平成２４年大洲市議会第４回定例会会議録 第２号
平成24年９月10日（月曜日）
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出席議員
１番 宇都宮 宗 康
２番 大 野 立 志
３番 安 川 哲 生
４番 上 田 栄 一
５番 山 本 光 明
６番 西 村 豊
７番 福 積 章 男
８番 武 田 雅 司
９番 二 宮 淳
１０番 （欠 員）
１１番 桝 田 和 美
１２番 村 上 常 雄
１３番 押 田 憲 一
１４番 梅 木 良 照
１５番 水 本 保
１６番 岩 田 忠 義
１７番 宮 本 増 憲
１８番 後 藤 武 薫
１９番 梅 木 加津子
２０番 向 井 敏 憲
２１番 岡 孝 志
２２番 吉 岡 猛
２３番 田 中 堅太郎
２４番 山 下 勝 利
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欠席議員
２５番 中 野 茂 明
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出席理事者
市 長 清 水 裕
副 市 長 小 島 健 市
総 務 部
部 長 松 田 眞
会計管理者兼会計課長 蔵 田 伸 一
人事秘書課長 德 永 善 彦
総 務 課 長 松 本 一 繁
総務課主幹兼課長補佐 篠 原 喜 英
総務課専門員兼行政係長 田 中 純
企画財政部
部 長 神 元 崇
財 政 課 長 山 岡 稔
財政課長補佐 楠 野 修
市民福祉部
部 長 岡 村 清 利
保険環境課長 武 知 省 吾
高齢福祉課長 金 野 茂 生
保健センター所長 谷 岡 明
産業経済部
部 長 西 岡 道 泰
産業振興課長 赤 坂 知 之
商工観光課長 曽 根 恭 輔
建 設 部
部 長 二 宮 勝
治水第１課長 上 田 信 幸
長浜支所
支 所 長 清 水 俊 三
肱川支所
支 所 長 畦 﨑 和 男
河辺支所
支 所 長 髙 木 昭
農業委員会
事 務 局 長 水 井 政 信
教育委員会
教 育 長 叶 本 正
教育委員長 兵 頭 史 彦
教 育 部 長 二 宮 隆 久
公営企業
病院事務長兼事務課長 森 田 比登志
監 査
委 員 増 井 周 史
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出席事務局職員
事 務 局 長 山 田 隆 司
次 長 森 野 啓 二
専門員兼調査係長 菊 地 敏 宏
専門員兼議事係長 西 田 義 彦
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議事日程
平成24年９月10日 午前10時 開 議
日程第１
会議録署名議員の指名
日程第２
第80号議案 平成24年度大洲市一般会計補正予算（第２号）
第81号議案 平成24年度大洲市病院事業会計補正予算（第２号）
第82号議案 大洲市防災会議条例及び大洲市災害対策本部条例の一部改正について
第83号議案 大洲市過疎地域自立促進計画の変更について
第84号議案 平成23年度大洲市歳入歳出決算の認定について
第85号議案 平成23年度大洲市企業会計決算の認定について
（全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問）
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本日の会議に付した事件
日程第１ 会議録署名議員の指名
日程第２ 第80号議案～第85号議案
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10時00分 開 議
○後藤武薫議長 これより本日の会議を開きます。
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○後藤武薫議長 本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。
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○後藤武薫議長 まず、日程第１、会議録署名議員の指名を行います。
本日の会議録署名議員に、20番向井敏憲議員、21番岡孝志議員を指名いたします。
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○後藤武薫議長 次に、日程第２、第80号議案から第85号議案までの議案６件を一括して議題といたします。
全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問を行います。
この際申し上げます。各議員の今後の発言時間は申し合わせのとおり１人当たり30分以内と制限いたします。
通告がありますので、順次発言を許します。
まず、福積章男議員の発言を許します。
○７番福積章男議員 議長
○後藤武薫議長 福積章男議員
〔７番 福積章男議員 登壇〕
