平成２７年大洲市議会第３回定例会会議録　第２号


平成27年９月14日（月曜日）
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出席議員
　　　　１番　　弓　達　　秀　樹
　　　　２番　　村　上　　松　平
　　　　３番　　東　　　　久　延
　　　　４番　　児　玉　　康比古
　　　　５番　　新　山　　勝　久
　　　　６番　　宇都宮　　宗　康
　　　　７番　　大　野　　立　志
　　　　８番　　安　川　　哲　生
　　　　９番　　上　田　　栄　一
　　　１０番　　山　本　　光　明
　　　１１番　　福　積　　章　男
　　　１２番　　武　田　　雅　司
　　　１３番　　二　宮　　　　淳
　　　１４番　　中　野　　寛　之
　　　１５番　　桝　田　　和　美
　　　１６番　　村　上　　常　雄
　　　１７番　　押　田　　憲　一
　　　１８番　　宮　本　　増　憲
　　　１９番　　後　藤　　武　薫
　　　２０番　　梅　木　　加津子
　　　２１番　　向　井　　敏　憲
　　　２２番　　田　中　　堅太郎
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欠席議員
　　　な　　　し
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出席理事者
　　市　　　　　長　　　　　清　水　　　　裕
　　副　　市　　長　　　　　小　島　　健　市
　総　務　部
　　部　　　　　長　　　　　松　田　　　　眞
　　会計管理者兼会計課長　　蔵　田　　伸　一
　　総　務　課　長　　　　　�ｺ　永　　善　彦
　　総務課長補佐　　　　　　田　中　　　　純
　　総務課主査　　　　　　　増　田　　哲　也
　　財政契約課長　　　　　　曽　根　　恭　輔
　　財政契約課長補佐　　　　楠　野　　　　修
　総合政策部
　　部　　　　　長　　　　　神　元　　　　崇
　　企画政策課長　　　　　　栗　田　　浩　治
　市民福祉部
　　部　　　　　長　　　　　岡　村　　清　利
　　市民生活課長　　　　　　久　保　　正　人
　産業経済部
　　部　　　　　長　　　　　西　岡　　道　泰
　建　設　部
　　部　　　　　長　　　　　上　田　　信　幸
　長浜支所
　　支　　所　　長　　　　　西　山　　茂　寿
　肱川支所
　　支　　所　　長　　　　　池　田　　悦　子
　河辺支所
　　支　　所　　長　　　　　和　氣　　栄　一
　農業委員会
　　事　務　局　長　　　　　木　藤　　幸　治
　教育委員会
　　教　　育　　長　　　　　二　宮　　隆　久
　　教育委員長　　　　　　　叶　本　　　　正
　　教育部長　　　　　　　　松　本　　一　繁
　公営企業
　　病院事務長兼事務課長　　森　田　　比登志
　監　　　査
　　委　　　　　員　　　　　増　井　　周　史
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出席事務局職員
　　事務局長　　　　　　　　山　田　　隆　司
　　次　　　　　長　　　　　渡　邊　　慎　二
　　専門員兼議事係長　　　　竹　田　　　　彰
　　主　　　　　査　　　　　兵　頭　　浩　次
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議事日程
平成27年９月14日　午前10時　開　議
日程第１
会議録署名議員の指名
日程第２
第75号議案　平成27年度大洲市一般会計補正予算（第２号）
第76号議案　平成27年度大洲市介護保険特別会計補正予算（第２号）
第77号議案　大洲市個人情報保護条例の一部改正について
第78号議案　大洲市職員退職手当条例の一部改正について
第79号議案　大洲市手数料条例の一部改正について
第80号議案　大洲市営住宅条例の一部改正について
第81号議案　財産の取得について
第82号議案　平成26年度大洲市病院事業会計剰余金の処分及び決算の認定について
第83号議案　平成26年度大洲市歳入歳出決算の認定について
第84号議案　平成26年度大洲市水道事業会計決算及び平成26年度大洲市工業用水道事業会計決算の認定について
第85号議案　大洲喜多特別養護老人ホーム事務組合の共同処理する事務の変更及び規約の変更について
第86号議案　大洲・喜多衛生事務組合規約の変更について
（全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問）
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本日の会議に付した事件
　日程第１　会議録署名議員の指名
　日程第２　第75号議案〜第86号議案
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午前10時00分　開　議
○向井敏憲議長　これより本日の会議を開きます。
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○向井敏憲議長　本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。
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○向井敏憲議長　まず、日程第１、会議録署名議員の指名を行います。
　本日の会議録署名議員に、４番児玉康比古議員、５番新山勝久議員を指名いたします。
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○向井敏憲議長　次に、日程第２、第75号議案から第86号議案までの議案12件を一括して議題といたします。
　全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問を行います。
　この際、申し上げます。
　各議員の今後の発言時間は、申し合わせのとおり１人当たり30分以内と制限いたします。
　なお、質問者は、通告内容及び申し合わせに従い発言をお願いいたします。
　通告がありますので、順次発言を許します。
　まず、中野寛之議員の発言を許します。
○14番中野寛之議員　議長
○向井敏憲議長　中野寛之議員
〔14番　中野寛之議員　登壇〕
○14番中野寛之議員　おはようございます。自由クラブ、中野寛之です。
　会派を代表いたしまして、今定例会最初の質問を行います。
　質問に入ります前に一言申し上げます。
　今回の東日本豪雨により全国各地で大きな被害が出ております。特に茨城県常総市では、鬼怒川の堤防決壊により甚大な被害が出ております。被災された方々へ心よりのお見舞いを申し上げますとともに、いまだ行方不明の方々の一刻も早い救出を心より願っております。
　今回、茨城県の一部では降雨量が24時間で500ミリに達したそうです。我々の住んでおりますこの肱川流域もこのような豪雨に見舞われますとひとたまりもなく、今回の豪雨災害は決して人ごとではありません。改めて治水事業の重要性を痛感しております。近年、気象の変化により予測の困難な事態も多々起こっております。今後は、今回の豪雨災害の調査研究を行い、その教訓を酌み取り、大洲市内の災害対策にとっても他山の石としなければならないと感じております。
　それでは、最初の質問に入ります。
　まず、市長の政治姿勢についてでお尋ねします。
　本年９月をもちまして、早いもので清水市長の任期も折り返し点となっております。今後の大洲市の運営をどのように考えておられるのか、まず市長のお考えをお聞かせください。
　次に、財政運営についてお伺いをします。
　大洲市の財政状況につきましては、10年前の市町村合併前後より市民の最大の関心事であり、市政の最重要課題でありました。ただ、財政というものは客観的な数字であらわせることができます。具体的な数字を少し申し上げますと、重要な指標であります３カ年平均の実質公債費比率は、合併直後の平成17年度が23.1％であり、ピークでありました。その後、大洲市行政改革大綱並びに大洲市集中改革プランの策定、実施に伴い、この数字は改善をしてまいりました。直近の過去３年で言いますと、平成24年度が15％、平成25年度が13.5％、平成26年度が11.7％と順調に改善されております。市町村合併直後の厳しい財政状況を振り返りますと、よくここまで改善することができたと率直に感じております。市民各位の御協力、また理事者の方々の御努力に敬意を表するものであります。
　とは申しましても、大洲市の財政は改善されたとはいえ、他の自治体と比べて著しく良好な状況というわけではございませんし、また市の財政を取り巻く環境も決して楽観できるものではないと認識をしております。しかしながら、この点は重要ですので、再度強調いたしますが、財政再建とはあくまでも手段であり、目的ではありません。適切な政策を実施して、自由な企業活動の活性化を促し、雇用を拡大させ、増大した個人所得により消費が伸びることによって地域経済が潤っていく、その結果として税収がふえれば、それによって市民福祉を向上させ、市民生活を豊かにしていく、これこそが政治の目指すべき大きな目標ではないでしょうか。市長は地域経済の活性化のために、今後大洲市の財政をどのようなかじ取りをされていくおつもりか、そのお考えをお聞かせください。
　また、発信力の強化についてもお尋ねをいたします。
　平成23年５月、市長の提案が一つのきっかけとなり、臥龍山荘がミシュラン・グリーンガイド・ジャポンの１つ星として認定をされました。これは市民にとって非常に喜ばしく、また誇らしいことであり、外国人観光客の増加など、その効果も多大なものがあったと評価をしております。我々地元の人間は長年なれ親しんできた臥龍山荘ですが、あのミシュランガイドが認定するほどの価値があるとはなかなか思いつかなかったのが実態ではないでしょうか。外部からの視点というものの重要性を改めて感じております。
　そのように考えますと、大洲市にはほかにもさまざまな資源がまだまだたくさんあると思いますが、どうも我々は当たり前過ぎて気づかないことも多々あります。また、お城下町の気質なのでしょうか、外部に売り出したりといったことがどうも苦手な地域性でありまして、やや発信力の弱さを感じております。
　もっとも、発信力というのは観光や物産の宣伝だけではありません。行政と市民の関係にも言えるのではないでしょうか。例えば、市が行っている政策などを積極的に発信することにより、市民の協力も得られやすくなり、ひいては地域の発展にもつながるものと考えております。今後、市の政策等の発信力の強化についてどのように考えておられるか、お聞かせください。
　以上、３点、答弁をお願いいたします。
○向井敏憲議長　これより答弁を求めます。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
〔清水裕市長　登壇〕
○清水裕市長　それでは、ただいまの中野議員さんの御質問の市長の政治姿勢についてお答えを申し上げます。
　平成21年の９月に私が大洲市の市長として就任させていただき、６年が経過いたしました。就任当初は、国の三位一体改革や世界的な金融危機の影響もあり、当市においても非常に厳しい財政状況を強いられており、当面する雇用や防災、学校の耐震対策、また旧市町村間の融和など、さまざまな課題を抱えてのスタートでございました。そうした中で、私はチャレンジ、コラボレーション、チェンジの３つのＣのまちづくりを市政運営の基本方針に掲げ、当市が持つ豊かな自然や歴史、山、海の幸などすばらしい資源を発掘し、それに磨きをかけ、市民の皆様とともに活力ある地域づくりを目指してまいりました。
　２期目に当たりましても、こうした考えに変わりはございませんが、１期目に実現に至っていないもの、また社会情勢が大きく変化し、新たに早急かつ重点的に取り組むべく必要性が生じてきた課題もございますので、そうした課題にも集中的に対策を講じてまいったところでございます。今まさに日本全体が急激な少子・高齢化に伴う人口減少問題に直面しており、それに対する地方の果たす役割は非常に大きな期待が寄せられているところでございます。さらには、南海トラフを震源とする地震や老朽化が進む公共施設の改修など、大きな課題も生じてきております。
　こうした中、これからのまちづくりにおきましては、従来の発想や考え方も大きく見直していき、ある意味ピンチをチャンスとして捉え、視点を変えて取り組んでいくことも必要ではないかと考えております。また一方では、こうした課題等に対して取り組む財源には限りがございますので、全てのものが一度に解決できるものではございませんし、特に少子化対策に関してはすぐに成果があらわれるものでもございませんので、粘り強く続けていくことが大切と考えております。
　そのためにも、一過性の施策とならないよう、将来展望を踏まえ、中・長期的に取り組む体制づくりも必要であろうと考えております。現在、大洲市のまちづくりの最上位の計画となります大洲市総合計画及びまち・ひと・しごと創生法に基づく地方版総合戦略の策定に取り組んでいるところでございまして、今申し上げました今後の市政運営に対する考えにつきましては、そうした計画、戦略の中にも取り入れてまいりたいと考えております。
　次に、財政運営についてお答えを申し上げます。
　今後の大洲市の財政をどのようにかじ取りをしていくのかとの御質問でございます。
　本市の財政状況につきましては、平成17年の市町村合併後は危機的な財政状況でございましたが、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をいただき、行政改革大綱及び集中改革プランを策定し、健全化に努めてまいったところでございます。
　中野議員さん御指摘のとおり、実質公債費比率などの指標はかなり改善できたところでございますが、県下の他市町と比較しますとまだ下位の状況でございます。本市の歳入の根幹である普通交付税でございますが、合併算定替につきましては、平成27年度以降、その差額が年間で段階的に縮減され、32年度にはその加算額は０となる予定でございました。こういうことが非常に厳しいということで、合併した自治体が地方の実情に合わせてほしいという要望をしておりました。その結果、国では平成26年度から５カ年程度の期間をかけ、普通交付税の一本算定において、消防費や清掃費などの算定の見直しが行われておりまして、平成30年度までには合併算定替と一本算定の差額、大洲市では約16億円になるわけでありますが、この７割程度は継続して交付される見込みとなっております。しかしながら、３割程度はやはり減少する見込みということで考えております。
　さらに、税収につきましては、景気は回復傾向にあるとされ、大企業の多い都市部では増収が見込まれておりますが、本市のような地方部ではその波及効果は小さく、大幅な増収の見込みは困難な状況でございます。このような財政運営は今後も難しい状況が想定されますが、活力と文化のまちづくり、安全・安心・住みよいまちづくりという基本的な方針のもと、公共交通基盤などの生活環境の整備、防災・減災対策、福祉の充実、観光や産業の振興、教育の振興などに取り組んでいく必要がございます。
　特に地域経済の活性化には、肱川を初めとした風光明媚な自然、そして歴史的価値を有するさまざまな建造物などの豊富な観光資源を生かした観光の振興による交流人口の拡大と、県内屈指の生産量を誇りますクリやシイタケ、今後の需要拡大が見込まれております乾燥タケノコなど、農林水産物を活用した６次産業化の取り組みが不可欠であると考えておりまして、積極的に取り組んでいるところでございます。特に、それぞれの生産者の方々にいい原材料、また農産物を生産していただくことはもちろんなんですが、それを加工し、そして大洲市を挙げてそのよさをＰＲしていく、そういうところにやはり市としての大きな役割があるというふうに思っております。
　さらに、将来にわたって地域の活性化を持続させていくためには、若者の人口がふえることが必要であります。それには６次産業化の推進はもちろん、若者が安心して働ける場を増加させることが重要であると考えております。今後、一層市税等歳入の確保に努めることはもちろんでありますが、やはり地域の活性化のために、現在よくなってまいっております財政、この状況を踏まえながら、効率的、そして集中的な予算の執行というのも必要ではないのかなというふうに考えております。
　最後に、情報発信力の強化についての御質問でございます。
　自治体にとりましては、今やホームページによる情報発信は当たり前となっており、ほかにツイッターやフェイスブックなどソーシャルネットワーキングサービスを利用した情報発信も行われております。当市におきましても、そうした手法を取り入れておりますが、行政が発信する情報には、表現の方法や、それから公平性を図らなければいけないなど一定の制約等もございます。
　そうした中、実は市の主導でポータルサイトもつくっていこうという試みをしていたのですが、そういうふうな中で、地域の元気な方々、それぞれ民間の方々がそれに対しての取り組みをされておりますので、そういうものをできるだけ生かして、市としては、例えば大洲市のホームページとリンクを図るなど、そういう取り組みの中で、公共としてのやれること、そして民間としてのやれること、そしてトータルの力を合わせて、その結果として大洲市のさまざまな情報を多くの方へ出せるような、そういう仕組みをつくっていきたいというふうに思っております。
　そのほかにも、先ほど臥龍山荘のお話もございましたが、ああいう形で一般の書店で販売する本をつくらさせていただきました。肱川あらしもことしつくらさせていただいたところでございます。今までパンフレットを主体として大洲市のさまざまなものの情報発信をしておりましたが、パンフレットはどういうところで届ければいいのか、その手にとって見ていただくまで、これが非常に難しい問題でございます。そういう中で、やはり書店というネットワークを使いながら、できるだけ多くの方々に知っていただく、またその知っていただく情報というのはホームページを含めましてさまざまなインターネット上の情報でいいものを紹介していく、こういうものを複合してやっていくということが重要ではないかなというふうに考えております。
　市の施策、取り組みなどを含めまして大洲の魅力を効果的に情報発信していくことが、大洲へ行ってみたいということ、また住んでみたいと思ってもらえることにもつながっていくのではないか、また住民の方々の市政への理解にもつながっていくと考えております。
　今述べさせていただきましたことを踏まえまして、今後におきましても、市民の皆様方とともに生きがいを持って安心して安全に暮らせるまちづくりを目指し、市政運営に尽力してまいりたいと考えておりますので、市民の皆様並びに議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
○14番中野寛之議員　議長
○向井敏憲議長　中野寛之議員
○14番中野寛之議員　御答弁ありがとうございました。今後の主要施策について、簡単な説明をいただきましてありがとうございます。
　最初の今後の方針の中で１期目に実現しなかったもの、また６年間の間に見つかってきた新たな課題という御答弁がありましたが、その中でも特に市長が重視していたもの、優先していきたいというものについてはどのようなお考えか、再度答弁をお願いいたします。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
○清水裕市長　それでは、再質問に対してお答えをさせていただきます。
　１期目に実現できなかったこと、その方向性はずっと出していけたと思っておるのですが、６次産業化ということで大洲のすばらしい農林水産物、こういうものを活用して、そしてそれが愛媛県だけではなく、関西、関東まで確実に大洲の名前を知っていただき、そしてこんなすごいものがあるということを多くの方々、全国の方々に知っていただくということ、これにつきましてはある程度、ええモンセレクションだとかそういうものもやっておりますし、少しは進んではまいりましたが、まだまだ十分とは言い切れないものだろうというふうに考えておりまして、この２期目につきましてもやはりそういうことをもっと積極的にやらなければいけないというふうに思っております。
　それから、２期目での新しい課題、もちろんこれは新しい課題ではございませんが、特に今少子化が進んでおりまして、この少子化をどのように対策をするのか。日本全体が少子化になったときに、社会移動をできるだけ減らし、そして地域の方々に子育て環境を整備した上でどんどん子供を産んでいただく、こういうことが特にこの一、二年大きな課題として、そして日本全国で言われております。逆に、日本全国で言われているということは、これを大きな一つのチャンス、国も積極的に支援してくれるということでありますので、そういうものを、これから特にこの数年間、安心して子供を産み育てていただけるような環境の整備に努めていきたいというふうに考えております。
　今特にこの数年で喫緊の課題として考えておりますのが、少子の問題というふうに思っております。
　以上でございます。
○14番中野寛之議員　議長
○向井敏憲議長　中野寛之議員
○14番中野寛之議員　御答弁ありがとうございます。
　特に重視していくのは６次産業化のさらなる推進と少子化対策というふうに伺いました。まことに大洲市にとって非常に重要な課題であるとその認識は共通しております。今後もぜひこれらの政策の推進に取り組まれることを大いに期待をしております。
　では、次の質問を伺います。
　大洲市がんばるひと応援事業補助金について質問いたします。
　平成22年度から始まりました同事業につきまして、私はこの事業を以前より非常に高く評価をしております。私も全国若手市議会議員の会という超党派の勉強会にも所属しておりますが、他の自治体の議員からも視察等の問い合わせ、どこか、どういうところを見たらいいかなというような問い合わせがあるときには、大洲市にはこういう制度があるんだということをよく紹介させてもらっております。どちらかといいますと、補助事業というものはハード的な事業が多く、しかも手続などが煩雑なものが多いため、せっかく制度をつくっても活用されないものがございます。しかしながら、このがんばるひと応援事業は、ソフト、ハードの両面の事業で利用することができ、地域の住民、コミュニティー活動の活性化に大きな役割を果たしておる、そのように考えております。今年度で６年目となる当事業ですが、今後どのように取り組まれるおつもりか、御答弁をお願いいたします。
　また、せっかくの事業ですので、もっともっと市民への定着が必要と思います。がんばるひと応援事業に応募してみようと、こんなアイデアはどうだと、そういうような多くのアイデア、意見、市民の方から話題となって出ていただけるよう、今後のさらなる制度の周知についてどのように考えておられるのか、理事者の見解をお聞かせください。
○向井敏憲議長　これより答弁を求めます。
○小島健市副市長　議長
○向井敏憲議長　小島副市長
〔小島健市副市長　登壇〕
○小島健市副市長　それでは、中野議員御質問のがんばるひと応援事業についてお答えをいたします。
　このがんばるひと応援事業は、御案内のようにみずからの創意工夫により地域課題の解決や地域の活性化など、魅力ある地域づくりに取り組む団体を応援し、市民との協働により大洲市全体の活性化につなげていくということを目的として、平成22年度より運用している補助制度でございます。
　この制度は、地域づくり活動に踏み出す第一歩を資金の面で後押しし、持続力のある自立した運営ができる体制づくりを支援することに重点を置いておりまして、ソフト事業だけでなく、ソフト事業の実施に必要なハード整備についても補助の対象としてございます。また、幅広い団体の活動に利用していただけるように、同一の事業に対して補助を行う期間を３年間といたしまして、特に波及効果の高いと認められる事業については、最長で６年間の補助を受けることが可能で、補助率も９割という高い率に設定していることもあり、毎年多くの団体から申請をいただいている現状でございます。
　その実績につきましては、平成22年度から平成26年度までの５年間で、申請事業数は延べ105件、そのうち採択いたしました事業数は延べ76件で、補助金額の総額は8,014万円となっており、平均いたしますと年間約15件の事業がこの制度により実施されているところでございます。
　一部の事例を申し上げますと、オオズキャンドルナイトや大川の鯉のぼり祭りなどイベントの開催による地域活性化事業、また長浜高校水族館の魅力向上など新たな観光資源の創出事業、買い物弱者支援や山間部での除雪、清掃ボランティアなど地域課題の解決に向けた事業のほか、伝統芸能の復活事業や環境保全事業など、さまざまな地域や団体が制度を活用してアイデアを形にし、形となった事業が地域や住民に活力と元気を与え、新たな魅力の創造につながっております。
　中野議員御質問の今後の取り組み方針でございますが、先週のニュース番組で長浜の豊茂自治会がこの制度を活用して実施されている買い物弱者支援の取り組みが紹介されておりましたが、このような自治会等を中心とした地域課題の解決に向けた取り組みなど地方創生につながる活動を促進するためにも、引き続きまして当制度の運用により市民との協働による魅力ある地域づくりを推進してまいりたいというふうに考えております。
　また、今年度で制度の運用開始から６年目を迎え、来年度で７年目となる事業は補助対象とすることができなくなりますが、これまでもえひめＹＯＳＡＫＯＩ祭りのように当事業を利用して実施体制を整備した上で、別の支援事業に引き継ぐことでより安定的な運営が可能となり高い成果を上げている事例もございますので、当制度の対象にならなくなった事業につきましても、他の補助制度や支援制度をあっせんするなど、側面的な支援に努めてまいりたいと考えております。
　さらに、地域を担う人材の育成を目的といたしまして、当制度を活用した団体等が事業の成果を報告し、情報交換を行う事業成果報告会の開催や専門家を招き事業の企画や運営の手法を学習する研修会の開催など、地域活性化の核となる団体等の育成にも努めてまいりたいというふうに考えております。
