平成３０年大洲市議会第１回定例会会議録　第３号


平成30年３月６日（火曜日）
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出席議員
　　　　１番　　武　田　　典　久
　　　　２番　　弓　達　　秀　樹
　　　　３番　　新　山　　勝　久
　　　　４番　　村　上　　松　平
　　　　５番　　東　　　　久　延
　　　　６番　　児　玉　　康比古
　　　　８番　　大　野　　立　志
　　　　９番　　安　川　　哲　生
　　　１０番　　上　田　　栄　一
　　　１１番　　山　本　　光　明
　　　１２番　　福　積　　章　男
　　　１３番　　中　野　　寛　之
　　　１４番　　二　宮　　　　淳
　　　１５番　　桝　田　　和　美
　　　１６番　　村　上　　常　雄
　　　１７番　　押　田　　憲　一
　　　１８番　　後　藤　　武　薫
　　　１９番　　宮　本　　増　憲
　　　２０番　　梅　木　　加津子
　　　２１番　　田　中　　堅太郎
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欠席議員
　　　　７番　　宇都宮　　宗　康
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出席理事者
　　市　　　　　長　　　　　清　水　　　　裕
　　副　　市　　長　　　　　松　田　　　　眞
　総　務　部
　　部　　　　　長　　　　　栗　田　　浩　治
　　会計管理者兼会計課長　　�ｺ　永　　善　彦
　　総　務　課　長　　　　　武　知　　省　吾
　　総務課長補佐　　　　　　田　中　　　　純
　　総務課行政係担当係長　　片　岡　　　　昇
　　財政契約課長　　　　　　曽　根　　恭　輔
　　財政契約課長補佐　　　　��　岡　　公　重
　総合政策部
　　部　　　　　長　　　　　森　田　　比登志
　　企画政策課長　　　　　　山　尾　　淳　志
　市民福祉部
　　部　　　　　長　　　　　藤　田　　　　修
　産業経済部
　　部　　　　　長　　　　　武　田　　康　秀
　建　設　部
　　部　　　　　長　　　　　上　田　　信　幸
　　建　設　課　長　　　　　藤　田　　豊　寿
　長浜支所
　　支　　所　　長　　　　　新　野　　武　男
　肱川支所
　　支　　所　　長　　　　　池　田　　悦　子
　河辺支所
　　支　　所　　長　　　　　和　氣　　栄　一
　農業委員会
　　事　務　局　長　　　　　木　藤　　幸　治
　教育委員会
　　教　　育　　長　　　　　二　宮　　隆　久
　　教　育　部　長　　　　　井　上　　　　徹
　大洲病院
　　事　　務　　長　　　　　松　本　　一　繁
　監　　　査
　　委　　　　　員　　　　　増　井　　周　史
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出席事務局職員
　　事　務　局　長　　　　　岡　村　　清　利
　　次　　　　　長　　　　　渡　邊　　慎　二
　　専門員兼議事係長　　　　竹　田　　　　彰
　　主　　　　　査　　　　　兵　頭　　浩　次
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議事日程
平成30年３月６日　午前10時　開　会
日程第１
会議録署名議員の指名
日程第２
第１号議案　平成29年度大洲市一般会計補正予算（第７号）
第２号議案　平成29年度大洲市簡易水道事業特別会計補正予算（第４号）
第３号議案　平成29年度大洲市土地取得造成特別会計補正予算（第１号）
第４号議案　平成29年度大洲市農業集落排水事業特別会計補正予算（第３号）
第５号議案　平成29年度大洲市公共下水道事業特別会計補正予算（第５号）
第６号議案　平成30年度大洲市一般会計予算
第７号議案　平成30年度大洲市国民健康保険特別会計予算
第８号議案　平成30年度大洲市国民健康保険診療所特別会計予算
第９号議案　平成30年度大洲市後期高齢者医療特別会計予算
第10号議案　平成30年度大洲市介護保険特別会計予算
第11号議案　平成30年度大洲市簡易水道事業特別会計予算
第12号議案　平成30年度大洲市港湾施設事業特別会計予算
第13号議案　平成30年度大洲市土地取得造成特別会計予算
第14号議案　平成30年度大洲市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
第15号議案　平成30年度大洲市農業集落排水事業特別会計予算
第16号議案　平成30年度大洲市公共下水道事業特別会計予算
第17号議案　平成30年度大洲市温泉事業特別会計予算
第18号議案　平成30年度大洲市商業集積施設管理特別会計予算
第19号議案　平成30年度大洲市水道事業会計予算
第20号議案　平成30年度大洲市工業用水道事業会計予算
第21号議案　平成30年度大洲市病院事業会計予算
第22号議案　大洲市合併振興基金条例の制定について
第23号議案　大洲市指定居宅介護支援事業者の指定に関し必要な事項並びに指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例の制定について
第24号議案　大洲市中小企業者・小規模事業者振興基本条例の制定について
第25号議案　大洲市建設残土処理場管理条例の制定について
第26号議案　大洲市職員退職手当条例等の一部改正について
第27号議案　大洲市子ども医療費助成条例等の一部改正について
第28号議案　大洲市大和（郷）地区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例等の一部改正について
第29号議案　大洲市立学校体育施設照明使用料条例及び大洲市体育施設条例の一部改正について
第30号議案　大洲市集会所条例の一部改正について
第31号議案　大洲市税条例の一部改正について
第32号議案　大洲市企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化のための固定資産税の特例措置に関する条例の一部改正について
第33号議案　大洲市債権管理条例の一部改正について
第34号議案　大洲市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部改正について
第35号議案　大洲市後期高齢者医療に関する条例の一部改正について
第36号議案　大洲市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部改正について
第37号議案　大洲市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部改正について
第38号議案　大洲市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部改正について
第39号議案　大洲市地域包括支援センターの人員及び運営に関する基準を定める条例の一部改正について
第40号議案　大洲市介護保険条例の一部改正について
第41号議案　大洲市交流促進センター条例の一部改正について
第42号議案　鹿鳴園等体験交流施設条例の一部改正について
第43号議案　大洲市都市公園条例の一部改正について
第44号議案　長浜港港湾施設条例の一部改正について
第45号議案　大洲市立肱川中学校施設整備事業契約の締結について
第46号議案 指定管理者の指定について（大洲市総合福祉センター）
第47号議案 指定管理者の指定について（大洲市老人デイサービスセンター若宮、大洲市老人デイサービスセンター東大洲及び大洲市障害者デイサービスセンター東大洲）
第48号議案 指定管理者の指定について(大洲市老人デイサービスセンター長浜)
第49号議案 指定管理者の指定について（大洲市老人デイサービスセンター肱流苑及び大洲市肱川高齢者生活福祉センター）
第50号議案 指定管理者の指定について（大洲市肱川基幹集落センター）
第51号議案 指定管理者の指定について（大洲市林業総合センター）
第52号議案 指定管理者の指定について（大洲まちの駅「あさもや」）
第53号議案 指定管理者の指定について（大洲市道の駅「清流の里ひじかわ」）
第54号議案 指定管理者の指定について（大洲市交流促進センター「鹿野川荘」）
第55号議案 指定管理者の指定について（大洲市立肱川風の博物館・歌麿館、鹿鳴園及び農村体験宿泊施設望湖荘）
第56号議案 指定管理者の指定について（河辺ふるさとの宿、河辺ふるさと公園、交流館才谷屋及び坂本龍馬脱藩之日記念館）
第57号議案　辺地に係る公共的施設の総合整備計画について
第58号議案　新市建設計画の変更について
第59号議案　市道の路線認定について
（全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問、委員会付託）
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本日の会議に付した事件
　日程第１　会議録署名議員の指名
　日程第２　第１号議案〜第59号議案
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午前10時00分　開　議
○村上常雄議長　これより本日の会議を開きます。
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○村上常雄議長　本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。
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○村上常雄議長　まず、日程第１、会議録署名議員の指名を行います。
　本日の会議録署名議員に、17番押田憲一議員、18番後藤武薫議員を指名いたします。
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○村上常雄議長　次に、日程第２、第１号議案から第59号議案までの議案59件を一括して議題といたします。
　全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問を行います。
　本日は４名を予定しておりましたが、宇都宮宗康議員から、本日の会議を欠席する旨の届け出がありましたので、会議規則第51条第４項の規定により、質問順を繰り上げて行うことといたします。御了承願います。
　通告がありますので、順次発言を許します。
　まず、安川哲生議員の発言を許します。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
〔９番　安川哲生議員　登壇〕
○９番安川哲生議員　自由クラブの安川哲生です。
　議長のお許しが出ましたので、本日の通告に従って一般質問を行います。理事者の皆さん方の簡潔な、そして明朗な答弁をお願い申し上げまして、質問に入ります。
　それでは、ＴＰＰ、ＥＰＡの発効を踏まえた今後の林業振興について伺います。
　さきの新聞報道で、米国を除いた11カ国による環太平洋協定（ＴＰＰ）、欧州連合との経済連携協定（ＥＰＡ）が発効すると、愛媛県の試算では、県内の農林水産業の年間算出額単純合算で、最大40億3,000万円減少するとの試算を発表され、そのうち、林産物は最大16億9,000万円減少すると発表されました。
　大洲市は総面積４万3,222ヘクタールのうち、72.9％の３万1,513ヘクタールが森林面積です。今日でも林業者にとっては厳しい生活環境でありますが、今後ますます林業従事者の確保、育成が困難になり、森林資源の適切な管理に支障を及ぼすことになるのではないでしょうか。
　そこで伺います。
　総面積の約７割が森林である大洲市においても他の自治体と同様、ＴＰＰやＥＰＡの発効による林産物の価格へ影響を懸念しておりますが、こうした厳しい状況を林業の体質強化に向けた契機と捉えるべきかと思います。
　国においては、森林環境税の導入も予定されているようですが、林業従事者が将来にわたり夢と希望の持てる産業へと育成、発展させるため、大洲市では今後どのような森林整備の取り組みを行っていくお考えか、伺います。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○清水裕市長　議長
○村上常雄議長　清水市長
〔清水裕市長　登壇〕
○清水裕市長　ただいまの安川議員さん御質問のＴＰＰ、ＥＰＡの発効を踏まえた今後の林業振興について、お答えを申し上げます。
　本市の約73％を占める森林の整備は、木材生産機能はもとより、水源涵養、土砂崩れなどの災害防止、温暖化防止、生物多様性の保全など、多面的機能を維持する上で欠かせないものでございます。
　大洲市では、森林環境保全のための間伐や枝打ち、下刈り、また作業道の整備や、間伐材の出荷経費等に対し支援を行うとともに、森林整備の担い手の育成、確保を図るため、林業従事者の福利厚生や労働安全衛生の充実に対する支援を行ってまいりました。
　しかしながら、林業従事者の減少や高齢化の進行、長期にわたる間伐等の施業に要する経費の増大、木材価格の低迷など、厳しい状況が相まって、伐採適齢期を迎えた樹木が放置される森林が増加の一途をたどるという状況になっております。
　ＴＰＰ、ＥＰＡの発効に関しましては、日本の農業や林業市場に与える影響について、いまだ不透明な部分も多く、予測しがたい状況ではありますが、合板等については、輸入量の約４割、製材については、輸入量の約３割をＴＰＰ11参加国が占めており、国産品はこれら輸入品との厳しい競争にさらされるものと考えております。
　発効後は、長期間の関税撤廃期間が設けられ、セーフガード措置が講じられますが、長期的には国産材の価格の下落も懸念されることから、国においては生産性向上などの体質強化対策の実施が必要と考えており、市におきましても、これまでの木材供給体制の整備を中心とした支援に加え、需要喚起をにらんだ支援策の検討が必要であると考えております。
　このような状況の中、市町村が行う間伐、担い手の確保、育成、木材利用の促進に係る費用を確保する観点から、平成31年に創設が予定されている森林環境税の制度は、全国の都道府県、市町村に対して、私有林の人工林面積、林業就業者数などから算出される額が毎年譲与されることとなっており、市といたしましても、この森林環境税の創設を林業の体質強化に結びつけていきたいと考えております。
　現在、大洲市では、施業集約化、路網整備、林業機械の導入による施業経費の負担軽減、人材の育成を進めるとともに、木造住宅建築促進事業の実施により、大洲産材の需要拡大を図っておりますが、今後、人口の減少と高齢化による新築住宅の着工件数減少を見越し、内装、外装の木質化の普及、並びに木材製品の加工、流通体制の整備、新たな用途の製品や、木質系素材の技術開発の推進など、資源を活用する伸び代が大きい分野に森林組合、木材業者、製材業者、建築業者など関係団体、関係機関との連携、協力を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
　あわせて、主要林産物であります乾シイタケや乾タケノコの生産振興を含んだ活用方法についても、今後一層のブランド化の推進が図れるよう検討を進めてまいりたいと考えております。
　飛躍的に伸びるＩＣＴの活用や、竹林のように未利用部分の多い資源の新しい活用法についても検証しながら、木材の需要の拡大、林業従事者の所得向上、また森林所有者への収益還元、森林整備の推進が並び立つような仕組みづくりへとつながるよう、また先人が手塩にかけ、長いときを越え育んできた木材、森林に幼少期から親しみ、生活の一部として環境づくりにかかわることで、将来、子どもたちが林業を職業の選択肢の一つとして捉えられることができる、そのような明るく未来の見える成長産業となるよう取り組んでまいりたいと考えておりますので、市民の皆様並びに議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げ、以上、お答えとさせていただきます。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　今、しっかりとした答弁をいただいたわけなんですけど、今の私が思っておりますのは、ＴＰＰ、ＥＰＡにしても、都市部といいますか、工業、そういうふうなものの輸出とかいろいろな問題で、今１次産業の林業、そういうものにはね返ってきている。そして、今の農業、林業、特に林業あたり苦しめられてきとると、そうではないかと思っておるわけなんです。それで、今、国のほうでは、しっかりとまた森林環境税等を取ってということでありますし、市としても今まででもいろいろな補助されておるわけなんですが、やはり今の林業を考えてみますと、木を伐採して、その後、今の補助程度では、また伐採後、また植林して、またその後手入れをして、ある程度になるまでにまた年数がかかる。それで、どうしても今の状態だけでは林業者もやっていけなくなるんじゃなかろうか。林業というのがやっぱりやっていけなくなることは、中山間地の、また農地等もやっぱり、林業だけでなしに、農地のほうにも影響等が出てくるんじゃないかと思う点もありますので、これからまた一段としっかりとした森林整備に関して補助等もあるのか、そういうところは考えておられるのか、ちょっとお聞きしたいんですけど、よろしくお願いします。
