績値とそこから見えてきた傾向などについて、どのように分析されているか御説明ください。
今定例会においても、補助金の交付見込み増額分として700万円が補正予算計上されておりますので、その背景についても御説明をお願いいたします。
次に、20年度から始まる第２期での取り組みについてお伺いいたします。
第１期での実績やそこから分析できること等を勘案し、第２期の計画ではどのような取り組みをされるお考えかお伺いいたします。
あわせて、国がことし６月に示した第２期における新たな視点として、将来的な移住につながる関係人口の創出と拡大をうたっていますが、本市にとっての関係人口とは何なのか。また、関係人口をふやすための取り組みについてお考えをお聞かせ願えればと思います。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○二宮隆久市長 議長
○山本光明議長 二宮市長
〔二宮隆久市長 登壇〕
○二宮隆久市長 移住・定住政策についてお答えをいたします。
初めに、移住・定住支援制度を活用した市外からの移住者の状況でございますが、平成29年度は14世帯33人、平成30年度は24世帯51人、今年度においては、11月末時点で26世帯49人となっており、年々増加している状況でございます。今年度における主な移住理由といたしましては、新築による移住者21人、６世帯は本市出身、あるいは実家があることなどとなっておりまして、就業に伴う移住者21人15世帯は市内に本社がある企業への就職などとなっております。このように、本市に何らかのルーツや就業場所があることなどが本市への移住につながっていると考えております。
今定例会において移住・定住支援制度に要する経費に関し、補正予算を計上いたしておりますが、３年目を迎えたことから周知等が行き渡りつつあることに加え、昨年の豪雨災害や消費税増税による影響により、今年度補助対象となる住宅新築件数が増加したことなどが大きな要因であると捉えております。
次に、来年度からの第２期の取り組みでございますが、基本的には現在の移住・定住支援制度をベースに改善を進めてまいりたいと考えております。弓達議員さんの御質問にもお答えいたしましたように、年齢要件の引き上げを初め、国、県における補助制度との整合性を図り、奨学金返還補助金につきましては、市独自の補助制度を設けておりますが、愛媛県で制度が創設されましたので、そちらを御活用いただきたいと考えております。
また、市内の子育て世帯を対象とした新築住宅取得費補助金の割合が増加している状況から、制度内容を検討する必要があると考えております。
さらに、昨年の豪雨災害被災者が災害公営住宅等に定住するために必要な入居費や引っ越し費用等を支援する制度の創設もあわせて現在検討しているところでございます。
最後に、関係人口について申し上げます。関係人口とは、定住人口でも交流人口でもない、地域と多様にかかわる人々のことを指し、昔から大洲に縁のある方や何度も大洲を訪れていただいている方、いわば大洲のファンである方などがそれに当たるものと考えております。この関係人口を創出する取り組みを進めることによって、地域の担い手不足の解消などを目指し、地域外からの交流の入り口をふやすこととなり、移住にもつながっていく可能性が高いと考えております。
国では、ふるさとワーキングホリデー推進事業や子ども農山漁村交流プロジェクトなどが関係人口を増加させる取り組みとして例示されていますが、本市では首都圏における高校の同窓会、同郷会等での情報発信を初め、わらじで歩こう坂本龍馬脱藩の道やツール・ド・ひじかわなどの体験イベント、肱南地区の町家、古民家を活用したアートクラフトフードイベントである城下のＭＡＣＨＩＢＩＴＯなどを行っており、さらに今年度は旅するスクールと題し、都市地域間交流型ツアー事業を実施しております。この旅するスクールは首都圏と市内から女性を募り、情報発信に関する基礎講座や市内で新しい挑戦を始めた人物の取材などを行い、作成したパンフレットを市内外に配布することとしておりまして、あわせて本市のファンづくり、ＰＲ等を行っていくものでございます。
また、がんばるひと応援事業を活用した取り組みでは、戒川地区の樫谷棚田保存会による棚田オーナー制度を初め、如法寺における座禅体験、大成地区の古民家を活用した体験プログラムなども関係人口の増加に向けた取り組みであると考えております。引き続き地域の活性化等を図る団体、自治会や民泊、体験事業等を実施する農林漁業者などの掘り起こしにより、地域資源を活用した関係人口の確保に向けた取り組みを拡充してまいりたいと考えております。
市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、以上お答えといたします。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 御答弁ありがとうございました。
移住者の分析から、もともと何らかの地縁なり、つながりがあった方が移住されてるケースが多いという分析をされているということでございました。ある程度分析をきちんとされているんだなと思いました。可能であれば、今後さらに移住者に対して詳細なヒアリングを行っていただければと思います。なぜ移住を決めたのか、なぜ大洲なのか、どうやって大洲を知ったのか、ほかの候補地はどこだったのか、何を期待するのか、何が心配なのか等々でございます。これらの方々の傾向がつかめれば、今後の補助制度設計にも生かせたり、ＰＲ方法の改善にもつながることが可能だと考えております。
また、市民の方からの新築住宅取得費補助金、そして賃貸住宅を借りる新婚世帯に対する結婚新生活支援補助金への申請が一定程度あるということで、定住施策としては効果を発揮しているのではないかと思っております。