　次に、市民へのさらなる周知についてでございますが、これまで市の広報紙や公式ホームページでの情報提供や各公民館への募集チラシの配布、また地域自治担当者会議等での事業内容の説明などによりましてこの制度の周知に努めているところでございますが、今年開設されたフェイスブックの市公式ページなどソーシャルネットワーキングサービス、これを活用した情報の提供についても検討をし、できるだけ多くの方々が関心を持ちこの事業に取り組んでいただきますように、情報発信の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。御理解を賜りますようにお願いを申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○14番中野寛之議員　議長
○向井敏憲議長　中野寛之議員
○14番中野寛之議員　御答弁ありがとうございます。
　このがんばるひと応援事業というのは非常にユニークな取り組みだと思っておりますし、先ほど出た中にも大洲藩鉄砲隊であるとか、新谷の銀河鉄道999のまちづくりなど、私も経験させていただいた行事も多いんですが、非常に地域の特性を生かしたおもしろい取り組みがあちこちで起こっておる、この補助金、この制度を活用してこういったものがまたどんどん出てくると、非常にこの地域にとってもいいことではないかなと思っておりますので、これらの制度の一層の今後の充実を期待をしておるところでございます。
　それでは最後に、有害鳥獣対策の電気柵について質問いたします。
　本年７月19日、静岡県の西伊豆町におきまして、川遊びをしていた家族ら７人が動物よけの電気柵で感電し、２人が死亡とするという痛ましい事故が発生をいたしました。静岡県警察の調べによりますと、事故現場の電気柵は家庭用電源コンセントにプラグを差し込み、変圧器で電圧を引き上げる仕組みでありました。漏電遮断機などはついておらず、安全対策に不備があったと報道されております。イノシシ、鹿等の被害防止のため、大洲市内でも電気柵は多数設置されておりますが、このような痛ましい事故が決して起こらないよう努めなければならないと考えております。
　先日の新聞報道によりますと、愛媛県担い手・農地保全対策室より、７月22日付で県内20市町に電気柵の点検や改善指導の要請があったとのことでした。大洲市では市内115カ所に電気柵が設置されているとお伺いしております。そして、８月末までに漏電遮断機などの安全装置が取りつけられているかの調査を終了したものが15カ所ということであります。残りの100カ所については今後どのように調査をするおつもりか、お伺いをいたします。
　また、この115カ所とは別に、各種の補助事業を使わずに全くの個人で設置された電気柵、今回の事故で起きたようなもの、同じようでありましたが、そういった全くの個人で設置された電気柵もかなりあるとのことなんですが、それらに対してはどのような対応を考えておるのか、御答弁をお願いいたします。
　なお、愛媛県の８月時点での調査によりますと、県内に設置されました1,638カ所の中で危険表示がないなど不適合箇所が67カ所見つかったそうです。その中で、漏電遮断機など安全装置等の未設置のものが３カ所あったようであります。これらは今回の指導により全て設置されたようではありますが、事故を防ぐためには今後大洲市としてはどのように対応していくのか、また市民への周知をどのように考えておるのか、理事者の見解をお聞かせください。
○向井敏憲議長　これより答弁を求めます。
○西岡道泰産業経済部長　議長
○向井敏憲議長　西岡産業経済部長
〔西岡道泰産業経済部長　登壇〕
○西岡道泰産業経済部長　それでは、中野議員御質問のうち、有害鳥獣対策の電気柵についてお答えいたします。
　去る７月19日、静岡県西伊豆町で鳥獣被害防止のために設置されておりました電気柵に起因した感電事故により７名の方が死傷するという痛ましい事故が発生いたしております。当市におきましても多くの電気柵が設置されている実態であり、事故を未然に防止するため、早急な対応が求められております。
　議員御質問の市内の状況についてでございますが、過去５年間に県、市の助成制度を活用し設置された電気柵は115カ所あり、設置者に対し文書で注意喚起を促すとともに、無作為により15カ所を抽出し、法令に基づき適切な安全対策がとられているか現地調査を行った結果、全箇所安全対策がとられておりました。残り100カ所につきましては、農閑期には稼働されている農家が少ないことから、収穫期となる10月をめどに市職員により集中的に調査を行う予定にしております。
　また、市民の皆様への周知といたしましては、さきの事故を受けて、広報紙、防災行政無線、市の公式ホームページなどにより周知活動を行っているところでございます。
　今後におきましても、同じく鳥獣害対策である猟銃による狩猟活動に対し注意喚起の広報を行っておりますので、これとあわせて電気柵につきましても継続的に周知活動を行ってまいりたいと考えております。
　また、市といたしましては、鳥獣被害の防御対策といたしましてワイヤーメッシュ柵の設置も積極的に進めており、今年度につきましては上須戒地区の61.7ヘクタールを初め市内全域で27地区、228.9ヘクタール、予算規模にして6,560万円の整備を計画しているところでございます。ワイヤーメッシュ柵設置事業を拡大することにより、さきの事故のような電気柵の違法な設置を未然に防ぐことにもつながるものと考えております。今後におきましても、電気柵の設置者に対し電気事業法に基づき適切に設置していただくよう注意喚起を行っていくほか、市民の皆様に対し不用意に電気柵に近づかないよう周知していくことが重要であると考えております。
　次に、個人の設置分についてでございますが、このことにつきましてはどなたが設置されておられるのか明確な資料がなく、対象となる方の確認から取り組むことが必要となってまいります。そのため、継続的な広報活動だけでなく、市職員やＪＡ愛媛たいき等の関係機関と連携し、家庭や農地を訪問する際には常に注意を払い、適切な設置と市民の安全の確保に努めてまいりたいと考えております。
　電気柵は正しく使用する限りにおきましては鳥獣被害防止の手段として有効であり、法令に基づき適切な安全対策を行うことによって事故を未然に防止することができますので、今後とも設置者に対する啓発を進めるとともに、市民の安全確保に積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願いいたします。
　以上、お答えといたします。
○14番中野寛之議員　議長
○向井敏憲議長　中野寛之議員
○14番中野寛之議員　御答弁ありがとうございます。
　先ほどの答弁になりますが、残り100カ所の点検を10月中に集中して行っていくということでありました。報道によると、県内で今調査している1,630のうちで既に不適合箇所が67カ所見つかっておるということで、結構この残り100カ所の中で可能性としては不適合な場所も高いんじゃないかと思っておりますので、ぜひ早急に進めていただいて、安全確保に努めていただけたらと思います。
　以上をもちまして私の代表質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。
○向井敏憲議長　次に、二宮淳議員の発言を許します。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
〔13番　二宮淳議員　登壇〕
○13番二宮淳議員　肱風会二宮でございます。
　一問一答方式にて質問をいたします。
　国では与党による安保法案の成立に向けた動きが活発化しておりますが、しかし国内至るところでそれに反対するデモ等大きなうねりとなって広がっております。最近ではそのようなことは余り見たことはありませんでしたが、国民の多くがその意思表示をする様子を見て、国はもっと真摯に国民の声を聞くべきではないのかと思っているところであります。
　それを踏まえまして、伊方原発再稼働について質問をいたします。
　東日本大震災よりはや４年半がたちました。１万5,800人余りの命を奪い、いまだ2,656人が不明のままであるという痛ましい現実を私たちは決して忘れてはならないと思います。福島第一原発事故の被災者はいまだに約11万人もの人が避難生活を余儀なくされて、また１人当たり月10万円の精神的慰謝料が支給されるのみで、これも2017年３月で打ち切られるそうであります。被災された皆さんが一日も早く心から復興を実感できる日が来ることを願っております。
　喉元過ぎれば熱さを忘れるのか、伊方原発３号機では原子力規制委員会の新規制基準に合格し、年末くらいには再稼働されようとしております。また、８月20日には、市役所で四国電力伊方原発３号機の再稼働の是非に関する意見集約に向けた住民説明会を開かれましたが、伊方原発の安全性を危惧する意見が相次ぎました。資源エネルギー庁の説明では、原発停止による発電用燃料の負担は2014年度には約3.4兆円増加などと説明して、あたかも電気料金が上がると思わせるようなことを言っていましたが、これは円安の為替差損による上昇等があり、実際とは違うようであります。また、四国電力によると、再稼働してもすぐに電気料金は下がりそうもないとの説明もありました。
　国の原子力規制委員会の田中委員長が絶対安全はないと述べていることに対し、絶対安全としてしまうと安全性を向上させる取り組みがストップするという考え方であると詭弁ともとれる回答をされております。南海トラフ大地震が起きても本当に安全は担保されるのでしょうか。
　出席者は公募せず、傍聴も受け付けませんでした。説明に対し二、三人の質問しか許されず、また時間も限られたもので、理解のできる説明会とはほど遠いものとなっていました。国や四国電力の説明のみというような偏ったものであったと思います。これで本当に住民の理解や納得が得られるとお考えなのでしょうか。本来ならば、原発推進派、慎重派、反対派何人かの公開討論会をすべきなのではないでしょうか。また、四国電力伊方原発３号機再稼働の是非を判断するような一般市民からの意見聴取ができるよう対象を広く市民に公募し、説明会をすべきであると考えますが、お考えをお聞かせ願います。
　原発事故の際に放射性物質の放出量や気象条件、地形などのデータをもとに放射性物質の拡散範囲や量を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「ＳＰＥＥＤＩ」について、政府は７月、国や自治体の災害対応の基礎となる防災基本計画で住民の避難に活用しないことを決めました。予測が不確実なためとしているが、住民避難で予測を参考にするとしてきた自治体や住民は反発しています。原発事故発生時、ＳＰＥＥＤＩを公表し、住民が避難の方向を選択する際に参考にすべきであると考えますが、市としてはどのようなお考えか、お聞かせ願います。
　もしものときの被曝を防ぐのが自治体の防災計画と避難計画であると思います。しかし、これらは到底住民が安心できるものではなく、これら最後の壁を整え、住民の安全を守る責任は自治体にあるのであり、不安を残したまま再稼働に突き進んではならないと思います。本当に老人ホームや病院の入院患者たち、自力では動けない人たちが避難できるのか。また、受け入れ先の整備はなされているのか。また、バスで移動するとのことですが、そのような状況で本当に各施設にバスが来るのか等々、甚だ疑問に感じます。災害時の大洲市民の避難先となっている松山市の愛媛県総合運動公園の収容人数はどのようになっているのでしょうか。
　大洲市はＵＰＺ30キロ圏内であり、防災・避難計画が義務づけられています。住人の安全確保に責任を負うなら、原発再稼働の是非に関与するのは当然であると思います。国任せ、県任せではなく、同意権を認めてもらうべきであると思いますが、どのようにお考えか、お聞かせ願います。
○向井敏憲議長　これより答弁を求めます。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
〔清水裕市長　登壇〕
○清水裕市長　ただいまの二宮議員さんの御質問の伊方原子力発電所の再稼働についてお答えを申し上げます。
　最初に、住民説明会についてお答えを申し上げます。
　８月20日に市役所２階大ホールで開催いたしました伊方発電所３号機に係る住民説明会は、大洲市、伊予市、内子町の３市町が合同で開催したものでございます。この説明会は、原子力規制委員会が伊方発電所３号機の新規制基準適合性審査において設置変更許可を決定したことから、国のエネルギー政策において原子力発電がなぜ必要なのか、また原子力規制委員会は何をどのように審査したのか、電力事業者である四国電力はどのような安全対策を行っているのか、そして万が一事故の際、国、県は防災対策についてどのように考え、どのような対策をとるのかなど、こうしたことを市民の皆様にできるだけわかりやすく丁寧に説明をしていただき、正しく理解をしていただきたいという趣旨のもとに開催したものでございます。
　二宮議員さんの御指摘のように、案内させていただきましたのは市議会議員の皆様、そして自治会の代表者、また関係機関、団体の代表者の方でございました。これは３市町の合同での開催となったことや国、県等の日程調整や会場の問題などからこのような開催となったものでございます。説明会の内容に関しましては、できるだけ多くの市民の方々にもその内容を知っていただくために、地元のケーブルテレビで４回にわたり放映したほか、当日の資料や動画を市のホームページに掲載し、市民の皆様にいつでもごらんいただけるような体制をとっております。どうか御理解を賜りたいと存じます。
　次に、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「ＳＰＥＥＤＩ」の活用についてでございます。
　このＳＰＥＥＤＩについての市の考え方をお答え申し上げます。
　原子力災害対策指針がその方針として示しておりますように、緊急時における避難や一時移転等の防護措置の判断に当たっては、ＳＰＥＥＤＩによる計算結果は現在の計画では使用しないこととなっております。これは、福島第一原子力発電所事故の教訓として、原子力災害発生時にいつ、どの程度の放出があるか等を確実に把握すること、また気象予測の持つ不確かさ、これらを排除することがいずれも不可能であるということから、ＳＰＥＥＤＩによる計算結果に頼ることはかえって実情にそぐわない事態となることが想定されるということでございます。そのため、原子力災害対策指針では、施設の状況に応じて緊急事態の区分を決定して予防的防護措置を実行するとともに、放射性物質の放出後の緊急時における避難や一時移転等の緊急または早期の防護措置の判断は実測値等に基づくこととしておりまして、この方針に従いまして、現在実効性のある緊急時モニタリングの体制整備など測定体制の充実強化を図っているところでございます。
　大洲市におきましても、愛媛県の事業といたしまして、今年度中に21基の通信機能つきモニタリングポストを設置するよう現在準備を進めているところであります。これにより、従来の４基と合わせて、大洲市内に25基でのモニタリングが可能となり、精度の高い測定ができるものと考えております。
　次に、老人ホームの入所者の皆さんや病院に入院されている患者さんの避難についてお答えを申し上げます。
　社会福祉施設や病院におきましては、福祉サービスや医療の維持の方法などを含めた避難計画を策定することになっており、本市の福祉施設と医療機関を含めたＵＰＺ圏内全施設におきましては、平成26年11月に計画策定作業を終え、愛媛県へ施設ごとの計画書の提出を完了しております。先日、９月４日には、愛媛県主催により社会福祉施設と医療機関の職員を対象に原子力災害避難対策研修会が開催をされました。翌５日の新聞には、あるデイサービスセンターの職員が避難計画は実効性のあるものになっていると思ったとの記事も掲載されておりましたが、このような研修を通して実効性が高まるものと考えております。今後、計画が形骸化したものにならないよう、避難時の県によるバスの配車などを含め、実効性がより高まりますようさらなる充実と避難実施体制の強化が求められますので、引き続き愛媛県及び関係機関との連携を強化し、必要な情報の提供や計画の修正などにつきまして協力、支援をしてまいりたいと考えております。
　松山市への避難につきましては、ひとまず愛媛県総合運動公園に設置する避難経由所に向かっていただき、そこで松山市内のどの避難所に行っていただくかを割り振りすることとしております。愛媛県立の施設を中心に17の受け入れ可能な施設を準備しておりまして、17施設の受け入れ可能人数は、大洲市の避難住民全員が収容可能である３万6,970人となっております。
　最後に、同意権を認めてもらうべきとの御質問でございます。愛媛県及び伊方町は、四国電力と安全協定を結んでおりまして、その９条で四国電力が原子炉、放射性固体廃棄物貯蔵庫、冷却水取排水施設等発電所の主要な施設を設置し、変更し、または廃止するような場合は愛媛県と伊方町に協議し、その了解を得なければならないとなっております。大洲市は愛媛県及び四国電力と伊方原子力発電所周辺の安全確保等に関する覚書を結んでおりますが、安全協定の９条事項が発生した場合、愛媛県からの事象について通知があることとなっており、大洲市の了解は求められておりません。
　しかしながら、従来から申し上げておりますように、伊方発電所から30キロ圏内に人口の９割が住んでいる大洲市でありますので、私は知事に対し意見や要望をしっかり伝えなければならないと考えております。そして、知事には、周辺自治体の声を真摯に受けとめ、総合的に判断していただけるというふうに考えております。そのような考え方でございますので、特に大洲市が同意権を求めるということは、私は考えておりません。
　以上、お答えとさせていただきます。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　御答弁ありがとうございます。
　まず、住民説明会についてですが、確かに国等からそういう説明はあったんですけれども、本当に住民の考えている、持っている意見が言える説明会、討論会ではなかったんです。マスメディアで見れるとか、そういう状況であるというふうに言われましたけれども、実際は住民の声を聞いてほしい、そういう意見聴取ができるような場が欲しいと市民は願っているんではないかというふうに思っております。
　また、先ほど質問したんですけど、公開討論会をすべきなのではないでしょうかというふうなことも質問はしたんですけれども、それについてはちょっとお答えなかったんですが、公開討論会もしくはそういう一般市民を公募した説明会、これが本当に住民の声を聞く場ではなかろうかと、そしてそれによって市長が判断をされる場ではないかと私は思うんですけれども、いかがでしょうか。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
○清水裕市長　実は原子力発電、先日の説明会でもそうでありましたが、非常に技術的に高度な説明だろうというふうに思っております。なかなか全ての方にその技術論自体をわかっていただくということも非常に難しい、ただそれを簡単に読み解けるような方法、そういうものはこれからも探していかなければいけないというふうに考えております。
　また、それぞれの住民の方々が不安な声を持たれておる。私もずっと各地域で地区の懇談会、市政の懇談会等に回ったときでも不安の声が聞かれております。それは原子力自体を全て理解するのは非常に難しい。けれども、国も含めて全体がしっかりとその危険性を考えた上で、できる限りの住民の方々が被害を受けないようなことを行政も含めてやってもらえるのか、そういうふうなものの不安感だろうと思っております。そういうふうなものを捉えまして、大洲市、特に市といたしましてはなかなか技術的なものをとやかく言うことは難しいんですが、きっちりとした形でその避難体制、そういうものをつくれるかどうか、そういうことをさらに今後とも、もうこれで一度計画ができたら終わりということではなく、皆さん方が安心して暮らせるような地域づくりのためにも、そういう避難体制につきましては十分納得していただけるような形にしていきたいというふうに考えております。
　また、公開討論会につきましては、それぞれの考え方、さまざまなものがあるわけでございますが、先ほども申し上げましたように非常に専門的なものでありますので、特に公開討論会につきましては私は必要はないというふうに思っておるところでございます。
　以上、再質問に対するお答えとさせていただきます。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　そういう説明会なり公開討論会は必要ないというふうなお答えだったように思いますけれども、さきの説明会は国や四国電力のアリバイづくりのための説明会であったような気がいたします。住民の声が聞きたくないのかなというふうな思いなんですけれども、本当に住民の声を聞きたいならば、市民に対する説明会はぜひともすべきだと考えて、その中で、もちろん専門的なことは余りわからないかもしれないけれども、あのような４年半前に起こった福島の原発事故を見て、やはり万が一ということもあるんだと、みんなそれを心配してると思うんです。だから、専門性どうこうではなくって、住民がそれだけ不安を持っている以上は説明会をするなり市民の声をもっと聞く場が必要じゃないんかと私は思うんですけれども、御答弁お願いいたします。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
○清水裕市長　確かに市民の方々の声を直接聞くというのは非常に重要なことであろうと思っております。今、四国電力では20キロということで、その範囲が適切なのかどうかという議論はあると思いますが、そういう方たちには戸別訪問をされてそれぞれ説明をされておる。そして、もちろん20キロという実は線引きがいいのかどうかということもありますので、またそれ以外のところでも自治会単位や、特にそういう説明を受けたいというところには、その要望に応じて積極的にまた説明をしていただいておるというふうに伺っております。そういうふうな地道なことも含めまして、ある程度のその住民の声を聞くという対応はやられておる、それは電力事業者もやられておるという認識でおります。
　以上、お答えとさせていただきます。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　四国電力もそういう住民の声を聞くということではなくて、私は市長として市民の声を聞いていただきたいということを言っているんですけれども、余り申してももう答えが出ないようなので、次というか、老人ホーム、病院の入院患者の避難についてのことも再質問させていただきますけれども、先ほど避難計画の実効性があるというふうに言われましたけれども、保団連という組織が調査したところによりますと、そういう避難計画を出した病院、何割かちょっと忘れましたけど、３割か４割だったと思いますけれども、実効性はないというふうに答えております。そこら辺のことはどうお考えでしょうか。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
○清水裕市長　老人ホームやそれから病院につきまして、その入所されている方、それから入院されてる方、その状況に応じましてどういう形で動いていただけるのか、どこまでのケアができるのか、また次のところでケアをしていただけるような体制をどうとれるのか、非常に難しい問題があるというのは認識しております。ただ、難しいからといってそれを置き去りにするのではなく、同じような状況であるという一つの仮定のもとに、どういうところであればこういうことが対応できるのかということをマッチング、松山のほうでも受け入れ可能なところを調べていただきまして、それをマッチングしてやっていく、特に運搬手段だとかその患者さんや入所者の状況が恐らく日々変化するんだろうというふうに思っております。そのときに、できるだけ適切な対応をどうすればできるのか、これからもまだ難しい問題は続いていくと思っておりますが、ただそういうものをできるだけ皆さんが安心してやれるように、そして受け入れ側もこういう場所で受け入れますよということをきっちりと出していただいたわけでありますので、そこでのマッチング、どういう情報交換が必要であるのか、そういうことをさらに詰めて、その安全・安心ということ、避難のときの安心感を入所されてる方、また入院されてる方にも高めていく必要があるというふうに思っております。そういうふうな面からも、今回計画ができたからそれで終わりということではなく、さまざまなことも可能性として考えた上でそういうことができるようにということを思っております。
　また、特に避難弱者の方々が広域に避難するようになるというのは、恐らく原子力災害だけの話ではなく、ほかにも可能性というのは出てくるわけでございます。そういうときに、こういう広域的な避難というものをきっちりと議論し、そしてデータベース化していくということが、その他の災害のときの一助にもなるのではないか、そういうことも全部含めまして、市といたしましてはそういう計画の熟度自体を上げていくことはこれからも取り組んでいかなければいけない。もちろん100点満点で全てそれで終わるというものとは考えておりませんが、さらにその熟度を高めていくように進めながらやっていきたいというふうに考えております。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　その計画が実効性を持てるように、市としての今後努力を続けていただきたいと思っております。
　同意権に関してですけれども、大洲市ＵＰＺ30キロ圏内であり、地元と言っても過言ではないと思うんですけれども、確かに四国電力や県と覚書を結んでおられるかもしれないけれども、その覚書がどれほどのものかという不安はあります。大洲市の了解を求めていない、求めてほしくないということで同意権は認めてもらわなくてもよいというお考えなんでしょうか、お聞かせ願います。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