○清水裕市長　議長
○村上常雄議長　清水市長
○清水裕市長　ただいまの安川議員の御質問にお答えいたします。
　林業行政というのは、循環型といいますか、木を伐採し、それからまた植樹をし、そして環境も含めてさまざまなことでプラスになるような形で国土を守っていく、そういうことが非常に重要だろうと思っております。
　ただ、現在の状況を見ますと、なかなか新規の木をたくさん使うような形での住宅着工、これも少なくなってきておりますし、また新しい需要というのをこれから考えなければいけないだろうというふうに思っております。
　木につきましては、そのやわらかさ、温かさ、また香りのよさ、こういうものは鉄筋コンクリートにはないものなんですね。それをいろんなところへ生かしていきたい、そういうセラピーといいますか、さまざまな香りの中で心をいやしてくれる。それからまた、チップを使った薫製だとか、さまざまな用途、その木材資源を使うことの可能性というのはこれからあると思っております。
　ですから、この国土であり、市の森林を守る、中山間地を守るためには、そういう新しい需要を喚起して、そういうことに積極的に取り組んでいくような、そういう面での市のバックアップというのはこれからも考えていかなければいけない。もちろん、従来型の木を切り、そして木材に加工してということも必要ではありますが、やはり新しい方向性、そういうふうなものをきっちりとその林業従事者に考えていただき、そしてともに協力して進んでいけるような、そういう制度をつくってまいりたいと考えております。
　以上、お答えとさせていただきます。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　ありがとうございました。
　これからも林業も、農業もですけど、しっかりとまた市のほうとしてもバックアップしていただいて、地域で生活ができるような状態にしていただきたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。
　それでは、次の質問に入らせていただきます。
　山鳥坂ダムについて伺います。
　見の越トンネルも始まり、付け替え県道工事が本格的に行われています。水没地域である岩谷地域においては、生活再建、地域振興等に関していろいろな問題が残されており、水没移転者は、住みなれた地域を離れ、現在残っておられる住民の方は人口減少を嘆いておられ、生活再建、地域振興などが進んでいないと思われます。
　そこで、地域住民と水没によって移転された方々との交流を目的とした事業を行うことで、それぞれが新しい一歩が踏み出されるのではないかと思います。市は、国、県等に働きかけてそういった行事を進める考えはないか、伺います。
　次に、公共施設等の整備について伺います。
　公共施設の移転先については、地元自治会と協議をし、決定されておりますが、やはり公共施設の整備が進まないと、地域としても生活再建に取りかかれないのではないかと考えております。公共施設等の移転スケジュールはどうなっているのか、伺います。
　また、鹿野川バイパスについて。
　愛媛県が施工する鹿野川バイパス近くには、肱川中学校があります。肱川中学校は、ことしから平成32年11月にかけて施設整備が行われる予定で、その間、生徒は別のところの仮校舎へ移動します。
　そこで、愛媛県に対して移動期間中に騒音の出るような工事などを進めていただき、中学校の授業等に影響が出ないように、工事の早期発注をしていただくように要望していただきたいが、市の考えを伺います。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○上田信幸建設部長　議長
○村上常雄議長　上田建設部長
〔上田信幸建設部長　登壇〕
○上田信幸建設部長　それでは、安川議員御質問の山鳥坂ダムについてお答えいたします。
　まず、御報告ですが、ダム建設に伴いまして、33戸の皆様に住宅等の移転をお願いしてまいりましたが、先月末をもちまして全ての方々との移転契約が完了いたしました。苦渋の決断をいただき、事業に御協力いただきました関係者の皆様に改めてお礼を申し上げます。
　今後は、大洲市といたしましても、地域の皆様と相談し、策定している地域振興計画を基本として、生活再建、地域振興の早期実現を目指し、努力していく考えであります。地域自治会を初め関係者の皆様には、引き続き御協力をお願い申し上げます。
　さて、議員御提案の交流を目的とした行事につきましては、移転された住民の方には、自治会主催のクロッケー大会や、実行委員会が主催する山鳥坂鎮縄神楽、夜神楽などの地域行事に継続して参加をいただいております。
　大洲市では、関係者の高齢化が進む中、これからも地域住民の負担軽減を考慮しながら、国、県と連携して地域への支援、節目の行事など、交流事業の推進を図っていきたいと考えております。
　なお、平成30年度には山鳥坂ダム地域振興基金を活用し、夜神楽の舞台等の整備を予定しており、運営等における負担軽減に努めることとしております。
　次に、公共施設等の整備につきましては、移転先となる代替地造成が本年度でおおむね完成することから、平成30年度より地域自治会内に設置されている自治センター等建設委員会と建設に向けた具体的な協議に入る予定としております。
　なお、早期の建築要望も地域から上がってきておりますので、早速移転に向けた準備を進めていきたいと考えております。
　次に、愛媛県が実施する鹿野川バイパス事業ですが、関係する用地につきましては、地元の皆様の協力を得て、今年度、用地取得を完了しており、今後はトンネル工事に向けて準備を進めていくと伺っております。
　御質問の肱川中学校付近においては、トンネル坑口とともに、橋梁等の工事が計画されております。現場付近には多くの民家もあり、懸念されております騒音等は中学校のみならず、鹿野川地区全体の問題であると認識しております。
　バイパス工事の期間は、中学校建設に比べて長期にわたると予想されます。愛媛県からは工事実施に当たり騒音等の環境基準を遵守する計画であると聞いておりますが、大洲市といたしましても、地域への影響を可能な限り回避できる施工方法等を検討いただくなど、丁寧な対応を愛媛県に要請していきたいと考えております。
　議員各位の御理解と御協力をお願い申し上げ、以上、お答えといたします。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　御答弁ありがとうございました。
　１点だけ、やはり岩谷地域のことですけど、今全戸が、水没者の方、調印されたということで、一安心なんですけど、これ区切りとして、やはりもうこれでできたわけなんですから、あそこでどうしても地元住民の方が新しい第一歩を踏み出す区切りとして、何か行事というか、そういうようなものは考えておられないか、ちょっと伺います。
○上田信幸建設部長　議長
○村上常雄議長　上田建設部長
○上田信幸建設部長　再質問にお答えさせていただきます。
　先ほども申し上げましたが、ダム建設に伴いまして、33戸の皆様に移転の契約をいただいております。今後もその移転が完了したときに、そういったときにとか、また自治センター、そういったものが移転が完了した、そういったときなどというのが節目になるかと思うんですけど、そういったときには地域自治会の方々と、また国、県、市、それらが協力いたしまして、先ほど申しました地域振興基金、そういったものを活用して、何か地域の活性化になるような行事ができないかということは、地元自治会とともに今後話し合いをしながら、そういった行事ができるように進めていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
　以上、お答えといたします。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　ありがとうございました。
　やはり区切りといいますか、そういうものはつけておって前へ進めるように、一日でも早く地域の方々ができるようにしていただきたいと思いますので、治水の方、特に地域とかかわっておられて、いろいろと御苦労されておるというのは私ももう十分にわかっておりますので、これからも一日も早いそういった区切りのような行事を地元の方と話しされてしっかりとやっていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
　それでは、次の質問に入らせていただきます。
　大洲市国民健康保険税について伺います。
　国民健康保険税には、所得割額、資産割額、被保険者の均等割額、世帯別平等割額があります。その中で資産割額の土地及び家屋にも税額に税率を乗じて算出されております。大洲市でも所得の低い加入者の保険税負担に配慮されながら、持続可能で安定した国民健康保険を運営するために、所得割額、資産割額、均等割額、平等割額を組み合わせた４方式をされております。
　そこで質問いたしますが、近年、大洲市も人口の減少と少子・高齢化が進んでおり、中山間地の高齢者の方は少ない年金で生活をし、資産割額の国民健康保険税を払っている状態です。
　そこで、大洲市は今後所得割額、均等割額、平等割額の３方式にされるお考えはないか、伺います。
　また、愛媛県内20市町中、資産割を採用していない市町はどのようになっているのか、伺います。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○松田眞副市長　議長
○村上常雄議長　松田副市長
〔松田眞副市長　登壇〕
○松田眞副市長　ただいまの国民健康保険税についての御質問にお答えを申し上げます。
　まず、所得割額、均等割額、平等割額の３方式にする予定はないかとの御質問でございます。
　国民健康保険税の賦課方式につきましては、地方税法において、所得割額、資産割額、被保険者均等割額及び世帯別平等割額の４方式、そこから資産割額を除いた３方式、さらに世帯別平等割額を除いた２方式の３つの方式が規定されており、国民健康保険を安定的に維持していくため、どれを採用するかは地域の状況に応じて市町村の条例で定めるものとされております。
　本市では、合併前の旧４市町村で採用していた４方式を引き続き採用しております。
　なお、所得割と資産割は応能負担、被保険者均等割と世帯別平等割は応益負担とされており、応能部分と応益部分は、基本的には50対50とされております。
　したがいまして、応能負担のうち、資産割をなくし、３方式にした場合には、その分を所得割で確保する必要が生じ、所得のある方にさらに多くの負担をしていただくことになりますので、現在のところはこれまでどおり、４方式による賦課にしたいというふうに考えてございます。
　次に、県内の市町における資産割採用状況でございますが、現時点で資産割を採用していない市町は、松山市、新居浜市、伊予市、東温市、松前町、砥部町の６市町でございます。残る14市町においては、４方式を採用してございます。
　今年４月より、国民健康保険の財政運営主体が愛媛県となり、保険税の統一についても近い将来議論され、賦課の方式についても検討されていくのではないかと考えてございます。
　今後も市民の皆様が安心して医療を受けられるよう、国の動向も注視しながら、大洲市国民健康保険の運営に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、以上、お答えとさせていただきます。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　御答弁ありがとうございます。
　私も前も申しましたように、資産割額を外すと、所得割のほうは多くなってくるという負担ですけども、実際、今資産、特に中山間地の山とか、いろんなところでの資産を持っておられる方は、中山間地域の高齢者の方が多いんではないかと思っておるわけなんです。
　ですから、今のような時代ですから、年金で生活しておられる方もおります。ですから、そういうふうに収入の少ない方が年金をいただいた、その中から資産割額の税率を少し乗じてある分を払っておられると思うわけなんです。ですから、所得がある程度ある人がそれはふえるのは、私は妥当ではないかとは思うんですけど、これをなくした場合にふえるのは。やはり所得が少ない人を救済するというか、そういうことから考えると、私は資産割額は少しこれからは考えていかないといけんのじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○松田眞副市長　議長
○村上常雄議長　松田副市長
○松田眞副市長　今の御質問でございますけれども、先ほども申し上げましたけれども、平成30年４月より、愛媛県も保険者となり、財政運営主体となるわけでございます。
　保険税につきましては、市町によって医療費水準に違いがあることや、保険税の算定方式に違いがあることなどで、保険税の上昇を抑制するために、一般会計からの法定繰入金も行っておる市町もあるというようなことで、市町間、今現在格差がございます。先ほど申し上げましたように、賦課方式もそれぞれ４方式と３方式と違ってございます。
　このようなことから、県が県内の国民健康保険の医療費等の見込みを立てて、それに見合う保険税収納必要額の算定の上、県内の各市町が県に納めるような納付金方式と今後なるわけでございます。そういった制度自体の見直しが今進められておりまして、今後そうした賦課方式についても、統一の方向で進むのではなかろうかというふうに、今現在考えておりますので、そういった動向を慎重に見きわめてまいりたいと思っております。
　議員さん御心配の所得の低い方の救済につきましても、今現在、軽減措置を設けておりまして、それぞれそれに対応した課税を行っておりますので、それにつきましては、そういったことが県内全域で同じような方式に今後なると考えられますので、その動向に注視してまいりたいというふうに考えております。
　以上でございます。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　ありがとうございました。
　これから国民健康保険税はしっかりと納めていかんといけんし、やはりこれから大事な保険だと思っておりますので、できる限り平等に、余り差がないようにしていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたしまして、防災対策についてお伺いいたします。
　地球規模の温暖化、気候変動による雨の降り方は激甚化し、全国各地で浸水被害、人命にかかわる被害が起きております。我がまち大洲市においては、鹿野川ダムの改造事業、山鳥坂ダム建設事業、堤防整備が着々と進められており、治水に対しては少しずつではありますが、安心しております。
　しかし、地震に対してはどうでしょうか。まだ、私たちの記憶に残っている23年前の阪神淡路大震災、７年前の東日本大震災、２年前の熊本地震、いずれも心に残り、甚大な被害を残した地震です。
　大洲市の中山間地は急傾斜地に多くの人家があり、がけくずれ防災対策事業が行われておりますが、その多くが未整備となっているのが現状ではないでしょうか。
　また、急傾斜地の近くの人家の方で、裏山には大きな岩があり、地震の揺れや地すべりでその岩が家に落ちてくるのではないかと心配をされている方も多くおられますが、急傾斜地の今後の対策はどのようになっているのか、伺います。
　さらに、高齢者が多い中山間地では、家の後ろが崩れそうでも、今の市のがけくずれ防止対策事業の個人負担の割合が高いため、事業を申し込めない方もおられますので、負担金についても減額できないでしょうか、伺います。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○上田信幸建設部長　議長
○村上常雄議長　上田建設部長
〔上田信幸建設部長　登壇〕
○上田信幸建設部長　それでは、安川議員の御質問の防災対策について、お答えいたします。
　大洲市には、土砂災害危険箇所が1,965カ所あり、そのうち急傾斜地危険箇所が1,420カ所ございまして、議員御指摘のとおり、急傾斜地崩壊による災害から生命、財産等を守るための対策を進めることは、大変重要であると認識しております。
　まず、急傾斜地の今後の対策といたしましては、愛媛県が国の補助を受けて実施する急傾斜地崩壊対策事業がありますが、中山間地においては、事業採択に合致する箇所が少ないため、県の補助により大洲市が実施するがけくずれ防災対策事業と、個人が実施する対策工事に対し市が補助金を交付する市単独がけくずれ防災対策事業を活用していただいているのが現状でございます。