先ほどの弓達議員さんへの御答弁の中にもございましたが、この支援制度の周知というのをまた徹底していただければと思います。例えば中には、大洲か内子か迷った末に、この支援制度を知らずに内子に転出されたような方もいらっしゃるんではないかと想像いたしますので、改めて市民への周知と、そして先ほどおっしゃられたような工務店、不動産業者への周知徹底をお願いできればと思います。
今後の取り組みとして、子育て世代の子育て向けの新築住宅取得費補助金の制度内容の見直しをされるということでしたけれども、具体的にどのようなことを検討されているか、もし今お答えできるようであればお願いしたいと思います。
○栗田浩治総務企画部長 議長
○山本光明議長 栗田総務部長
○栗田浩治総務企画部長 私のほうから答弁させていただきたいと思います。
実は、先ほど弓達議員さんの御質問とそれから今武田議員さんの御質問の中で見直しの話が出たのですけれども、支援制度の中で市内の方々が家を構えている、定住施策においては一定の効果が出ているわけなのですけれども、実は３割近い事業費がこの新制度にかかってきていまして、大洲市の人口の増に関しては数字としてはあらわれるものではないんで、これに対して全体の制度設計を考えさせていただきたいということで今検討させていただいているということで、御理解いただければと思います。
以上でございます。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 ありがとうございました。
また、ほかの地域の補助制度などを参考にされながら、ぜひ効果のある補助制度となることを願っておりますので、よろしくお願いします。
今後の取り組みで１点提案をさせていただければと思います。先ほどの弓達議員さんの提案とも少しかぶるんですけれども、例えば半年ごとに新規移住者を集め、歓迎式典のようなものを行うのはどうでしょうか。地域を挙げて移住者を歓迎していることを感じていただくことで、新たな生活への不安を軽減し、より早く地域になじんでいただけるという効果が期待できると思います。また、移住者の方も移住後は市民として地域のさまざまな場において活躍していただくことを地域も行政も期待したいところだと思います。ですので、その式典には地域で活動されている方々、例えば消防団とか、お祭りの実行委員会、ＰＴＡ関係者、サロンの代表者などをお呼びし、移住者の方に紹介することができればその後の移住者の方による地域行事や防災を含むさまざまな活動への積極的な参加が期待できるのではないでしょうか。
簡単なもので構わないと思うので、そのような式典を市が主催していただければ一番いいと思うんですけれども、お考えをお聞かせ願えますでしょうか。
○二宮隆久市長 議長
○山本光明議長 二宮市長
○二宮隆久市長 貴重な御提言をありがとうございました。
移住者の中には、例えば子育て世帯の方でございましたら、地域のいろんなことを深くもっと知りたい、幅広く知りたいというようなお気持ちを持っておられる方もおられると思いますし、逆に都会の喧騒から離れて、静かに暮らしたいと思ってお越しいただく方もおられるかもしれません。そういったさまざまな方が移住してきていただいていると思いますので、また移住してお越しをいただいた皆様の御意見をいただき、また地域の皆様の御意見もいただきながら、どういった形が適切なのか、そういったことも考えながら検討をしてまいりたいと思います。
以上、お答えとさせていただきます。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 ありがとうございました。
人口減少社会を迎えております。貴重な人材だと思っておりますので、今後とも検討を進めていただいて、移住者の方々が活躍できるような仕組みづくりをぜひつくっていただければと思っております。
次の質問に移ります。
災害廃棄物処理計画についてお伺いします。
ことし８月に計画案が示され、パブリックコメントを経て策定された大洲市災害廃棄物処理計画についてお伺いいたします。
昨年の豪雨では、これまで経験したことのない量の災害ごみの対応に大変苦慮されたことと思います。その経験から得たことを本計画に反映し、次の災害に備えることが災害から学ぶということだと思っていますので、まずは昨年の対応についてお伺いいたします。
１点目に、昨年の経験を通してみえてきた課題、また対応の振り返りをする中で気づいた改善点、反省点についてお伺いいたします。
２点目に、ごみの量、処理にかかった費用と期間、そしてごみの再利用率についてお示しください。
次に、災害廃棄物処理計画の内容についてお伺いいたします。
１点目に、ごみの収集運搬について、本市と契約実績のある業者が保有している機材の一覧が示されておりますが、その台数でスムーズな収集運搬が可能なのか、もし可能でない場合、どのようにして必要な台数を確保するお考えか御説明ください。
２点目に、昨年の災害でも苦労した仮置き場の確保について、必要面積に対する不足分をどう確保するか、他地域の大規模災害時においても仮置き場付近の住民の合意を得るまでに時間を要しているようですので、平常時から協議を始めておくべきではないでしょうか。
３点目に、他地域での大規模災害後に設置された焼却炉、破砕、選別機等の中間処理施設の市内設置が必要な場合に備え、候補地についてプラントメーカーなどの意見も踏まえつつ、ある程度めどをつけておく必要性もあるのではと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
〔松田眞副市長 登壇〕