○清水裕市長　私どもの大洲市はＵＰＺ圏内で９割の方が生活をされております。そういう意味からも、今回さまざまな避難計画も立てましたし、原子力災害の事故が起こった場合には非常に大きな影響を受けるというふうに思っております。
　そういう中で、大洲市の意見というのは十分聞いていただかなければいけないというふうな思いを持ち、ＵＰＺ圏の市長さん、町長さんとともに実は先日、県知事にその旨の申し入れをしたところでございます。そういうことの中で、このＵＰＺというのは避難計画も立てなければいけない、もしもの場合は影響を受ける可能性があるということが公式に言われておりますので、そこの地域をあずかる現場の責任者として、この地域が将来きっちりとした形で、今地方創生の議論が出ておりますが、活力を持ってやっていけるような、そういう未来が見通せるような対策というのは当然国や県も考えていただきたい、そういう思いもございます。それらのことをきっちりと県知事には伝え、そして先ほど申しました同意というのは地元である愛媛県伊方町、この同意といいますのは、逆に言いますと拒否権だろうと思っております。そういうものにつきましては地元で行われ、そして周りの意見を聞きますと知事も言われております。それに対して、しっかりと知事に大洲市の私の考え方であり、そして議会の考え方であり、また市民のさまざまな御意見、こういうものを伝えていきたいというふうに考えております。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　またこれも私は本当に地元であるから同意権を認めてもらうべきだということを言うんですけれど、明確なそれお答えも出ないようなので、次の質問に入ります。
　ＡＥＤについてでございます。
　平成16年から医療従事者以外にも使用が可能となった自動体外式除細動器、いわゆるＡＥＤでありますが、心肺停止状態の人に電気ショックを与え救命するものであることは周知のことと思います。この販売台数は、昨年末の累計で約63万6,000台に上がったことが厚労省の調査でわかりました。ただ、実際に使われた割合は低く、今後は市民による活用に向け、設置場所の周知や使用方法の啓発が一層求められると思います。大洲市では実際に使われた事例はあるのか、お伺いをいたします。
　また、設置から年数が経過して、定期的な交換が必要なパッドやバッテリーがあると思いますが、その管理体制はどのようになっており、年間どれくらいの経費が必要か、また今後設置箇所をふやしていくのかをお伺いをいたします。
○松田眞総務部長　議長
○向井敏憲議長　松田総務部長
〔松田眞総務部長　登壇〕
○松田眞総務部長　それでは、ＡＥＤについてお答えを申し上げます。
　ＡＥＤにつきましては、平成18年度に策定した設置計画に基づき市内公共施設に整備を行っており、現在141台を整備している状況でございます。
　ＡＥＤの使用事例につきましては、大洲消防署のデータによりますと、平成18年に総合体育館、20年に河辺地区、24年にオズの湯、25年に徳森公園において４件使用実績があり、３名の方の命を取りとめることができたという状況でございます。
　いざというときに救える命を救うためには、ハード面の整備だけでなく、市民の皆様がＡＥＤの取り扱いを含む心肺蘇生法などの基本的技能を身につけていただく必要があります。そのため、各自主防災組織等においてもＡＥＤ講座の受講を積極的に推進していただいているところでございます。今後とも、設置マップやＡＥＤを用いた心肺蘇生法等の講習会開催等の情報を市及び大洲地区広域消防事務組合ホームページにより周知に努めてまいりたいと考えております。
　次に、管理体制でございます。
　ＡＥＤ機器本体の使用可能状態表示や消耗品の有効期限等を日ごろから点検、維持管理は各施設で実施しております。また、パッドは２年間、バッテリーは４年間で定期的に更新を実施しております。
　今後は、ＡＥＤメーカーによる機器本体の状態を集中管理するシステムを活用し、ふだん無人の施設等においてバッテリー切れや消耗品の有効期限切れが発生することのないよう、エラー発生時にはメールにて知らせるという機能を持つ製品が発売されており、いざというときにＡＥＤが使用できないといったことが起こらないよう、更新の際にはこれらの製品を整備してまいりたいと考えております。
　また、順次設置を進めてまいりましたＡＥＤ本体が耐用年数を迎えるため、本年３月に更新計画を策定し、今年度は25台を更新する予定でございます。
　次に、経費でございます。
　本体更新に係る費用が１台当たり約24万円、また２年に１度パッド交換約１万4,000円、４年に１度バッテリー交換約４万円が必要となり、全てのＡＥＤを管理していくためには、平均して年間600万円程度が必要となっております。現在は商業施設など一般施設での設置が増加しているとの報道もされておりますので、今後は費用対効果を考慮しながら、人命を守る機器として適正な設置及び更新に努めてまいりたいと考えております。
　以上、お答えとさせていただきます。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　御答弁ありがとうございます。そのようにまたよろしくお願いいたします。
　次に、地球温暖化防止についてでございます。
　近年、各地で集中豪雨などの自然災害が多発しています。先週は東日本で記録的な豪雨が続き、甚大な被害をもたらしました。また、昨年８月には広島で地すべりを起こし、多数の犠牲者を出しました。２年前の伊豆大島では24時間で800ミリ以上の集中豪雨があり、島民が避難する土砂災害が起こっています。このところ、大洲では幸いにもこのような大雨や洪水はありませんが、ニュースを聞くたびに大洲がこのような豪雨に見舞われたらと恐怖を覚えずにはいられません。
　このような異常気象は、地球温暖化による海面温度の上昇が原因だと考えられます。実際、昨年の地球全体の平均気温は過去最高と報じられています。地球温暖化防止のために私たち市民にできることは、節電などの省エネや燃やすごみを減らすことです。大洲市では環境センターで燃やすごみが人口減少と比べどれだけ減っているのか、お知らせください。過去５年間の統計をお示しください。
　また、燃やすごみの成分を調べるごみ質分析が年４回行われていますが、どのような傾向が見られますか。その結果を分析することによって、どうすれば燃やすごみを減らせるか、対策づくりの参考になるのではないでしょうか。このことに対してどうお考えでしょうか。
　節電については、市役所内では昼時間の消灯などその取り組みは理解できますが、病院やほかの公共施設における節電対策は十分と言えるのでしょうか。その取り組みについてお知らせ願います。
　次は、資源ごみについてお尋ねします。
　缶、瓶、ペットボトル、発泡スチロール、古紙類など資源ごみの過去５年間の収集量についてお知らせください。これらの資源ごみは必ずしも減ったほうがよいとは言えませんが、５年間の経年変化についてどんなことが読み取れるでしょうか。また、廃プラスチック、例えば農業用ビニールハウスや漁網の使えなくなったものは再利用することで再生燃料になるプラントがありますが、大洲市としてはこれらを収集し、再利用する考えはないのか、お伺いをいたします。
○久保正人市民生活課長　議長
○向井敏憲議長　久保市民生活課長
〔久保正人市民生活課長　登壇〕
○久保正人市民生活課長　二宮議員さん御質問のうち、地球温暖化防止についてお答えをいたします。
　まず、環境センターで燃やすごみが人口減少に伴いどのくらい減少しているかという御質問でございますが、環境センターの対象人口は、平成21年度から25年度までの過去５年間で約3.9％減少しております。一方、環境センターで焼却したごみの量は、同じく過去５年間で約2.8％減少をしております。
　次に、燃やすごみの成分を調べるごみ質分析結果がどのような傾向になっているかという御質問でございますが、ごみ質分析は環境センターが環境省の通達に基づき実施するもので、焼却施設の管理などのため、年４回行っております。平成21年度から25年度までの５年間の状況でございますが、年度によってばらつきがあるものの、紙類、布類がおおむね５割前後を占めております。次いで、ビニール、合成樹脂、ゴム、皮革類、皮類でございますが、これらが２割余り、そのほか残飯などの厨芥類は２割から１割前後となっております。
　次に、ごみ質分析結果をもとに燃やすごみを減らす対策はどのようなことが上げられるかという御質問でございますが、全体の５割前後を占めております紙類、布類の中には資源ごみとしてリサイクルできるものが含まれている可能性がございます。資源ごみとしてリサイクルできる紙類、布類を徹底分別することで、燃やすごみのさらなる減量化につながるものと考えております。
　次に、病院や他の施設における節電対策の取り組み状況についてでございますが、当市の節電対策といたしましては、大洲市節電対策連絡会議で決定いたしました空調機器の温度設定や不要な照明の消灯、間引き、ノー残業デーなどの取り組みを全施設において徹底して行っているところでございます。市立大洲病院では、病院節電行動計画を作成し、空調設備は適切な温度設定と不要な空調の停止などの管理を行い、また照明関係におきましては、平成25年度から26年度にかけて従来型蛍光灯を高効率蛍光灯に交換し、蛍光灯に伴う使用電力量について約30％から40％の削減を図ることができました。
　なお、当市では、平成25年度に策定いたしました大洲市地球温暖化対策実行計画におきまして、平成29年度末の温室効果ガス削減目標を３％と定めて取り組んでおります。平成26年度末の電気、灯油等の使用に伴う排出量は、基準年度であります平成24年度の約４％減となっておりますが、今後も引き続き全施設で節電に取り組んでまいりたいと考えております。
　次に、缶、瓶、ペットボトルなどの資源ごみの過去５年間の収集量の経年変化についてお答えをいたします。
　本市における資源ごみの収集量は、過去５年間で約14％減少をしております。これは、人口減少によることが大きな原因の一つと考えられます。
　なお、ごみの総排出量に対する資源ごみの割合は、過去５年間９％から10％とほぼ横ばいの状況であります。
　最後に、廃プラスチックの再利用についてお答えをいたします。
　廃棄物の処理及び清掃に関する法律では、一般家庭から排出される廃プラスチックは一般廃棄物、また農業用廃プラスチックは産業廃棄物に定義されており、排出者である農業者がみずからの責任において適正に処理することが義務づけられております。このようなことから、大洲市では愛媛たいき農業協同組合を初めとする関係機関により組織されました大洲喜多地区農業用廃プラスチック適正処理推進委員会において、１年に１回、農業者から排出されました農業用廃プラスチックの回収を行っております。市としましては、その経費の一部を助成し、農業用廃プラスチックの適正な処理の推進と資源の回収及びリサイクルに対する啓発を進めているところでございます。
　なお、回収しました農業用廃プラスチックにつきましては、専門業者から再処理・加工業者へ送られ、再生原料や固形燃料等へのリサイクル原料として利用されております。
　また、漁網につきましては、漁業者から排出される産業廃棄物となっておりますので、廃棄物処理の専門業者へ処理を依頼されておりまして、リサイクル処理は行われておりません。これらの再生利用につきましては、今後関係者が一体となって取り組んでいく必要があると考えております。
　また、一般家庭から排出されます廃プラスチックを再利用するためには、現在の分別方法を変更しなければなりません。分別方法を変更するとなりますと、新たに収集運搬費や専用のストック場及びその管理費用も必要となります。そうなりますと、市民の皆様には分別方法の変更によるさらなる御負担をおかけすることになります。
　しかしながら、議員さん御指摘のとおり、地球温暖化防止等の環境問題は大洲市のみならず地球全体のこととして大変重要でありますので、今後も市民の皆様の御意見をお聞きしながら、また関係機関とも連携をとりながら検討してまいりたいと考えております。今後とも、議員各位並びに市民の皆様の御理解、御協力をお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　御答弁ありがとうございます。
　ちょっと２点ばかし再質問させていただきたいんですけれども、まず１点、節電の取り組みについてですが、空調の温度設定などで節電に取り組んでいるっていうことだったんですけれども、この市役所でもそうですけれども、サーモスタットがないためにつきっ放しなんですね。それで、細かい温度調整もできない。市役所だけじゃなくって、総合体育館とか、そういう施設も何カ所かあるんですけれども、そういうところももうちょっと細かく見れば節電ができるような対策もできるんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○久保正人市民生活課長　議長
○向井敏憲議長　久保市民生活課長
○久保正人市民生活課長　ただいま御質問ありました点なのですが、所管課のほうとまたいろいろと相談しながら、一番よりよい方法で取り組んでいきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　廃プラスチックの再利用についてですが、産廃用の廃棄物、廃プラスチックは大洲市としては補助をするだけで直接集めないんだよというふうなお答えだったと思うんですけれども、例えばそういうものを大洲市がやっぱり主体となって集め、いわゆるごみは宝だという意識を持ってやれば大洲市ももうけるんじゃないかなと、企業感覚を持ってもうける努力も必要じゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○久保正人市民生活課長　議長
○向井敏憲議長　久保市民生活課長
○久保正人市民生活課長　産廃につきましては、今農業用廃プラスチックのようなやり方があったと思うのですが、一応いろんな関係団体と協力し合って、生産者のほう、農業者のほうの責任が一番重要ということになっておりますので、そこら辺はいろいろとまた漁業者に関してもいろんな漁協とか、それから漁業者、それから市、そこら辺が協議をしながら進めていきたいと思っております。
　それから、一般廃棄物につきましては、先ほど御説明しましたように、いろんな経費がかかってくるものなども生じてきますので、そこら辺は市民の皆様の御意見を聞きながら進めていきたいと考えております。よろしくお願いします。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　それでは、次に行きます。
　地域包括支援センターについてでございますが、地域包括支援センターは介護保険法で定められた地域住民の保健・福祉・医療の向上、虐待防止、介護予防マネジメントなどを総合的に行う機関であるが、大洲市としては地域にあるさまざまな社会資源を使って、高齢者の生活を総合的に支えていくための拠点として、平成19年４月から設置しました。ここでは、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーの専門職員が、チームとして介護予防に関するマネジメントを初めとする高齢者への総合的な支援を行います。地域包括支援センターの事業の内容に対する市民の認識は、問い合わせや相談件数等の状況によっても図ることができると思うが、同センターに対する市民からの相談状況や事業内容についての問い合わせ状況はどうかをお聞かせください。
　市町村が設置主体となり事業が進められてきた地域包括支援センターは、現在市内大洲、長浜、肱川の３カ所ですが、まだまだ市民の身近に感じられるとは思いません。今後も高齢者がさらに増加していくことが見込まれますが、同センターを増設する考えはあるのかをお尋ねいたします。
　地域包括ケアシステムについて、地域包括支援センターはどのような役割を担うのか、また同システムの構築に当たってどのようにして医療、介護、予防、住まい、生活支援などを切れ目なく提供していくのか、その取り組み状況についてお答え願います。
○向井敏憲議長　これより答弁を求めます。
○岡村清利市民福祉部長　議長
○向井敏憲議長　岡村市民福祉部長
〔岡村清利市民福祉部長　登壇〕
○岡村清利市民福祉部長　二宮議員の御質問にお答えをいたします。
　まず、相談状況や事業内容についてでございますが、大洲市地域包括支援センターでは、現在各種相談業務、要支援認定者の介護予防プランに係る各種業務を行っておりますが、地域包括支援センター及びサブセンターへ寄せられる相談件数は年間約2,000件となっており、その内容は、介護サービスに関することが約４割、認知症に関することが約１割で、残りの５割が一般的な問い合わせ、金銭管理、高齢者虐待などとなっております。
　最近では、公共料金の滞納、火の不始末に対する不安、ごみ屋敷状態となった場合の不衛生状況、さらには被害妄想などの認知症が疑われる内容の相談もふえていることから、認知症を早期に発見するための取り組みや病気を理解してもらうための啓発活動も行っております。
　高齢者虐待や金銭問題等の相談に関しては、１件当たりの対応に時間がかかるものや、高齢者以外の方から相談を受けるケースも増加しております。このような相談については、家族全体の支援を要するケースが多いため、対応については市の関係部署と情報を共有し、事例によっては八幡浜保健所や警察署及び精神科医などとの連携を図りながら、相談者及び家族の支援を専門的、継続的に行っております。さらに、金銭管理等に係る問題解決が困難である場合には、成年後見制度の活用を促進するなど、専門的な支援につなげ、高齢者が安心して生活することができるよう努めているところでございます。
　次に、センターの増設についてお答えをいたします。
　大洲市における高齢者人口は年々増加傾向となっており、あわせて地域包括支援センターにおける担当業務も増加しておりますが、職員の増員及びサブセンター間での調整等により対応をしております。現在大洲市では、地域包括支援センター及びサブセンター以外にも市内４カ所の在宅介護支援センターに高齢者に対する相談窓口を設けるとともに、独居高齢者や高齢者夫婦のみの世帯を中心に訪問による実態把握調査を行い、生活面や病気、介護に関する相談等について早期に対応ができるよう努めているところでございます。
　センターの増設につきましては、現段階では予定しておりませんが、議員さん御指摘のとおり、今後高齢者人口及び要支援認定者数の増加に伴い業務量がふえることが見込まれますので、必要に応じて職員の増員などの対応を検討してまいりたいと考えております。
　次に、地域包括ケアシステムにおけるセンターの役割についてお答えいたします。
　団塊の世代が75歳を迎える2025年に向け、高齢者ができる限り住みなれた地域や家庭で自分らしく安心して生活できるように、地域のさまざまな資源を総合的に活用できる仕組みづくり、いわゆる地域包括ケアシステムの構築が求められております。平成27年度施行の介護保険法の改正により、地域包括支援センターは地域ケア会議の開催主体となるとともに、介護予防の推進や今後新たに在宅医療、介護連携の推進、生活支援体制整備、認知症総合支援事業の３つの重点事業を推進していく役割が求められております。
　現在、大洲市地域包括支援センターでは、市民の皆様からの相談事に対して、保健センター、社会福祉協議会、居宅介護支援事業所、医療機関の相談員、民生委員などの多様な分野の方とケア会議を実施し、解決を図っております。さらに、このようなケア会議をもとに大洲市としての地域の課題を拾い上げ、高齢者が生活しやすい地域となるよう、資源の発掘や活用しやすいシステムづくりを検討しているところでございます。また、生活支援サービス等の充実、地域で支えていくための多様で効果的な体制づくりを構築するため、関係機関と協議を行っているところでございます。
　今後におきましても、高齢者の皆様が住みなれた地域で安心して生活していただけるように、地域包括支援センターを中心として、医師会や関係機関等と連携強化を図りながら業務を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
　以上、お答えとさせていただきます。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　地球温暖化防止について言えば、冷房をとめていただき、ありがとうございます、そういうことじゃないんでしょうけれども。１点、センターの増設についてですが、単純に考えて肱川に１つ、長浜に１つ、この旧大洲市内、人口割にすると同じ１カ所というのもちょっとどうなのかなというふうに思うんですけれども、そこら辺の対応はそれで大丈夫なんでしょうか、お願いします。
○岡村清利市民福祉部長　議長
○向井敏憲議長　岡村市民福祉部長
○岡村清利市民福祉部長　先ほどもお答えいたしましたように、サブセンター以外にブランチを４カ所委託をしております。その４カ所につきましては、大洲市社会福祉協議会ほか市内の４カ所でございまして、それぞれ東地区、中央地区、西地区というふうに割り当てまして、同じぐらいの件数に割り振っております。ですから、今の状態である程度は対応できるということを考えております。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　わかりました。ありがとうございます。
　それでは次に、教育行政についてお伺いをいたします。
　本年４月より地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律が施行されました。この改正法は、地方教育行政における責任の明確化や迅速な危機管理体制の構築といったこととともに市長との連携強化を図ることとしており、教育委員長と教育長を一本化した新教育長について任免権を市長が持つこと、市長が招集する総合教育会議を設置すること、教育に関する大綱を市長が定めることなどが改正内容であると認識しております。これらの教育委員会制度の改革により、市長と教育委員会の連携が一層図られることと期待しているところです。
　新教育長の設置につきましては、現教育長の任期が満了した時点で新制度に移行するという経過措置が設けられているため、本市での新制度移行はしばらく後になるかと思いますが、どのように進めていくのか、お考えを伺います。
　教育委員会制度の改革について、市長と教育委員会との連携強化をどのように図るかもお伺いをいたします。
　総合教育会議とは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第１条の４の規定に基づき市長が設置するもので、市長と教育委員会という対等な執行機関同士の協議及び調整の場という位置づけになっています。協議、調整すべき事項として、教育に関する大綱の制定、教育を行うための諸条件の整備、その他の地域の実情に応じた教育、学術及び文化の振興を図るため重点的に講ずべき施策、児童・生徒等の生命または身体に現に被害が生じ、またはまさに被害が生ずるおそれがあると見込まれる場合等の緊急の場合に講ずべき措置がありますが、特にいじめ事件などが生じた場合には、まず常勤の教育長が第一義的な責任者として迅速に対応することとなり、また教育長の判断により教育委員への迅速な情報提供や教育委員会会議の招集が可能になります。
　そこで、お伺いをしますが、全国でいじめによる自殺等があり、この問題は根深いものがあると思います。岩手県矢巾町で７月５日、中学２年の男子生徒がいじめを苦に自殺したと見られる問題で、生徒がいじめを訴え、自殺をほのめかしていたにもかかわらず、担任教諭が特に対応していなかったとして批判する声も上がっています。いじめ認知件数についての調査は、文科省が毎年度実施している問題行動調査の一環として実施していますが、各地の教育委員会が回答を終えていたいじめ認知件数などについての調査をやり直すように通知しました。報告件数が少ない学校はおかしいと思われ、逆に多い学校はちゃんと調べているとの考えによるものだそうです。いじめの防止等は全ての学校、教職員がみずからの問題として切実に受けとめ、徹底して取り組むべき重要な課題であります。
　また、いじめを含め児童・生徒のさまざまな問題行動等への対応については、早期発見、早期対応を旨とした対応の充実を図る必要があり、関係機関との連携を図りつつ、問題を抱える児童・生徒一人一人に応じた指導、支援を積極的に進めていく必要があります。大洲市としてはどのようにいじめに対応するのか、いじめの件数はどうなのか、再調査した後はどうであったのか、お知らせ願います。
　今日のいじめは深刻な人権侵害であり、暴力です。子供たちの安全と人権を保障するための法的整備は必要なことです。人権侵害と暴力性を明確にしたいじめの定義、子供がいじめられず、安全に生きる権利、学校・行政の安全配慮義務、行政への条件整備の義務づけ、被害者と家族の知る権利などがよく検討され、明確にされる必要があります。そこで、いじめ防止に関する条例化については御検討いただけないか、お伺いをいたします。
　不登校についてもお伺いしますが、離婚、病気、子供の問題行動、不登校など深刻な課題を抱えた家庭に対し、学校からは難しい支援の手を差し伸べる仕組みとして、元教員や児童・民生委員などが家庭を訪問して家庭教育を支援する訪問型家庭教育支援チームの導入を促そうと文科省は議論を始めたそうであります。今までにこの事業に取り組んでいる自治体では、長期欠席の児童・生徒が減るなどの成果があったそうです。経費は国が３分の１を補助し、残りを県と市が半分ずつ負担するそうです。大洲市としてもこれを導入してはどうかと思いますが、お考えをお聞かせ願います。
　当市の不登校の現状もお知らせ願います。
　次世代を担う子供たちに対する学校教育についてですが、子供たちに将来の創生の担い手となってもらうためには、地域に対する愛着を持って、地域のために何ができるのか、みずから考え、実行に移す力を育むことが必要であると考えます。地方の創生には時間がかかります。また、東日本大震災を初め異常気象など想定外の災害が頻繁に起こる中、いつ起こるかわからない巨大地震、頻発する気象災害に対して命を守ることも重要であります。現在、国、地方を取り巻く課題に対し、将来対応できるような力を育んでいくような学校教育が求められていると感じています。