　しかしながら、急傾斜地危険箇所をハード事業のみで安全な状態にすることは、膨大な費用と時間を要することから大変難しいと考えております。
　そのようなことから、ソフト事業として、愛媛県において土砂災害防止法に基づく調査や、地元説明会などを順次行い、土砂災害警戒区域として指定し、危険な箇所であることの周知等に努められているところであります。
　次に、がけくずれ防災対策事業の個人負担の軽減についてでございますけど、現在、大洲市の県補助がけくずれ防災対策事業の受益者は、事業費の20％の負担をいただいており、県下20市町のうち、今治市と並んで高い負担割合となっておりますが、大洲市では市独自の制度を設け、崖崩れ対策を手厚く行っておりますので、現時点では負担金の減額は難しいと考えております。
　近年、特に比較的小規模な対策の要望が多いことから、引き続き、市単独がけくずれ防災対策事業にも力を入れてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきますようお願いいたします。
　土砂災害は、豪雨や地震などによって突発的に発生いたします。土砂災害警戒区域として指定された地域はもとより、いつ、どこで、どのような規模で発生するか、正確に予測することはできませんが、崖崩れの前兆現象とされる崖から出ている水が濁ったり、崖にひびが入ったり、小石がぱらぱら落ちてくるなどの現象が見られましたら、まずは避難をしていただきますようお願いをいたしまして、以上、お答えといたします。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　御答弁ありがとうございます。
　今答弁いただいたわけなんですけど、家の近くに裏山とか急傾斜地にはどうしても転石、岩等があったりして、これは危ないなと私たちも感じるところはあるわけなんですが、今言われましたように、急傾斜地に合致しない中山間地もあるわけなんです。そうするとどうしても対策といいますか、個人で負担してまでなかなかできない状態でありますので、何とかその危険度を減らすためには、人家の人もあるかもしれませんけど、市のほうとしては、何らかのそういうまた周知といいますか、そういうふうなことに対してこれからやるとか、何とかそういう軽減、災害、人災にならないようなところになるようなこと等に関してのお考えというか、そういうことはちょっと考えておられるか、お伺いします。
○上田信幸建設部長　議長
○村上常雄議長　上田建設部長
○上田信幸建設部長　今の対策等についてお答えいたします。
　実際問題として非常に難しいとは思いますけど、その裏山の石、そういったことに関しましても、事業の実施、そういった有無にもかかわらず、やはり支所なり建設課なり、まずは相談していただきまして、まず現地のほうを確認させていただきたいというふうに思っております。
　ほかと少し違うというのは、先ほど申しましたけど、市単独がけくずれ防災対策事業という市独自の制度を設けております。そういったことから、裏山の崖、そういった転石、そういったところのわずかかもわかりませんけど、手当てができる場合もございますので、まずは支所、建設課、そういったところに御相談をいただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
　以上、お答えといたします。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　ありがとうございました。
　できるだけ災害のないように対応していただきたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたしまして、次の質問に入ります。
　光ネット整備について伺います。
　現在、インターネットの利用につきましては、１次産業から６次産業まで、高速通信の環境整備が必要となっておりますが、今でも大洲市におきましては、光回線が必要とされる方々のところまで整備されておりません。お隣の西予市は合併当初に、また内子町におかれましても、このたび光ネットを全域で使用できるように整備されました。高速通信網が整備された地域では、ＩＴ関連の企業が進出されたり、また移住者がふえたりしたと聞いております。
　今、大洲市の一部の地域では、平成22年からＮＴＴビジネスソリューションズのＱＵＯＬＩＡ−ＤＳＬサービスが行われ、多くの方が利用されております。これは光ネットまではいきませんが、ＩＳＤＮよりは早く通信ができます。多くの方が利用しておられますが、このサービスも平成32年３月末で終了しますので、旧来のＩＳＤＮになり、通信速度も遅くなり、地域の活性化にも大きな影響が出るのではないかと思います。
　現在の高速情報化時代に光ネットが整備されているのは、大洲市の一部の地域だけであり、大洲市の大半が取り残されているのが現状だと思っております。
　そこで質問に入ります。
　大洲市は合併に合わせて各支所、出先機関などを結ぶ光ケーブル網を整備されておりますが、これらのケーブルに空き芯線はないのか、またあるのなら、今後の活用はどのように考えているのか、また設置した光ケーブルは更新しなくてはならないのか、伺います。
　携帯各社の通信エリアも拡張して、超高速通信網が可能な地域もありますが、これからの大洲市において超高速通信網が各戸に利用できる状態になるのはいつごろになるか、お考えを伺います。
　また、光ネット整備を要望されている方がいまだに多いのは、今までの実績と通信速度の速さからではないでしょうか。また、谷間のところでは電波の状態が悪いところもあります。これからの地域の活性化のためにも、行政と通信業者との連携を行い、早急に地域間格差をなくしていただきたいと思いますが、お考えを伺います。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○森田比登志総合政策部長　議長
○村上常雄議長　森田総合政策部長
〔森田比登志総合政策部長　登壇〕
○森田比登志総合政策部長　御質問の光ネット整備についてお答えをいたします。
　まず、本市が整備をした光ケーブル網につきましては、さきの市町村合併に合わせ、行政情報通信基盤を構築するため、平成15年度に旧４市町村が連携をして、地域イントラネット基盤施設整備事業により、各支所や出先施設等を結ぶ大洲市行政専用の光回線として整備をしたものでございます。
　光ケーブルの内部には、複数のグラスファイバー芯線が通された構造となっておりまして、当市の場合、本庁、支所間では24芯、さらにその先の各出先施設の間では12芯の製品を採用しております。その芯線数のおおむね半分を基幹系、情報系、戸籍システムなど、行政専用の通信で使用いたしまして、残りは使用中の芯線が強い風や倒木等の外力により切れた場合の振りかえ先となる予備の芯線としているところであります。
　一方、このような市の行政専用ネットワークとしての冗長性を確保した上で、市の光ケーブルを有効活用ができるよう、予備芯線の数に余裕がある場合に限り、その一部区間を民間通信事業者に貸し出す制度を設けております。
　貸出先の通信事業者に通信サービスエリアを少しでも拡大してもらうということで、地域の住民や事業者の方々の高速通信環境が向上できるよう努めているところでございまして、現在、大手通信事業者や地元のＣＡＴＶを含め５社に対して、合わせて48芯、総延長で400キロメートル余りの空き芯線を貸し出しているところでございます。
　今後も市の光ケーブルの空き芯線を通信事業者に貸し出し、民間による無線系通信網の整備を促進していくことを基本として、市内のネット環境の整備を図ってまいりたいと考えております。
　また、現在の光ケーブルの更新につきましては、その資産上の耐用年数は10年と規定をされておりますけれども、素材がガラスであり劣化しにくいことから、20年から30年程度の耐久性があるものと考えておりまして、現時点では、全体の更新及び区間ごとの定期更新に係る計画はございませんが、来年度策定予定の大洲市公共施設等総合管理計画の個別計画の中で検討してまいりたいと考えております。
　なお、光ケーブルの耐久性は、敷設区間の環境条件によっても大きな差がございまして、強風が吹く肱川下流域のほか、樹木の密集や鳥獣による被害が多い山間部など、芯線が切れやすい場所では毎年数十メートルから数百メートルの区間で随時張りかえを行っているのが現状でございます。
　次に、携帯各社による超高速通信網が各戸で利用可能となる時期についてでございます。
　当市のように、山間部に家屋が点在する条件下でも、各戸で超高速通信サービスを等しく利用できる時代の到来が期待されるところでございますけれども、その実現には、各携帯通信会社の電波送受信のための基地局（アンテナ）がさらに数多く必要となってまいります。
　こうした施設整備の進みぐあいは各携帯通信会社の判断に大きく左右されますことから、現時点において、各戸で超高速通信サービスが利用可能となる時期を市として予測することは非常に困難でございますので、御理解を賜りたいと存じます。
　なお、公表されております携帯通信会社３社のサービスエリア図を見てみますと、３社ごとに差はありますものの、全体としてはモバイル通信が可能なエリアとして、おおむねカバーができているようでございます。
　最後に、通信事業者との連携による地域間格差の解消についてでございます。
　当市におけるネット環境の整備は、民設民営を基本に地域イントラネットの空き芯線の貸し出しを行いつつ、各携帯通信会社に無線系通信網を拡張していただくという方針で進めていくということが、現時点で最も合理的であると判断をしておりまして、そのための通信事業者との連携を密にしてまいりたいと考えております。
　今後とも地域間格差は少しでも是正できますよう、2020年を目標として開発が進められております５Ｇと呼ばれる新たな通信技術やサービスの誕生などにも注視をしながら、幅広い整備方法の研究にも取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力をお願い申し上げます。
　以上、御答弁とさせていただきます。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　ありがとうございました。
　やはり高速通信網、どうしても必要。特に地域、中心部から外れた地域、少し外れただけで、はやもう光ケーブルが来ていない、だから使えない、そういう地域もあります。
　そこで、私が思いますのに、やはり地域間格差でどうしてもいろんな方、どうしても光のケーブルあたり、高速通信ができないと、事業をしても何をしても困ると。そういう方が多数おられます。電波による通信網、超高速通信網もそれはわからない。やはり、これ今、光ケーブルによる通信、こういうものをしっかりと、お隣の西予市にしても内子町にしても、やはりしっかり取り組んで地域にそういう差がないように、格差がないようにされている。
　今答弁を聞いておりますと、大洲市はやはり通信事業者任せで、市のほうとしても対策を何とかしてやるという前向きなところが一つないようなんですが、そこらあたりはしっかりとしてもらわないと。今のこの地域間格差、通信網、超高速による、もうこれはいけないと思う。そして、光ケーブルが来ることによって、やはりこの大洲市の地域のどこにおってもしっかりとした仕事ができるというふうな状態にしないと、地域間格差が非常に出てくると思うので、何とか対策をとるというお考えはないか伺います。
○森田比登志総合政策部長　議長
○村上常雄議長　森田総合政策部長
○森田比登志総合政策部長　地域間格差を光ケーブルで解消してはという御質問だと考えております。
　内子町、西予市が光ケーブルを市内、町内全体に整備したということは承知しておりますが、内子町の場合、光ケーブルの新規敷設への助成が約５億円かかったと伺っております。当市がもし内子町のような整備をした場合に、内子町の２倍以上の経費がもちろんかかるんだろうと思っております。今後、多くの公共施設やインフラの更新が控える中、その財源不足の対応が現在喫緊の課題となっている状況の中で、市が今以上に光ケーブルによります通信インフラを拡張整備していくことが適当なのかどうか、これについては将来の財政負担とか、また利用効率を含めて慎重に検討する必要があると考えております。
　その中で、光ケーブルを敷設して運用開始してから10年以上経過しておりますけれども、この有線通信によります技術革新といいますのは、もちろんデータの電送の大量容量化はしてきたものの、それ以外に顕著な革新というのはちょっと見当たらないと思っております。
　その反面、無線通信の技術革新につきましては目覚ましく、御承知のように、10年前、端末分野においてはガラケーが主体で、スマートフォンは登場したばかりであったものが、今ではスマートフォン、またタブレットのモバイル端末への高性能化、小型化が急速に進展をしてきております。
　また、ネットワークを見ましても、２Ｇ、３Ｇから、より高速な４Ｇ、また2019年、2020年には夢の５Ｇのネットワークが展開されるというのがもはや現実でございます。
　このように考えてみますと、ますます無線系による通信サービスが主流となってくるということを考えた場合に、多額の維持経費が必要になります光ケーブル回線を主とした通信環境を市が整備していくというよりも、民設民営を基本に無線系通信の拡張を促していくこととしまして、またその利用に対する支援制度を検討していくというのが、大洲市の通信環境を整備していく上で重要ではなかろうかと考えておりますので、何とぞ御理解賜りますようお願いを申し上げます。
　以上でございます。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　無線系通信を進めると、それは先ほどいつごろになるかわからないとか言われましたし、でも本当光ケーブル、そしたら今度、市は費用負担が大き過ぎる、そういうことを言われてます。よその市町にできて、大洲市ができないというのも残念なことではありますし、今、電波のほうを優先しておられますけど、私が今ちょっと少し聞きかじっておるところでは、やはり電波に関しては乱れ等があって、今、光系のほうの通信にまた切りかえてやっていきよるというような自治体もあるというのを、日本全国ではそういうふうな話も聞いております。
　ですから、これからも確かに電波と言われますけど、そういうふうにしてあったところでさえ、頼りにならんで、光ケーブルをという取り組みをされておるところもあります。ですから、再度聞きますけど、ケーブルのほうに関してはいかがでしょうか。これからしっかり地域間格差がなくなるようにしていただきたいので、もう一度答弁をお願いします。
○森田比登志総合政策部長　議長
○村上常雄議長　森田総合政策部長
○森田比登志総合政策部長　民間通信事業者といたしましては、多分、今のような未整備集落に設備投資をしても生産性のめどが立たないところから、都市部のように積極的に敷設をしていくのは難しいんではなかろうかと考えております。その中で市がどうしていくかということでございますけれども、光ケーブル網の拡大が期待できない市内エリアにつきましては、先ほどから申しますように、他の自治体の事例等も参考にしながら、民設民営によるブロードバンドサービスが市内全域で利用できるような整備手法だけでなく、支援制度についてもあわせて研究をし、通信環境の整備の向上に努めたいと考えておりますので、何とぞ御理解をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　ちょっと理解ができんので、何とかせんかって言うとるんですから、何とか前向きに、これからどうしていきますと、近い言葉というのか、ただ、ただ、費用の面だけじゃなくて、何とかせんかというて聞いとるわけですから、もう少しでもちょっと前向きな答弁はできないですか。
○清水裕市長　議長
○村上常雄議長　清水市長
○清水裕市長　ただいまの安川議員さんの質問にお答えを申し上げます。
　光通信というのは、もちろん高速で大容量の通信技術であります。ただ、その光がスタートした時点から、ラストワンマイル問題というのがずっと現在まで続いております。と申しますのは、普通私たちを含めまして、家庭で使うスピード、容量、そういうものは、実は光というのは大き過ぎるんですね。そして、例えば高速道路を全部各家の前まで持ってきますかというふうなことと、非常に近いわけで、ある程度大量の電送が必要なところは光でやり、そしてそれから先は、無線を含めて多様な形で最終事業者に渡していく、そういうふうな形でネットワークというのは整備するんだろうという方法が出ておりました。
　そういうふうな中で、今、携帯事業者さんに、先ほども申しましたように、空き芯線を貸し出しまして、そして基本的には近くまで光で大量のデータを送っていく、そして先ほど申されましたように、どれだけの格差、それを解消しなければいけないのかどうかということで、特に個別の事業者さん、もしくは個別の方がどういうふうなことでお困りになっているのか、ぜひそれをやはりきっちりと自分たちも把握して、そしてその状況を考えた上で、それに適応する最適なサービスを出してあげたいというふうに思っております。