○松田眞副市長 それでは、災害廃棄物処理計画についてお答えを申し上げます。
初めに、平成30年７月豪雨災害の対応の振り返りについてお答えをいたします。
災害廃棄物の処理に当たりましては、発生量を推計し、数量に応じて仮置き場、収集体制、処理方法等を検討しなければなりませんが、発災直後は市民、事業者からの問い合わせに追われ、推計作業におくれが出たことは否めませんでした。そのため、仮置き場の選定に当たり多くの時間を費やしてしまったところでございます。
また、ごみの分別方法が十分に周知できていなかったことも市民の皆様に混乱を生じさせたものと思っております。さらに、災害廃棄物の中には、通常は産業廃棄物として取り扱われる廃棄物が含まれているため、その処理方法に苦慮したところでございます。これらの課題に対して次のように取り組んでまいりたいと考えております。
発災後の問い合わせや苦情対応などの業務とは別に、廃棄物処理に専念できる体制を検討する。事前に仮置き場の候補地を選定し、速やかに開設できるよう施設管理者や関係部署と調整を進める。市民の皆さんに対し、災害時の廃棄物の出し方について日ごろから周知を行う。災害廃棄物の処理に関する見識を深め、発災時のシミュレーションを行うなど、これらの備えにより災害時の体制や役割分担、関係業者等との連携を具体的かつ明確にしておくことで、発災直後の混乱が解消され、その後の収集、処理もスムーズに進めていくことができるものと考えてございます。
次に、ごみの量、処理にかかった費用と期間、その再利用率についてお答えいたします。
まず、浸水により使用できなくなった家財等の廃棄物、いわゆる片づけごみについては処理量約２万トンで、これは市で取り扱うごみの量の１年半分に相当いたします。費用につきましては、収集に要した経費が約１億7,300万円、仮置き場の管理及び廃棄物の処理に要した経費が25億7,500万円で、合わせて約27億4,800万円となっております。発災から約１カ月で勝手仮置き場を解消し、仮置き場については発災から約２カ月で撤去することができました。
次に、解体した家屋の廃棄物についてでございますが、処理量は約２万3,000トンで費用に関しましては、解体、運搬、処分費や仮置き場管理費などで約９億3,500万円となっております。仮置き場から全ての解体廃棄物を撤去するのに要した期間は、解体を開始した日から数えて約７カ月でございました。
今回の災害における災害廃棄物は、総処理量が仮置き場の剥ぎ取り土6,212トンまで加えて、約４万9,100トン、総事業費がリサイクル家電にかかる経費や仮置き場の復旧工事費などの４億1,300万円も含めますと約40億9,600万円でございます。
再利用率、いわゆるリサイクル率につきましては約52％程度となりました。
次に、災害廃棄物処理計画の内容と今後についてお答えをいたします。
まず、ごみの収集運搬に関する車両についてでございますが、昨年の豪雨災害でも市外や他県の業者の皆さんの御協力をいただきました。今後予想される南海トラフ地震では、昨年の豪雨災害の約27倍のごみが発生するものと予測されているため、現在の大洲市内の事業者の車両だけではスムーズな処理は難しいと考えております。そのため、その状況によりまして愛媛県や環境省を通して他自治体への協力を要請する必要があると考えております。
次に、仮置き場の確保についてでございます。
事前に仮置き場の候補地を選定し、速やかに開設するよう施設管理者や関係部署と調整を進めておくことは大変重要であると考えております。今回策定した災害廃棄物処理計画に記載してありますとおり、昨年の豪雨災害時に開設いたしました仮置き場のほか、公園、グラウンド、港湾等の公有地を候補地として検討することとし、さらに不足する場合も考えられますので、民有地も候補地として検討してまいりたいと考えております。
次に、中間処理施設についてでございますが、現在は環境センター横の広場を考えております。ただ、被災状況によっては使用できない可能性もありますので、議員さんが言われますとおり、立地場所、規模や設備について環境省や愛媛県、さらにはプラントメーカーなどの御意見も参考にしながら内部で十分協議を進めてまいりたいというふうに考えております。御理解と御協力をお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 ありがとうございました。
処理トン数と費用についてですけれども、片づけごみが約２万トン、そしてそれにかかった費用が約27億5,000万円、割り算をすると出てくるトン当たり単価が他地域での処理単価に比べ高額なことは把握されていると思います。
また、先ほど御答弁いただいた再利用率ですが、他地域の災害時における再利用率が平均でざっくり７割ぐらいとの認識ですので、本市の52％というのは低いと言わざるを得ません。
一般的に再利用率が高くなると、処理単価も高くならざるを得ないわけですけれども、地球環境のことや最終処分場が少なくなっていることを考慮し、再利用率を頑張って上げているわけですけれども、本市の場合は、再利用率が低いにもかかわらず、処理単価が高額であるという点は反省すべきであり、改善の余地があると思っています。その点についてどのようにお考えでしょうか。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