　そこで、地域への愛着と誇りを持つことを促す教育について、防災教育について、災害からみずからの命を守るために状況を的確に判断し、主体的に行動する態度を育成することが重要であると考えますが、大洲市の教育現状と今後の取り組みの方向性についてお伺いをいたします。
○向井敏憲議長　これより答弁を求めます。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
〔清水裕市長　登壇〕
○清水裕市長　ただいまの質問の教育行政のうち、私からは新教育長の設置及び教育委員会との連携強化についてお答えを申し上げます。
　新教育長の設置につきましては、経過措置が設けられておりまして、本年４月１日において在職中の教育長は教育委員としての任期満了まで、またはみずから退任するまで、旧制度の教育長として在職することとされております。新教育長の任期は３年で、市議会の同意を得て市長が任命することとなっており、特別職の身分のみを有し、教育委員会の会務を総理し、教育委員会を代表することとなっております。
　なお、教育委員長につきましては、旧制度の教育長の任期満了または退任の時点で委員長としては失職しますが、委員としての任期が残っている場合は委員として在職することとなっております。大洲市では、現在の教育長の教育委員としての任期満了の日である平成29年２月28日までに、市議会におきまして新教育長の任命議案を提案し、御同意を賜りましたら、平成29年３月１日から新制度に移行する予定としており、教育委員会は新教育長と任期４年の４人の教育委員で組織することとなります。
　次に、教育委員会との連携強化についてでございますが、首長と教育委員会で構成する総合教育会議の設置が義務づけられたことから、本年５月25日に最初の会議を開催し、会議の運営方法を初め教育に関する大綱策定の基本的な考え方や緊急時における対応、今年度の主要施策について協議、調整や意見交換を行ったところでございます。
　本市では、教育委員会において教育行政を運営していくに当たり、これまでも教育の政治的中立性を確保した上で、連携を図りながら必要な施策を進めてきたところでございますが、定期的に教育委員会の皆さんと協議や意見交換をする機会が設けられたことは、教育行政における責任体制の明確化や迅速な危機管理体制の構築などを図る上において、非常に意義があるものと考えております。総合教育会議におきましては、協議、調整すべき事項が法律に規定されております一方、自由な意見の交換の場として活用していくことも想定をしております。さらに、保育と幼児教育のあり方や総合的な放課後対策を初め観光資源としての文化財の活用、災害発生時の対応など、教育委員会と連携し進めていかなければいけない事業も数多くございます。今後、総合教育会議における協議や意見を踏まえ、サービスを受ける側の立場にも立った施策の展開や事務の調整を進めながら、子ども・子育て支援などの市民サービスの向上や教育、学術、文化の振興に向けてさらなる連携強化を図ってまいりたいと考えております。
　その他の質問につきましては、教育長の答弁とさせていただきます。
○二宮隆久教育長　議長
○向井敏憲議長　二宮教育長
〔二宮隆久教育長　登壇〕
○二宮隆久教育長　私からは、二宮議員御質問の教育行政のうち、いじめの現状と対応について、いじめ防止に関する条例化について、不登校について、及び教育現状と防災教育についての４点についてお答えをさせていただきます。
　まず、大洲市のいじめへの対応でございますが、大洲市ではいじめ防止対策推進法及び愛媛県いじめの防止等のための基本的な方針を受けまして、平成27年３月11日に大洲市いじめの防止等のための基本的な方針を策定いたしました。この方針を踏まえ、いじめはどの子供にも、どの学校でも起こり得るという認識のもと、学校の教育活動全体を通じまして、全ての児童・生徒にいじめは決して許されないことの理解を促し、心の通う人間関係を構築する能力の素地を養うことに努めているところでございます。
　具体的に申し上げますと、市内全ての小・中学校でいじめ０の日やいじめ０強調週間を設定し、年間を通していじめ解消に向けた取り組みを充実させるとともに、児童会活動及び生徒会活動、委員会活動を活性化していじめの予防に努めるなど、各学校の実態等に応じた具体的な取り組みを推進しております。
　また、大洲市いじめ・不登校等対策協議会を設置し、いじめの状況を把握し、いじめの防止のための啓発活動や実践に取り組んでおります。
　さらに、今年度は市内各小・中学校の代表児童・生徒が一堂に会し、いじめ防止についての各校の実践を発表したり、今後の取り組みについての協議を行う子ども会議を計画しております。
　次に、いじめの件数でございますが、平成26年度の大洲市のいじめの実態調査によりますと、小学校での認知件数は15件、中学校での認知件数は18件となっています。文部科学省の依頼により市内の小・中学校で再調査をした結果、認知件数は17件増加いたしましたが、これは従来はいじめとして扱っていなかった小さなトラブルも被害者がいじめと感じたものは全ていじめと捉えるということで、深く掘り起こしたためと捉えております。今後は、小さないじめも見逃さずに掘り起こすことに努め、迅速な対応をすること、そして組織的な対応を図ることにより一層努めてまいります。
　次に、いじめ防止に関する条例化についてお答えいたします。
　議員御指摘のとおり、いじめは深刻な人権侵害であり、児童・生徒の心身の健全な発達に重大な影響を及ぼす深刻な問題であることは言うまでもありません。このことから、大洲市いじめの防止等のための基本的な方針に基づき、いじめの早期発見、早期対応、解決に向けて、学校、家庭、地域、関係機関が一体となって取り組んでおります。当面はこの基本方針で対応できるのではないかと考えておりまして、現在のところは条例の制定については考えておりません。教育委員会といたしましては、今後も関係機関と連携しながらいじめの防止に取り組んでまいりますので、御支援、御協力をよろしくお願いいたします。
　次に、不登校の現状について申し上げます。
　平成26年度の長期欠席に関する調査の結果では、本市の小学校の不登校児童の人数は８名、中学校の不登校生徒の人数は24名となっています。現在、大洲市におきましては、このような不登校の子供たちを受け入れるおおずふれあいスクールを開設し、在籍校への復帰を目指して一人一人の個に応じた学習や体験活動を行うとともに、生活体験等の場、心の居場所の提供などに努めているところであります。また、さきにも申し上げました大洲市いじめ・不登校等対策協議会では、不登校生の実態調査の研修、教職員や生徒を対象とした講演会などを実施し、不登校生の解消に向けて取り組んでいるところでございます。
　次に、議員御指摘の訪問型家庭教育支援チームについてでございますが、大洲市では家庭教育支援チームである大洲子育てサポートそよ風を、国、県の委託事業として平成20年度にスタートさせております。現在のスタッフといたしましては、元教員、臨床発達心理士、民生・児童委員、主任児童委員、保育士等10名で構成しております。このチームの活動といたしましては、市内の保育所、幼稚園、小・中学校の子供のある御家庭に毎月「そよ風通信」を発行して、子育てに関する情報提供を行うとともに、学習会や相談対応を行っております。
　年々相談件数がふえておりまして、平成26年度は200件を超えています。相談内容につきましては、不登校、発達障がい、いじめ、健康の問題など多種多様となってございます。また、相談対応の方法といたしましては、保護者から喜多小学校内に設置しております事務所に電話連絡をいただきまして、あらかじめ相談希望日時を決めた上で対応することとしておりまして、御家庭へ訪問したり、最寄りの公民館あるいはその他の公共施設での相談活動を行うなど、顔の見える相談に努めているところであります。当市では、既にこのような家庭教育支援チームを設置しております。国や県の依頼を受け、研究大会等での事例報告や発表も行っておりまして、今年度は10月に大分県で発表をさせていただくこととなっております。議員各位におかれましても、周知等について御協力を賜りますよう、どうかよろしくお願いをいたします。
　最後に、教育現状と防災教育について申し上げたいと存じます。
　まず、子供たちが地域への愛着と誇りを持てる教育についてでありますが、このことにつきましては、社会、道徳、総合的な学習の時間を中心に、家庭や地域社会との連携を深め、体験活動などを積極的に取り入れながら指導の充実を図っているところでございます。
　なお、今年度、安土桃山時代以降の大洲の歴史、文化、人物などをまとめた中学生版の大洲市歴史副読本の編さんに着手しているところであります。今年度中に完成予定としておりますので、各中学校に配布する予定としておりますが、今後はこの副読本を有効に活用させていただき、議員御指摘の地域への愛着と誇りを促す教育のより充実を図りたいと考えているところであります。
　次に、防災教育についてお答えいたします。
　このことにつきましては、各小・中学校及び幼稚園では、大洲市教育委員会が策定した大洲市学校防災マニュアルをもとにそれぞれの学校ごとの防災マニュアルを策定しております。マニュアルには、学校及び教職員の体制整備、地震発生時及び地震発生後の対応、その他の津波、洪水、原子力災害への対応、防災教育の充実や防災訓練等について記載しております。それをもとに、各小・中学校及び幼稚園では地震、火災、不審者、原子力災害等の発生時の避難訓練を計画的に実施しております。また、幼稚園と小学校の合同避難訓練、地震発生時を想定した保護者への引き渡し訓練を実施した学校もあり、学校や園の置かれている状況に基づいた防災教育への取り組みが一段と活発になってきているところであります。
　夏季休業中には、幼稚園、小・中学校の防災管理担当者及び市、地域の防災関係機関の関係者が一堂に会し、大洲市防災教育推進連絡協議会を開催いたしました。避難訓練の課題や災害発生時に他の学校、地域とどう連携するかなどの協議を行い、愛媛県の学校防災アドバイザーからも指導、助言をいただいております。
　今後も、園児及び児童・生徒の安全・安心を第一といたしまして、子供たちの防災意識の向上はもとより、家庭や地域が一体となってみずからが防災の担い手となるという意識を培う防災教育の充実に努めてまいりますので、より一層の御理解と御支援を賜りますようどうかよろしくお願いをいたします。
　以上、お答えとさせていただきます。
○13番二宮淳議員　議長
○向井敏憲議長　二宮淳議員
○13番二宮淳議員　御答弁ありがとうございます。
　豊かな心を持った子供たちの健全育成ということでまた今後よろしくお願いいたします。
　以上で私の質問を終わります。
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○向井敏憲議長　しばらく休憩いたします。
　午後１時から会議を開きます。
午後０時00分　休　憩
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午後１時00分　再　開
○向井敏憲議長　休憩前に引き続き会議を開きます。
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○向井敏憲議長　次に、弓達秀樹議員の発言を許します。
○１番弓達秀樹議員　議長
○向井敏憲議長　弓達秀樹議員
〔１番　弓達秀樹議員　登壇〕
○１番弓達秀樹議員　自由民主党・市民クラブの弓達秀樹でございます。議長の許可を得ましたので、通告に従い３件の質問をさせていただきます。理事者の皆様方にはどうぞ誠意ある御回答をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
　それでは、まず１点目といたしまして、山鳥坂ダム建設に伴います肱川流域住民への周知とダム建設現場周辺地域の環境整備についてお伺いいたします。
　国土交通省四国地方整備局の事業評価監視委員会が、７月31日、高松市で行われ、山鳥坂ダム建設事業についての再評価に係る対応方針案について監視委員から異議はなく、ダム事業を継続するとの方針を承認されました。対応方針を継続とされた理由として、山鳥坂ダム建設事業は平成25年１月に行われたダム方針に係る再評価時以降も事業の必要性は変わっておらず、今後においても計画的な進捗が見込まれることなどから、平成38年度の事業完成に向けて引き続き事業を継続することが妥当であるとの評価をされました。
　肱川総合河川整備事業については、地元選出の西田洋一県議会議員におかれましても、県議会６月定例会の一般質問において、山鳥坂ダム建設や鹿野川ダム改造の進捗状況と今後の見通しなどについて質問されました。県土木部長からの回答は、肱川の河川整備については、山鳥坂ダム建設、鹿野川ダム改造及び堤防整備を柱に国、県、市が協力して取り組んでおり、山鳥坂ダム建設においては平成30年代前半のダム本体工事着手に向け、設計に必要となる詳細な地質調査を実施するとともに、つけかえ道路の一部工区で工事に着手するなど、計画的に進めている。鹿野川ダム改造工事については、平成28年度の完成を目指し、トンネル洪水吐きや選択取水設備などの工事が佳境を迎えており、完成後は鹿野川ダムの洪水調節容量が約1.4倍となり、下流域における浸水被害が大幅に減少することが期待される。県としては、今後とも肱川の安全・安心の確保や清流復活のため、早期に整備が完了するよう、国に対し事業の推進を強く働きかけると答弁をいただいておりました。
　山鳥坂ダム建設、鹿野川ダム改造工事、国、県による堤防整備、この３つの今後10年、15年にわたる大きな事業によって肱川流域の治水安全度がより一層高まるのであれば、清流肱川の復活、そして大雨が降るたびに肱川の増水が不安になる流域住民にとっては大変ありがたいことで、早期着手、完成を望むところでございます。
　そこで、お伺いいたします。
　これほど莫大な国費を捻出していただき進められている山鳥坂ダム建設について、広報「大洲」などを利用して、市民の皆様に向けてもう少し丁寧にその必要性、進捗状況などを定期的に説明するべきではないでしょうか。我々は河川整備についてのさまざまな情報を得ておりますが、中心市街地住民の方に山鳥坂ダムについてお尋ねいたしますと、ダム建設が行われることさえ知らない方もいらっしゃいます。
　そしてもう一点、ダム建設予定地を抱える河辺地域住民の皆様方におかれましては、今後地域の存亡を危惧されておられるのではないでしょうか。山鳥坂ダム建設現場周辺もしくは河辺地区に将来にわたって人がふるさとを思い、より集う公園整備など、河辺地区に格段の御配慮を今からでも国や県に要望されるお考えはないでしょうか。理事者の御見解をお聞かせください。
　これから質問させていただきます２件につきましては、市民の方から直接私に寄せていただきました御意見を、私の考え方とともに提案、質問させていただきます。
　２点目といたしまして、四国霊場めぐり、お遍路さんへのお接待所についてお伺いいたします。
　四国遍路は弘法大師ゆかりの八十八箇所の霊場、寺院をめぐる日本を代表する巡礼文化であることは申し上げるまでもございません。近年、四国八十八カ所霊場と遍路道を世界遺産登録しようという機運が四国４県と関係市町村において高まっており、その普遍的価値を証明し、国内の世界遺産暫定一覧表への追加記載を目指しておられます。
　弘法大師は八十八カ所以外にも四国に数多くの足跡を残されており、それらは番外霊場、四国別格二十霊場として四国八十八カ所と同様の信仰を集めております。その番外霊場の中でも随一と評されておりますのが、御承知のとおり永徳寺太師堂、通称十夜ヶ橋でございます。
　十夜ヶ橋にまつわる言い伝えについては皆様方もよく御存じでしょうが、四国を巡錫中の空海が大寶寺に向かう途中、この地で日が暮れ、このとき、周囲は田園であり、宿泊場所となる民家が見当たらず、小川にかかる橋を見つけ、仕方なくその橋の下で一夜を過ごすことにしたが、暗く長い一夜が十夜にも思えた。そこで、この寺の御詠歌となっている「行き悩む　浮世の人を　渡さずば　一夜も十夜の　橋とおもほゆ」と歌を詠まれました。この歌から、この橋は十夜ヶ橋と呼ばれるようになったと文献には記載されております。
　十夜ヶ橋にまつわる逸話は時を超えて市民に言い伝えられ、私が地元の方からお伺いいたしました言い伝えは、巡錫中の空海がこの地で一夜の宿を求めたが、見なれない風体の空海を誰も迎え入れることはなく、やむを得ず小川にかかる橋を見つけ、仕方なくその橋の下で一夜を過ごすことにしたというふうに私には伝えられ、そのように認識しておりました。お話にはさらに尾ひれがついて、大洲の人は冷たいのうなどという風評にも至っているようでございます。このような言い伝えは大洲市民にとって大変不名誉なことであり、名誉挽回してほしいと、生まれも育ちも大洲の大先輩はおっしゃっておられます。名誉挽回を図るために、十夜ヶ橋に向かう道筋に歩き遍路さんのための遍路休憩所を設けてはくれまいかとの御依頼をいただきました。
　このような逸話については、間違えたことを申し上げるわけにはまいりませんので、私直接十夜ヶ橋の住職にお尋ねいたしましたところ、今から約1,200年前、遣唐使として中国に渡った空海は、真言密教の全てを伝授され、多くの経典と法具を持って帰国、師の言葉に従い、民衆の苦しみを救う衆生済度のため、四国を巡錫し修行された。阿波から土佐、そして伊予に入り、その途中、金山出石寺の山頂で雪の舞降る中、食べ物も寝るところもない厳しい修行をされ、衆生済度の思いを新たにして山をおりられた。現在の久万高原町にあります大寶寺に向かう途中、この地で日が暮れ、一晩休むところを探していると、小川にかかる土橋があり、橋の下を一夜の宿とされた。人々の悩みや苦しみはとても深く、悩める人々を救いたい、救いたいと考えていると、一晩が10日間の夜ほど長く感じ、そのときに橋の下で歌を詠まれた。空海は四国を巡錫中に民家に宿を求めたりすることは一度もなかったそうでございます。それが、江戸時代を境に、御詠歌の解釈について、弘法大師に思いを寄せる人々の気持ちからでしょうか、なぜ誰もお大師様を泊めようとしなかったのか、大洲の人は冷たいなどという解釈が生まれ、言い伝えとなってしまったようでございます。その当時は宿も民家も十夜ヶ橋近辺にはなく、永徳寺住職は十夜ヶ橋の正しい起源や由来、縁起を事あるごとにお遍路さん、人々に伝えられているそうでございます。
　現在の香川県善通寺でお生まれになった空海は、ふるさとである四国において修行時代に残された霊跡は四国八十八カ所に代表されるような霊場として残り、それ以降、霊場めぐりは幅広く大衆の信仰を集めております。昨年、四国霊場開創1200年という節目には、四国４県の美術館、博物館が共同開催となる「四国へんろ展」を開催するなどさまざまな記念行事やフォーラムが行われておりました。四国遍路は、長い歴史を経て地域と共存し継承され続けてきた四国が世界に誇る生きた文化遺産であり、お遍路さんは人の善意による無償のお接待に励まされ、心を癒やされながら、1,400キロにも及ぶ長い四国遍路の道のりを無事結願へと進んでいかれます。今現在、大洲市内において宿泊以外でのお接待について、私の知る限りで申しますと、柚木の臥龍の湯のほうでは遍路道に、「お遍路さんへ足湯がございます、ぜひお立ち寄りください」と書かれたお接待の看板を出されたり、矢落橋たもとには自前でつくられた遍路小屋とまきで沸かす風呂場がつくられており、たき口にはまきまで用意されておられるそうでございます。
　そこで、お伺いいたします。
　大洲市の取り組みとして、十夜ヶ橋に向かう道筋に札掛ポケットパーク程度のお遍路休憩所をつくっていただくことは可能でしょうか。
　また、番外霊場の中でも随一と評される十夜ヶ橋を通じてお遍路文化を学び、大洲市独自のお接待を磨き上げ、さらなる大洲市の魅力を観光案内などに情報発信をして、四国遍路文化を通じて観光まちづくりをさらに深めるお考えはないか、御見解をお聞かせください。
　最後の質問といたしまして、超高齢社会に伴う行政主導での共同墓地、永代供養墓の設置推進についてお伺いいたします。
　永代供養をしてもらえる共同霊園のようなところが大洲にあったらいいなあと私がお話をお伺いしましたのは随分以前のことで、改めてお話をいただきました方からその心情を伺ってまいりました。諸外国と比較すると、我が国は世界のどの国もこれまで経験したことのない高齢社会を迎えております。国連やＷＨＯ、世界保健機関の定義によりますと、65歳以上の人口が７％を超えると高齢化社会、14％を超えると高齢社会、21％を超えると超高齢社会とされております。内閣府による平成25年10月１日発表の日本の総人口は１億2,730万人、65歳以上の人口は3,190万人、高齢化率は25.1％、実に４人に１人は65歳以上という超高齢社会に突入しており、国はふえ続ける社会保障費の財源を将来に向けてどのように確保するのか、苦慮しております。
　私の周りの諸先輩方は65歳以上でもとても元気な方ばかりですので、高齢者の定義を見直すべきではないかと考えたりもいたしますが、社会通念上、定年という制度が存在する限り、高齢者扱いを受けるわけでございます。また、平成22年度の国勢調査では、日本の世帯数5,195万世帯のうちひとり暮らしは1,678万世帯、総世帯に占める割合は32.3％、約３分の１が単身世帯と言えます。そのうち65歳以上の単身世帯は479万世帯、このように単身者の高齢者がふえ続けているのが現状でございます。
　家族に迷惑をかけないように、また他人に迷惑をかけないようにと、自分が死んだ後の葬儀やお墓のことについて心を傾け、心配するのは当然のことで、今では人生の終わりの活動、終活という表現をされ、終活をされる方が多く、ブームとなっているようでございます。終わりの終と活動の活と書いて終活、御存じの方も多いことでしょう。当初は葬儀やお墓など人生の終えんに向けての事前準備のことのようでしたが、現在では人生の終えんを考えることを通じて自分を見詰め、今をよりよく、自分らしく生きる活動のことを終活と言うようになっているようでございます。
　今をよりよく自分らしく生きる終活に至ればよいのでしょうが、実際にはお葬式、お墓、相続、遺品整理など人生の終えんに向けての事前準備が最も頭を悩ますところではないでしょうか。特にお墓は、これまで親から子、子から孫へ受け継がれていくものと考えられておりましたが、戦後、核家族化が進む中で生まれ育った世代が親や自分のお墓を考える時代になり、お墓に対する考え方に大きな変化が見られるようになってまいりました。親からしても、子供たちは遠く離れて暮らしていたり、海外で暮らしているようなケースも現在では少なくないと思います。お墓の維持管理、遠距離のお墓参りなどで子供たちや身内に迷惑をかけたくないという考え方は多くなっているようでございます。お墓は子孫、いわゆる承継者ありきで購入するものですので、先ほど申し上げましたような単身世帯の高齢者の方で承継者不在の方はお墓を購入すること自体が現実的ではなく、一方では先祖累代のお墓をお持ちの方でも、お子さんがいらっしゃらない承継者不在の高齢者の方は御自身が鬼籍に入った後のことを御不安に思われていることと存じます。
　御承知のとおり、お墓には個人墓地、公営墓地、法人墓地、共同墓地、納骨堂などがございますが、先祖代々のお墓や位牌などを置く菩提寺をお持ちでない方などは、お墓参りできない人にかわって、あるいはお墓参りをしてくれる人がいなくてもかわりにお寺が責任を持って永代にわたって供養と管理をしてもらえる永代供養墓などを望まれていることでしょう。現在広まりつつある共同墓地や集合墓は、そのほとんどがお墓参りする人がいなくても、お寺などが恒久的に供養をし続ける永代供養墓で、ひとり暮らしの方、御家族がいない方など御自分の亡くなった後の心配がなく、また共同でお骨を納め、墓石を置く合葬などの形式が多いため、墓石を個人で購入する必要がなく、個人墓に比べると安価で求めることができるようです。永代供養と申し上げれば、一昔前までは身寄りがいない方、無縁仏が入るなどといったマイナス面のイメージがありましたが、最近の永代供養墓は時代のニーズに合った形で新設された質の高いものが多く、承継者がいる方はもちろん、承継者のいない方も安心して死後を託すことができる時代となってまいりました。
　私の認識不足であればお許しいただきたいのですが、現在大洲市では永代供養墓、永代供養塔のある寺社などは情報案内などにも出ておらず、時代のニーズに合った形としての永代供養ができるよりどころはほとんどないと拝察いたしております。墓地、埋葬等に関する法律において、墓地の経営、設置については永続的管理と公益性が求められるため、市町村などの地方自治体によることが望ましいとされており、行政において、今後都道府県自治体に期待される役割は一層大きくなってくることと同時に、超高齢社会におけるこのような状況を看過することはできないと私は考えております。
　そこで、お伺いいたします。
　この質問の冒頭に申し上げました永代供養をしてもらえるような共同霊園のようなところが大洲にあったらいいなあ、このような声、多様化するニーズに対応するように大洲市独自の共同墓地、永代供養墓を今後推進し、設置するようにお考えいただけないでしょうか。または、大洲市独自でできないのであれば、菩提寺をお持ちにならない方など、自分のお墓をどうすればよいのかとお困りの皆様方のために寺院や墓地管理者などに時代のニーズに合った形としての誰でも利用できる永代供養墓を設置推進するような働きかけはできないか。市民からお寄せいただきました御意見を受けとめられ、研究していただき、どのような解決をされるのか、理事者のお考えをお聞かせください。
　以上、３件質問させていただきました。御清聴まことにありがとうございました。
○向井敏憲議長　これより答弁を求めます。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
〔清水裕市長　登壇〕