　現在、スマホにおきましても、普通のインターネットサイトを閲覧するところでは、ほとんどもうストレスもないような状況になってきております。先ほど申し上げましたように、携帯各会社のサービスエリアといいますか、それができるエリアがほとんど今大洲市を網羅できるような形になってきております。また、これもこの10年間で猛烈に進んできております。そういうふうな状況を見きわめながら、住民の方々に必要なサービスを安価に提供できる、そういうことを考えて、これからも通信環境の整備に努めていきたいと考えております。
　以上、お答えとさせていただきます。
○９番安川哲生議員　議長
○村上常雄議長　安川哲生議員
○９番安川哲生議員　それでは、これからもしっかりとして整備を検討していただきたいわけなんですが、やはり商工業者いろいろやっぱり地域拡散しておりますので、しっかりと調査等もしていただいて、そして地域間格差がないように努力をしていただきたいと思います。これからも地域のために、また少しでもしっかりとやっていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしまして、質問終わります。ありがとうございました。
○村上常雄議長　次に、弓達秀樹議員の発言を許します。
○２番弓達秀樹議員　議長
○村上常雄議長　弓達秀樹議員
〔２番　弓達秀樹議員　登壇〕
○２番弓達秀樹議員　志友会所属、自由民主党の弓達秀樹でございます。
　議長に許可をいただきましたので、通告に従い、４件の質問をさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
　まず、降雪時の生活道路対策についてお伺いいたします。
　私、平成10年に大洲に参りましてから約20年がたちました。めったに雪の降ることがない松山市と違い、大洲地域では年に一、二回、10センチから20センチ程度の降雪に見舞われることがあり、冬場は覚悟しておりますが、本年の降雪は大変でございました。
　１月11日から12日にかけての２日間で約40センチの積雪、２月６日から７日、8日にかけての３日間、平野部でも40センチを超える積雪に見舞われたことは御承知のとおりでございます。
　路面凍結による交通障害や、水道管凍結及び破裂などによって、市民生活に大きな影響を及ぼしました。山間部にお住まいの皆様方には、平野部よりも多くの御苦労があったことと存じますとともに、市においても建設課、水道課、危機管理課を初め、関係所管におかれましては、市民生活が滞ることにおいての対応に連日追われたことと思います。
　私も除雪作業に数日忙殺されましたが、そのような中、高齢者の介護にかかわるデイサービスで働いている方から御相談がありました。積雪、路面凍結の影響でサービス利用者自宅玄関付近までお迎えの車を乗り入れることができず、できる限り利用者自宅まで近づき、付き添いスタッフを伴い、約10メートル程度の雪道を歩いて車に乗り込むことができたそうでございます。この御相談に類似した経験を今回の積雪によって経験されたほかの事業者の方もいらっしゃるのではないかと思います。今回の経験は、十分にヒヤリ・ハット（インシデント）、またけがを引き起こすアクシデントにつながる事案だったとおっしゃっておられます。
　そこで、お伺いいたします。
　積雪により自宅から外出が困難な方々への支援策として、融雪剤をデイサービスやショートステイなどの高齢者の在宅介護を担う事業者に事前配布することは可能でしょうか。教えてください。
　融雪剤はその特性として、凍結した路面には有効に作用しますが、除雪されていない雪の上に散布してもその効果はほとんどあらわれません。凍った路面に散布してから効果をあらわすのに、数十分から１時間ほどかかりますので、降雪が予想される前に凍結防止剤または融雪剤を散布するのが最も効果的だと思われます。
　そのようなことを考えますと、高齢者の方々の生活事情に詳しい方々や自治会関係者の方々に、介護サービスを受ける必要性の高い高齢者の自宅付近に使用を限定した融雪剤などの事前散布をお願いすることができれば、高齢者の外出の手助けになるのではないかと考えます。地域自治会など、今後こういう協力依頼の御相談をされるおつもりはないか、お聞かせください。
　病院の受診や、日々の食料調達のための買い物に出かけようと思っても、雪の影響で車の乗り入れが困難な坂道や山間地域においては、危険を伴うため、タクシーを呼んでも来ることができないなど、歩くことに自信がない方々にとって、特に２月６日からの降雪による生活道路の路面凍結は大きな障害となりました。
　今回の大雪では、河辺、肱川地区においての影響が大きく、特に河辺地区では全国版のニュースにもなりました北平地区の約10世帯が孤立、その多くが御高齢の方々で、丸１日停電が続き、カイロで寒さをしのいだそうでございます。
　そのような中、河辺、肱川支所には市民からの除雪依頼などの多くの対応を求められ、大変御苦労があったことと存じます。両支所の配置人数では対応し切れないほど支援の要請があったことと思いますが、今回のような特別な事態において、本所から各支所への特別な対応や支援はなされたのでしょうか、お聞かせください。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○松田眞副市長　議長
○村上常雄議長　松田副市長
〔松田眞副市長　登壇〕
○松田眞副市長　ただいまの降雪時の生活道路対策についてお答えを申し上げます。
　御質問にありましたように、今回の大雪では、通所介護（デイサービス）や訪問介護（ホームヘルプ）を担当されている事業者の皆様には大変御苦労をおかけしたところでございます。
　利用者さんと連絡を取られ、安全のため数日は休まれたと聞いておりますが、多くの事業所がサービスを待ち望んでおられる利用者のため、雪をかき分け、チェーンを巻いて、一日も早いサービスの提供に御尽力いただきましたことに深く感謝を申し上げます。
　まず、介護事業者への融雪剤配布についてでございますが、融雪剤につきましては、幹線市道の安全を確保するため、冬場、最寄りの公民館、連絡所に配備し、必要に応じて地域の皆様に取りに来ていただいておりますが、個人宅の進入路や私道、敷地内での散布など、市道以外での利用は見込んでございません。介護事業者等への事前配布は難しいものと考えております。
　次に、今回のような積雪に備え、事前に融雪剤を配布することができれば、高齢者の外出の手助けになるのではないかとの御提言でございます。
　高齢者は、転倒や骨折をきっかけに、寝た切りや要介護状態になるといったケースも多く、特に雪道を足元の弱った高齢者が出歩くことは大変危険でありますので、今回のような大雪の日には、不要、不急の外出はできるだけ控えていただきたいと考えております。
　融雪剤には雪を溶かす効果が期待できるわけでございますが、溶けた雪がシャーベット状となって滑りやすく、高齢者には危険な路面となることから、今のところ事前配布には課題が多いと考えております。
　今回の各自治会における融雪剤の利用状況や効果等を踏まえて、こういった状況の中で、高齢者の皆様にとってどのような対策が適切かを考えてまいりたいと思っておりますので、御理解をいただきますようお願いを申し上げます。
　なお、身体の状況や御家庭の都合などにより、デイサービスが欠かせない方におかれましては、事業所とよく相談され、積雪への十分な備えを心がけていただきますようお願いをいたします。
　また、各事業者の皆様におかれましても、デイサービスの送迎は安全が第一でございますので、状況を十分に御確認いただき、無理のないサービス提供に努めていただきますよう、重ねてお願いを申し上げます。
　次に、降雪時における河辺、肱川支所への支援についてお答えをいたします。
　今回、当市では２度の大雪に見舞われ、特に２月６日からの積雪では、山間部のみならず、平野部においても多量の積雪となり、加えて低温状態が続いたため、路面の除雪のみならず、水道の漏水などへの対応が必要となったところでございます。
　１月の積雪の際は、通常の除雪に係る業務に加えて、マスコミからの多数の問い合わせがございましたが、支所への応援は特に行ってはございませんでした。
　しかし、２月の積雪の際には、１月の積雪の対応をチェックし、本庁、支所間の積雪時の連絡体制について強化を図り、支所の要請により、本庁から支援を行ったところでございます。
　具体的に申し上げますと、除雪、停電、断水情報の確認のため３名、漏水調査支援のため10名、給水配布支援のため２名、除雪作業支援のため４名、水道施設対応支援のため７名、合計８日間、延べ26名の職員を派遣いたしました。
　議員さん御指摘のとおり、今回の積雪のように、突発的な事態に対し、支所に配置している人数では対応できないことも出てまいります。今後におきましても、本庁、支所間の連絡を密にし、応援体制につきまして柔軟に対応できる体制を構築してまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。
○２番弓達秀樹議員　議長
○村上常雄議長　弓達秀樹議員
○２番弓達秀樹議員　ありがとうございます。
　御依頼をいただきましたデイサービスで勤務なさっていらっしゃる方からの話ですけれども、やはり日ごろのそのサービスを受けることで、おいしい食事がとれる、そしてお風呂に入れるということを本当に楽しみになさっていらっしゃるそうです。
　副市長からの御答弁がありましたように、やはり事前に、雪の降る前に相談をするということは本当に大切なことではないかなと思いますけれども、２日、３日続きますと、なかなかこれがうまいこといかんのじゃないかなと。
　除雪でスコップを使っておりますと、多様な用品がありまして、スノーダンプなんていう大きい、かなり幅の広いもので、手で押してタイヤがついていたりするようなものもあったりするんです。そういったものを余り市役所付近、また支所でも使っていらっしゃるかどうかわかりませんが、非常にスコップよりもかなり効率がいい除雪ができるそうでございます、これ先輩から教えていただいたんですが。ぜひそういったものを各自宅に置くわけにはいきませんが、支所には一度検討していただいて、いろいろ御勉強いただいて、そういったものでなるべく短時間に除雪ができる。雪の日に役場に上がってきたときにも、日陰になった別館のほうですね、別館の裏側のほうにはまだ足元に雪がたくさん残っておりました。そういった部分もやはり市民の方が市役所に行かれるのに通る道ですから、そういったところには余り労力をかけずに、そういうふうなスノーダンプであったりとか、そういったもので一気に片づけられる、そういうような対策も御検討いただければと思いますけれども、今後についてはいかがでしょうか。その点だけお願いいたします。
○松田眞副市長　議長
○村上常雄議長　松田副市長
○松田眞副市長　お答えを申し上げます。
　先ほども若干触れさせていただきましたけれども、今回各自治会においてどのような状況であったのか確認をさせていただいております。そうした中で、融雪剤の関係、また議員さん御提案のあったシャベルの備蓄の問題、そういったことも出てまいろうかと思いますので、そういったことにつきまして適切に判断ができるような形で、今後進めてまいりたいというふうに考えております。答弁とさせていただきます。
○２番弓達秀樹議員　議長
○村上常雄議長　弓達秀樹議員
○２番弓達秀樹議員　ありがとうございます。
　融雪剤を使うということは、付近のいわゆる鉄がさびたりとか、弊害があるそうでございます。安易にはなかなか難しくございますが、くどいですけども、スノーダンプ、一度ごらんになってみてください。スコップよりは随分効率がよくて、短時間でできる。そういったものを備えとして置いていただければ、年に一、二回は必ずあるでしょうそういうふうな雪害に対応できるんではないかなと思っておりますので、ぜひ御協議をいただき、勉強していただいて、購入の検討をお願いできればと思います。よろしくお願い申し上げます。
　それでは、次の質問に移らせていただきます。
　次に、災害時における避難場所について、お伺いいたします。
　今から１年半ほど前の2016年７月、国土交通省四国地方整備局は、重信川水系と肱川水系で、想定最大規模の降雨があった場合の洪水を想定し、浸水想定区域図を見直し、公表されました。
　その内容は、肱川水系で48時間雨量811ミリの降雨があった場合に予想される浸水の範囲とたまる水の深さ、浸水が継続する時間、家屋倒壊が起こる可能性のある範囲などで、その新たな想定では、浸水範囲が従来示されていた984ヘクタールから、約1.6倍の1,566ヘクタールに拡大され、市街地での浸水想定範囲が広がりました。若宮自治会では、地域住民に新たな浸水被害予想の啓発をするために、自主製作の啓発ビデオを作製し、その上映会を国交省職員さんの詳細説明を交えて実施されました。
　地域住民の過去における体験談や、堤防から洪水が越水してくる画像などを拝見した後、住民からの質問の中で、一体どこに避難すればよいのかという質問に対して、国交省職員さんも明確な答えを出し切れない状況でした。
　10メートル以上の深さにも及ぶ浸水被害が万が一起こった場合、小・中学校などの体育館は適切な避難場所ではなくなり、より高い場所への避難が求められますが、漠然と、冨士山や高いビルなどと考えても、避難場所としては不適切であります。
　内子町におかれましては、地域防災計画の中で、民間事業者との災害支援協力に関する協定を結んで、万が一の場合にでも、できる限り住民が快適に避難生活を送ることができるように、大手飲料メーカーや生活協同組合、地元のゴルフ場とも避難場所としての支援協力に関する協定を締結しておられます。
　このようなお話の中から、以前、大洲ゴルフの経営にかかわる方々に災害時の避難場所としてお願いすることは可能か御相談申し上げましたところ、大洲市が困っている緊急時には当たり前のことでしょうと快く承諾をしていただきました。収容人数に限りはありますが、ゴルフ場には温浴施設があり、万が一の避難生活において考えられる健康面の維持においては、申し分のない施設でございます。
　そこでお伺いいたします。
　想定以上の災害が万が一起こった場合、公の力だけでは全てに対応できないのは御承知のとおりでございます。飲料水や食料支援をお願いできる事業者や、特に前向きな御回答いただいております大洲ゴルフさんには、ぜひ国交省や大洲市から、災害支援協力に関する要請、または避難場所としての指定などを進める早急な必要性を感じておりますが、理事者のお考えをお聞かせください。
　同時に、避難場所の住民周知については、大洲市全域の各地域において十分に浸透していないのではないかと感じております。風水害、地震、津波、原子力災害などにおける今後の住民周知はどのような方法で周知されるべきか、お考えをお聞かせください。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○清水裕市長　議長
○村上常雄議長　清水市長
〔清水裕市長　登壇〕
○清水裕市長　ただいまの弓達議員さん御質問の災害時における避難場所についてお答えを申し上げます。
　平成28年度に国土交通省から示されました肱川水系における想定最大規模降雨による浸水想定区域は、従来の100年に一度と言われる計画規模降雨による浸水想定をはるかに上回る浸水範囲と浸水深となり、当市といたしましても、対応に苦慮しているところであります。
　このような大規模災害における対応は、行政だけで対応することが大変困難な状況が想定され、地域の皆様の御協力や民間事業者の支援が必要となってまいりますので、御協力いただける民間事業者や団体等と災害協定を結ばさせていただき、災害時の支援体制を整備しているところでございます。
　現在、本市における災害支援協力に関する協定につきましては、物資供給、避難所に関する協定が10件、消防活動に関する協定が８件、応急業務に関する協定が８件など、41件の協定を締結しており、災害時においてそれらの協定に基づき支援等をいただくことができる体制となっております。
　今年度におきましても、愛媛行政書士会と災害時における被災者支援に関する協定を締結し、罹災証明書や相続、許認可に関する相談についての業務支援をいただけることとなりました。飲料品や日用品などの提供に関する協定を初め、物資供給や避難住民の受け入れに関する協定につきましては、近年で申しますと､平野地区からの要望により、株式会社カタヤマと、肱北地区からの要望を受け、株式会社アクトピア大洲及び株式会社フジ、並びに株式会社ママイと協定を締結し、災害時に支援をいただけるようになっております。
　弓達議員さん御指摘のとおり、想定最大規模降雨における洪水時において、市街地の指定避難所は避難所として機能することが非常に困難な状況になると考えており、他市町への広域避難を含め、避難場所や方法について検討を行っております。