○松田眞副市長 御指摘のとおり、片づけごみにつきましては、総費用と処理数量を割り算いたしますと、他地域と比較いたしまして処理単価が高いというようなことでございますけれども、私どもが持っております資料によりますと、新潟の中越地震とか、阪神・淡路大震災など、内陸型の地震についての単価というのはある程度資料として持ってございますけれども、そういった災害ごみにつきましては、水分が含まれてない、また砂や土砂がまじっているということで、そういったことで処理費用、運搬費用、増加する傾向にあるというのは否めないというふうに思っております。また、再利用率についても若干低目になるというふうなことであろうかと思っております。
そういった参考になる数値というのは、当然あるわけでございますけれども、私どもが昨年度処理した費用につきましては、環境省の査定また財務省の査定を踏まえまして、処理単価、処理方法、いずれの場合も適正というふうな形で認定をされてございますので、他地域の事業、いろいろあろうとは思いますけれども、処理する距離が違うとか、地形も違いますので、いろんなところで違いがあると思いますけれども、処理単価についてはある程度適正に処理できていたのではないかというふうに考えてございます。
以上でございます。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 ありがとうございました。
例えば、成田市の災害廃棄物処理計画には、委託業者の決定について、緊急的な対応として、協定を根拠とする事業者との随意契約となるが、例えば応急対応が終わったタイミングで入札あるいは見積もりによる契約等に切りかえることとするとあります。また、出雲市の計画には、災害廃棄物処理事業費について表に示す過去の災害における処理事業費を参考に、適切な価格であるか確認を行うとあります。
本市の処理計画にはこれらのような計画や事業費に関する記述はございません。災害発生時には、混乱の中で迅速な対応が求められるので、前例が踏襲されがちですけれども、本市のごみ処理の契約に関しては、平成30年豪雨災害をスタンダードにすべきではないと思っております。その意味で、本市の処理計画にも成田市や出雲市のように契約や事業費に関する記述を載せ、今後も自信を持って適正かつ公正で、経済合理性にもきちんと配慮された事務手続が執行されるようにすべきと考えます。
そこで、本市の処理計画に契約や事業費に関する記述をするべきではないかと考えると、記述をするべきという答えしかないと思いますが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
○松田眞副市長 御指摘のありましたように、私どもの処理計画、今年度つくりましたけれどもまだまだ未整備といいますか、具体的な表記ができてない部分が多数ございます。計画につきましては、そういった部分を固めると同時に、さまざまな形の御意見を伺いながら見直し、もっと具体性、実効性がある計画にしてまいりたいというふうに考えてございます。
昨年度の廃棄物の処理の方法でございますけれども、御案内のとおり重大な災害によりまして広範囲な被災ということで、膨大な廃棄物処理量が発生したということで、夏の時期でもございますので、腐敗、悪臭、また害虫が発生しないように迅速な処理を主目的といたしまして契約を推進したわけでございますけれども、入札ということではなくて、業者２社の見積もりによります比較により緊急随契を行って処理をしたということでございます。
業者の皆様にはいろんな大変な時期にもかかわらず、一生懸命対応していただいてスムーズな処理ができたものと感謝をいたしておりますけれども、議員さん御指摘のように、それを前例とせずにさまざまなケースを把握しながら改善するということでございますが、そのとおりでございます。そういったことも踏まえまして、随時見直しを行ってまいりたいというふうに考えております。お答えとさせていただきます。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 ありがとうございました。
シンプルにこういう記述を載せますと言っていただきたかったなと思っております。
処理計画自体についてですけれども、収集運搬について、県や国への支援を要請するということでございました。本処理計画で想定している南海トラフ巨大地震では、愛媛県全体での被害が想定され、県の支援はおくれることが想定されます。また、国の支援についても被災経験自治体に支援要請することが多く、南海トラフのように被害が広範囲に及ぶ場合は、支援自治体が不足し、迅速な支援が期待されないということが想定されます。このような場合には、地理的に離れた他市との災害支援協定が役立つと思われますので、具体的にそのような協定を結ぶ計画があるかどうか教えていただければと思います。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
○松田眞副市長 現在のところ、具体的な協定というのは考えてございませんけれども、昨年の災害時にはいち早く関係する都市、高島市でありますとか、米子市でありますとか、薩摩川内市でありますとか、御連絡をいただきまして、どのような助けが要るかというようなことも聞いていただきまして、具体的な支援物資等もいただきました。そうした市との連絡をとりながら、どういった協定ができるかも含めまして、協力体制を深めてまいりたいというふうに考えております。お答えとさせていただきます。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 ありがとうございました。
ぜひともスピード感を持って御対応いただければと思います。
仮置き場について足らない場合、民有地も使うことを考えてらっしゃるということでした。こちらの手順等について、どうやって進めていくのか、また借りた民有地を返すときには、土を入れかえたりする作業が必要になるかと思うんですけれども、その辺については具体的にどの辺までお考えが固まっているかお聞かせ願えればと思います。