○清水裕市長　ただいまの弓達議員さんの御質問のうち、私からは山鳥坂ダム建設についてお答えを申し上げます。
　山鳥坂ダム建設事業につきましては、平成16年に策定されました肱川水系河川整備計画に基づき実施されており、堤防整備、鹿野川ダム改造事業とともに３本柱の一つとして必要不可欠な事業であり、本年７月31日に開催された国土交通省四国地方整備局の事業評価監視委員会においてダム事業を引き続き継続するとの方針が承認されたところでございます。
　国土交通省では、整備計画の中期とされる平成30年代後期の完成を目指し、用地取得や実施のための地質調査、また河辺川流域の基幹生活道路となるつけかけ県道の整備が進められております。また、鹿野川ダム改造事業につきましても、平成28年度末の完成を目指し、鋭意工事が行われているところであります。改造後は発電容量の廃止に伴い洪水調節容量が約1.4倍に増強され、新設されるトンネル洪水吐きの効果的運用により、国土交通省では平成17年、台風14号の洪水で肱川橋大洲第２地点の水位を約50センチ低下させることができ、さらに山鳥坂ダムが完成すると約30センチ低下できると試算されており、全線にわたって水位低減効果が期待されるところでございます。
　ダムの効果といたしまして水位低減効果があるわけなんですが、先日の東日本、鬼怒川や宮城県の大出水を見ておりましても、堤防は土でできておりますので、どうしても水位が上昇してくると非常に弱くなってまいります。ということで、この水位低減効果というのは、実は浸水範囲を少なくするだけではなくて、堤防自体の安全度を上げる、そういう効果も持っておるところでございます。そういうことをあわせまして、やはり堤防整備と、またダムの整備というのが両輪として進めるべきものだろうというふうに考えております。
　また、新設されます河川環境容量の確保により安定した水量を供給することが可能となり、さらに選択取水設備によって濁水放流の長期化を防ぐことで良質な水を放流することが可能となり、下流域の河川環境も改善が図られるものと考えております。
　大洲市といたしましても、流域住民の安全・安心の早期実現を図るため、今後も肱川河川整備計画を基本とした治水対策を積極的に推進し、低い水準にあります肱川全体の治水安全度を早急に向上させるよう、機会あるごとに関係機関に強く要望し、さらなるスピードアップを図るべく国、県と連携して事業を推進していきたいと考えております。
　御質問のダムの必要性、進捗状況などの住民周知についてでありますが、これまで国では広報紙の発行、ホームページなどを使って幅広く周知されており、大洲市におきましても地区懇談会などの機会を通して事業の必要性や効果、進捗状況などの説明を実施しております。御指摘の広報「大洲」につきまして、今年度から国土交通省大洲河川国道事務所、また山鳥坂ダム工事事務所だよりとして国土交通省の情報を年数回掲載する予定としており、７月号から開始をしております。掲載の内容につきましては、今後ダムの必要性や進捗状況などについても掲載し、広く事業への御理解をいただけるような内容にしていきたいと考えております。
　次に、河辺地区に対しての配慮でありますが、山鳥坂ダム建設事業の長期化に伴いまして、幹線道路である小田河辺大洲線が未改良となっており、河辺地区を含む流域住民の皆様方には多大な御迷惑と御不便をかけております。大洲市といたしましては、まずは核となるつけかえ県道の早期完成を目指すとともに、肱川地区においては、国、県と連携し、ダムの特徴を生かした水辺創出による公園や魚道の整備、ダム湖の豊かな眺望を生かした地域振興を図っていく考えであります。
　なお、河辺地区におきましては、山鳥坂ダム水源地域整備計画の対象外となっておりますが、大洲市といたしましては、大洲市総合計画に山の幸と文化の源流ゾーンと位置づけ、河辺地区の生活幹線道路である県道小田河辺大洲線の早期整備により、肱川流域連携軸を強化し、産業の振興や通勤、通学はもとより、定住環境条件の整備や既存の観光資源と農林業を生かした山村体験、滞在型観光の整備を進めることを目標としております。また、今年度、河辺地区において河辺未来創造塾を立ち上げられ、10年後を見据えた地域づくりへの参画を掲げ、活動を始められており、今後大洲市といたしましてもこうした地域のさまざまな団体と連携し、またこれまで長年御迷惑をかけてきた地域でもありますので、地域の皆さんと一緒になりながら地域の活性化に向けた活動につきまして、市としてもできるだけの支援をしてまいりたいと考えております。
　以上、お答えとさせていただきます。その他の質問につきましては、それぞれ答弁をいたさせます。
○岡村清利市民福祉部長　議長
○向井敏憲議長　岡村市民福祉部長
〔岡村清利市民福祉部長　登壇〕
○岡村清利市民福祉部長　弓達議員御質問のうち、共同墓地、永代供養墓の設置推進についてお答えをいたします。
　現在大洲市の市営墓地は、長浜地域に３カ所と肱川地域に１カ所の合わせて４カ所ございます。区画総数は1,020区画あり、そのうち利用墓地は975区画、利用率は約95％となっております。近年の申込件数は年間１件程度と少なく、区画返還もあることから、当面市営墓地が不足する状況にはならないと考えております。
　市独自の共同墓地、永代供養墓の設置推進についてという御質問でございますが、墓地の新設につきましては、御承知のとおり、墓地、埋葬等に関する法律により厳しく制限されており、大洲市墓地、埋葬等に関する法律施行細則では、設置許可基準として使用者の増加、または区画整理等のため従来の墓地が著しく狭隘となり、地方公共団体が共同墓地として新設しようとするときとしております。さらに、市において永代供養墓等を設置するには、宗教上の問題、いわゆる宗教信仰は自由であることから、全てを一堂に会することはさまざまな弊害を招くおそれもあり、今後関係者からの御意見なども伺いながら、慎重に検討を重ねる必要があると考えております。
　次に、時代のニーズに合った永代供養墓についてという御質問でございますが、県内では松山市、今治市、宇和島市などには寺院による永代供養墓が設置されております。大洲市におきましては、現在のところ、永代供養墓についてのお問い合わせはございませんが、弓達議員さん御指摘のとおり、今後承継者不在の高齢者がふえ、こういったニーズの増加も予想されますので、市民の皆様のニーズの把握に努め、研究、検討を行ってまいりたいと考えております。御理解を賜りますようお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○西岡道泰産業経済部長　議長
○向井敏憲議長　西岡産業経済部長
〔西岡道泰産業経済部長　登壇〕
○西岡道泰産業経済部長　それでは、弓達議員御質問のうち、四国霊場めぐりお遍路さんへのお接待所についてお答えいたします。
　四国霊場八十八カ所巡礼の歴史の中で培われてきた信仰やお接待といった遍路文化につきましては、四国共通の文化として次世代に引き継いでいく大切な遺産であり、近年では心身のリフレッシュ、精神修養の場として多くの人に親しまれているところでございます。ことしの４月24日には、文化庁が初認定した日本遺産にも選ばれ、観光振興や世界遺産登録に向けた活動の後押しになると期待されております。また、６月12日には、国土交通省の複数の観光地をテーマやストーリー性でまとめた外国人旅行者向けの広域観光周遊ルートとしても認定されるなど、昨年の四国霊場開創1200年記念に続いて大きな注目を集めているところでございます。
　このような状況の中、十夜ヶ橋の永徳寺のような番外札所におきましても多くのお遍路さんの参拝が期待されております。また、十夜ヶ橋の地名につきましては、議員御案内のとおり、橋の下の厳しい環境を詠んだものではなく、人々を迷いの苦しみから救い、悟りの世界に渡し導くことを念じ続けた結果、一晩を10日ほどに感じたことからつけた地名であると理解しております。
　歩き遍路のルートにつきましては、険しい山道や交通量の多い国道もあり、歩行者にとって決して優しい環境とは言えない箇所も多くございます。当市におけるルートに関しましても、まずは案内板の整備を含め、地域住民の皆様とも相談しながら、安心して歩きやすい環境づくりを検討していく必要があり、その中で当然ながら長い道のりを歩く歩き遍路さんの足休め先としての休憩所を設けることは、大洲市のお接待の心をあらわす意味におきましても意義のある施設になるものと考えております。
　しかしながら、この建設には候補地の選定や土地の取得といったさまざまな課題があり、早急な対応は困難ではないかと考えておりますが、遍路文化につきましては日本遺産や広域観光周遊ルートの認定により見直されているところでもございますので、観光振興といった側面や民間の整備事例なども参考に検討してまいりたいと考えております。
　次に、観光まちづくりを絡めた情報発信についてでございますが、仏つくって魂入れずとも申しますように、施設整備に終始することなく、四国巡礼に係る正しい知識を得て四国に根づくお接待の心を今を生きる私たちの心として再認識しながらこれを磨き上げ、この地を訪れる皆様への癒やしとなるよう、また大洲の新たな魅力として情報発信していくことが広く観光まちづくりにつながっていくものと考えております。
　議員御指摘のとおり、大洲市独自の心温まるお接待でお遍路さんを初め観光で訪れた皆様の心が満たされ、再び大洲の地を訪れていただけますよう、関係者一丸となって魅力発信に努めてまいりたいと考えておりますので、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願いいたします。
　以上、お答えといたします。
○１番弓達秀樹議員　議長
○向井敏憲議長　弓達秀樹議員
○１番弓達秀樹議員　１点だけ再質問させていただきます。
　この件につきましては、市長も大変お詳しいと思うんですけれども、長年治水にかかわっていただいております、できれば上田建設部長に御答弁をお願いしたいなと思うんですけれども。私不勉強なものですから、洪水吐きの働きについて、いざというときに洪水吐きがどのような働きをして流下をさせて治水安全度を高めるのかということをちゃんと認識してないんです。できれば市民の方にもわかりやすく御説明をいただいたらと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
○上田信幸建設部長　議長
○向井敏憲議長　上田建設部長
○上田信幸建設部長　トンネル洪水吐きの運用について答弁させていただきます。
　鹿野川ダム改造事業では、洪水調節容量を約1.4倍に増加させますが、その手法といたしましては、洪水を調節する水位を現在の81メートルから76.3メーターまで下げることにより洪水調節容量を確保いたします。そうしたことから、76.3メーターまで下げますと現在のクレストゲートがありますけれども、それの敷高と同じ高さとなりますことから、下流に浸水被害を起こさないとされております放流量、毎秒600トンが放流することができません。そういったことから、クレストゲートでは洪水調節ができないということになります。このことから、76.3メーターよりさらに23メートル低い位置にトンネル洪水吐きを計画し、トンネル洪水吐きとクレストゲートを併用して洪水調節を行おうとしておることから、トンネル洪水吐きが必要となります。
　そのトンネル洪水吐きの運用につきましては、現在国土交通省により検討をしておりますけれども、基本的なところでお答えさせていただきます。
　トンネル洪水吐きにつきましては、クレストゲートと同じように洪水時にしか使用をいたしません。洪水時にまず放流をいたしますけれども、洪水の放流を開始する、その一番初めの段階から毎秒600トンまではトンネル洪水吐きから放流し、それ以降につきましてはクレストゲートとあわせて放流するものと考えております。基本的な放流の操作方法については、現在下流域の河道整備、特に菅田地域なのですけれども、その整備状況からしばらくは現状と変わらない操作方法と考えております。
　なお、先ほど申しましたけれども、検討中であります鹿野川ダムの操作規則につきましては、施設の完成の近い時期までより多くの降雨データや河道整備の状況など、可能な限りの情報を集めて決定していくと聞いておりますので、こういったことから操作規則の決定は施設の完成に近い時期での決定となり、説明につきましても同時期での説明になると考えております。
　以上、お答えといたします。
○１番弓達秀樹議員　議長
○向井敏憲議長　弓達秀樹議員
○１番弓達秀樹議員　ありがとうございます。理事者の皆様、御答弁まことにありがとうございます。これ以降の御答弁は必要ございません。
　ダムの案内につきましても、できることであれば、その市民の方に周知が図れるまである程度継続して周知のほうをお願いできればなというふうに思っております。
　そして、永代供養墓のことについてですけれども、市民の方からそのようなニーズがあるということは、そのニーズに応えるということもやはり立派な行政サービスの一環だと思っておりますので、ぜひ研究を続けていただきまして、さらなるその成果、今後の成果に御期待を申し上げまして、以上質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○向井敏憲議長　次に、桝田和美議員の発言を許します。
○15番桝田和美議員　議長
○向井敏憲議長　桝田和美議員
〔15番　桝田和美議員　登壇〕
○15番桝田和美議員　それでは、質問に入らせていただきます。
　東日本大震災から４年６カ月、あれほど傷ついた東北の被災地にも住宅や工場の再建が相次ぎ、復興の形がようやく現出しつつある、人々にも少しずつだか笑顔が戻ってきたと新聞の記事にありました。でも、まだ多くの避難者がいるという現実は変わりません。風化させることなく、一日も早い復興、再建を祈ります。
　また、１年前の広島での土砂災害に続き、記録的な豪雨に襲われ、河川での堤防決壊や氾濫が相次いだ関東や東北地方、瞬時のうちに日常を押し流してしまった濁流、４年前の映像と重なった思いがします。日を追って亡くなられた方、また行方不明の方の数もふえ、まだ多くの方の救助にも時間を要しているようです。心よりお見舞いを申し上げます。ここ数年の温暖化が原因かとも言われる気象変動から、いつ見舞われるかもしれない災害の対応、住民避難など大洲市の今後の備えにもしっかり取り組みを加速していくべきだと考えております。
　それでは、防災対策について何点かお伺いをいたします。
　初めての試みとして、９月１日防災の日に大洲市の一斉シェイクアウト訓練が行われました。その周知は、各家庭にチラシも配られましたので多くの方は認識されていると思います。サイレンを合図に身を伏せ、頭を守り、揺れがおさまるまで動かないという単純な安全行動をとる、それを指定された日時に職場や家庭などにおいて一斉に同じ動作をするという訓練であります。当日は激しい雨の中の訓練となりました。そのため、放送が十分聞き取れなかったという声も聞きましたが、訓練のことを知っていたので対応できた、また市内事業所においてもシェイクアウトに参加し、その後防災訓練ができ、避難の確認や、またヘルメットをかぶることの重要性などがわかったとの感想もお聞きいたしました。たった１分間ですが、多くの方がそれぞれの場所でその行動をとってみる。シェイクアウト訓練がどんなもので、防災の日に行われることを認識するだけで地震や災害への意識が高まったと感じております。
　そこで、この訓練後に次の動作につなげられたかどうか、また参加された人たちの感想など、集約ができておりましたら、その状況もお聞かせください。
　次に、市民一人一人が災害への脆弱性に気づき、どこにいても、どこにどうして逃げるか、どのような行動をとるかなどを考えてみるためにも、たった１分であっても重要な訓練であったと考えます。災害とどう向き合い、備えるかを確認するためにも、毎年９月１日のこの防災の日に一斉訓練の実施を提案したいと考えますが、御所見をお伺いいたします。
　次に、私もこの日、地元の保育所の訓練に参加をさせていただきました。前から必要を訴えておりました防災頭巾は、保護者の理解のもと、手づくりのもの、購入したもの、また地域のサロンに集われる皆様で縫っていただき、園児、保育士の分がそろいました。その防災頭巾を使っての訓練でありました。保育士や保護者の方々からも防災意識が高まった、また防災頭巾があってよかったと伺っております。激しい雨の中、サイレンの音も聞きづらかったのですが、園長先生の地震です、机の下にとのマイク放送で１分間の揺れがおさまるまで子供たちは机の下に身を隠し、じっとしておりました。揺れがおさまりましたとの声で防災頭巾を頭にかぶり、避難をするという訓練であります。予定では、避難所である小学校まで行くことになっておりました。
　そこで、気づいたことがあります。実際120人の園児を小学校まで誘導するのは本当に大変であります。子供たちは先生のかけ声で動きます。誘導の判断は大変重要になってまいります。だから、日ごろからの訓練が必要であること、また室内のガラスも危険でありました。園児ははだしで活動しておるため、外に出るためにくつをとりに行くのですが、もし揺れによって窓ガラスが割れたら大けがにつながります。ガラスへの飛散防止フィルムの必要性を感じました。
　また、防災頭巾をかぶって訓練をしましたが、頭巾がなければそばにあるかばんや座布団で頭を守ろうとします。けれども、両手を塞ぎ両手が使えません。子供の頭を守るためにも、安全に避難するためにも、防災頭巾は大変重要なものであり、また保育士、私たち大人にとっても自分の身を守り、子供を誘導するときに絶対に必要だと実感をいたしました。
　そこで、ガラス戸の飛散防止フィルムと非構造部材の整備についてお聞かせください。
　また、防災頭巾、ヘルメットにつきましては何度も市の対応を聞いておりますが、取り組み状況などがわかればお聞かせください。
　次に、我が市も100名を超える防災士が誕生したと伺っております。災害が起きれば地元の自主防災組織や消防団などと連携、協力をして、地域のための行動をすることが望まれております。初めに防災士の資格を取られた方はもう４年になるのでしょうか。私も昨年、防災士の資格を取りました。減災と防災力の向上のための協働活動が期待されている防災士として、平時からの研さんが大事と思っております。災害が起きたとき、地域でどのような役割をするのか、また地域の期待に応えられるように活動するなど、地域防災の強化のために、例えば防災連絡会議のような情報交換や研修の場をもつことはお考えでしょうか。
　防災の最後に、被災者支援システムについてお聞きいたします。
　このシステムは、大洲市も導入済みだと思います。全国1,718市町村のうち、その導入はまだ940市町村を超えた数にとどまっております。ただ、その半数が災害時にシステムを迅速に運用できるかどうか疑問だとも言われております。我が市における被災者支援システムは、いつ災害が起きても運用できる体制ができているのかどうかをお聞かせください。よろしくお願いします。
○向井敏憲議長　これより答弁を求めます。
○松田眞総務部長　議長
○向井敏憲議長　松田総務部長
〔松田眞総務部長　登壇〕
○松田眞総務部長　防災対策についてお答えを申し上げます。
　まず、９月１日に実施しましたシェイクアウト訓練の参加状況でございますけれども、市内の自主防災組織、小・中学校、幼稚園、保育所や福祉関係施設など106の団体等に御協力をいただき、参加者数は１万2,637人で参加率は27.6％となっており、多くの皆様に御参加いただけたものと思っております。
　次に、訓練に参加した方の感想や意見で多かったのは、訓練開始の放送の声が聞こえにくいという御意見でございました。訓練当日は大雨警報の発表があり、時間雨量20ミリ前後の強い雨の影響もございましたが、通常よりも音量を大きくして放送するなどの対応を今後検討してまいりたいと考えております。
　また、その他の意見といたしましては、このような雨の日に地震が起こらないとは限らないので、よい訓練になった。地震が続いているのでみんな心配がある。１年に１度は今回のような訓練をして、みんなで話さないといけないなどの感想や御意見がございました。
　次に、９月１日、防災の日の一斉訓練の継続実施につきましては、今年度から愛媛県も県内一斉のシェイクアウト訓練を実施するように計画されておられますことから、次年度の訓練は県の訓練日程等を見ながら検討してまいりたいと考えております。
　次に、ガラス飛散防止シートの整備でございます。
　現在、大洲市の保育所15カ所では、保育室や遊戯室のように児童が多くの時間を過ごす生活の場に使用するもの、また玄関、廊下など日々の中で必ず利用するような場所においては、強化ガラスを採用したり、あるいは飛散防止フィルムを貼付することで自然災害等有事に備えるとともに、ふだんの児童の事故防止対策として取り組みを行っているところでございます。一部の保育所において整備が不十分と思われる箇所も見受けられますので、確認の上、飛散防止シートの活用も含め、ガラス等の飛散を防止できるよう順次対応を図ってまいりたいと考えております。
　なお、防災頭巾等の設置の状況につきましては、詳細な資料が手元にございませんけれども、保育所施設に防災頭巾を設置することにつきましては、身の安全を守ることはもちろん、子供たちの防災に対するふだんよりの意識づけとして有効なものと認識しておりますので、地元自治会や婦人会、保護者等の協力も仰ぎながら積極的に配備を推進して、子供の安全確保に努めてまいりたいと考えております。
　次に、防災士の養成でございます。
　地域防災力の向上を図るための人材育成の一つとして積極的に取り組みを行っており、今年度の資格取得者を含め202名の防災士がございます。また、新たに各小・中学校に防災士を養成することとし、教員23名の参加があったところでございます。今後、桝田議員さん御提案のことも含め、防災士が地域で防災リーダー的な役割を担い、地域の防災力を高めていくために、近年のさまざまな自然災害における活動事例の紹介など新たな知識、技能を習得する機会、また防災士の活動しやすい環境づくりを目指してまいりたいと考えております。
　最後に、被災者支援システムについてお答えいたします。
　被災者支援システムは、阪神・淡路大震災を契機として、被災地の経験と教訓をもとに、被災者の情報を把握し、災害復旧、復興等に活用するためのシステムを財団法人地方自治情報センターが開発され、当市も平成24年度に導入いたしております。
　システムの使用は大規模災害時に有効に活用できるようになっており、災害発生後に多くの被災者が避難所で長期避難生活を強いられる場合に、避難者の状況、被災状況をシステムに入力し、罹災証明の発行、避難所の管理状況、緊急物資の振り分け、管理などに活用できるようになっております。幸いなことに、本市での活用実績はございません。今後、大規模災害に備えて被災者支援システムの操作を円滑に行い、被災者の迅速な支援に役立てるようシステムの操作訓練等を計画的に行ってまいりたいと考えているところでございます。
　以上、お答えとさせていただきます。
○15番桝田和美議員　議長
○向井敏憲議長　桝田和美議員
○15番桝田和美議員　御答弁ありがとうございました。
　このシェイクアウト訓練ですけれども、多くの御意見もお聞きいただきまして、ありがとうございました。今後の新たな課題として取り組んでいただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
　毎年の実施についてですけれども、県が行うシェイクアウト訓練と同日で十分いいと思います。毎年毎年行っていくことで防災の意識、危機意識の向上につながるのではないかと感じておりますので、よろしくお願い申し上げます。
　１点、シェイクアウトで、９月１日は平日でありましたので、市内の事業所なんかの対応というか周知なんですけれども、どのような形で市としては進められていたのかというのをちょっとお聞きしたいなと思います。よろしくお願いします。
○松田眞総務部長　議長
○向井敏憲議長　松田総務部長
○松田眞総務部長　御質問の中にありましたように、全戸配布でチラシを配布いたしまして周知を図ったところでございます。その他、ホームページとか大洲市広報等に載せまして周知を図りまして、それとはまた別に自主防災組織、小・中学校、幼稚園、保育所、また福祉関係施設につきましては改めて御依頼の文書を差し上げましてエントリーをお願いするというような手順を踏んでおります。
　ただ、それ以外の企業につきましては改めたお願い文書は配布しておりませんでしたけれども、そうしたホームページ等の情報によりまして、市内の郵便局とか商工会議所とか警察、土木事務所等も自主的なエントリーをしていただきまして、訓練に参加していただいたところでございます。
　以上でございます。
○15番桝田和美議員　議長
○向井敏憲議長　桝田和美議員
○15番桝田和美議員　御答弁ありがとうございました。
　企業には通達はしていないけれども、個人的にということで皆さんが周知をしているということですので、そのお勤めの中でもどなたか一人でも二人でもこういうことがあるらしいよということを言っていただいた中で事業所での取り組みなんかもぜひしていただきたいなと。これはやっぱり住民意識にもかかわるのかなと思いますので、そのあたりはどんどん周知していきたいなと私も思っております。
　市内の事業所なんかの皆さんもどんどん参加していただくということで災害に強い大洲市にしていきたいし、また災害時には共助の力になってくださる方たちでないかなと思いますので、ぜひそういった取り組みを毎年続けて、訓練を続けていかれるなら取り組みをしていただきたいなと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
　それともう一点、被災者支援システムの迅速な運用についてでございますが、ちょっとよその取り組みを紹介させていただきたいなと思います。それは奈良県の平群町というところなんですが、これ稼働当初から最新の住民基本台帳のデータと連動させて、毎日午後９時に自動更新をする仕組みをつくっているそうです。ＧＩＳという地理情報システム、これを使って被害に遭った地域の範囲を特定して瞬時に被災者台帳がリストアップできるという、そういうシステムをこれ業者にお願いせず、自分たちで職員が住民の命が第一だという取り組みでつくり上げられました。災害時に備え、また全庁挙げての職員研修も実施をされていると聞いております。この職員研修については、防災対策の中で職員の防災への取り組みなんかの中でどのようにされているのかなと思うんですけれども、お聞かせいただけますか。