　しかしながら、実際に避難する場合は、土砂災害の危険性や移動手段の確保などさまざまな課題があり、現在、国土交通省、愛媛県、気象庁及び肱川流域自治体で組織する肱川大規模氾濫に関する減災対策協議会において、肱川流域全体で対策を協議しているところでございます。
　御提案の南久米地区にあります大洲ゴルフ倶楽部につきましては、想定最大規模降雨における浸水想定区域外にあり、敷地も広く、入浴設備を備えた施設もございますので、今後協定締結に向けて、具体的にどの程度の人数が収容可能かなど協議、検討を進めてまいりたいと考えております。
　次に、災害時における避難場所の周知につきましては、現在、市のホームページへの掲載、ハザードマップの配布や各地区での自主防災組織の研修、訓練を通して、市民の皆様に周知を図っているところでございます。
　今年度、避難所情報や土砂災害、地震、津波浸水、そして想定最大規模降雨における浸水想定区域などを盛り込んだ市民防災読本の作成を進めており、来年度には各世帯へ配布する予定といたしております。
　また、愛媛県全体の事業として、災害時住民避難支援アプリを構築し、避難場所や現在地から避難場所までのルート、浸水想定エリアなどをスマートフォンで確認することができるサービスの提供を、ことし３月末の運用開始予定として取り組んでいるところでございます。
　他方、市からの周知活動にとどまらず、各自主防災組織において進めていただいております地区防災計画の策定作業の中で、それぞれの地域で起こり得る災害に際し、どこへ緊急的に避難すべきか、地域での役割をどうするかなどを地域の皆様みずからが考え、知っていただくことが真の防災力の向上につながると考えております。
　そのため、今年度から平成31年度までの３年間、地区防災計画を策定いただいた自主防災組織に対し、活動推進交付金を交付する事業を行っており、例えば肱北地区では交付金を活用して、地区内の一時避難場所や避難経路を示した詳細な地図を作成する取り組みをされております。
　今後、市における災害体制の充実に加え、地域において地区防災計画の策定など地域防災力の向上に自治会や自主防災組織とともに取り組んでまいりたいと考えておりますので、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げ、以上、お答えとさせていただきます。
○２番弓達秀樹議員　議長
○村上常雄議長　弓達秀樹議員
○２番弓達秀樹議員　ありがとうございます。前向きな御答弁いただきましてありがとうございます。
　一旦、もし水害が起こったりした場合には、歩きにくい方はもちろん歩いて出られるでしょうけれども、一般的にはやっぱり車で避難なさるということが多いんじゃないかなと。車で避難するとなった場合には、広域的に非常に渋滞が起こったりする場合もあると思うんですけれども、車での避難がしやすい場所、どこかというと、やはりそういう高台になってまいります。
　今回は大洲ゴルフさんの話をしておりますが、仮にですけれど、大洲地域が水没した場合には大洲ゴルフさん、そして青年の家とか、そういったところだけが見渡せる、あとは水没した状況、それ、何日か、何日間か避難生活を送るということが続いた場合には、やはり導入路を考えると、大洲ゴルフさんは西予のほうからも抜け道がありますので、そういった物資の面でも非常に供給が図りやすい。そういうことを考えますと、ぜひ前向きに御検討いただければありがたいなというふうに考えております。
　ぜひ、肱川の水路の安全性を高めるということも非常に重要だと思いますが、それと相まって、そのようなこともお考えいただきたいと思います。ありがとうございました。
　続きまして、次の質問に移ります。次に、大洲市移住・定住支援制度についてお伺いいたします。
　平成29年度当初から開始された移住・定住支援制度は、地域おこし協力隊を初め新規移住就業者家賃補助金、新築住宅取得費、空き家取得費、結婚新生活支援補助金など多岐にわたりますが、制度開始から約１年間の各施策の主な実績を教えてください。
　そして制度開始からわずか１年間ではありますが、この実績を踏まえた施策推進や２年目からの改善点などがございましたら、これについても教えていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○森田比登志総合政策部長　議長
○村上常雄議長　森田総合政策部長
〔森田比登志総合政策部長　登壇〕
○森田比登志総合政策部長　議員御質問の移住・定住支援制度についてお答えをいたします。
　まず、これまでの実績に関する御質問でございますが、地域おこし協力隊につきましては、現在、肱南地区の古民家再生利活用やインバウンド受け入れ環境整備で１名、戒川地区の樫谷棚田保全活動で１名、河辺地域の地域づくり活動で１名、計３名の隊員の方が昨年４月から活動を始めていただいているところでございます。
　続いて、２月末現在の空き家バンクの状況でございますが、これまでの登録件数38件のうち、売買や賃貸借の契約成立件数は12件となっております。なお、契約成立件数のうち、市外からの移住者によります契約は、今のところ１件となっております。
　次に、移住・定住促進補助金でございますが、工事期間、申し込み時期等の関係から、年度をまたぐこととなる案件が想定されますので、その要件確認が迅速にできますよう、補助金交付申請までの前段として、事前の認定申請の手続をお願いいたしております。
　そのため、認定した事業につきましては、来年度の支出となるものもございますが、２月末現在での認定件数と認定時に予定しております補助金額の主なものを申し上げますと、まず、新築住宅取得費補助が32件で1,005万円、空き家取得費・改修費補助が１件の50万円、新規移住就業者家賃補助が８件、56万円、結婚新生活支援補助が13件の262万4,000円など、合計で78件、1,498万8,000円という補助実績でございます。
　なお、これら補助金を活用した世帯、また、地域おこし協力隊のうち、移住者数につきましては、県外からが16人、市外からが20人の計36人という実績でございます。
　次に、実績を踏まえた新年度の施策推進についてのお尋ねでございますが、まず、地域おこし協力隊につきましては、現在、肱南地区の古民家再生利活用やインバウンド受け入れ環境整備で１名、肱川地域の地域づくりで２名、計３名の募集を行っております。また、地域活性化や課題解決に向けた新たな取り組みが進んでいる地区もございますので、今後、隊員の定住に向けた支援制度の整備なども条件として、自治会単位での導入も検討してまいりたいと考えております。
　あわせて、隊員の定住に向けて、任期の最終年度や任期終了後の翌年度におけます起業支援制度の創設につきましても、検討しているところでございます。
　また、空き家バンクにつきましては、河辺地域に登録物件がございませんので、空き家の所有者調査を踏まえて、登録に向けた案内や周知を図ってまいりたいと考えております。
　移住・定住促進補助金につきましては、31年度までの３年間継続するということにしておりますので、大きな変更はございませんけれども、国、県の補助金交付要綱に合わせた要件の見直し、また、申請者の手続の簡素化などを予定いたしております。
　これらの支援制度につきましては、ホームページ、広報「大洲」やチラシを初め建築士会や宅建協会などへの周知を行っておりますが、市内に事業所を有する住宅メーカーなどにも、今後周知を図ってまいりたいと考えております。
　また、移住促進に向けて、東京や大阪で開催される移住フェアにおいて、相談窓口を設置をし、情報発信等に努めておりますけれども、実際に大洲に来ていただいて、大洲を知ってもらうということが移住につながる可能性が高いと考えておりますことから、新たに大洲を訪れて魅力を知っていただくようなツアー商品の企画、開発を行うこととし、今議会に関係予算を計上させていただいております。
　引き続き、関係機関や各課と連携をしながら、さまざまな機会を通じて、本市の魅力を発信し、移住の促進、そして市民の定住に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
　議員各位の御理解をお願い申し上げまして、以上、答弁させていただきます。
○２番弓達秀樹議員　議長
○村上常雄議長　弓達秀樹議員
○２番弓達秀樹議員　ありがとうございます。
　以前、洲本市にお伺いしたときに、お帰りなさいプロジェクト、約5,000万円ぐらいかけて、そういう移住・定住、神戸から近い洲本市ですから、随分そういったところでは数字も多く上っておりましたけれども、それでも県内から16人、そして県外から20人の方が大洲に定住・移住を決めていただいたということ、本当にありがたいなというふうに思っております。
　この移住・定住は、大洲市だけではなく、八幡浜もやっていますし、宇和島もやっている、愛媛県の各市町で競い合うようにやっている中で、このように実績を上げられたことというのはすばらしいなと思っておるんですけれども、やはり今後、大洲市の１次産業、そういうふうな１次産業に特化した大洲市ならではの就農支援であったりとか、これは例えばですけれども、そういうふうな取り組み、大洲市にしかない支援制度というものがひょっとすると必要になってくるのではないかなと。特色のある支援制度をやって、成功事例をおさめたところも北海道などにはあるようでございますので、非常に難しいことを簡単に申し上げますが、そのような、今後の取り組みについても、ひとつお考えいただきたいと思いますけれども、御意見を賜りたいと思います。よろしくお願いします。
○森田比登志総合政策部長　議長
○村上常雄議長　森田総合政策部長
○森田比登志総合政策部長　今回の実績を踏まえた今後の施策展開ということだと思いますけれども、先ほどの実績のように、若干効果は上がっているとは考えておりますけれども、実際、総合戦略での社会人口の目標数値、31年で69名というのを目標にしております。
　ちょっと今現在のデータ、詳しいのは持っていませんが、29年、歴年でいいますと、230名の社会減という状況ですので、なかなか全体的な、総合的な施策によって効果は上がっていると言いながらも、なかなかまだ69人という目標設定に向けて難しいと考えておりますので、議員さんが申されましたようないろんな施策は、これからもいろいろ検討してまいりたいと考えております。
　中でも、やはり今までの施策展開をなるだけ深化する、深めていくということも１つ重要でございますし、もう１つは、新たな施策も取り組んでまいりたいと考えております。
　その一環といたしまして、今年度におきまして、先ほど申しましたとおり、移住の交流体験ツアー、また、地域おこし協力隊の起業支援制度なんかを、今回新たに考えております。そのほか、広域的に移住フェアとか合同の企業就職説明会なども今後開催しながら、そういうような新たな政策展開も考えておりますので、今、議員さん申されました新規就農者の支援も含めまして、今後、いろんなこと、できることを考えてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○２番弓達秀樹議員　議長
○村上常雄議長　弓達秀樹議員
○２番弓達秀樹議員　ありがとうございました。
　さまざまなお考えの中から、本当に苦心をしていろんな政策を出していただいていると思います。今後とも引き続き御尽力いただきますようよろしくお願い申し上げます。
　それでは、最後の質問といたしまして、旧市内肱川区の安全対策についてお伺いをいたします。
　国土交通省大洲河川国道事務所、アクトピア立体駐車場、稲澤ハイツに面した３差路から肱川区に向かうＪＲ中村踏切拡幅については、肱川区地域住民を初めアクトピア関係者などによる長年にわたる要望にお答えいただき、多額な予算が生じる踏切拡幅工事着手に向けて、ＪＲ四国との協議を始めていただいたこと、市長の御英断に感謝申し上げる次第でございます。
　私が大洲に来て初めてお世話になった地域が肱川区でございます。当時は、組内で市税などの集金も担わせていただきましたが、そのころから踏切の拡幅に対する要望があったことを記憶しております。
　現在、五郎橋から中村踏切へと向かう道路は、スピードの規制標識がなく、踏切手前約50メートルの幅員が減少している付近まで、スピードを緩めない自動車を多く見かけます。この先、中村踏切拡幅がかないました後には、現在よりも自動車、バイクなどの通行量の増加が予想されます。
　そこでお伺いいたします。
　中村踏切拡幅工事を進められることと並行して、五郎橋から踏切までのスピード抑制対策や、踏切手前約50メートルにおいての幅員が減少している離合しにくい箇所の道幅拡幅など、中村踏切拡幅から考えられる肱川区の交通安全対策をある程度総合的に推し進めていただきたいと考えますが、理事者の御見解をお聞かせくださいませ。
　肱川区については、近年、踏切を渡って右側の区域は宅地化が進み、幼児から小・中・高校生でにぎやかな地区となりました。それに伴い、小・中学校への通学路においては、車道を通行せず、土手沿いを通学路とするような配慮もなされております。
　以前、担当地区の消防団の方から、肱川区の消防水利の不安定な水量に対する要望がございました。火災が起きた場合、消防署車両が火災現場に一番近い消火栓にホースをつなぎ、地元消防団はその付近の消火栓にホースをつなぎますが、過去に起きた実際の消火活動において、消防団が接続する付近の消火栓では、水圧が弱くなり使い物にならず、踏切をまたいだほかのエリアから何本もホースをつないで消火に当たらなければならず、何とかしてほしいと御要望を賜りました。
　宅地化が進む肱川区住民を万一の火災による延焼などから守るための対策として、消防水利の安定水量に向けた改善をお図りいただきたいと考えますが、お考えをお聞かせください。
　質問要旨の最後といたします。
　肱北区エリアには、中村踏切と若宮下踏切の交通量の多い踏切２カ所と、堀之内団地付近と東若宮付近、４カ所に踏切がございます。
　東若宮付近、明屋書店前の踏切については、東若宮から喜多小学校へと向かう児童の通学路となっており、車１台がやっと通行できる踏切について、通学時の児童の安全の確保をするために、できることであれば、踏切幅拡幅工事の必要性を感じているところでございます。肱北区エリアの中村踏切と若宮下踏切付近で火災が発生した場合、地元消防団は踏切の軌道にホースを渡し消火作業に当たりますが、列車通行前にはつないだホースを外し、列車通行後、またホースをつなぐという作業が必要になります。
　踏切改良に係るＪＲ四国との協議の中に、コンクリートによって拡幅されるであろう踏切またはバラスト軌道の下側に両側に消防ホースをつなぐアタッチメントを設置し、その水圧に耐える水道管を敷設、整備していただければ、消火作業が滞ることなく延焼を防ぐことができると地元消防団からも要望が出ております。御検討いただき、協議事項に上げていただけますでしょうか、お考えをお聞かせください。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○栗田浩治総務部長　議長
○村上常雄議長　栗田総務部長
〔栗田浩治総務部長　登壇〕
○栗田浩治総務部長　それでは、ただいまの弓達議員さんの御質問のうち、私からは消防水利の安定水量確保についてと、踏切付近火災においての水利確保についてお答えをいたします。
　まず、安定水量確保についてでございます。
　肱川区には、現在、水道管に敷設しています消火栓は５カ所ございますが、議員さん御質問のとおり、隣接する複数の消火栓を一度に使用した場合、水圧が低下するなど消防署や消防団の消火活動に支障が出てまいります。
　このような水道管に敷設した消火栓による消火活動の課題に対しまして、2016年に新潟県糸魚川市で発生をいたしました大規模火災以降、特に木造住宅密集地では、消防署と地元消防団が隣接する消火栓を一度に使用することなく、被害を最小限に抑えるよう、昨年から火災に備えた警防計画の作成に取り組んでいるところでございます。
　肱川区におきましても、現在計画を作成中でございまして、火災発生時の水利として、区域内の消火栓の活用方法の検討に加えて、区域外の消火栓の活用や肱川からの取水などを検討いたしております。地域の皆さんにおかれましても、場所の確保等の問題もございますが、防火水槽の設置なども御検討いただき、地域一体となった安全対策を講じてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
　次に、踏切付近火災においての水利確保についてでございます。
　踏切付近の消火活動において、議員さん御質問のように、踏切または軌道下に消防ホースの接続が可能な管を敷設することは、ＪＲの運行に左右されることなく消火活動が継続できるなど、大変有効な対策であると言えると思います。