○松田眞副市長 議長
○山本光明議長 松田副市長
○松田眞副市長 現在定めております処理計画につきましては、具体的な場所等は記述をしてございません。内部の中でさまざまな形で検討を進めておるというのが今の現状でございます。また、それを公表するかどうかにつきましては、若干問題もあるところがあるかもしれませんので、そこら辺も含めまして具体的なことを固めていきたいというふうに考えてございます。当然、私どもが民有地をお借りいたします際には、そういった権利義務関係をきちっと定めて、後に憂いがないような形で進めてまいらなければならないと考えておりますので、内部で十分な検討を進めていきたいというふうに考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 ありがとうございます。
副市長の御答弁の中にもありましたが、本計画はまだまだ完成形ではないと私も思っております。今後検討すべき項目を羅列したという部分も多くございました。実効性が確保されるように今後もまた研究していただいて、この計画に随時反映していただければと思いますので、よろしくお願いします。
次の質問に移ります。
商工施策についてお伺いいたします。
膨れ上がる社会保障費の対応、そして幼児教育・保育の無償化など、子育て世代向けの支援を目的に、10月より消費税が10％に増税されました。特に、本市においては昨年の豪雨災害からの復興のさなかでの増税であり、市民生活の負担増、事業者の売り上げへの影響を注視する必要がございます。そこでまず、10月の増税以降、消費者、事業者から寄せられている声があればお聞かせください。
また、混迷を深める米中貿易摩擦の影響やオリンピック後に懸念される景気の冷え込み等に鑑み、今後の本市における経済活動全般を短期的にはどのように分析されているか御説明ください。
政府の増税対策として、キャッシュレス・ポイント還元事業が来年６月までの時限措置として始められており、政府としてはこれを機に世界的にはおくれている日本のキャッシュレス化が進むことを期待しているようです。
そこで、本市における現在のキャッシュレス決済導入事業者数をお伺いいたします。あわせて、市内事業者のキャッシュレス決済導入を後押しする取り組みがあればお聞かせください。
一方で、松山市におかれては、12月定例会に市内観光施設の入場料等についてキャッシュレス決済を導入する費用が上程されているようですが、本市において同様の取り組みのお考えがないかお伺いします。
２点目に、大洲ええモンセレクションについてお伺いいたします。
大洲市内で生産される加工食品や農林水産物について、大洲らしさなどを基準に審査し、認定された商品の販路開拓、商品力向上に向けた支援を行っている大洲ええモンセレクション事業も今年度で８年目を迎え、事業者数、認定商品数も着実にふえているようです。
そこで、支援の一つの柱である商談会並びに県外デパート、スーパーでのフェア等における近年の実績について御説明ください。
次に、昨年度の大洲ええモンセレクションブランド戦略支援事業の中で、地域商社機能の実証実験を実施されましたが、検証結果についてお聞かせください。今年度は地域おこし企業人推進・支援事業において、地域商社機能の確立を図ることとされておりましたので、ある程度具体的に構想が固まっているのではないかと思っています。また、大洲ええモンセレクションには今年度から工芸品など、非食品も含まれるようになりましたが、その意図について御説明をお願いいたします。
３点目に、創業支援についてお伺いします。
多様化する社会において、自分で稼ぐという選択をされる方が一定程度おられ、本市としても今後の地域経済の一役を担う方々だと捉え、支援することが重要だと思っています。昨年度から始まった中小企業者・小規模事業者応援事業補助金のメニューの中にも創業支援事業補助金がありますが、昨年度の交付実績の13組は当初の想定より多かったのではないでしょうか。そこでまず、今年度の交付見込み数と昨年度からこの２年弱の間の申請者の年齢、男女比、起業した業種などからどのような分析をされているかお伺いいたします。
また、創業間もない方々へのフォロー、サポートは必須だと考えますが、どのような取り組みをされているかお伺いいたします。
○山本光明議長 これより答弁を求めます。
○武田康秀商工観光部長 議長
○山本光明議長 武田商工観光部長
〔武田康秀商工観光部長 登壇〕
○武田康秀商工観光部長 それでは、議員さん御質問の商工施策についてのうち、消費税の影響とその対策についてからお答えをしてまいります。
まず、消費税増税による消費者や事業者の声についてでございますけれども、商工会議所や商工会などからの聞き取りによりますと、消費者においては負担がふえたという声はあるものの、生活自体への大きな影響については今のところ伺っておりません。
一方、事業者においては、軽減税率制度によりまして、商品の税率が８％と10％にわかれ複雑であるためやめてほしいという声が多いようです。
次に、今後の本市における経済活動全般の短期的な分析についてでございますけれども、本市独自で経済活動の分析はできておりませんけれども、ことし６月に発表されました株式会社いよぎん地域経済研究センターの県内企業業況見通し調査結果によりますと、ことし下半期の見通しＤＩ、ＤＩというのは業況判断指数のことですけれども、これにつきましては上半期ＤＩと比較して11ポイント悪化し、マイナス13ポイントになる見通しとなっておりました。しかしながら、同じく下半期の見通しとして売上高は、全体でございますが、3.2％の増収見通しであること、また約半数の企業が設備投資を計画されていることなどから、総括的にはここ数年の回復基調は継続しているものと分析されておりました。