○７番福積章男議員 皆様おはようございます。７番市民クラブの福積章男でございます。
世界のスポーツの祭典、４年に１度のオリンピック、日本は史上最多のメダル数を獲得し、終了いたしました。特に内村航平の体操や女子選手の目覚ましい活躍にはテレビにくぎづけにされ、寝不足になった方も多かったのではないでしょうか。また、同時に重なった夏の甲子園は３期連続決勝進出の青森光星学院との戦いの末、大阪桐蔭の春夏連続優勝でこの夏を終わりました。
９月に入り、台風の心配な季節がやってまいりました。15号台風は朝鮮半島を直撃し甚大な被害を与え、14号台風は今までにないコースをたどり、また余り日本で観測されなかったような竜巻も起きるようになってまいりました。
そのような中、まずは環境問題についてお伺いをいたします。
平成18年６月の質問にも私は水環境問題について取り上げました。アラビア半島死海では湖の水位が１年間に1.2メートルずつ下がり続け、地中海の海水を引き込むことも考えているようであります。昨年12月には、中国でも湖の保全について話し合う会議が開かれ、国内の気候変動などの影響で湖の水質悪化、貯水能力が低下し、毎年20前後の湖が失われていると発表されました。世界中で人類の活動が地球の環境を悪くしています。
大洲市内においても、菅田や徳森だけでも新池、濁れ池、常徳寺池、田口の一番池から双又池、現在医師会病院や住宅地に変身している一番大きかった大池と、多くのため池が潰されてしまいました。このため、田畑にも保水力がなくなり、大洲市も環境悪化が急速に進んでおります。高度成長期、昭和40年代から新築住宅には単独浄化槽が設置され、洋風化された食事の残渣などが浄化されずに流し台や風呂から雑排水となって多くの水路や河川に悪影響を与え、生態系を崩してきました。新谷や菅田に残る惣谷池、幸田池を見るとき、大変心に落ちつきを感じます。今では、潰された池にかわり設置された農業用水路もポンプも老朽化が進み、高額なポンプ本体の取りかえや水路の水漏れの心配などが大変危惧されておられます。自給率39％と40％を割った日本の農業、そして大洲の農業や環境を守るため、広い見地から大洲市の取り組みについてどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。
次に、学校や運動公園の維持管理やナイター設備など、またふれあいパークの整備事業についてお伺いいたします。
徳森運動公園は、開設以来20年にわたり公民館によって管理がなされていますが、大変忙しい様子であります。多目的公園であり、地域外の方も多く利用されます。使用頻度は市内でも一番ではないかと思われます。
しかしながら、設備は開設当初のまま変わっていません。電球も切れたままのところがあり、散水設備は建設当初からなく、本格的な散水設備の設置が望まれています。土ぼこりについては、利用者だけでなく公園下のほうの住宅のほうからも苦情をいただいております。８月には市長も出席された平の夏祭りも20年目を迎えました。平成29年には大洲市で国体が開催される予定であります。
徳森は人口の割に公園や緑地が少なく、この公園内にゼロ歳児から３歳児の親子が使えるような遊具の設置が待望されています。また、徳森の中心には地域の皆様から親しまれている小さな、通称パンダ公園があります。公の手で40年前つくられた看板は老朽化し、取り除かれました。この公園内のパンダは唯一子供の乗り物であり、お母さんの子守りのベンチがわりに重宝されてきました。今では古くなり、撤去されたのか、盗難に遭ったのか、２頭のうちの１頭がいなくなりました。長年親しまれた公園の名前に由来するパンダを再び導入していただくお考えはないか、ベンチなど設備の充実と安全対策についてお伺いをいたします。
関連して、東大洲地域に治水と公園を目的としたふれあいパーク整備事業についてお伺いをいたします。
平成16年４月都市計画決定されました同事業は、19、20年度より施工が進められており、総事業費12億7,000万円と聞いておりますが、今では整備が進み、概要が見えてまいりました。子供の遊具ができ上がり、完成を待つばかりのようであります。同地は踏切のそばにあり、そのままでは危険な感があります。完成時、公園として利用計画、利用者の想定数、完成の時期、市民への周知方法、事故対策、その他今後の完成までの行程はどのようになっているのか、お伺いをいたします。治水効果についてもどの程度あるのか、お聞かせを願いたいと思います。
次に、教育問題についてお伺いいたします。
長い間ゆとり教育が続いてまいりましたが、今年度から中学校において武道が必修化になりました。私も高校時代、部活で柔道を３年間学びました。当時は体重別クラス制度もなく、大変厳しい練習や苦労をしたことを懐かしく覚えています。卒業間際に同級生と同じ昇段試験において初段に合格をいたしましたが、その３年間が自分の人生において努力することの強さや自信につながったと考えます。