○松田眞総務部長　議長
○向井敏憲議長　松田総務部長
○松田眞総務部長　被災者支援システムの運用でございますけれども、もともとの住基データを取り込んでいろんな被災者情報を位置転換にするというシステム、基本的な考え方は多分奈良県と一緒だろうと思いますけれども、そこら辺の運用につきましては、先ほど申し上げましたように円滑なシステム運用ができるように、それぞれの職員に、これは連絡所関係の職員とか、やっぱり使う職員が限られてくる場合もございますので、人事異動と合わせながらそういった取り組みについては毎年毎年進めていく必要があるというふうに考えております。
　また、職員の防災関係の訓練につきましては、特に新採職員とか新人職員につきましては必要だろうというふうに思っておりますので、全体の職員研修計画の中でもそういったカリキュラムについては検討していっているというような状況が今の現状でございます。
　以上、お答えとさせていただきます。
○15番桝田和美議員　議長
○向井敏憲議長　桝田和美議員
○15番桝田和美議員　職員の方にもしっかりと研修をしていただきたいなと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。この被災者支援システムだけでなく、防災訓練なんかの研修もしっかりとしていっていただきたいなと考えております。
　それと、先日の関東、東北の大水害におきましても、市庁舎が浸水をしたというニュースを聞きました。システムを取り入れているのか、取り入れているにしても稼働ができたかどうかはわかりませんけれども、これから大変になってくる避難生活を送る住民の皆様の対応にこのシステムを使えないということは大変影響してくると思いますので、ぜひ大洲市におかれましても職員の防災訓練や避難訓練に合わせてシステムの研修、訓練を行っていただいて、住民への迅速な対応のためにいつでも運用ができる体制をつくっていただきたいなと切に願います。どうかよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
　それでは、子育て支援についてを伺います。
　ことし４月より子ども・子育て支援新制度がスタートし、５カ月がたちました。我が国の全ての子育て家庭への支援を行うことにより、一人一人の子供や保護者の置かれている環境に応じ、保護者のニーズに基づき、幼稚園、保育所、認定こども園など特性を生かした良質かつ適切な教育、保育、子育て支援を総合的に提供することを目的としていることから、保育等の選択肢が広がり、サービスの拡充などきめ細かな取り組みが進められていると考えております。
　そこで、子育て支援の取り組みに関し何点かをお伺いさせていただきます。
　来年４月より市内では初めて帝京幼稚園で認定こども園の事業がスタートされることとなっております。その保育形態は、保育所と幼稚園の機能をあわせ持ち、保護者の働き方が変わっても利用が可能であるということです。働いていないお母さんにとっても、有料ではありますが、延長保育という形で夕方まで子供の預かりが可能となり、保護者のニーズも確かに多いようであります。ただし、在園児優先で募集は若干名となり、保育所との併願にするか、もし仕事に出なければいけなくなったらどうするかなど、保護者の中にもまだ戸惑いがあるように聞いております。
　子ども・子育て関連３法の成立によって、子供の幼児期の教育及び保育が将来にわたる人間形成の基礎を培う重要性、また都市部における深刻な待機児童の解消への政策の一環として保育の受け皿をふやす取り組みとする中で認定こども園も拡充されました。幼稚園の持つ幼児教育と保育所の持つ乳幼児からの親子の子育て支援の両方をあわせ持つ認定こども園について、子供の認定の問題や、また保育形態などについてお聞かせをください。
　さらに、本市では幼稚園、保育所においてそれぞれの機能と役割を果たしていると私は思っておりますが、今後本市において幼稚園、保育所が認定こども園へと移行する考えがあるか、お聞かせください。
　次に、一時預かり事業についてお伺いします。
　帝京幼稚園が認定こども園に移行することにより、委託していた一時預かり事業が今年度で停止となります。帝京幼稚園での一時預かりは時間ごとの料金設定であり、利用しやすかった、なくなったら困る等の不安の声を聞いております。大洲市における来年度からの一時預かり事業はどのようになるのかをお聞かせください。
　最後に、大洲市では、来年度より帝京幼稚園を含む市内幼稚園において多子世帯への負担軽減が行われます。例えば子供３人以上を育てている家庭の保育料は、第１子が小学校３年生までに在籍していると、幼稚園に通う第２子は半額、第３子においては無償になると私は理解をしておりますが、国においても少子化対策としての幼児教育無償化へは段階的に進められているところであります。保育所においても、多子世帯への負担は現状において、第１子が小学校に上がると保育所の第２子は満額、第３子が半額ということになっていると思います。保育料の料金体制に違いはありますが、不公平感は否めません。そこで、大洲市総合計画、また総合戦略の見通しの中で、この負担軽減の支援についてどのように考えておられるかをお聞かせください。よろしくお願いいたします。
○向井敏憲議長　これより答弁を求めます。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
〔清水裕市長　登壇〕
○清水裕市長　ただいまの桝田議員さんの御質問の子育て支援についてお答えを申し上げます。
　子ども・子育て支援新制度は、平成27年４月に本格的にスタートし、その中で地域の実情に応じて認定こども園の普及が図られることとなりました。この認定こども園は教育、保育を一体的に行う施設で、保護者が働いているいないにかかわらず利用でき、保護者の就労状況が変化した場合でも通いなれた園を継続して利用できることが大きな特徴でございます。構成する施設によりまして、幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地方裁量型の４類型に分かれ、それぞれに法的な性格、設置主体、職員の要件などが異なるものでございます。
　愛媛帝京幼稚園は平成28年４月より新制度に移行する中で、４類型のうち既設の幼稚園をもとに保育所機能を付加する幼稚園型認定こども園を選択しており、利用定員を幼稚園部分で135名、保育所部分で45名の計180名に設定、現在認定に向け準備を進められております。
　この新制度においては、教育、保育を利用する子供について、保育の必要性の認定という考え方のもと、１号、２号、３号という３つの認定区分の設定がなされております。１号認定は子供が満３歳以上で幼稚園等で教育を希望される場合、２号認定は子供が満３歳以上で保育の必要な事由に該当し、保育所等で保育を希望される場合、３号認定は子供が満３歳未満で保育の必要な事由に該当し、保育所等で保育を希望される場合とされております。２号、３号認定は保護者の働く時間帯が保育を必要とする事由に該当することが要件になりますが、１号認定はこれらの要件が必要でないため、仮に保護者の働き方が変化した場合でも同じ施設を利用することが可能となります。
　例えば、保護者の就労状況が変化したことにより保育所を利用している２号認定の子供が幼稚園を利用する１号認定となった場合、１号認定での教育標準時間であります午前９時30分から午後２時を超える時間についても、午前７時30分から午後７時までの開園時間内であれば、御負担は必要となりますが、預かり保育の利用が可能となります。保育所を利用される２号、３号認定の子供の場合においても、午前７時30分から午後６時30分の保育標準時間に加え、午後７時までの延長保育が利用可能となり、それぞれの保護者のニーズに合わせた幅広い利用が望めることとなっております。
　幼稚園、保育所の認定こども園の移行についてでございますが、子ども・子育て支援新制度の本格的なスタートに合わせまして、大洲市ではまず市内の私立の幼稚園を初めとする学校法人等の民間活力を最大限に活用することで、市民の皆様の多様な保育ニーズに沿った保育サービスの提供を行うこととしており、積極的に事業促進を図っているところでございます。
　公立の保育所、幼稚園の一元化、認定こども園の移行につきましては、各施設の児童数の推移を勘案した上で、財政状況や既存施設の改修計画など、また先行する愛媛帝京幼稚園、他の自治体の状況や動向も踏まえながら、大洲市子ども・子育て支援事業計画の期間において検討してまいりたいと考えております。
　また、一時預かり事業についてでございますが、大洲市では大洲乳児保育所及び愛媛帝京幼稚園こあら保育室の２カ所において一時預かり事業を行っております。今回、帝京幼稚園につきましては平成28年度４月より認定こども園に移行することに伴い、新たに保育室を確保するために１年間、一時預かり事業を休止されることとなっております。大洲市におきましては、この一時預かり事業が休止される平成28年度、この保育を必要とされる方がおられると予想しておりますので、この保育ニーズに対応するため、公立保育所15カ所におきまして、それぞれ受け入れが可能となる保育所の洗い出しを行っている段階でございます。施設の目途がつけば、平成28年度当初から事業を実施することで、この帝京幼稚園分の一時預かり事業の休止の代替措置に努めてまいりたいと考えております。
　最後に、多子世帯への負担軽減についてでございます。
　保育所における利用者負担額につきましては、国の制度に合わせ、保育所等に３人以上の子供が同時に在籍する場合に限り第２子を半額、第３子以降を全額免除しているところでございます。しかしながら、同時入所という要件を満たすことが必要であるということから、例えば３人兄弟のうち第１子の方が小学校へ入学いたしますと、第２子は第１子として、第３子は第２子とみなされ、第２子の方については免除がなくなり、第３子は半額の免除となるところでございます。小さな子供を持つ世帯、またこれから子供を産み育てていく世代にとりましては、こうした保育に係る負担が家計に影響を及ぼすことで将来にわたる経済的不安が一層助長され、新たに子供を産み育てることをちゅうちょしてしまうといったことも懸念いたしております。
　桝田議員さん御指摘の多子世帯への負担軽減には、実施に当たりまして非常に多くの財政的な負担を伴うことも見込まれるわけでありますが、一方で子育て家庭の経済的負担を軽減して、安心して子供を産み育てることができる環境整備を行うための有効な手段の一つであると考えております。今年度に策定を予定しております大洲市まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、地方創生に係る提案事業の一つとして前向きに検討をしてまいりたいと考えております。
　なお、現在創生本部のもとに設置している策定・検証委員会、部会及び班会におきまして、地方創生に係る事業について洗い出しを行っているところでございますので、具体的な事業についてはいまだ申し上げることができませんが、多子世帯への支援を初め安心して子育てができる環境づくり、保護者の皆様の負担を軽減する取り組みなどを重点的に進めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
○15番桝田和美議員　議長
○向井敏憲議長　桝田和美議員
○15番桝田和美議員　それでは、多子世帯につきましては前向きに検討していただくということで確信しておりますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。
　それと、一時預かりについて１点だけお伺いしたいんですが、これまでは２カ所で行われておりました肱川、河辺、また長浜地域での一時預かり事業はなかったんですけれども、必要であるという声、また要望というのはないのかだけ、１点お聞かせいただきたいと思います。
○岡村清利市民福祉部長　議長
○向井敏憲議長　岡村市民福祉部長
○岡村清利市民福祉部長　ただいまの一時預かり事業の関係でございますが、現在のところ把握しておりませんが、またそういった御意見がございましたら、対応できる場合につきましては前向きに検討してまいりたいと考えておりますが、保育士の数とか、面積とか、いろんな条件がございますので、そのあたりは状況に応じて対応させていただきたいと考えております。
○15番桝田和美議員　議長
○向井敏憲議長　桝田和美議員
○15番桝田和美議員　答弁まことにありがとうございました。
　我が市も４月から子育て支援課を新設していただきまして、子育て中の世帯にとってはワンストップの相談窓口ができたことは、より安心して子育てができる環境になったと喜んでおります。これから先ほどの認定こども園も様子を見てということでしたが、選択肢がふえるということは、それぞれに先ほど部長もおっしゃってました人員も確保しないといけないという部分もあります。また、その中で質の高い保育、教育の提供が必要かと思いますので、これからの課題になっていくと思いますが、子供を育てている世帯が安心して子育てができるような大洲市として取り組みをしていただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。大変ありがとうございました。
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○向井敏憲議長　しばらく休憩いたします。
　２時25分から再開いたします。
午後２時16分　休　憩
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午後２時26分　再　開
○向井敏憲議長　休憩前に引き続き会議を開きます。
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○向井敏憲議長　次に、梅木加津子議員の発言を許します。
○20番梅木加津子議員　議長
○向井敏憲議長　梅木加津子議員
〔20番　梅木加津子議員　登壇〕
○20番梅木加津子議員　日本共産党の梅木加津子です。
　９月議会に当たり、行政一般質問を行います。
　戦争法案は国会審議の中で憲法違反であることがいよいよ明白になりました。憲法の番人の最高裁判所長官を務めた山口繁氏は、集団的自衛権の行使を認める立法は違憲と断言しました。元内閣法制局長官の大森政輔氏も閣議決定で集団的自衛権行使容認は憲法の基本原則からの重大な逸脱だと厳しく批判しました。多くの憲法学者が、知識人が、弁護士会が憲法違反と指摘し、抗議に立ち上がっています。安倍首相は日本人を守らなくてもいいのかと邦人移送中の米艦船防護を、テレビで親子の絵を出して必要性を強調しましたが、中谷防衛相は日本人が乗っていることが絶対条件ではないとし、立法の必要性を覆しました。ホルムズ海峡の機雷掃海は日本経済に大きな打撃を与えるからと説明、これもまたイランによる機雷封鎖など欧米６カ国と各合意は結ばれており、非現実的なことであることが判明しました。高村自民党副総裁は、国民の理解が得られなくても成立させるといいます。さらに一方で、自衛隊上層部が、政治的中立も、文民統制の大原則も、国民の意思も踏みにじってアメリカ軍にすり寄っていたことが内部文書で明らかになりました。
　こうした中、８月30日、国会前で戦争法反対、安倍政治は要らんと12万抗議集会が行われました。同日、全国各地で連動して100万人集会が行われ、さらに全国各地で今大きな集会が次々に開催されています。安倍首相はＮＨＫを初めマスコミを権力でコントロールして報道しません。これも戦争準備のあらわれです。危険と気づいた若者が、お母さんが、お父さんが、戦争体験者が、高校生が、多くの方々が戦争反対、安倍政治は要らんと立ち上がっています。その規模は60年安保闘争を超え、その質は自発的で広範囲であり、反共攻撃をしてもとまらない大きな大きなものです。この70年、平和が当たり前の毎日でした。憲法９条があったからです。この平和を脅かす恐ろしい内閣が安倍内閣です。憲法違反の戦争法案をごり押しに進め、市民の皆さんを戦争に巻き込み、ＴＰＰ交渉で日本の経済を根幹から危うくし、伊方原発再稼働を進める自民・公明の連立の安倍内閣の退陣を強く求めて質問に入ります。
　伊方原発の再稼働についてお尋ねします。
　伊方発電所３号機に係る住民説明会が開かれました。対象は、大洲、内子、伊予などの職員、議員を初め自治会長や関係機関の長、市職員など200人余りでした。終わるや否や、住民説明が終わったかのような扱いに驚いています。市民の方々から発言は議員ばかり、職員よりも市民を会場に入れるべきなどの批判がありました。しかも、２時間半の説明会で10分の休憩を入れて９割は説明で、十分質問などできる時間はありませんでした。安倍政権は新規制基準は世界で最も厳しい規制基準、最高基準であり、規制委が再稼働を求める安全性を確保した原発は再稼働を進めると表明しました。こうした適合基準について、福井地裁は基準が緩過ぎ、これに適合しても原発の安全性は確保されないと運転を認めない仮処分決定をしています。
　さて、行われた説明会で経済産業省エネルギー庁は、電気を安定供給し、低コストなのは原発であり、世界最高基準の審査に適合したので安全といいます。規制庁は安全ではない、安全はゼロではない、絶対安全はないと丁寧に３回も言いました。原子力規制委員会の田中委員長自身が、基準に合格しただけで絶対安全ではないと発言しています。安倍首相は規制委員会の責任にし、田中委員長は基準に合格しただけと責任を互いに持ちません。内閣府は逃げる計画を持つべきではない、つくるべきではないという話はできない、内閣府としては万一のことを考えていると言いました。絶対安全と言えないということは、事故が起きることが前提ですよということです。その原発の再稼働を認めることは、市民の命や財産、ふるさとをなくし、福島と同じ事故が起きる現実に市民の皆さんを巻き込むということです。
　市民の皆さんに説明会を開き、意向調査を行うべきです。恣意的な意向調査にならないことも必要です。説明会での資源エネルギー庁の資料には、45ページに安倍内閣総理大臣の施政方針演説を載せ、そこには立地自治体を初め関係者の理解を得るように丁寧な説明を行ってまいりますとあります。丁寧な説明を行うべきです。市として具体的計画をお持ちですか。また、各自主防災組織に説明会を開くと答弁されてきましたが、進捗状況を御説明ください。
　八幡浜市長がわずかな方の意向で了承意向を示し、責任がとれるかの発言でした。過酷事故が起きたら広範囲に被害が起こり、責任がとれるはずがありません。本市の場合、市長が了承したら何がどうなるのですか。本市も何項目かの前提条件を出すのですか。本市では、今回初めて議員などに説明がされ、まだ多くの市民の方々は何も知らない中で市長は議会の請願に対する対応で検討するかの発言をしています。市民を置き去りにし判断をするなど、余りにも拙速過ぎると思いますが、市長の所見をお聞きします。
　また、コストでは急激な円安の影響は示さず、企業の倒産、廃業も電気料金の値上げが理由かのように表で示されていました。再生エネルギーに転換しているドイツも、コストが高くなっているとしています。新たな施設をつくることは当面設備投資が必要です。比較対象を単純にすることで原発ありきを誘導する資料です。原発を再稼働したら電気料金は安くなるのかの会場での質問に、安くなるとは答弁しませんでした。10.3円キロワットアワーとする発電のコストは、原発での電源構成比率が20％から22％が前提です。今後さらに原発を新規につくらないと、10.3円キロワットアワーの発電コストにはならないのです。総発電量が減れば、製作経費が上昇します。原発を廃炉、縮小ではなく、ふやす方向で、しかもコスト安の数字をつくり出すなど許されません。どのように説明を理解されましたか。
　太陽光発電の受け入れを拒否しながら、自然エネルギーや再生可能エネルギーへの転換の努力は市長としてどのように説明を受けているのでしょうか。説明を求めます。
　住民や市民に対する安全については、緊急事態になったらＰＡＺ区域は松前町に避難、陸路がだめなら空路や海路で避難する、すぐに屋外行動をすると被曝リスクが高まるのでといいます。大洲市など30キロ圏域のＵＰＺ区域は、自宅で屋内待機、原子力対策本部が基準放射線の区域を特定してから１週間程度以内に移転するとあります。大洲市民は原発の過酷事故が起きたら自宅でじっと待ち、１週間して移転避難するのですか。立地地域はいち早く逃げて、周辺地域は置き去りになどあり得ません。どのようにお考えですか。
　現在、電気は足りており、再稼働しても電気代は安くなる保障はない、民間企業が行うリスクの大きいこうした原発の再稼働を了承するようであれば、新たな負担と犠牲は市民に与えないということでなくてはなりません。国が言ったから、知事が言うからではなく、自治法で言うそこに住む人たちの命と暮らしを守ることが責務である市長の政治的責任が問われるものです。事故が起きないと言えないという事業を了承するのであれば、市長は何を市民の皆さんへ安全の担保とするのでしょうか、お聞きします。
　国がしっかりとした避難計画の整備を進めますと、同じく45ページにあります。国が進める避難計画、どのような整備が進められているのでしょうか、説明してください。本市としての具体的対策をお聞きします。
　１つに、バスは県内32社、873台、四国４県で1,745台とあります。具体的にどのように運行されるのでしょうか、説明してください。
　２つに、小学校入学前の子供、在宅の高齢者、障がい者などが何人か、大洲市での数字を明らかにしてください。そうした方々が避難所での生活が難しい場合、福祉避難所での対応が求められますが、どこに何人受け入れができるのですか。
　３つに、小・中学校の避難はどのようにされますか。校区ごとの避難場所や誘導、さらに保護者との連絡、引き渡しなど、具体的にできているのでしょうか。子供の教育以外にこうした取り組みを現場の先生に求めることは大変です。職員加配を求めることが必要と思いますが、いかがですか。
　４つに、本市では、避難場所が松山市以外に市内肱川、河辺になっていますが、一旦避難したら長期に及ぶこともあります。避難所における食事や医療、福祉、被災地の関連情報、児童・生徒の教育、通常行政サービスの提供など環境整備を御説明ください。
　ヨウ素剤配布について、自治体の判断でＵＰＺ圏域でも事前配布可能としており、事前配布すべきです。すぐに配布できない周辺地域は地元の医療機関や診療所に置くべきです。いかがですか。
　次に、子育て支援についてお尋ねします。
　日本創成会議の試算がされて以来、全国各地、各自治体で自治体の存亡にかかわる問題として少子化対策が打ち出され、真剣な取り組みがされています。子供がふえることは多くの社会整備が求められ、経済的にも活気が出ると確信します。初めに、本市における出生数の推移を系統的に明らかにしてください。子育て支援計画でどの程度の出生数の増加目標をお持ちですか。
　２つに、働く権利を守り、親の貧富に関係なく教育を受ける権利を保障し、どの子もみずからの能力を花開かせることができるように本格的な子育て支援を行うときだと考えます。子育て家庭への経済的支援として、小・中学校に入学する子供のいる世帯に入学準備金の給付、市民税非課税世帯に子供１人に２万円、課税世帯に３万円の支給、あるいは奨学金貸付金を創設し、月額国公立大学３万円、私立大学４万円、専修学校３万円に、在宅障がい児・者に日常生活用具給付の対象に人工内耳体外機器を品目に追加、買いかえ時に上限20万円の補助など、こうしたメニューを本市でも実施するおつもりはありませんか。函館市で実施していますが、小さな子供さんを持つ家庭だけではなく、年齢に合わせた支援をすべきだと思います。
　次に、いじめ対策問題についてお尋ねします。
　子供の自殺が夏休み明けに集中し、昨年は131人が自殺したといいます。いじめ防止対策推進法が2013年６月に公布、９月に施行されました。大洲市でもこの法に基づいて条例を制定しました。学校、教育委員会、児童相談所、法務局、警察などが参加するいじめ対策連絡協議会が設置されました。この法は、国立、公立、私立などの設置形態を問わず、全ての小学校、中学校、高等学校が対象になります。必要な調査、対応を求めることができます。高校でいじめを受けて学校に登校できなくなり、別室で勉強している、転校、転入しても、自分の心の思いは解決しない、いじめられて逃げたくないが、登校もできない。在籍する学校や関連する機関を頼りにお母さんはさまざまな相談をされていますが、解決しません。小・中学校の児童・生徒も高校生も本市の子供であり、守ることが求められます。こうした場合の自殺など深刻な状況にならなかったら、この対策協議会は動かないのでしょうか。いじめ、いじめられる双方の言い分を聞き、学校と一緒に解決に当たることが必要です。どのような支援ができるのでしょうか、御説明ください。
　また、法律では、インターネットを通じて行われるいじめに対する対策推進が盛り込まれているようですが、ツイッターで行われるいじめに対する具体的対策などについてどのようにされていますか、お答えください。
　次に、労働環境についてお尋ねします。
　本市の市職員の４割が臨時、非正規職員だと言われています。こうした待遇の職員は、一般行政職以外にも教職員、保育士、学童保育の指導員、学校給食調理員、看護師、各種相談員、図書館職員などがあり、それぞれの人数、正規職員との割合を示してください。また、週当たりの労働時間の正規職員に対する割合、平均賃金を明らかにしてください。
　次に、臨時、非常勤職員の退職手当の支給についてお尋ねします。
　臨時、非常勤職員の退職手当の支給は現行どのようになっているのかの日本共産党の塩川議員の国会での質問に、小川大臣政務官は以下のように答弁しています。地方公務員の退職手当は各自治体の条例で定められているが、それを前提に国家公務員の非常勤職員の例が適用される場合は要件が３つある。