なお、貿易摩擦に関しましては、直接的な影響はないものと考えておりますけれども、間接的にはさまざまなものの価格の高騰や物流の変動といった影響が広範囲に及ぶ可能性があるため、消費税増税の影響など、その他の懸案材料含めまして、今後も動向を注視してまいりたいと考えております。
なお、議員さんも御承知かと思いますが、本日の新聞朝刊に９日発表の日銀の金融経済概況の報告がなされておりましたけれども、ここにおける最近の県内の業況に関する基調判断も回復していると据え置きされておるようでございます。参考までに申し伝えます。
次に、キャッシュレス決済の導入事業者数についてでございますが、経済産業省がポイント還元加盟店として公表しておりますインターネットショップなどを除いた通常の店舗数は11月21日現在、市内で154店となっております。ただし、これ以外の事業者の中にも既に決済端末を導入しているものの、今回のポイント還元事業には参加されていない事業者もあると思われますので、実際の導入件数はさっきの154店よりは多いものと考えております。
市内事業者のキャッシュレス決済導入を後押しする取り組みにつきましては、主に周知業務といたしましてですが、10月の運用開始前までに大洲商店会連合会の理事会で市主催により伊予銀行から講師を招いての制度説明会を開催するとともに、広報紙やホームページによる周知を行ってまいりました。また、商工会議所や商工会、金融機関などにおかれましても、同様の制度説明会や会報誌による周知がなされております。
なお、来年２月には国主催で市が共催となりまして、国からの講師派遣による消費者を対象にしたキャッシュレス使い方講座の開催も予定をいたしております。
次に、市内観光施設へのキャッシュレス決済の導入についてでございますが、本市の観光施設におけるキャッシュレス決済については、大洲まちの駅「あさもや」や油屋、伊予大洲駅観光案内所など、利用者の利便性が高まることによる集客効果やレジ作業や販売管理といった事務負担の軽減に高い効果が期待できる施設において、指定管理者により既に導入されているところです。
一方で、取扱手数料の問題や端末の購入など、初期投資や維持管理のための経費負担が発生することから、キャッシュレス化に踏み切れていない施設もございます。これらの施設につきましては、今後観光庁の補助メニューを活用できるものから導入を検討したいと考えておりまして、まずは大洲城や臥龍山荘など、誘客の中心となる施設やインバウンドへの対応を重視すべき施設から指定管理者とも協議を行ってまいりたいと考えております。
次に、ええモンセレクション事業の商談会並びに県外デパート、スーパーでのフェアなどにおける近年の実績でございますけれども、参加事業者へのアンケートや市の集計では、平成29年度の新たな成約が12事業者40件あり、この成約による売り上げと県外フェアなどの売り上げは合わせて約1,380万円ございました。平成30年度の新たな成約は８事業者47件、売り上げが約1,320万円、本年度は11月末までの集計として新たな成約が７事業者27件、売り上げが約1,065万円でございます。なお、各事業者におかれましては、現在も成約に向けて引き続き商談を継続され、販路拡大に努められているところでございます。
次に、地域商社機能の検証結果ですが、これにつきましては、平成29年度から県外地域商社の研究や大洲モデルのあり方についての検討を行いまして、平成30年度には首都圏に拠点を持つバイヤーと６次産業化専門家、そして県内バイヤーの３者で連携をする体制を整えまして、首都圏での営業活動やイベントフェアの開催、県内のスーパー各店での継続的なフェアなどの実証実験を行ってまいりました。具体的にはこれら３者が連携して、大洲ええモンサポートチームを組織しまして、ええモンセレクション認定事業者及び６次産業化に取り組む農林水産事業者などが売り込みたい商品の価格を初め、製造ロット、販売時期、売り込みたい相手先などの商談に必要な情報を共有いたしております。サポートチームはそれらの情報や個々の商品を分析しながら、その付加価値が上がるようなアドバイスを行うとともに、百貨店や地域食材を扱う飲食店や社員食堂などに対して、ターゲットに応じた営業活動を行うことで商談の提案や代行、イベントフェアの開催などを行ったものでございます。その結果、市内事業者が大洲にいながら首都圏や県内外で新たな成約や売り上げにつなげることができました。
今年度もサポートチームによる営業、商談、商品の受発注までの体制を継続し、引き続き販売機会の創出と販路開拓、消費拡大などに努めているところでございます。しかしながら、目標としております自立、自走できる地域商社機能の構築につきましては、商品の物流コストやサポートチームの人件費などの運営に要する経費が取引で発生する市内事業者からの販売手数料だけでは賄えない結果となっております。
一方、地域おこし企業人推進・支援事業ですが、この事業は首都圏に所在地を置く民間企業等の社員を一定期間市が受け入れ、そのノウハウや所見を生かして販路開拓や商流、物流の効率化などにつながる業務に従事していただくことで大洲モデルの一翼を担っていただくことを目指しておりましたけれども、これまでのところ適任者を見つけることができておりません。次年度以降も現在の体制であります大洲モデルの運営に必要な支援を行うことで、大洲市並びに大洲産品の知名度向上や販路拡大などに努めてまいりたいと考えております。