　議員さん御提案の踏切または軌道下に消防ホースの接続が可能な管を敷設するという方法でございますが、消防用の水道管を軌道より３メートル下に埋設するなど、軌道内の安全性の確保のために求められるものが厳しく、水道管を常時設置することは困難な方法ではないかとも考えております。
　しかしながら、東京都では列車の運行の安全性を損なわず、消防ホースを容易に線路下に通す方法として、ホース横断溝を整備された事例がございます。
　今後、他県等の事例なども調査させていただきまして、ＪＲ四国と協議をさせていただきたいと考えております。
　市民の皆様を初め議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。
○藤田豊寿建設課長　議長
○村上常雄議長　藤田建設課長
〔藤田豊寿建設課長　登壇〕
○藤田豊寿建設課長　それでは、弓達議員御質問のうち、中村踏切拡幅から考えられる交通安全対策についてお答えいたします。
　中村踏切の改修につきましては、現況踏切幅3.5メートルを５メートルに拡幅することで、現在ＪＲと協議を進めているところでございます。
　この踏切拡幅に伴い、踏切前後の市道付近も５メートルに改良する必要がありますことから、議員御指摘の幅員が狭く離合しにくい箇所につきましても、この中村踏切とあわせて整備したいと考えております。
　また、通行車両のスピード抑制のための対策につきましては、現在、外側線や路面の徐行表示が見えにくくなっておりますので、順次引き直すとともに、踏切改修計画とあわせて地元と協議、調整を図りながら、交通安全対策を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
　以上、お答えとさせていただきます。
○２番弓達秀樹議員　議長
○村上常雄議長　弓達秀樹議員
○２番弓達秀樹議員　ありがとうございます。
　多額な費用がかかる踏切拡幅に係る道路改良など、本当にさまざまな御検討をいただいてありがとうございます。
　１つありがたかったのは、別件で建設課にお伺いしたときに、藤田課長と竹本補佐が、いろんな私の質問に対して検討していただく中で、消防のいわゆる踏切の部分に何とか消防ホースを通すことはできないかなという調査をしていただいていまして、できないことを答弁するんじゃなくて、できるように考えていただいている姿を拝見すると、非常にありがたかったですね。
　軌道敷きのバラストのところに、いわゆるトレンチをはわせて、トレンチに３本ぐらい消防ホースが入るような感じ、非常にコスト的にも安くつきますし、ぜひそのような方向で、私も検討をせずに、そこのところを抜いておったんですけれども、３メートル下に通すなんていうのは、非常に莫大な経費がかかりますが、トレンチであれば本当に水をはわせて枕木をのけて、ある程度それに強度を伴ったトレンチをはわせて、そこに消防ホースを通すと、非常にシンプルなやり方ではないかなと思います。ぜひそのような御検討を協議していただく場合にはお願いしたいなと思っております。
　それでは、本当に最後になりますが、議場にいらっしゃいます岡村事務局長、そして上田建設部長、そして池田肱川支所長を初めとする本年をもって退職なさいます職員の皆様方、長年の市の奉職に心から感謝を申し上げる次第でございます。退職なされた後には、野山、そして自転車にと、いろんな活躍をされることと思いますが、ぜひ御健康で、またお会いするときには、いろんなさまざまな御享受をいただきますように、ありがたく頂戴いたしますので、御享受をいただきたいと思います。
　皆様方の今後ますますの御健勝と御多幸を心から祈念申し上げまして、本日の質問を終わらせていただきます。
　御清聴、ありがとうございました。
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○村上常雄議長　しばらく休憩いたします。
　午後１時から会議を開きます。
午前11時58分　休　憩
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午後１時00分　再　開
○村上常雄議長　休憩前に引き続き会議を開きます。
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○村上常雄議長　次に、武田典久議員の発言を許します。
○１番武田典久議員　議長
○村上常雄議長　武田典久議員
〔１番　武田典久議員　登壇〕
○１番武田典久議員　肱風会の武田典久です。議長のお許しをいただきましたので、通告をしております３件について、一問一答方式で一般質問を行いますので、よろしくお願いします。
　まず、観光施策についてお伺いします。
　2017年の訪日外国人客、いわゆるインバウンドの数は、前年比約20％増の2,800万人となり、外国人旅行者消費額も4.4兆円で、どちらも過去最高を更新しました。
　国においては、2020年にインバウンドを4,000万人に、消費額を８兆円に、さらに2030年には、インバウンドを6,000万人にするという野心的にも思える高い目標を掲げていますが、それが実現不可能な数字かというと、案外そうではないかもしれません。
　観光大国フランスのインバウンドは、日本を大きく上回る8,000万人超であり、また、日本のインバウンド消費額のＧＤＰに占める割合は、世界平均に遠く及びません。
　日本の自然、文化、食などの潜在的な観光資源を考えると、世界全体の観光客数が毎年5,000万人ほど増加している中にあって、国の掲げる目標は、やり方次第では達成可能であろうと思います。
　同時に、国は、観光による地方創生を目指しており、地方がそれぞれの地域の特性を生かしながら、経済的自立に向けて取り組めるよう、人と予算を重点的に配布している状況です。
　そこで、大洲市における観光施策についてお伺いします。
　まず、現在の大洲市の観光客数、消費額などの概要について教えてください。
　また、大洲市が直面する課題について教えてください。
　次に、平成30年度当初予算に計上されているおおず版ＤＭＯ設立についてお伺いします。
　一般的にＤＭＯとは、どのような人たちで構成され、どういったことをする組織なのか教えてください。
　あわせて、運営に必要な財源確保の方法についても教えてください。
　そして、実際におおず版ＤＭＯにおいて期待されることなどを教えてください。
　最後に、町家、古民家等の活用についてお伺いします。
　平成30年度には、大洲市により町家活用エリア計画が策定され、翌年度以降の改修工事が終わり次第、事業者により順次宿泊施設がオープンされるとのことです。
　肱南地区にはおはなはん通りを中心に、使用されていない町家、古民家等があり、私自身ももったいないなと思いつつも、一方で、観光客にとって、どれほどの価値があるのか、どれほど魅力的なのか判断できず、税金を投入してまで保存すべきものかどうか難しい選択だと感じています。
　というのも、国は全国に約150万戸あると言われている古民家の一部を活用し、まちそのものを観光資源化する取り組みを2020年までに全国200地域で展開したいとしています。すなわち他の同様な取り組みをしている地域との差別化を上手にしないと、競争に負け、埋もれてしまう可能性があり、町家、古民家改修工事にかかる費用の回収ができないという事態にもなりかねません。
　そこで、大洲市として、肱南エリアの町家、古民家等の価値をどう評価しているか教えてください。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○清水裕市長　議長
○村上常雄議長　清水市長
〔清水裕市長　登壇〕
○清水裕市長　ただいまの武田議員さん御質問の観光施策についてお答えを申し上げます。
　初めに、大洲市の観光客数、消費額などの概要及び課題について申し上げます。
　大洲市の観光は、平成29年度に60周年を迎えたうかいや300年の歴史があるいもたきなどの伝統行事を初め、平成16年に復元されました大洲城天守閣や国の重要文化財に指定されました臥龍山荘、長浜大橋、さらには如法寺を初め歴史ある町並みや恵まれた自然など、多くの見どころを観光客の皆様に楽しんでいただいております。
　市内全体のイベントや行事、施設入場者数を合計し、県に報告しております数字で申しますと、平成29年の大洲市の観光客数は約192万人となっております。現在と同じ方法で統計をとり始めた平成20年以降の数字で見ますと、わずかながら減少傾向にありましたものの、平成28年度開催のえひめいやしの南予博を機会に回復傾向になり、ことしも堅調な数字を維持することができております。
　中でも大洲城は、前年比3.4％増、臥龍山荘では2.8％増と、順調に来客数が増加しておるところでございます。
　消費額といたしましては、県に報告する際に使用している単価である１人当たり宿泊費8,000円、土産代等1,100円で計算いたしましたところ、平成29年においては約30億3,200万円と推計され、年によって増減があるものの増加傾向にあり、こちらも好調な数字を維持しております。
　そのうち平成29年の延べ宿泊者数は、市内主要宿泊施設において11万4,917人でございまして、宿泊費に換算いたしますと、９億1,933万6,000円となり、こちらは平成27年をピークに、わずかではありますが減少傾向となっております。
　さらに、全国的に増加傾向となっている外国人観光客につきましては、大洲市におきましても、年々増加しており、大洲城などの主要観光７施設において、平成29年では延べ5,199人と、前年比31.9％の増を示しております。
　施設管理者からは、主に中国、台湾、韓国などのアジア方面から多くお越しいただいていると報告を受けておりますが、これらのお客様につきましても、市外に宿泊される方が多いため、平成29年の市内での宿泊は年間で約650人程度でございます。ただし、近年では、観光の形態が団体で大きな施設に宿泊する旅行から、個人がゲストハウスなどの地域の施設を利用する旅行にシフトしつつありますので、今後は来訪数に比例して宿泊数も増加するのではないかと考えております。
　本市の観光課題といたしましては、観光客向けの宿泊施設の不足が挙げられます。宿泊数が伸び悩み、それに伴って消費額も抑えられている傾向にあることから、少しでも大洲市での滞在期間を長くすることが重要であると考えております。
　今後は宿泊を見込むことができる県外客に対して、一層の情報発信と多言語対応などのインバウンド対策を進めるとともに、町家の宿泊施設への活用なども検討し、地域の皆様とともに活性化を図ってまいりたいと考えております。
　次に、おおず版ＤＭＯの設立について申し上げます。
　ＤＭＯとは、科学的な経営分析を取り入れ、地域の観光ビジネスを主導する組織で、多様な関係者により成り立っているのが一般的であります。観光先進地の欧米でよく見られ、これを日本に取り入れようとしているのが、日本版ＤＭＯとなります。
　ＤＭＯには複数の県にまたがるブロック単位の広域ＤＭＯ、県単位、複数市町村単位の地域連携ＤＭＯ、単独市町村単位の地域ＤＭＯの３種類があります。
　今回設立するおおず版ＤＭＯは地域ＤＭＯを予定しており、行政との明確な役割分担のもと、観光というツールを使って需要を喚起し、あわせて民間投資を促進し、地域全体に経済波及効果をもたらす、その体制の構築が事業の主たる目的となってまいります。
　また、運営に必要な財源でありますが、経営活動による自主財源の確保を第一としながらも、欧米のＤＭＯにおいても、日本版ＤＭＯにおきましても、事業の公共性に応じて行政からの負担金、助成金などにより、運営財源が賄われております。これはＤＭＯの事業目的が観光を通した地域経済の活性化にあり、事業の公共性が評価されているためであります。
　ＤＭＯは地域経済への影響、効果を分析し、説明責任を果たすとともに、ＰＤＣＡサイクルを運用し、行政はこれに見合った投資をしていくという図式になると考えております。
　結果として、地域に経済需要が生じ、そこに雇用が発生することにより、将来にわたって活力ある地域を維持していく、また、住む人が誇れる、訪れる人が憧れる観光まちづくりを推進していくということが最終目標になってまいりますし、また、行政としても期待するところであります。
　次に、町家・古民家等の活用について申し上げます。
　肱南地区の町並みは、もともと川港であったところに城が築かれ、近世には城下町として整備されてまいりました。明治、大正、昭和期を通じ、木蝋業、養蚕業、製糸業、水運業などで発展してきた歴史背景を持つまちであります。
　このような町並みを保全していくためにも、町家、古民家等の歴史的資源を活用した観光まちづくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
　特に、観光産業として捉えた場合、重要なのが宿泊機能であり、観光消費を大きく増幅させ、飲食やショップなどの関連事業者を牽引する働きを持ちます。町家活用エリア計画を策定して、多様な観光事業者の民間投資を促進させていきたいと考えております。
　また、宿泊が伴う観光となりますと、そのターゲットは近隣だけでなく、インバウンドを含めた四国外からの観光客となってまいります。少なくとも四国内の他地域との差別化を図る必要があり、町並みの活用だけでなく、大洲城や臥龍山荘、うかいや肱川あらしなど、他の地域にない観光資源を総合的に活用していくとともに、民間事業者とともに、観光客の受け入れ体制を構築していくことで差別化を図ってまいりたいと考えておりますので、市民の皆様並びに議員各位の御協力をお願い申し上げ、以上、お答えとさせていただきます。
○１番武田典久議員　議長
○村上常雄議長　武田典久議員
○１番武田典久議員　御答弁ありがとうございました。
　古くから残る町並みを生かしてにぎわいを創出することは、肱南地区の人々にとっては悲願とも言えるものです。古民家だけでは差別化できなくても、そこにある大洲の歴史的背景、そして肱川流域の他の観光資源、これらと一体的に展開することで、ほかにはないユニークな観光目的地となり得るということが理解できました。
　また、肱南地区の町家を起爆剤に、その他の市内観光施設、他産業への波及効果にも期待できるようですので、大洲の地方創生の大きな柱として期待しております。
　１点質問ですけれども、10年後の肱南地区をどのようにイメージされているかお伺いできますでしょうか。
　まちづくりや都市計画にもかかわってきますが、具体的には大洲城から東に向かって建てかえが検討されている市民会館、うかい船の下船場所でもある肱南公民館周辺、国道56号を境に趣も交通量も異なる本町・中町１丁目と２丁目、３丁目、そしておはなはん通り周辺までの地域が約10年後の2030年ごろにはどんなまちになっているか、また、どんなまちになっていれば、今回取り組もうとされている古民家活用の事業が成功したと言えるか、周辺地域への波及効果を期待されての取り組みだと考えておりますので、お考えをお伺いできますでしょうか。
○清水裕市長　議長
○村上常雄議長　清水市長
○清水裕市長　ただいまの武田議員さんの御質問にお答えをさせていただきます。
　10年後の肱南地区、どういうふうなイメージを持っているのかということであります。
　やはり地域が活力を持っていくためには、必ず新陳代謝というものが必要であろうと思っております。必ず新しい若い人が入り、そして事業を承継したり、また、新たなものをつくっていく。ただそのときに、以前からあります古い町並み、そういうふうな景観や、それから観光スポットとしての大洲城、それからうかいの肱川、そして臥龍山荘、また、さらには少彦名神社の参籠殿、そういう非常に文化的価値の高いものをつないでいく、人が歩いて楽しみ、そしてそこに泊まり、また、古くからのしぐれ屋さんもたくさんありますし、そういうものも味わっていただける。そういうことが必要であろうと思っております。
　ただ、そういうことを考えた場合には、もちろん今お話にありました市民文化会館の課題であり、それから今うかいの下船場となっておりますあの地域につきましても、やはりもっとうかいを楽しんでいただきたいということを考えておりますし、さらにうかいのシーズンだけではなく、観光船として肱川の上を走らせていきたい、そんな思いもございます。
　また、カヌー利用、そういうことも考えて、そういうことを必要な、フォローできるような施設、そういうものもやはり市としては肱南地域の皆さんとお話ししながら考えなければいけないんじゃないかなというふうに思っております。
　多様な魅力にあふれた地域であります。もちろん以前からの古い町並み、そういう歴史的な建造物を含めて、そういうものもたくさんありますし、本当に肱川を間近に感じ、そして肱川を楽しめる、そういう場所でもあります。
　そういうことを、先ほど最初に申し上げました新陳代謝というのは、やはり若い人の発想も入れながら、どんどん新しくまたつくり上げていき、そして新しさの中で古くからのものと融合させていく、そんな形になれば、10年後であれ20年後であれ、この地域というのは、もっともっと活力を持って反映していけるんじゃないかなというふうに思っております。
　以上、お答えとさせていただきます。