　１つは、常勤の国家公務員と同様の勤務時間により勤務していること、２つに、その勤務時間により勤務した日数が18日以上ある月が６カ月を超えていること、３つに、引き続き６カ月を超えるに至った日以後は常勤の国家公務員と同様の勤務時間より勤務することが予定されていること、以上３要件が準用されているのではないかと。こうした要件が満たされていれば、臨時、非常勤職員も退職手当の支給の対象になるということです。また、退職手当を支給しないために勤務条件を逆算してつくることについても法の趣旨から反対で、総務省としてしっかりと一人一人の権利が守れるように助言していきたいと言っています。どのような基準で支給されているのか、説明ください。
　また、インフルエンザなど流行性の病気になった場合、欠勤扱いに正規職員はならないと思いますが、臨時、非正規の職員の場合はどうなっていますか。
　次に、定年延長についてお尋ねします。
　現在、年金支給の先送りになって、再任用制度が実施されています。管理職で残る人も、次の管理職を目指す人も、モチベーションが上がらないのではないかと思います。定年延長など検討すべきではないでしょうか。再任用ではなく嘱託を選んだ場合、給与の体系はどのようにされていますか。嘱託職員の報酬は条例に定めなければ払えないことになっています。具体的基準を明らかにしてください。
　次に、市立病院の採用のあり方についてお尋ねします。
　2015年３月議会でキャリア採用についてお聞きしたとき、答弁は、全部適用になり、病院運営に関する必要な権限と責任が病院事業管理者に移譲され、医師を初め優秀な医療者が集まり定着する病院をつくるという目的に、職員の採用に関する権限も病院事業管理された。キャリア採用も、事業管理者が市長部局とともに十分協議した上で行った。普通には公募等にしているが、高度で専門的な職員の採用で当院に十分な責任者が見つからないということでキャリア採用をした。職員採用の権限を持つ病院事業管理者が採用した。地公法には違反しないと答弁されました。塩川議員の質問に、政府総務省担当課は、全部適用になっても、試験公募の原則は変わらない。職員選考も説明責任があり、病院で好き勝手にはできない。地公法17、19の適用除外はされないとしています。法に違反する行為は無効ではないでしょうか。
　また、病院給食はその後どのように検討されましたか、お答えください。
　５つ目に、肱川河川整備計画についてお尋ねします。
　洪水吐きトンネル工事については市民の説明を果たすことなく工事が行われ、放流が計画され、説明は完成してからというのですから、横暴としか言いようがありません。市民の暮らしを守る市長として大洲市にどのような影響があり、効果があるのか、説明を受けていると思います。御説明ください。
　また、黒部川出し平ダム排砂被害に取り組んだ弁護士のお話を聞きました。黒部川は、標高3,000メートルの山から20ないし30キロメートルで海に一気に流れるということで、１年に１度排砂しているが、汚泥がたまることはないといいます。肱川は、鹿野川ダムは標高30メートルで、38キロを緩やかに流れる流れです。こうした川に汚泥が流されたら、川に堆積する心配がされています。現に多くの土砂が堆積しています。心配はないのか、説明してください。
　また、鹿野川ダム湖の土砂の堆積量を過去５年間程度明らかにしてください。
　最後に、山鳥坂ダムに関連する道路工事が行われています。大きな車の離合が頻繁です。ところが、土砂は路肩からはみ出しても、草が工事現場近くで生い茂っても対応されません。県任せではなく、国が責任を持つべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○向井敏憲議長　これより答弁を求めます。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
〔清水裕市長　登壇〕
○清水裕市長　ただいまの梅木議員さんの御質問のうち、私からは、伊方原子力発電所再稼働問題についてのうち、市長の了承及び前提条件について、自然エネルギー、再生可能エネルギーへの転換について、市民に対する安全の担保についての３点についてお答えを申し上げます。
　初めに、市長の了承及び前提条件についてお答えを申し上げます。
　大洲市は、西予市と同じく愛媛県及び四国電力と伊方原子力発電所周辺の安全確保等に関する覚書を結んで、伊方発電所とその周辺で変更や異常等が発生した場合は愛媛県から通知を受けることとなっております。これと同じ名称の覚書を八幡浜市も結んでおりますが、今回のような重大な変更に際しては県が同市に意見を求めることとなっており、大洲市では愛媛県より意見を聞かれる立場にはこの覚書上はなっておりません。
　しかしながら、大洲市は面積の約７割、人口の約９割がＵＰＺ圏内に住んでおられることから、県に対し意見を述べさせていただいたり要望を出したりすることは、極めて重要なことだろうと認識しております。８月に開催いたしました住民説明会も、市民の多くの方が不安に思っておられたり、正しく理解されていないのではないかとの思いから、県に強く要望し、説明会を開催したものでございます。市議会議員の皆様には全員の御出席をいただきましたが、二元代表制の両輪として議会の意見も十分に伺いまして、当市としての意見や意向を知事に率直に伝えたいと考えております。
　また、前提条件を出すのかという御質問でございますが、伊方発電所３号機の再稼働、これをいい、悪い、了承する、了承しないということについては特に私は申し上げるつもりはございません。ただ、地域を守る立場として安全性というのが全てであります。この安全性につきましては、できる限りの安全性が担保される、そういうふうな中で、地域がこれからも将来に向けて活力ある地域となれるように、当然ＵＰＺ圏内にあります当市にとりましては、やはり避難を初めさまざまな負担を担っていくものでございます。そういう市民の暮らしが豊かになるような政策を展開し、実現していく上で、必要だと思うようなことにつきましては県に対して要望をしていきたいというふうに考えております。
　次に、自然エネルギー、再生可能エネルギーへの転換について申し上げます。
　日本のエネルギー政策は、安全性の確保を大前提にしながらも、安定供給、経済効率性、環境適合に関する目標を同時に達成することでバランスをとることが極めて大切だというふうに考えております。
　国は、再生可能エネルギーについては最大限の導入を図り、将来的には22から24％を目標としております。太陽光発電や風力発電は自然条件に応じて出力が大きく変動いたします。このことから、自然条件によらず、安定的な運用が可能な再生エネルギーであります地熱、水力、バイオマス等にはぜひとも積極的に取り組むべきであると考えており、このことがまた原子力発電への依存度を引き下げることにつながるというふうに考えております。
　また、太陽光発電や風力発電、このように出力が大きく変動するものにつきましては蓄電技術、こういうものが将来進歩していけば利活用に関する可能性はまだまだ上がってくると思っておりますので、そういう面も含めてさらなる技術開発を進めていただきたいというふうに考えております。
　また、火力発電の効率化にも取り組み、それから世界一と言われる省エネ先進国としての力も発揮しながら、エネルギー利用効率、これをできるだけ引き上げる、これが技術開発の大きなポイントであろうと思っておりまして、こういうことが我が国の大きな責任の一環であり、こういうことをトータルでやることで原子力発電への依存を提言していくことが可能になるというふうに思っております。
　最後に、市民への安全の担保についてということでございます。
　６月議会にもお答えを申し上げましたとおり、原子力発電所において万が一事故が発生した場合には、基本的には電力事業者である四国電力が責任を持つものと考えております。安全の担保も、原子力損害の賠償に関する法律により原子力損害賠償制度が設けられております。しかし、福島のように過酷な事故となった場合には、この法律により国が事業者に必要な援助を行うこととなっております。
　私が市民の皆様に対してどのように安全の担保をするのかという御質問でございますが、市には市としての役割があると思っております。市民の安全な暮らしを守る責任が市に課せられた役割であり、その責務をしっかり果たすことが必要であると考えております。市の役割といたしまして、万が一の事故の際に市民の皆様の安全・安心、それを図ることが非常に重要であります。そのためにも、迅速に避難ができるよう、避難計画の実効性がより高まるよう努めてるところでございまして、今後ともこのような努力は努めていく必要があろうというふうに考えております。
　広域避難に関しましては、交通渋滞や、それから要配慮者の支援の方法など避難計画にはまだまだ課題が残っておるということは十分認識しております。こうした課題を一つ一つ克服していき、そして十分にそれぞれの方々と情報交換をしながら、もしものときにどういう行動をとればいいのか、それをお互いに納得しながらその避難計画を詰めていく、こういう努力をずっと続けることが非常に重要だろうというふうに考えております。今後とも、避難計画の内容の充実や強化に努めてまいりますので、御理解を賜りたいと考えております。
　以上、お答えとさせていただきます。その他の御質問につきましては、それぞれ答弁をいたさせます。
○松田眞総務部長　議長
○向井敏憲議長　松田総務部長
〔松田眞総務部長　登壇〕
○松田眞総務部長　御質問のうち、私からは、伊方原発再稼働問題のうち残り５点と労働環境についてお答えを申し上げます。
　まず、原発再稼働問題のうち、市民の皆さんへの説明会等についてお答えをいたします。
　この件につきましては、先ほど市長が申し上げましたとおり、また午前中の二宮議員さんにお答え申し上げましたとおりでございますので、御理解をお願いを申し上げます。
　なお、各自主防災組織における四国電力による説明会についてでございますけれども、自主防災組織を初め消防団の代表者会など、今年４月より現在までに11回、約450名の参加を得て開催をされていると伺っております。今後も、各地域で、各地区で開催をされる予定であるとお聞きしております。
　次に、電気料金のコストに対する考え方についての御質問でございますけれども、説明会で資源エネルギー庁から火力発電に要する石油、石炭、天然ガスはいずれも海外からの輸入に依存しており、その依存度は拡大していると説明がありました。さらに、二酸化炭素の排出量は福島の事故以来、火力発電に頼っているため１割程度ふえているという説明でもございました。また、電気料金の引き下げについて、口頭での説明はなかったと思いますけれども、説明資料の目標の欄に現状よりも引き下げると記載をされておりました。また、四国電力の説明の後の質疑応答の中で、厳しい経営状況であるが、できるだけ早く電気料金を下げる方向で進めたいとの四国電力からの御回答もあったものと理解をしております。
　続きまして、ＵＰＺ圏域の住民避難のあり方についてでございます。
　放射性物質が環境へ放出された場合の防護措置の実施につきましては、30キロ圏内における避難は、緊急時モニタリングにより空間放射線量が毎時20マイクロシーベルトに達した場合は、早期防護措置として１日以内を目途に地域を特定し、１週間以内に一時移転を実施することになります。また、500マイクロシーベルトに達した場合は、緊急防護措置として数時間以内をめどに地域を特定して即時避難を実施することということになっております。
　国との関連でございますけれども、国は地域防災計画を充実させるため、原子力発電所の所在する地域ごとにそれぞれの持つ課題を解決するため、地域原子力防災協議会を設置して、関係する県や市町の地域防災計画、避難計画の充実強化を図ることとされております。８月26日に東京で伊方地域原子力防災協議会が開催され、市長が出席をいたしました。現在の避難計画における緊急時対応についての具体性や合理性について検証し、確認したものでございます。国には緊急時対応の体制についても充実を図っていただいております。説明会の中でも言われておりましたように、必要に応じて全国の実動部隊、これは自衛隊、警察、消防、海上保安庁でございますけれども、各種要請を原子力災害対策本部で集約し、支援を実施するというものでございます。
　次に、本市としての具体的対策についてお答えを申し上げます。
　市は、国や県から避難に関する指示、連絡があった場合は住民避難を実施いたしますが、避難手段は自家用車や県が手配するバスなどにより避難することになっております。県が調整し手配するバスは、一時集結所や福祉施設等必要な場所に手配をされますが、緊急時モニタリングによる放射線の測量結果、被災状況等にもより状況に応じたケースが想定され対応することとなりますので、御理解をお願いいたします。
　小学校就学前の子供や在宅の高齢者の方がどの程度いるか、数字を明らかにとの御質問でございます。
　小学校就学前の子供さんが約2,500人、避難行動要支援者と言われる要介護認定者の方及び障がい者の方が約2,400人、そのうち施設入所者が約500人でございます。こうした避難行動要支援者の方々が避難所での生活が難しい場合の対応につきましては、個人個人の様態を踏まえ、市が県に個別に要請するなど、福祉施設や病院にお願いをすることにしております。
　小・中学校の児童・生徒の避難につきましては、原子力災害発生時には保護者への引き渡しが基本となっております。避難最終時点で引き渡しができなかった児童・生徒は、教職員の付き添いのもと、指定の避難所に避難することとしております。そこで保護者への引き渡しを行うことになります。万が一避難所で生活することになりました場合は、いかに環境整備がされているかということが重要な事項となります。平成25年８月、内閣府より避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針も出されております。水や食料、そして情報や物資、各種サービスの提供に支障がないよう、県とも連携し、必要な部分は国に要望するなど、少しでも良好な環境となるよう最大限努めてまいりたいと考えております。
　最後に、安定ヨウ素剤の事前配布についてお答えをいたします。
　事前配布につきましては、安定ヨウ素剤が劇薬指定であるということで、配布方法や服用指導、副作用の対策、また３年に１度の更新体制なども課題の一つでございます。こうしたことから、現在のところは国の指針どおりとし、事前配布はしないということに考えておりますが、医療機関や診療所など、その保管場所につきましては検討してまいりたいと考えております。
　次に、労働環境についてお答えを申し上げます。
　まず、本市で雇用しております非正規職員の人数等にお答えをいたします。
　正規の勤務時間の４分の３以内で勤務する短時間勤務の職員とフルタイム勤務の臨時職員、嘱託がおりますが、本年４月１日現在、市立大洲病院を除きまして、全部局での合計でフルタイムの非正規職員が294名、短期時間勤務の職員が57名となっております。また、職種別の人数と比率は、フルタイム職員で申し上げます、一般事務が131名、26.1％、看護、保健師が14名、31.8％、保育士が61名、50.4％、幼稚園教諭５名、23.8％、調理員17名、47.2％、施設支援員29名、60.4％、図書館司書２名、66.7％、作業員、運転手など24名、66.7％、相談員など11名100％となっております。
　その非正規職員の勤務時間につきましては、全体の８割が正規職員と同様の週38時間45分勤務の職員でございますが、学童保育の指導員、保育士などは週30時間、また週20時間勤務の職員もあります。平均賃金でございますけれども、臨時職員は日額で一概に平均賃金であらわすことは難しいのが実態でございますけれども、フルタイムの勤務職員の平均月額15万3,000円となってございます。
　次に、退職手当についてお答えをいたします。
　臨時、嘱託職員の処遇改善につきましては、これまでも機会あるごとに行ってきたところでございます。御指摘の退職手当は、本市では現在支給をしておりません。今後、地方自治法における非常勤職員への手当支給についての整合性や他市の状況等も参考にしながら研究をしてまいりたいと考えております。
　次に、病気になった場合の取り扱いでございます。
　市の非正規職員の休暇につきましては、大洲市臨時職員等の任用に関する規則に基づき、その取り扱いを行っているところでございます。休暇のうち、有給休暇につきましては、任用期間に応じた年次休暇と選挙権その他公民としての権利を行使する場合の休暇、親族が死亡した場合の休暇、夏季休暇などの特別休暇がございます。無給休暇につきましては、出産に関する休暇、子の看護のための休暇、配偶者や父母などの介護等が必要な場合の休暇などがございます。
　病気休暇については、同規則に定めがないことから、欠勤として取り扱っております。国の非常勤職員におきましては、人事院規則に基づき無給休暇を与えていることなどから、他自治体の状況も参考しながら、処遇改善の観点で検討をしてまいりたいと考えております。
　次に、再任用制度と嘱託職員の報酬についてお答えをいたします。
　再任用制度につきましては、雇用と年金の接続等を図るため、再任用を希望すれば原則再任用するという国家公務員と同様の措置を当市につきましても運用しているところでございます。
　定年延長につきましては、平成23年度に人事院が国家公務員の定年退職年齢の延長についての意見の具申を行いましたが、政府は民間企業の多くが再雇用等の継続雇用制度で対応していることを踏まえ、公務員が先行して定年延長することは困難という判断から見送りになっているものでございます。
　また、平成25年の閣議決定においては、年金支給開始年齢の段階的な引き上げの時期ごとに段階的な定年の引き上げも含め改めて検討を行うこととされ、国家公務員法等の一部を改正する法律の附則においても、政府は平成28年度までに定年の段階的な引き上げや再任用制度の活用の拡大、その他の雇用と年金の接続のための措置を講ずることについて検討するものとされております。
　このようなことから、大洲市におきましては、定年延長に準じた再任用制度を運用しているところでございます。
　最後に、嘱託職員の賃金についてでございます。
　嘱託職員の賃金につきましては、一般職の行政職給料表及び技能労務職給料表を準用しているところでございまして、専門性や職務の内容などを考慮した設定としております。
　なお、職員が定年退職後に嘱託職員となった場合の賃金月額につきましては、職務の内容や在職中の知識、経験等を考慮し、基本的な格付につきましては17万7,600円に格付をしております。
　以上、お答えとさせていただきます。
○岡村清利市民福祉部長　議長
○向井敏憲議長　岡村市民福祉部長
〔岡村清利市民福祉部長　登壇〕
○岡村清利市民福祉部長　梅木議員御質問の子育て支援についてのうち、子育て支援の目標について、各種給付金等補助の実施についての２点についてお答えをいたします。
　まず、大洲市における出生数の推移でございますが、合併直後の平成17年度の出生数は大洲市全体で384人であり、ここから平成21年度までの間は380人から390人程度で推移をいたしております。その後、平成22年度366人、平成23年度376人、平成24年度360人と減少し、さらに平成25年度には338人、平成26年度には347人と10年間で約10％の減少となっております。
　しかしながら、出生数が減少し少子化が進む一方で、女性の社会進出や経済情勢の悪化などにより共働き世帯の増加や就労形態が多様化し、子育て世帯における保育ニーズはますます増大をしております。そうした中、本市では市長を本部長とする大洲市まち・ひと・しごと創生本部を設置し、人口減少克服や地方創生に向けた地方版総合戦略の策定に取り組んでいるところでございます。
　御案内のとおり、人口減少対策を進めていくに当たり、少子化対策とあわせて、産業の活性化や企業誘致などによる雇用の拡充、観光振興などによる交流人口の拡大など、本市の実情を踏まえ、豊富な地域資源を活用した取り組みも必要となります。国におきましては、若い世代の希望を実現することで出生率1.8をまず目指すべき水準とし、その後2.07まで向上させ、2060年の人口を１億人とする将来展望が示されております。平成20年から平成24年における合計特殊出生率は、全国で1.38、愛媛県で1.50となっております中で、大洲市においては、愛媛県内で新居浜市の1.80に次いで西条市と並び1.72と上位の数値を維持しております。今後、本市の将来人口の展望を示した上で、出生率の向上を実現していくための取り組みを総合戦略に登載していくこととなりますので、総合戦略の策定を進めていく中で、社会増減を踏まえながら出生数や将来人口の目標値を設定してまいりたいと考えております。
　少子化対策につきましては、国や県の総合戦略においても大きな柱の一つとなっており、本市におきましても重要な施策として位置づけてまいりたいと考えております。
　先ほど桝田議員さんにお答えいたしましたように、現在創生本部のもとに設置している策定・検証委員会、部会、班会において、地方創生に係る事業について検討を行っているところでございまして、安心して子育てができる環境づくり、保護者の皆様の負担を軽減する取り組みなどを重点的に進めてまいりたいと考えております。
　地方創生における人口減少対策として、必要な雇用の確保、産業の活性化、交流人口の拡大を初め結婚、出産、子育て、安全に暮らせる地域づくりなどの施策は全てがつながりがあり、一体的に進めていくことにより相乗効果を発揮する取り組みにもなり得ます。梅木議員さんから子育て支援などの具体的な御提案をいただいておりますが、昨年度策定いたしました子ども・子育て支援事業計画を踏まえながら、限られた財源の中で市民の皆様の満足度の向上にもつながるような施策の展開に努めてまいりたいと考えております。御理解を賜りますようお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○上田信幸建設部長　議長
○向井敏憲議長　上田建設部長
〔上田信幸建設部長　登壇〕
○上田信幸建設部長　梅木議員御質問中、肱川河川整備計画についてお答えいたします。
　まず、トンネル洪水吐きの効果と影響についてですが、鹿野川ダム改造事業ではトンネル洪水吐きの整備と運用により洪水調節容量を約1.4倍に増強され、より大きな洪水にも対応できることで全川にわたって水位低減効果が発揮されるなど、鹿野川ダム下流域において洪水被害の軽減につながるものと考えております。
　次に、排砂や汚泥の流出及びダム湖土砂堆積量についてですが、鹿野川ダムのトンネル洪水吐きは黒部川の出し平ダムのような排砂を目的とした施設ではなく、洪水調節を目的とした施設であり、洪水時のみに使用されるものであります。
　なお、底泥との関係につきましては、のみ口部敷高から堆砂までの高低差が約10メートルあります。また、のみ口部前面に高さ約６メートルの壁が設けられるなど、ダム湖底に堆積している土砂が下流に流れ出ないような対策がとられております。ダム湖の堆砂量につきましては、ダム完成から55年が経過した平成26年度末で約420万立米とのことでございますが、鹿野川ダムの計画堆砂量は100年で1,200万立米に対しまして約35％の量であり、良好な状態と伺っております。
　なお、過去５年における堆砂量の推移につきましては、平成21年度末から平成26年度末までにおいて約２万立米が堆砂していると伺っております。
　次に、県道の管理についてでありますが、山鳥坂ダム建設事業の実施に伴い工事用車両の通行量が増加し、関係地区の皆さんには大変御迷惑をおかけしております。議員御指摘の県道の維持管理につきましては、基本的には道路管理者である愛媛県が主体となり実施されておりますが、国においても工事実施箇所など影響する範囲においては草刈りや清掃、補修工事など、県と連携して可能な限り対応していると聞いております。
　また、国では通行者の安全確保を図る目的で、県と協議を行いながら現県道の部分拡幅や待避所の設置、見通しの悪い箇所などの立木伐採など、安全対策を進められております。今後におきましても、可能と思われる対策については国、県が連携しつつ進めるとのことであり、大洲市といたしましても、関係者の方々から御意見をいただきながら関係機関へ要望を行っていきたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。
　以上、お答えといたします。
○森田比登志病院事務長　議長
○向井敏憲議長　森田大洲病院事務長
〔森田比登志病院事務長　登壇〕
○森田比登志病院事務長　梅木議員御質問のうち、市立大洲病院についてお答えをいたします。
　まず、職員採用のあり方についてでございます。
　大洲病院が行いましたキャリア採用につきましては、本年３月定例会でお答えをいたしましたとおり、特定かつ高度な知識と経験を有する幹部職員が必要となったことから、選考により採用したものでございます。
　キャリア採用は地方公務員法に違反するのではないかとの御指摘でございますが、地方公営企業法において規定されております他の法律の適用除外条項に地方公務員法の職員任用規定は含まれておりません。したがいまして、地方公営企業における企業職員の任用につきましても、全部適用であれ、一部適用であれ、当然に地方公務員法の規定が適用されるものでございます。その地方公務員法では、職員採用を競争試験による場合には全ての国民に対して平等な条件で公開を義務づけていることに対しまして、職員採用を選考による場合については公募の法律上の義務づけはなく、そのような規定はないものと認識をいたしております。
　次に、病院給食のその後の検討状況についてお答えをいたします。