次に、今年度から大洲ええモンセレクション認定制度に工芸品などの非食品を含めた意図についてでございますが、大洲市内には御存じのように肱川や豊かな森林などの自然の恵みを生かした工芸品や食用ではない農林水産物などがございます。そのような中でも、特に大洲らしさと認定基準を兼ね備えたすぐれた作品を新たにええモンセレクションの認定対象とすることで、ブランドの魅力を食から暮らしに広げ、さらに大洲市のイメージアップにつなげることを目的として実施したものです。
ことし７月には、県内外の専門家で組織する認定審査会を経まして、非食部門において４事業者７品目が新たに認定され、全体で24事業者56品目が認定をされております。
次に、今年度の創業支援事業補助金の交付状況ですが、現在までに10件が交付決定済みで、年度末までにさらに６件交付申請の予定でございます。昨年度の13件と今年度の交付決定済み10件を含めました23件の男女比率はほぼ半々で、平均年齢は男性36歳、女性45歳、最年少は27歳男性、最年長は72歳女性となっております。これに今後の交付予定６件も含めた29件について、業種別での内訳を申し上げますと、主に喫茶店や食堂などの飲食業が約３割、ケーキ店やコーヒー豆店などの小売業が約２割、測量設計や美容室などのサービス業が約２割などとなっております。
これらの状況から、本市における創業の現状を分析いたしますと、２年前に本創業補助金制度を制定した時点では、創業者は年間５件程度であろうと想定しておりましたけれども、実際には毎年10名以上誕生していることから、働き方の一つとして創業に関心を持たれている方は予想以上に多いのだと思われます。
業種では、さきに申し上げましたとおり、飲食、小売、サービス業が多く、創業前に従事されていた職業での経験や興味があった分野での事業活動を考えられた方が多いようです。
最後に、創業後の支援でございますが、平成29年度から大洲市も共催として取り組んでいる事業にいよぎんみらい起業塾と題するものがございます。この事業は、伊予銀行主催で本市と八幡浜市、西予市、伊方町が共催となり、創業者の掘り起こしや創業後間もない方の支援を図ることを目的とした経営全般にわたるセミナーとなっておりまして、ことしも８月から９月にかけて計４回開催をいたしました。
また来年１月には、市主催によりまして、創業後おおむね５年以内の方と創業に関心のある方を対象にした創業者フォローアップセミナーの開催を予定しておりまして、創業後の不安や課題の解決に役立てていただくとともに、セミナーとあわせて交流会を開催し、創業者間の人脈づくりや新たなアイデアの発見などに役立てていただこうと考えております。
あわせて、市の創業補助金を活用された方には、フォローアップ調査として現在の経営状況、課題などに関するアンケートを実施いたしまして現状把握を行うとともに、個別相談を希望される方には後日専門家による指導も計画をいたしております。
今後も引き続き、事業者の皆様の声をお聞きしながら、各支援機関との連携のもと、本市の商工振興に努めてまいりますので、議員の皆様、市民の皆様の御理解、御協力をお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 ありがとうございました。
ええモンセレクションについて再質問させていただきます。
これまでは主に首都圏のデパートやスーパーでの取り扱いを目的に商談会を通してのＰＲやマーケットニーズの調査をしてこられたと理解しています。その方法がうまくいった商品や事業者もあれば、必ずしもそうではないところもあったのではないでしょうか。
今回さらに非食品が加わり、アプローチするマーケットもＰＲの方法もこれまでとは違うと認識しています。そういう意味では、改めてええモンセレクションの目的や方向性、ブランドのコンセプトなどを明確にするタイミングに差しかかっているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○武田康秀商工観光部長 議長
○山本光明議長 武田商工観光部長
○武田康秀商工観光部長 お答えをいたしたいと思います。
議員さんの御指摘のとおりでございまして、ええモンセレクションも24年度以降、年月を経ましてその修練の仕方といいますか、一つの節目にかかってきていると思っております。現在申し上げられるのは１つのフィルターという、言い方はおかしいかもしれませんけれども、個々の事業者の中で、ワンステップ上に上がって、自分なりのお店単体としてのマーケティング戦略もしっかりと立てながら、今後の10年、20年をどのように乗り切っていくかという意識の高い方が参加していただくという意味でのフィルターにはなってきたのかなというふうに思います。
その中で、自社のあり方として東京圏域では勝負すべきでないと思われた方もいらっしゃるでしょうし、そういった方の声も反映しながら我々も二、三年前から、特に大洲市内での認知度が低いという御指摘はずっといただいておりましたので、そこを踏まえまして県内、市内、そういったところへの周知を高めていくという努力もいたしております。
そういった形で、近くこのセレクションのあり方については修練をしないといけないと思いまして、主観の段階ですが、必要があればこのセレクションに上乗せで、例えば首都圏域なんかへ持っていくときに、非常に付加価値の高いもの、高額商品として勝負のできるものはもう一つ枠を特化したブランドというものが必要になるのかもしれないなというところを思ったりしております。そこら辺は専門家の方とも意見交換をしながら、今後その方針については検証をしていきたいと思っております。
以上、お答えとします。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 ありがとうございました。