○１番武田典久議員　議長
○村上常雄議長　武田典久議員
○１番武田典久議員　ありがとうございました。古民家活用の事業が観光の活性化を通して、大洲の地方創生の柱となることを期待しておりますので、今後ともよろしくお願いします。
　次の質問に移らせていただきます。
　大洲市が本年度末の完成を目標に作成中の、地域公共交通網形成計画についてお伺いします。
　現在、市内中心部の主要施設を回る循環バスぐるりんおおずについて、こっちにも回してくれといういろいろな地域の方の声をよく耳にします。要望されている方は、運転免許証を返納したり、加齢とともに通院が必要になったりした高齢者の方などです。
　こういった方々が多くいらっしゃるのであれば、ぜひぐるりんおおずをもっと多く走らせ、公共交通を充実させてほしいと思うのですが、実はここ数年大洲市におけるぐるりんおおずを含む公共交通の利用者数はむしろ減少しているという現実があるようです。利用者数減少により、収益は悪化しており、事業者による経営努力と公費負担により、何とか維持されておりますが、今後のさらなる人口減少により、公共交通を維持していくことはますます難しくなることが予想されております。
　そのような状況を踏まえ、大洲市が作成中の地域公共交通網形成計画は、市民アンケートを通じ、市民の声に耳を傾け、さまざまなサービスが混在することによるわかりづらさをかんがみ、利用者目線に立った使いやすいサービス、よりニーズにマッチした路線への見直しや、さらには持続可能な公共交通とするために、市民による主体的な取り組みをサポートするとしており、評価に値すると考えています。
　そこで、この計画をより深く理解する目的で、次の質問をさせていただきます。
　まず、実施された市民アンケートの結果をどう理解され、計画に反映されたかお伺いします。
　特に現在のサービスに対する満足度の地域間格差について教えてください。
　次に、デマンドタクシーについてお伺いします。
　計画案を拝見すると、交通空白地等については、今後、地域主体のデマンドタクシーに軸足を移していくというふうに理解しましたが、どのような取り組みになるか、具体例も交えながら、わかりやすくお示しください。
　また、その際に、利用者に対し運賃の補助をすることをお考えか教えてください。
　次に、事業継続のために収益を上げる取り組みについてお伺いします。
　事業者の収益アップには、利便性を上げ、既存客の満足度を上げるほかに、新規顧客をふやすことが必要です。計画案にあるように、観光客への利用促進は有効ですが、それにとどまらず、例えばバス内で地元住民でも楽しめるイベントを実施することなども効果的ではないでしょうか。子育て世代や学生など、潜在的な顧客へのＰＲになると考えますが、お考えをお聞かせください。
　最後に、本計画は2022年度までの５カ年計画ですが、もう少し先、例えば大洲市の高齢者の比率が下がり始める2030年ごろの大洲市の公共交通をどのようにイメージされておられるかお伺いします。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○松田眞副市長　議長
○村上常雄議長　松田副市長
〔松田眞副市長　登壇〕
○松田眞副市長　ただいまの地域公共交通網形成計画についての御質問にお答えを申し上げます。
　まず、市民アンケート結果の計画への反映についてでございます。
　バスなどに対する改善点で多い御意見としましては、路線バスなどでは運行本数の増加や経路の改善、乗り継ぎの利便性、また、福祉バス、スクールバス住民利用では、運行本数、運行日の増加などに加え、わかりやすさやダイヤの改善などとなってございます。
　このため、計画素案において、長浜、肱川から大洲を結ぶ幹線については、利便性の向上や需要に応じた運行便数の見直しや乗り継ぎダイヤの調整などを行いながら維持、確保を図るとともに、各地域内の支線につきましては、複雑化したサービスを見直し、シンプルでわかりやすい移動手段の構築を行うこととしております。
　さらに、初めての人でも気軽に使える利用環境の整備に向けて、交通結節点などの環境整備やわかりやすい情報提供などを進めていくこととしております。
　次に、公共交通の利用者状況につきましては、将来の移動手段に不安を感じている方の割合は85％と多い一方、公共交通を月に２日から３日以上利用する方は、鉄道が５％、バスが13％、タクシーが８％程度となっており、公共交通はほんの一部の方にしか利用されていない状況となっております。
　また、河辺地域では、スクールバスの空き時間利用を初めデマンド型の福祉バスを運行しているため、交通手段に対する満足度は、他の地域に比べ高い状況となっております。
　計画素案では、皆様に御利用いただくことを前提とし、受益者負担や財政負担のあり方、需要に応じた運行基準など、平準化に向けた一定のルールづくりを行いながら、地域の実情に応じた公共交通体系の整備を図るとともに、公共交通を守り育てる意識の醸成に向けて、利用促進や地域主体による移動手段の確保の支援などを行うこととしております。
　続いて、交通空白地におけるタクシー活用制度についてお答えをいたします。
　基本的には、各自治会などからの御要望に基づき、現状や必要性などについて、地区の皆様と一緒に勉強会を開催させていただき、その上で、実証運行を行うとなった場合には、乗降場所や目的地、運行時刻等を御協議いただき、市も一緒になって実証運行計画を作成してまいります。
　通常、デマンドタクシーは運行事業者に直接予約の上、運行しますが、本事業では市役所や地区などで住民からの予約を取りまとめ、タクシー事業者に連絡した上で、一般タクシーが予約のあった乗降場所を運行するという形を想定しておりまして、道路運送法上の手続は不要となり、実証運行までに要する期間を短縮できるとともに、実証結果を踏まえた方向性を検討することができます。
　また、運賃は距離、時間に応じた通常の精算となりますが、複数で乗車することで１人当たりの運賃の低減を図ることができますので、特に市街地周辺の交通空白地では有効な交通手段になると考えております。
　議員さん御指摘の利用者に対する補助制度につきましては、複数の方が乗車していただける仕組みづくりが前提となりますが、距離に応じて利用者に一定額の運賃を設定し、メーターとの差額を市が補助する方法と、利用者に助成券を配布した上で、メーター差額を利用者が支払う方法などが考えられますので、乗車人数や運行距離などを踏まえながら、一定の基準をお示ししてまいりたいと考えております。
　なお、実証運行の結果を踏まえ、本格運行に向けた検討を進めることとなりますが、利用者が少ない場合には、これまでどおり、個人個人がタクシーを御利用いただくことになり、また、デマンド運行に移行した場合においても、利用者数や運賃収入、運行経費など一定の基準のもとで、運行継続などのあり方を判断していくことになりますので、御理解を賜りますようお願いを申し上げます。
　次に、バス内でのイベント実施についてお答えをいたします。
　計画素案におきましては、新規利用者開拓のために、わかりやすい時刻表の作成を初め転入者、高校生などにターゲットを絞った情報提供などを計画しております。
　議員さん御指摘のイベントにつきましては、東京では電車、地下鉄などを活用した謎解きイベントなどが実施されているところですが、子どもたちがバスの乗り方を学び、学生などの乗る機会につながるようであれば、今後、地域公共交通活性化協議会の中で事業の１つとして検討してまいりたいと考えております。
　最後に、2030年ごろの公共交通のイメージについてお答えをいたします。
　議員さん御指摘のとおり、人口減少や少子高齢化が進む中、近い将来、高齢者数も減少に転じることが予想されており、国では地域の活力を維持、確保し、高齢者が安心して暮らせるようにコンパクトなまちづくりを目指す都市像が掲げられております。
　計画素案に即して、2030年ごろの公共交通のイメージを申し上げますと、中心部、そして幹線における交通体系を維持、確保しながら、それぞれの支線の形態が地域の実情に応じて変化していくのではないかと考えております。
　また、イノベーションにより、将来、自動運転技術の導入が進むことも想定されておりますので、法令の改正などの状況を踏まえながら、柔軟に対応できる長期的な計画についても検討していく必要があると考えております。
　冒頭でも申し上げましたが、将来の公共交通に不安を感じる方は85％いますが、公共交通の利用者は数％という状況ですので、住民の皆様に公共交通の必要性を認識していただき、利用していただくことが、維持可能な公共交通体系を維持、構築していく上からでも最も重要なことであると考えております。
　議員各位の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げ、お答えといたします。
○１番武田典久議員　議長
○村上常雄議長　武田典久議員
○１番武田典久議員　御答弁ありがとうございました。
　デマンドタクシーについて、２点ほど再質問させていただきます。
　今後の流れですけれども、デマンドタクシーへの要望があった地域、すなわち自主的に手を挙げた地域に対して、初めて勉強会が実施され、その後、地域で実証運行に向けた協議がされるとのことですが、これは地域の主体性を尊重し、かつ地域住民のある一定の統一した意見として取り組む必要性があるためと理解していますが、逆に言うと、地域が手を挙げないと何も始まらないということだと思います。
　これでは、制度の内容周知というハードルがまずあり、次のハードルとして、困っていてもなかなか手を挙げづらいというのがあり、せっかくいい制度であっても、結局活用されない制度で終わってしまうおそれがございます。
　他の市の取り組みでは、各地区に地域協議会を設けて、半ば強制的にデマンドタクシーの必要性について地域で話し合ってもらうところもあるようですが、同様の取り組みをするお考えはないかお伺いします。
　もし、それをされない場合は、せめて地区の常会等で半年に１回は必ず住民の意見を聞いてもらったり、地域の実情を把握されている民生委員の方からの要望でも勉強会を実施するなどして、制度利用を促し、困っていらっしゃる方を積極的にサポートすべきと考えますが、いかがでしょうか。
　２点目ですが、デマンドタクシーの取り次ぎをする人について、市役所や地域の方を想定されているようですが、彼らの負担軽減と利用者の利便性を考慮し、ＩＣＴの積極的な活用も考えるべきと思いますが、お考えをお聞かせください。
○村上常雄議長　武田議員に申し上げます。
　ただいまの質問は、複数の要旨にわたっての質問となっております。一問一答方式ですので、一つ一つの質問を行ってください。
○松田眞副市長　議長
○村上常雄議長　松田副市長
○松田眞副市長　２点御質問がございます。
　まず、第１点目でございますけれども、今後の具体的な取り組みの進め方でございますが、現在考えておりますのは、地域内交通につきましては、地区住民の皆様に主体性を持っていただくということが、まず大事でございます。そうした協議を進めながら、実績や需要に応じた交通体系を構築していくことを基本的な考えとして持っておりまして、その協議が整ったところから順次取り組みを進めるということが基本と思っております。
　具体的には、自治会長さんを初め区長さんの皆さん、市政懇談会などにおきまして、公共交通に関する話し合う機会をつくっていただくこと、それをお願いしたいというふうに考えております。
　そして御要望をいただいた地区の皆様と地区内の現状やニーズ、今後のあり方について、十分に御協議を申し上げたいというふうに考えております。
　議員さん御指摘の、なかなか手を挙げるところがないのではないかというような御心配でございますけれど、当面は、まずはこの取り組みをさせていただいて、その後の検討というふうにさせていただけたらなというふうに考えてございます。
　２点目の、ＩＴＣの活用でございます。
　世界的にはウーバー、ソフト、アプリといいますか、それぞれがスマホのアプリの活用によって、需要と供給の接点というのが物すごく身近になったというか、つなぎやすくなったというような状況もございまして、そういった活用というのが試験的に東京のほうでも、タクシーの混乗というような乗り合いタクシーの実証実験なども行われておりますけれども、あくまでも実証実験とか特区関係の法令の除外適用、いわゆる特区的な考え方、そういったところでしか、今現在、なかなか道路交通法上の規制がクリアできていないという現状がございます。
　今回、当市が考えておりますデマンドタクシーにつきましても、運輸法上の規制にかからないような形で市役所、地区が中継をするというような形をとっておりまして、それがないことには、タクシーの乗り合いというのは、規制にかかってしまうということがございますので、そういった規制も踏まえながら、現在、試行していきたいというふうに考えておるところでございます。
　今後2030年に向けて、先ほども申し上げましたけれども、自動運転の推進、またそういった法規制の緩和というのが考えられますので、そういった時代の進展に応じた取り組みというのも、市も取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
　以上、お答えとさせていただきます。
○１番武田典久議員　議長
○村上常雄議長　武田典久議員
○１番武田典久議員　御答弁ありがとうございました。
　複数の質問をしてしまいまして、申しわけございませんでした。
　先ほどおっしゃっていただいたイベント等ですけれども、大規模なものを考える必要性もないといいますか、大規模なものを考えると大変なことになると思いますので、例えば本当にスタンプラリーであるとか、そういう簡単なものであれば、すぐにでも、負担も軽く、事業者への負担も軽く開始できるのではないかと思っておりますので、こちらのほうも御検討いただければと思います。
　また、2030年ごろの公共交通の姿ですけれども、コンパクトなまちづくりということを御紹介いただきました。これについては、大洲市として、計画が既にあるか、コンパクトなまちづくりについてですね。なければ、計画をつくられるお考えはあるのか、また、公表のタイミング等について教えていただければありがたいと思っております。
○松田眞副市長　議長
○村上常雄議長　松田副市長
○松田眞副市長　御質問のコンパクトなまちづくりへの取り組みでございますけれども、現在、御質問の地域公共交通網形成計画と並行して、立地的計画にも取り組んでございまして、これがいわゆるコンパクトシティへの取り組み計画でございます。
　住民が居住する区域というのを、特に用途区域等の中に定めるようなことで、今計画づくりを進めてございますけれども、これと地域公共交通網形成計画は表裏一体のものでございますけれども、あわせた計画を今検討しておるところでございます。
　以上、お答えとさせていただきます。
○１番武田典久議員　議長
○村上常雄議長　武田典久議員
○１番武田典久議員　ありがとうございました。
　他市の取り組みだとか、先進的な事例等を参考にしながら、大洲の実情に合った計画にしていただきたいと思います。
　次の質問に移らせていただきます。
　スポーツ行政についてお伺いします。
　先日まで行われていた平昌冬季オリンピックの感動の記憶がまだ新しいですが、テレビを見ていて、スポーツというものは本当にすばらしいなと再認識させられました。
　さて、いよいよ2020年の東京オリンピックまで残り２年半になりました。2019年から21年の３年間は、ゴールデンスポーツイヤーズと呼ばれ、ラグビーワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピック、関西ワールドマスターズゲームズの一大スポーツイベントが３年連続で開催され、これまでになく国民のスポーツへの関心が高まると思われます。
　これを好機と捉え、国におかれてはスポーツ立国を目指し、財源を手配し、さまざまな取り組みを進められており、また、愛媛県においても、昨年のえひめ国体のレガシーを生かしながら、スポーツ立県の実現を目指し邁進されておられます。
　言うまでもなく、スポーツは、スポーツそのものを楽しむこと以外に、スポーツを通して心身の鍛錬、健康増進、生きがいづくり、コミュニティー形成、地域活性化など多様な広がりを持っています。
　そこで、大洲市におけるスポーツ行政についてお伺いします。
　まず、学校教育におけるスポーツについてお伺いします。
　小・中学校におけるスポーツ活動を通じ、体を動かす楽しさを学び、ルールを守る必要性を学び、仲間とコミュニケーションをとりながら、助け合って１つの目標を達成するチームワークを学び、勝ち負け、そして努力し成長する楽しさなどさまざまなことを学びます。児童・生徒が生涯にわたって、スポーツにかかわるかどうかは、小・中学校での学びと経験が重要だと思っています。