　病院給食業務につきましては、治療食という専門的な給食業務の円滑な運営を確保し、患者様に食事の楽しみと治療への貢献を図るとともに、安全で、効率的かつ安定的に給食を提供するということを目的としまして外部委託化を検討しているところでございます。この業務の受託をする業者の選定手続等につきましては、公募型プロポーザルにより選定することとしまして、去る８月３日に当該プロポーザル手続開始の告示を行いました結果、８月10日の施設見学会には３業者の参加がございましたが、最終的には２業者より企画提案の提出がございました。この２業者の企画提案につきまして、今月７日に開催をいたしました市立大洲病院患者等給食業務委託プロポーザル評価審査委員会におきまして厳正かつ公平な審査を行い、優先交渉権者を決定をいたしまして、９月10日に事業者選定結果の公表及び提案業者への審査結果通知を行ったところでございます。
　今後は、優先交渉権者と業務内容や業務手順、人員配置及び契約金額など細部にわたり詳細な協議を本年12月を目途に行い、その結果、交渉が調いまして、当院の要求水準に達していると判断した場合には業務委託契約を締結したいと考えております。
　そして、スムーズな業務引き継ぎが行えるよう、１月から３月の３カ月間の業務引き継ぎ及び受託準備期間を経て、来年４月１日より保育職を含む病院給食の業務委託を開始できればと考えております。議員各位の御理解と御支援をお願い申し上げ、以上答弁とさせていただきます。
○松本一繁教育部長　議長
○向井敏憲議長　松本教育部長
〔松本一繁教育部長　登壇〕
○松本一繁教育部長　梅木議員の御質問のうち、いじめ問題対策についてお答えいたします。
　いじめ防止対策推進法は、2013年６月に公布されました。本法は、いじめが子供の健全な成長や人格形成に重大な影響を与え、生命または身体に危険を生じさせるおそれがあることから、いじめの防止等のための対策を推進するため、基本理念、国及び地方公共団体等の責任を明らかにし、いじめの防止等のための基本的方針の策定について定めたものであります。
　まず、国へは、いじめの防止等のための対策を推進するための基本的な方針の策定を求め、地方公共団体に対しては、その地域の実情に応じた同様の基本的な方針の策定に努めるよう求めております。さらに、学校に対しては、いじめ防止基本方針、または地域いじめ防止基本方針をもとにその学校の実情に応じた同様の基本的な方針の策定を求めています。また、学校の設置者及びその設置する学校が講ずべきいじめの防止等に関する措置や重大事態への対処等について定められております。
　これを受けて、大洲市教育委員会では、平成27年３月にいじめ防止のための基本的な方針を定め、市としていじめ防止対策組織を設けております。市内の公立幼稚園、小・中学校でいじめ事案が発生した場合は、まず当該の学校が組織的に対応し、被害児童・生徒を守り通すとともに、加害児童・生徒へは教育的配慮のもと、適切な指導を行うことにしております。また、被害を受けた児童・生徒に生命や心身及び財産に重大な被害が生じたり、欠席等を余儀なくされたりした場合には、市教育委員会が設置している大洲市いじめ問題対策本部会議が事情を聴取し、大洲市いじめ・不登校等対策協議会と連携して当該学校を指導や助言を含めて支援をすることになります。それでも対応や調査が不十分な場合は、大洲市条例で設置している大洲市いじめ問題再調査委員会で再調査を行い、対策本部会議に必要な対応や再調査等の通知をすることとなっております。
　このような大洲市いじめの防止等のための対策は、大洲市立の幼稚園児、小・中学校の児童・生徒への対応であり、お尋ねの高校生については、県立高校ならば当該校、そしてその設置者である県教育委員会高等教育課になります。私立高校の場合は当該校、そして学校法人あるいは県の私学文書課となります。なお、それ以外にも相談窓口は設けられており、法務局が設けている子どもの人権110番、総合教育センター相談室、県教育委員会が設けているいじめ相談ダイヤル24、中央児童相談所、警察の生活安全課などがありますので、市教育委員会に相談があった場合には、これらの窓口は紹介させていただきます。
　次に、高校の不登校生徒についてですが、県教育委員会によりますと平成26年度の統計はまだ発表されておらず、平成25年度統計では愛媛県では259名だったという回答をいただきました。なお、地域別や学校別の情報はございません。
　また、高校における不登校生への個別の対応につきましては、市教育委員会では把握しておりませんので、御理解をいただきたいと思います。
　次に、インターネット等を通じて行われるいじめについてのお尋ねでありますが、スマホ等の扱いは昨年度、市ＰＴＡ連合会が中心となり教育委員会、大洲市校長会で小・中学生のスマホ等に関する市内統一ルールを定め、平成27年１月17日付で小・中学生のスマホ使用に関する市内統一ルールの活用についてを通知したところであります。そこで定められているルールは、スマホの所有者は親であり、子供はスマホを親から借りているだけで、午後９時以降は使わない、親が通信内容をチェックする、マナーを遵守する、使用時間を決める、勉強中は使わない、悪口を書かないなどで、これについては各学校で指導するとともに、保護者にも貸し与えた責任上、保護者の管理監督のもとで使用することを明らかにしています。学校外で行われているスマホ等でのいじめは、学校ではなかなか把握することができません。このことから、いじめの防止もあわせて喚起し、いじめが感じられたらすぐに保護者や学校に連絡し、対応できるよう取り組んでいるところであります。
　昨年度から今年度にかけてスマホを使ったいじめと思われる事案も発生しておりますが、保護者がチェックする中で発見して早期に解決したり、別の生徒からの訴えで発見されたりして解決した例もあります。もちろんこれで十分とは思っておりませんが、この取り組みがスタートでき、何件かでもスマホに関するいじめを発見できて早期に解決できたことは、大きな成果の一つであると考えております。今後は、さらにこの取り組みが充実するよう啓発を強化してまいりたいと考えておりますので、議員各位のより一層の御理解と御支援を賜りますようお願い申し上げます。
　以上、答弁とさせていただきます。
○20番梅木加津子議員　議長
○向井敏憲議長　梅木加津子議員
○20番梅木加津子議員　再質問を行います。
　まず、原発問題ですが、説明会を開き意向調査をするおつもりはないかということでお聞きしましたが、市民の皆さんに説明をして意向を聞くということについて、もう一度、示されたのかもしれませんが、御答弁をお願いします。
　それから、議会に対する請願に対して市長としては了承するとかそういうことについては今判断をしないということで言われましたけれども、八幡浜の市長さんが了承するということを言われたんですが、その八幡浜の市長さんが言われる了承とは一体、では何なのかということをお聞きできたらというふうに思います。
　それから、原発のコストの問題ですけれども、どのように国から説明をされたのか、それから太陽光発電等々について市長さんは当面原発と共存していくと言いましたけども、再生可能エネルギーや自然エネルギーに転換させていくという立場だったと思うので、その辺の努力をどのようにしてるのかということはお聞きになったと思うんですが、具体的にお聞きになっているようでしたら御説明ください。
　それから、伊方の方がすぐ逃げるのに大洲の人が１週間残るという、この対応についてはどのようにお考えか、お聞かせください。
　それから、政治責任の問題で、安全を担保とするということについてお話の際に事前に必要なことをというふうにおっしゃいました。八幡浜の市長さんは平野を通る大洲から八幡浜の道路の改良などを例に挙げておりましたけども、この間の知事さんが伊方原発に関する国からの回答というのも出してましたけれども、例えば大洲・八幡浜道路の整備促進については事業が円滑に進むように努める、それから大分への避難については実施を予定、作業スペースについては指導する、中間埋蔵施設の取り組みについてなどを進める、それから伊方原発の廃炉技術の研究は検討していく、それから経済相の現地視察については調整していく、何もかもが、普通行政書士の試験なんかでも努めるとかというのは根拠がないみたいに説明がありますけれども、全くやりますっていうことではないんですよね。そういう中で前提条件を出していらっしゃるわけですけども、市長としては何を安全の必要なことは要望していくということを言われた、何を要望されるのか、お聞かせください。
　それから、ヨウ素剤についてですが、７市町で89万錠が役所に、公共施設にあるって言われてます。どのように配分されているのか、大洲市の場合、お聞かせください。
　それから、子育て支援では、最後の在宅の障がい児に対する人工内耳体外機器って、これ物すごく切実に要望されているんですが、これについては検討するおつもりは、これもないのか、お聞きします。
　それから、今回出されたいじめっていうのは高校生の問題であって、この表に対するいじめ調査はこれ全く高校生っていうのは入ってないんですね。ここの表にあるのはもう学校と市とかそういうところばっかりで、親の側からどう働きかけていいのかというのは全く検討されてないんです。今言われたところに全部相談に行っても解決しないでもんもんとしていらっしゃるわけですよ。そういう中で、大洲市の高校生の皆さんの命と体を守るために、高校に進学できるという権利を守るためにどういうふうな手だてがありますかっていうことをお聞きしているので、そこは重ねてお聞きします。
　インターネットについてもばあって言いましたけど、本当にインターネットを通じての攻撃っていうのは物すごいものがあるという実態を御存じかどうか、そこは押さえておきたいと思います、お聞かせください。
　それから、嘱託職員の報酬の条例はあるのかないのか、お聞きしたいと思います。
　それから、退職手当ですけど、国が準用すると言ってるのに準用していないわけですから、権利を守るためにも検討すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
　それから、病院の場合、病院給食のことなんですけれども、選考委員の構成は一体どういうふうにされたんですか。それから、何人分でとか、どれぐらいの条件でとかいろいろあったと思うんですね、これプロポーザルに出した場合、全然具体的なものが書いてないんですけれども、その辺をまた資料いただけたらというふうに思います。
　職員の採用の問題についてはずっとひっかかっているので、ちゃんとわかるように皆さんに公明正大にやられるようにしていくのが必要だと思いますけども、民間の病院ではなくて、公立の病院が民間手法になった中でますます大変になってると思うので、早く公立に戻すべきだというふうに思います。
　河川整備計画については、もう来年度洪水吐きが運用されますけれども、市長さんとして効果があるって、どんなふうに効果があるのか、この辺のことをもう一度質問したことについてお答えいただけたらというふうに思います。
　　　〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○向井敏憲議長　議事の都合によりしばらく休憩いたします。
午後３時36分　休　憩
　　　〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
午後３時51分　再　開
○向井敏憲議長　休憩前に引き続き会議を開きます。
　　　〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○向井敏憲議長　本日の会議時間は議事の都合によりあらかじめ延長いたします。
　これより答弁を求めます。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
○清水裕市長　それでは、梅木議員さんの再質問にお答えいたします。
　私からは、原発に関する３点と、それからダムの洪水吐きの効果ということで答弁をさせていただきます。まず、原発に関しまして、八幡浜市さんとの比較をされまして、了承をするということであるが、大洲市はどう考えるのかということだろうと思っております。八幡浜市さんの場合には、覚書で意見を求めるという覚書を結ばれております。その意見ということが了承という形になったのではないかなと推測することでございまして、その詳細な内容は私どもとしては把握するところではございません。
　大洲市といたしましては、覚書にもないのですが、市民の生活に非常に影響がある、これだけ避難計画も立てる、さまざまなことが考えられます。これから地方創生の中で地域が将来、活力を持って生き延びていく、そういうためにも、その原発の再稼働に際して、再稼働というふうなものと共生するならばこういうことを地域活性策として考えてほしい、そういうことは私は伝えなければいけないというふうに思っております。特にそこで了承するしない、また同意するしないということをお伝えするつもりはございません。また、そのときには当然議会の中でのさまざまな御意見等についても、あわせてお伝えをしなければいけないというふうに思っております。
　次に、自然エネルギー、再生可能エネルギー等の考え方でございますが、特に今回の説明会ということではなく、従来原子力発電所の事故の後から政府の方針としてできるだけこういう再生可能エネルギーを重点的にやっていきたい、それから私の理解といたしまして不安定なもの、安定的なもの、さまざまなものがあります。また、それぞれにできるだけ数をふやしていけばコストも下がってくるだろうと、そういうふうなものをインセンティブを日本全体で与えながら、できるだけ自然エネルギーに向かっていけばいいというふうな考え方を私として持っておるところでございます。
　それから、安全の担保としてどういうことを考えるのかということで、確かに避難路も重要でございます。そして、今30キロ圏内の避難ということで、肱川、河辺のほうへも避難するという計画を立てておりますが、さらに広がったときにどうするんだということも心配をしておりまして、もちろん避難路というだけではないんですが、今回新たに県道関係の整備促進の協議会をつくりまして、河辺のところから内子町であり、西予市へ向かう道についても計画的にそれを整備していく、これが災害時の避難路にもなりますし、それからお互いにやはり地域のいいところを出し合いながら広域の観光ルートにもなるんではないか、そういうふうな思いの中でそういう要望を県にもさせていただいておるところでございます。
　それから、安全の確保といたしましては、先日の知事要望では一時避難所というものがこれからもっと重要になってくるだろうと、ＵＰＺ圏内でもこういう一時避難所等を整備してほしいということをお願いしておるところでございます。しかしながら、それらの道路整備や避難所の整備等につきましても、財源等の関係ですぐに全てがかなうものではないというふうな認識をしております。これは順次進められるものであり、またそういう説明がされているというのも私も納得しておるところでございます。
　それから、ダムの洪水吐きの効果につきましては、先ほども説明をいたしておりますが、今回のトンネル洪水吐きによりまして、洪水調節の容量が1.4倍、といいますのは鹿野川ダムの40％程度の新しいダムがその本線に洪水調節専門にできるという効果があるわけでございます。細かな操作ルールにつきましてはまだ最終的にこれからということではありますが、少なくとも洪水調節の容量がそれだけふえることで、それを活用すれば平成17年度の出水でも50センチはその大洲で水位を下げれるという検討結果が出ておるところで、非常にこのトンネル洪水吐きについては効果があるものというふうに私は考えております。
　以上で再質問のお答えとさせていただきます。
○松田眞総務部長　議長
○向井敏憲議長　松田総務部長
○松田眞総務部長　私のほうからは、原発再稼働に関する再質問３点と労働環境について２点、合わせて５件をお答えをいたします。
　まず、説明会、意向調査等は行わないのかという御質問でございます。この件につきましては、午前中、二宮議員さんの御質問に市長のほうからお答えいたしましたように、公開討論会等も含めまして説明会等の予定はございません。また、意向調査の予定もございません。
　次に、２点目、伊方町は先に逃げて大洲市が残るというのはどうかという問題でございますけれども、国の原子力防災対策によりますと段階的な避難ということでございまして、発電所の事態、これを警戒事態と施設敷地緊急事態と全面緊急事態の３つに分けまして、全面緊急事態に至った場合はＰＡＺ、５キロ圏内は避難を開始すると、ＵＰＺの住民は屋内退避等で避難をする場合に備えるということでございます。これはＩＡＥＡ等による国際的な基準、また福島事故等の反省も踏まえましてそうした基準ができたと、その５キロ圏内、30キロ圏内という区域ができたというふうに理解しておりますので、御理解をお願いをいたします。
　次に、ヨウ素剤でございますけれども、現在大洲市では大洲市防災センター１カ所に全て保管をいたしております。
　次に、労働環境についてで２点御質問がございました。嘱託職員について条例はあるのかということでございますけれども、大洲市の場合、非正規職員の給与につきましては、大洲市職員の給与に関する条例第22条に定めがありますけれども、具体的な給料表の格付等は行っておりません。この規定にその中には予算の範囲内において別に任命権者が定めるというふうな定め方で条例準拠でございます。
　次に、退職手当でございますけれども、国は出るのに何で出ないのかという趣旨の御質問だっただろうというふうに思います。国家公務員の非常勤職員につきましては、国家公務員の給与法がございまして、その中で支給できるような人事等の指針もございます。しかしながら、地方自治体におきましては、地方自治法において非常勤職員には基本的な手当の支給については明記がございません。そうした地方自治法をめぐる解釈等でいろんな議論がされております。私どももそういった議論を見据えて、また他市の状況も踏まえまして、この問題については対処したいというふうに考えております。
　以上でございます。
○岡村清利市民福祉部長　議長
○向井敏憲議長　岡村市民福祉部長
○岡村清利市民福祉部長　私のほうからは、人工内耳体外機器についてお答えをいたします。
　子育て支援策の充実につきましては、先ほどもお答えいたしましたように、現在地方創生に係る事業について検討を行っているところでございます。
　人工内耳体外機器につきましても検討するとともに、医療保険の適用または日常生活用具として認めていただくよう、国、県にも要望してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。
　以上、お答えとさせていただきます。
○松本一繁教育部長　議長
○向井敏憲議長　松本教育部長
○松本一繁教育部長　私からは、いじめ問題対策に関する再質問についてお答えいたします。
　高校生の親としてどういう手だてがあるのかということでございますが、先ほど答弁いたしましたように、事情のわかる、あるいは調査等が一番にできるところは当該校でありますので、まずは当該校に相談され、それで解決できないときは県の高校教育課や私学文書課等に申し出ることがベストだと思っております。その上で、市教育委員会に来ていただければ相談に応じますが、学校に対して対処できる権限も責任も持ち合わせておりませんので、先ほど申し上げたような窓口等への紹介をさせていただくことしかできないということでございます。御理解をお願いしたいと思います。
　また、インターネットによる非難中傷にはどう対応しているのかというようなことの再質問だと思うんですが、十分理解した上で対応を講じてきたつもりであり、先ほど申し上げましたような取り組みを保護者と一体となって取り組んでいきたいというふうに考えております。
　以上、答弁とさせていただきます。
○森田比登志病院事務長　議長
○向井敏憲議長　森田大洲病院事務長
○森田比登志病院事務長　私のほうからは、大洲病院にかかわる２点についてお答えをいたします。
　まず、採用関連でございますが、大洲病院が行った選考によるキャリア採用は過去２件ございますが、いずれもそれまでの勤務実績や経験などを総合的に判断し、任免権者との協議の上、適正に行ったものと認識をいたしております。当院の新規採用職員につきましては一般公募を行っておりまして、また臨時職員につきましてもハローワークを通じて広く公募いたしておりますけれども、管理職等の重要な役職につきましては、ほかの病院に勤務をされている優秀な方が公募に応募されるとはなかなか考えづらいこともございまして、また職歴、キャリア等によって給与等にも違いが出てまいります。そのために、公募はなかなか適さないケースも多々ございます。今後も、そのときの状況に応じて総合的に判断をしながら、説明責任にも留意をしつつ適正、円滑に職員採用に努めてまいりたいと考えております。
　次に、病院給食の外部委託の資料をとの御指示でございますが、プロポーザルの内容及び結果を含めた進捗状況につきまして、議会事務局とも御相談の上、議員各位に資料を後日お配りさせていただいたらと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
　以上、答弁とさせていただきます。
○20番梅木加津子議員　議長
○向井敏憲議長　梅木加津子議員
○20番梅木加津子議員　原発の問題では、県の要望に対して、経産省がエネルギー原子力政策の推進を任務とする経産省が責任を持って再稼働を進める政府の方針など立地自治体など関係者、国民に説明していくって書いてるんですね、なら説明していただいたらいいんじゃないですか。いかがですか。
　それから、原発の担保の問題で道路の改良が言われましたけれども、そのことが本当に求められてるかどうかということも市民の声を聞かなかったら出ないんじゃないですか。市民の皆さんの声を聞くチャンスをやっぱり、行政の責任者としては市民を代表するわけですから、設けるべきだと思いますが、再度お聞きします。
　それから、高校生の問題、実際に高校生のことを把握する努力をされるべきだと思います。法律がかわって高校生も対象になったわけですから、インターネットに対する攻撃についても再度これから検討すべきだと思います。これは、教育委員会が今までは義務教育だけだったということを超えて今回の対策協議会ができたわけですから、そこを補完する施策っていうのが求められていると思うんですよね。そういう声を県教委にも伝えていくことが必要なんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○清水裕市長　議長
○向井敏憲議長　清水市長
○清水裕市長　それでは、再々質問に、私のほうからは避難路の内容についてお話をさせていただきます。
　もちろん避難ということも重要なのですが、これはふだんからどういう道をどう使ってどこへ行くか、例えば土砂災害のときに１つの場所が通れなくなった場合、そういうときにどの道を通っていくのか、そういうことも総合的に判断して道路の整備については要望しておるものでございます。そういうふうな観点から、避難路についてできるだけたくさんのルートを確保しながらやってほしいという要望をしておりますので、常に地域の方々からそういう道路等の要望を聞いてる中で、私は避難路もそのうちの一部と考えてその避難路の要望をしておるところと御理解いただければというふうに考えます。
　以上です。
○松田眞総務部長　議長
○向井敏憲議長　松田総務部長
○松田眞総務部長　議員さんの御質問の中で説明会の資料の御発言がございました。資源エネルギー庁からの資料、説明会資料の中の最後のページに、確かに菅官房長官の会見録が載っておりまして、その中に政府としてはエネルギー基本計画に基づき伊方原発３号機の再稼働を進めることといたします。今後、立地自治体等関係者の理解と協力を得るよう取り組むこととし、新規制基準への適合審査の結果、エネルギー政策、原子力政策の内容、原子力災害対策の内容など丁寧に説明してまいります。また、引き続き原子力発電の重要性と再稼働の必要性についてさらなる国民の理解を得るように取り組んでまいりますという会見録が載っておりました。私どもも市民の皆様にそうしたエネルギー政策とか審査の内容をぜひとも知っていただきたいということで、市長のほうがＵＰＺ圏内の市町と一緒になって県知事さんのほうにも御要望したということでございます。
　そうした中で、国、県と日程等の調整とかいろんな調整がございまして、今回のような大洲と内子と伊予市の３市町の共同開催、また西予市と宇和島市の共同開催ということにこぎつけたわけでございます。その内容につきましては、いろいろな御不満もお受けをいたしましたけれども、それぞれわかりやすく説明をしていただいたということだろうと思っております。
　その内容につきましては、先ほど午前中に説明いたしましたように、市のホームページで資料の公開とともにその動画、説明会自体の動画も配信しております。そういったことでございますので、国、県としても対応していただいたと、市としてもそういった対応はしたということで御理解をお願いいたしたいというふうに考えております。
○松本一繁教育部長　議長
○向井敏憲議長　松本教育部長
○松本一繁教育部長　高校生のいじめ対策についての再々質問でございますが、高校生につきましては、県が設置するいじめ防止対策組織というのがございますので、その中のほうで対応していくようなことになります。市が設置しておりますいじめの防止等のための基本的な方針の中で設置しております防止対策組織等がございますけれども、これにつきましてはあくまでも小・中学生、義務教育の中での小・中学生が対象となっておりますので、もし高校生の相談等がございましたら、県のほうに中継ぎをして連絡、報告をさせてもらうような形になると思います。
　以上、答弁とさせていただきます。
○向井敏憲議長　以上で本日の質疑、質問を終わります。
　これをもって本日の日程を終了いたしました。
　あす９月15日午前10時から本会議を開きます。
　日程は、本日に引き続き第75号議案から第86号議案までの議案12件に対する質疑並びに市政全般に対する質問であります。
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○向井敏憲議長　本日はこれにて散会いたします。
午後４時10分　散　会
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