大洲ええモンセレクションのブランド価値が向上し、事業者にとってもメリットのあるブランドとなることを期待しております。
創業支援についてです。過去２年の実績では、女性の創業者が約半数ということでございました。ぜひ女性目線での創業支援をお願いしたいと思っております。また、創業後の支援、フォローについては、その重要性の認識が共有できたことをうれしく思います。
そこで、本市におけるニーズの高まりを受けて、創業支援をさらに推し進めることについてお伺いしたいと思います。
創業支援において、創業や経営に関する知識、経験を備えつつ、創業時に誰もが直面するさまざまな問題に対し、気軽に助言を求めることができるアドバイザーもしくはメンターのような存在が重要であるとの指摘があります。さらに、各地の創業支援の成功事例を見ると、創業支援を行う場所、アドバイザーと創業者が集えるハブのようなものを設けているところが多いようです。その場所では個別相談を行う以外に、創業支援に関する情報の発信やセミナーの開催、創業者同士の交流、６次産業化の推進、事業継承のマッチング、市場調査のための商品陳列スペースなどで活用が期待できるようです。そのような場、そしてアドバイザーを設けることについて、どのようにお考えでしょうか。
○武田康秀商工観光部長 議長
○山本光明議長 武田商工観光部長
○武田康秀商工観光部長 この件につきましては、私も同じような意見でございまして、１つはおっしゃったようにアドバイザーといいますか、寄り添い型の支援を考えたときに、安心して相談できる人格といいますか、人が存在するというのは大きいかなと思っております。今そこのところは、ラウンドテーブルを置きまして、支援機関、銀行、それから行政ができるだけ一体的にお世話をしていこうということで、カバーをし合うという形で、どこへ相談に行っていただいてもいいですよということでやってはいるのですけれども、自分の事業所の個別の経営戦略を運用する中で、常に寄り添って何かアドバイスをいただける方とか、信頼性を持ってマーケティングについていろいろと相談できる方っていう存在がいる、いないは大きいと思います。これは非常に人という問題になりますので、すぐにそういう人にめぐり会えるかどうかというところから始まりますので、少し時間をかけなければいけないかなと思いますが、そういう人という問題は１つあると思います。
もう一点につきまして、ハブ機能につきましても私もそう思います。先ほどの移住・定住なんかに絡むのですけれども、地域のそういった創業者間での意見交換、悩みを相談し合う場所というだけではなくて、外から創業経験のある方、あるいは創業を地方でしてみたいという方に入っていただいて、新しい目線での刺激を受けながら、何か次の自分たちの経営のヒントにしていくという場所が床として安定的に提供されるというのは影響力はあると思っておりますので、ここのところはもう少し研究をさせていただいて、もしできることならば実施に向けて検討をしてまいりたいというふうに私としては考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
○２番武田典久議員 議長
○山本光明議長 武田典久議員
○２番武田典久議員 前向きな御答弁ありがとうございました。
所管部署が違うので質問ではございません。ですけれども、地域活性化を目的としたがんばるひと応援事業、こちらでは３年間の補助終了後の事業継続を目的としていると思います。営利目的、もしくは非営利にかかわらず、事業化のノウハウはがんばるひと応援事業においても活用できると考えておりますので、相談の場、集える場に対するニーズは十分ではないかと思っています。
肱南地区で11月に行われる城下のＭＡＣＨＩＢＩＴＯという市内外の小売、飲食店が集まるイベントに寄らせていただいたときに、市外の出展者の方から大洲が今熱いですねという話を聞きました。事業者さんたちは、本市が進める観光事業を商機と捉えているということだと思います。鉄は熱いうちに打つものだと思いますので、ぜひスピード感を持って御対応いただければと思います。
以上で終わります。
○山本光明議長 以上で質疑、質問を終結いたします。
ただいま議題となっております議案23件につきましては、お手元に配付しております議案付託一覧表のとおり、それぞれの常任委員会に付託いたします。
～～～～～～～～～～～～～～～
○山本光明議長 次に、日程第３、請願第11号及び請願第12号の請願２件を一括して議題といたします。
本件につきましては、お手元に配付しております請願付託表のとおり、それぞれの常任委員会に付託いたします。
各委員会におかれましては、議案並びに請願につきまして十分に審査を行い、次の本会議において委員会の審査の経過及び結果について各委員長の報告を求めることといたします。
以上で本日の日程を終了いたしました。
お諮りいたします。
12月11日から13日及び16日は委員会審査等のため休会にしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山本光明議長 御異議ないものと認め、12月11日から13日及び16日は休会とすることに決定いたしました。
なお、12月14日及び15日は市の休日で休会となっております。
12月17日午後２時から本会議を開きます。
日程は、各委員長の報告並びに議案等に対する審議の続行であります。
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○山本光明議長 本日はこれにて散会いたします。
午後２時57分 散 会
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