　ですが、最近、小・中学生のスポーツ実施率の二極化が問題になっています。スポーツをする子は長時間、そして回数を多く実施するが、しない子は全くしないという二極化です。スポーツの重要性をかんがみ、この二極化現象をどう御理解されているか、そしてどのように対策をとられるかお伺いします。
　中学校においては、多くの生徒が部活動に参加していますが、最近、全国的に部活顧問の先生と生徒への負担が問題になっています。先生、生徒への負担軽減を目的に、そしてこれまでの厳しい部活から少し緩めの楽しめるスポーツとしての部活へ向けて、部活動に休養日を設ける自治体がふえつつあります。
　大洲市でも昨年４月から毎週水曜日などを休養日に設定していますが、ほぼ１年実施された上での評価を教えていただけますでしょうか。
　次に、スポーツによる健康づくりについてお伺いします。
　高齢者に定期的に体を動かしていただくことは、介護予防やリハビリ効果があり、健康寿命の延伸が期待できます。自治体もしくは民間によるそういった取り組みの結果、健康的な高齢者がふえ、医療費削減まで実現されている自治体も出てきております。
　30代から50代の忙しく働く世代においても、ストレス発散になり、また、若いときからスポーツを実施している人は、していない人に比べ、高齢者になったときに体力、健康の程度がよいという調査結果もあるようです。
　そこで、大洲市におけるスポーツを通じた健康づくりの取り組み、その取り組みを通して見えてきた今後の課題、そして取り組みに対する市民の評価を教えてください。
　次に、スポーツと地域活性化についてお伺いします。
　スポーツと地域活性化を組み合わせる取り組みは、さまざまな自治体で進められています。愛媛県にも３つのプロスポーツがありますが、これらを生かした地域活性化の取り組みのこれまでとこれからを教えてください。
　また、スポーツツーリズムによる地域活性化も期待されるところが大きいわけですが、特にスポーツと自然の親和性は高く、海、山、川を有する大洲市にとって、スポーツツーリズムの潜在力は高いのではないでしょうか。
　そこで、毎年秋に開催されているツール・ド・ひじかわについて、今後どう位置づけていくのか方向性をお伺いします。
　最後に、スポーツ推進計画についてお伺いします。
　スポーツが市民に与える影響は大きく、市民一人一人がそれぞれのライフステージに合ったスポーツとのかかわりを、今後さらに強めていく必要性が出てくると思われます。
　一方で、スポーツにはさまざまな使い方があり、産業施策や福祉施策などへの広がりを持っております。スポーツにかかわる施策をさまざまな部署、機関、関係団体との合意形成を図りながら、総合的かつ効果的に実現するためには、市民アンケートなどを行った上で、今後の方向性の指針となるスポーツ推進計画を早期に策定すべきと考えますが、お考えをお伺いします。
○村上常雄議長　これより答弁を求めます。
○二宮隆久教育長　議長
○村上常雄議長　二宮教育長
〔二宮隆久教育長　登壇〕
○二宮隆久教育長　それでは、スポーツ行政について、まず最初に、学校教育におけるスポーツについてお答えをいたします。
　学校教育におきましては、児童・生徒が生涯にわたって運動やスポーツに親しみ、実践することができるよう体育の授業を行っております。各学校では、児童・生徒の発達段階に合わせて、集団行動から始まり、さまざまな運動やスポーツを通して、ルールを守り、スポーツの楽しさを味わうことができるよう指導しているところであります。
　小・中学生の放課後の課外活動や部活動では、議員御指摘のとおり、スポーツ系と文化系に分かれ、スポーツに親しむ機会が少ない児童・生徒がいるのも実態でございますが、学校においては、体育、保健体育の授業の中で、さまざまな運動に挑戦させ、その動きのコツを習得させることにより、できた達成感や充実感を味あわせることが重要であるため、引き続き体育の授業を中心とした取り組みを進めていきたいと考えているところであります。
　次に、大洲市の部活動休養日の独自ルールにつきましては、運用を始めて間もなく１年になりますが、次のような御意見や反応がございました。
　まず、生徒につきましては、通知を行った４月が中学３年生にとりましては最後の中学総体に向けて士気が高まっている時期でありましたので、最初は戸惑いを感じた生徒もいたようであります。
　しかし、毎日の日記やアンケートなどでは、水曜日は家に早く帰れて、自分の趣味や習い事に打ち込むことができるといった肯定的な反応が多くあり、休養をとることにより、リフレッシュできて気持ちを切りかえて、勉強や部活動に打ち込むことができているようであります。
　また、多くの保護者は、子どもがとてもうれしいと感じており、子どもがゆとりある生活ができるようになったとの声が多数聞かれています。ごく一部には、もっと部活動をやってほしいと、自分が経験してきた部活動のイメージをお持ちの保護者もおられたようですが、趣旨を説明した結果、現在では御理解をいただいているようであります。
　次に、教職員は、毎週水曜日に定期的に研修の時間がとれて、職員会や授業の準備などを計画的に行うことができており、研修の時間を確保することにより、教科等の指導力の向上に資する取り組みが実施できたとの声も届いております。また、水曜日は、早く帰宅でき、土日の休養もふえたことによって、家庭で過ごす時間がふえ、よりよい業務改善につながっているようであります。
　しかし、一部ではありますが、今までほとんど休みなく部活動を指導してきた教職員からは、最初は物足りなさを感じて否定的な意見も聞かれました。しかし月日がたつごとにルールが浸透していき、肯定的な考えに変わっていったとのことであります。
　効率的かつ効果的な運動部活動を推進し、教職員が指導力を向上させる環境づくりやワークライフバランスの実現に向けて前進しているものと捉えているところであります。
　さらに、４月の報道発表以降、他市町の教育関係者から問い合わせがございまして、大洲市の取り組みを評価していただいたところであります。また、本市の取り組みを取り入れて、ルールを作成された教育委員会もあったようでございます。
　今後におきましては、各学校からの声や、今年度中にスポーツ庁より出される運動部活動のガイドラインを受けまして、大洲市の部活動のルールをよりよく改善し、さらなる適正な部活動の運営に努め、生徒の健康管理と教職員の負担軽減を図ってまいりたいと考えております。
　次に、スポーツによる健康づくりについてお答えをいたします。
　スポーツを行いますことは、健康維持、体力増進に寄与するだけでなく、体を動かすことによる爽快感や達成感、ストレス発散など、心の健康や精神的充足にも役立つものと言われております。また、スポーツには交流機会をふやしコミュニケーション能力を育成する効果もあり、誰もが、いつでも、どこでも、気軽にスポーツを楽しめる社会の実現が理想であると考えております。
　このことから、スポーツ施設の充実を図り、市民の皆様が気軽に、そして安全にスポーツを楽しんでいただける環境づくりに努めているところであります。
　また、各地域でのスポーツ行事など、生涯にわたりスポーツに親しむ機会を提供するとともに、青少年を対象としたジュニアトライアスロン大会や高齢者スポーツ大会など、世代別の大会のほか、老若男女が幅広く参加できる大会として、健康マラソンを初め多くのスポーツイベントを実施しているところでございます。
　これらに対する評価として、まず、スポーツ施設の充実に対する取り組みにつきましては、トレーニングマシーンの更新や格技室の改修を行った総合体育館、テニスコートなどの改修を行いました八幡浜・大洲地区運動公園、徳森公園など、いずれも利用者の方々から使いやすくなったとの評価をいただいており、利用者もふえているところであります。
　また、スポーツ大会に対する取り組みについては、多くの大会には長い歴史があり、毎年大勢の参加者が大会を楽しんでおられる光景を目にいたしますと、それぞれの世代において健康づくりに少なからず貢献しているものと認識しているところであります。
　しかしながら、議員も御指摘のとおり、これまでスポーツをしてこられていない方に体を動かすことのすばらしさを知っていただき、より健康な人生を送っていただく、そしてスポーツを楽しみながら寿命と健康寿命を限りなく近づけ延ばしていくことが幸せな人生を送っていただく上で大切なことだと捉えています。
　今後も市民の皆様が気軽にスポーツに親しんでいただける環境づくりに努めるとともに、子どものときから健康に対する意識づけを行い、生活習慣病予防や介護予防に向けたウオーキングや健康体操などの有酸素運動の啓発を図るなど、自主的にスポーツに取り組んでいただく習慣の確立を促進してまいりたいと考えております。
　次に、スポーツと地域活性化についてお答えいたします。
　本市では、市民と行政が一体となってプロスポーツを通じた地域密着型活動の支援と、これらを活用した地域活性化の促進を目的といたしまして、平成18年度から大洲市スポーツ地域振興協議会を組織し、活動しております。
　この構成団体は、行政や市議会を初めといたしまして、経済団体、農林水産団体、体育関係団体など、計23団体で地域を挙げての支援体制を整えていただいているところであります。
　具体的には、サッカーの愛媛ＦＣ、野球の愛媛マンダリンパイレーツ、バスケットボールの愛媛オレンジバイキングスの公式戦での観戦呼びかけや小・中学生を対象としたスポーツ教室の開催など、地域密着型活動の支援のほか、公式戦における特産物販売や抽せん会の実施、いもたきの無料配食など、本市のＰＲにも積極的に努めているところであります。
　今後におきましても、地域の関係団体や愛媛プロスポーツ地域振興協議会とも連携を図りながら、オール愛媛、オール大洲で、各球団の認知度向上や観客数増加を図るとともに、３つのプロスポーツ球団を地域資源と捉えまして、地域活性化につながるよう取り組んでまいりたいと考えております。
　次に、スポーツツーリズムとツール・ド・ひじかわについてお答えいたします。
　スポーツイベントの参加者と開催地周辺の観光とを融合させるスポーツツーリズムを推進していくことは、議員御指摘のとおり、スポーツの振興のみならず、交流人口の拡大や地域経済への波及効果の上からも重要な取り組みであると考えております。
　平成26年度から開催されているツール・ド・ひじかわにつきましては、本市の魅力を発信するため、長浜大橋の開閉など観光要素を取り入れた中級コース、金山出石寺や冨士山などの自然を生かした上級コースの２コースで実施しています。
　このイベントは、本市の魅力を市外にアピールする重要なツールとなるものと考えておりますので、引き続き大洲市サイクリング協会や関係各課で連携し、今後は初心者やファミリー層も含めた観光やレジャー志向の高い参加者もターゲットに、サイクリングを通じた交流人口の拡大による経済効果や地域の活性化、さらには移住の促進にもつながるような取り組みを進めてまいりたいと考えております。
　最後に、スポーツ推進計画についてお答えをいたします。
　国のおかれましては、平成23年８月に、スポーツ立国を目指してスポーツ基本法を施行され、昨年３月には同法の理念の実現に向けて、国、地方公共団体及びスポーツ団体等の関係者が一体となって施策を推進していくための指針として、第２期となるスポーツ基本計画を策定されました。
　その計画において、地方公共団体には、国民やスポーツ団体等のスポーツ活動を支援するため、国の基本計画を参考にして、できる限り速やかに地方スポーツ推進計画を策定し、地域の特性やニーズに応じたスポーツ施策を主体的に実施するとともに、スポーツを通じた健康増進、共生社会の実現や経済、地域の活性化など、スポーツを通じた活力ある社会づくりに関係部局、団体が一体となって取り組むことが期待されておりまして、現在、県内では、松山市や新居浜市など６市町がスポーツ推進計画を策定されております。
　本市におきましても、今後、国のスポーツ基本計画や愛媛県が平成30年度から５年間を計画期間として準備を進められている愛媛県スポーツ推進計画も参考にいたしまして、生涯にわたるスポーツの取り組みについて、市民アンケートなどを実施した上で、大洲市の実情に合ったスポーツ推進計画の策定に向けて、前向きに検討してまいりたいと考えているところであります。
　市民の皆様、議員各位の御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、以上、お答えといたします。
○１番武田典久議員　議長
○村上常雄議長　武田典久議員
○１番武田典久議員　御答弁ありがとうございました。
　学校教育におけるスポーツのうち、部活動の休養日について再質問をさせていただきます。
　部活動の休養日については、保護者、先生、生徒から喜ばれているとのことで、他市に先駆けた取り組みで不安な面もあったとは思いますが、結果的に高評価を得て大変よかったと思っております。
　そこで、教員の負担軽減に向けて、さらにもう一歩踏み込んで、外部の部活動指導員、これの活用についてお伺いします。
　過去の御答弁で、大洲市独自のガイドラインを策定し、部活動指導員活用に向けて取り組まれるとのことでしたが、現在の状況を教えていただけますでしょうか。
○二宮隆久教育長　議長
○村上常雄議長　二宮教育長
○二宮隆久教育長　ただいまの部活動指導員についての再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
　スポーツ庁は、２月23日に開催した第７回運動部活動のあり方に関する総合的なガイドライン作成検討会議において、運動部活動のあり方に関する総合的なガイドライン案を示されたところであります。
　このガイドラインは、３月末に策定、公表予定でありまして、これを受けまして、都道府県では、運動部活動の活動時間及び休養日の設定、その他、適切な運動部活動の取り組みに関する運動部活動のあり方に関する方針を策定し、市区町村教育委員会は、これを参考にして、設置する学校に係る運動部活動の方針を策定することとされております。
　部活動指導員の導入は、部活動の指導に困っている教職員にとっては、技術指導の面で助かるところはあるわけでございますが、部活動の意義を考えると、学校の教育方針をよく理解していない指導員の方が入られますと、指導の行き違いが生じることも考えられるわけでございますので、ガイドライン案に示されている学校教育を理解し、生徒の発達段階に応じた適切な指導、体罰等の理解、服務の遵守ができる人材を部活動指導員として確保することが大変重要になってくるというふうに捉えております。
　現在、市内の中学校におきましては、生徒数の減少に伴いまして、団体種目として試合に参加できる部活動や、教職員が複数体制で指導が可能な部活動の整理を行っているところであります。
　まずはこれを各中学校で行いながら、大洲市教育委員会におきましては、新年度、学校のニーズの把握、先行事例を参考にして、部活動指導員の確保など課題の解消を図るための方策を詰めまして、その上で、大洲市の中学校における運動部活動の方針を策定してまいりたいと考えております。
　学校現場とも入念な打ち合わせをした上で方針を策定したいと、導入をしていきたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
　以上、お答えといたします。
○１番武田典久議員　議長
○村上常雄議長　武田典久議員
○１番武田典久議員　ありがとうございました。
　スポーツ推進計画の策定について、前向きに御検討いただけるということでありましたが、なかなかしんどい作業ではあると思いますが、これからスポーツに対する国民の機運、市民の機運というのが高まってまいりますので、ぜひともこの好機を逃さず、早期に策定していただければと思います。
　以上で、私の質問を終わらせていただきます。
○村上常雄議長　以上で、質疑、質問を終結いたします。
　ただいま議題となっております議案59件につきましては、お手元に配付しております議案付託一覧表のとおり、それぞれの常任委員会に付託いたします。
　各委員会におかれましては、十分に審査を行い、次の本会議において、委員会の審査の経過及び結果について、各委員長の報告を求めることといたします。
　以上で、本日の日程を終了いたしました。
　お諮りいたします。
　３月７日から９日及び12日から14日は委員会審査等のため休会にしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○村上常雄議長　御異議ないものと認め、３月７日から９日及び12日から14日は休会とすることに決定いたしました。
　なお、３月10日及び11日は市の休日で休会となっております。
　３月15日午後２時から本会議を開きます。
　日程は、各委員長の報告並びに議案等に対する審議の続行であります。
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○村上常雄議長　本日はこれにて散会いたします。
午後２時06分　散　会
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