ところが、今の中学校の教育現場では特例で全柔連の短期間の講習を受けると段位が取れるということでありますが、指導者と段位は別問題として教育に当たるべきと考えます。年間では多くの事故があり、大けがや死亡事故に遭うケースを耳にします。私は道徳の時間もあわせて復活してほしいと感じますが、学校での武道の選択状況や民間有段者の協力、ＯＢの起用、外部講師の活用などが考えられますが、大洲市内の各中学校での取り組み、現状はどのようになっているのか、お伺いいたします。
次に、図書館の利用状況や維持費についてお伺いいたします。
大洲市立図書館が2009年１月11日オープンして３年半が過ぎました。総事業費11億5,000万円の予算で、旧図書館の４倍の広さを有し、16万5,000冊の図書を収蔵しております。日本一の図書館を維持していくには莫大なお金がかかるという話をお伺いいたしました。新図書館は、開館以来現在まで入館者数、貸出者数ともに順調に推移しているようでありますが、利用状況、運営状況について近況をお聞かせください。
また、昨年３月11日の福島原子力発電所の事故、震災以来電力不足が顕在化し、節電ムードが高まり、太陽光発電、ＬＥＤ照明の推進が言われています。工場や外食チェーン各社、コンビニ、スーパーも試験段階から本格的にＬＥＤ等節電対策の導入に踏み出しました。国を挙げての節電対策に対し、図書館は建設当初から南向きのよい立地に恵まれており、太陽光発電を屋根につけるべきとの意見が多く聞かれました。大洲市においては財政健全化が進んでおり、2011年度の実質公債費比率が16.9％と大幅に改善し、起債許可団体を脱したと聞いておりますが、今からでも図書館に省エネにつながるこれらの設備を設置していくお考えはないか、お聞かせください。
次に、大洲市の遊休宅地の処分についてお伺いをいたします。
高度成長期、昭和40年代には全国各県、市町村において土地開発公社や住宅供給公社が立ち上げられました。大洲市もその中の一市であります。40年代当初は大洲市の分譲地も比較的値段も安く、市民の間でも抽せんになるほどの人気でありましたが、高度成長期、バブル期も終わり、少子・高齢化が定着して久しい現在では売れ残りも多く見られ、表示価格は市況価格とは格段の差があると思われます。公社の経営破綻や解散が全国各地で起きており、他市では分譲開始時の４分の１の値段まで下げても売れ残りが多くあるようであります。当市においても金利の伴う宅地などをまだまだ多く保有しておりますが、実勢価格に値下げして早急に完売する中で金利負担を軽減し、財源を確保していく考えはないか、お聞かせください。
同時に、昔は損の森とも言われた徳森の市営住宅は大変人気があり、40年以上の歴史の中で生まれ、育ち、独立していかれた方が多くおられます。当地は再開発すれば優良宅地になります。今では空き家の数が半数を数えています。空き地もあり、無断駐車をめぐる苦情もあります。この地で育ち、再びこの地に住むチャンスを期待している方は少なくありません。
そこで、空き家、空き地の再利用、再開発についてはどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。
最後に、治水対策について申し上げます。
肱川流域治水対策特別委員会の行政視察で熊本県、鹿児島県へ７月11、12、13の３日間の日程で行ってまいりました。昨年の紀伊半島豪雨に続き、九州地方は阿蘇市周辺や山間部を中心に大変な豪雨でありました。大雨に見舞われた五木村の視察だけは事務所で模型や資料を使用しての説明をいただきましたが、幸いその他の視察、行程は雨の影響もほとんど受けず終了をいたしました。詳しくは委員長より全議員へ報告いただきましたが、同地での視察研修の中で感じたことは、河川による被害などを考慮し大洲市に当てはめてみますと、昨今の異常気象、ゲリラ豪雨に対して当大洲市の安心のためには堤防だけに頼る怖さを実感し、今進めていただいている洪水吐きの一日も早い早期完成と、同時にダム建設の検証と並行して河道整備、掘削もできるところから早急に手をつけてほしいと感じました。市民サイドに立った３つの件が少しでも早く進捗することにより、大洲市の安全・安心の未来があると考えます。
市長は国内各地を回られ、鹿児島薩摩川内市にも足跡を残され貢献されておられます。八ツ場ダムの建設再開や熊本県営荒瀬ダム撤去工事が始まったことを考慮し、大洲市の治水について市長はどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○後藤武薫議長 これより答弁を求めます。
○清水裕市長 議長
○後藤武薫議長 清水市長
〔清水裕市長 登壇〕
○清水裕市長 ただいまの福積議員さんの御質問のうち、私からは治水対策についてお答えを申し上げます。
ことし７月に実施されました肱川流域治水対策特別委員会の行政視察で熊本県へ立ち寄られたころは、ちょうど阿蘇地方で時間雨量100ミリ前後の豪雨が４時間にわたり降り続き、激甚な浸水被害や土砂災害が生じていたわけですが、その豪雨に対し気象庁は「これまでに経験したことのないような大雨」と初めての表現をし、未曽有の状況を伝えたところであります。
ことしの気象状況を考えますと、地球温暖化の影響のあらわれか、ゲリラ豪雨はいずれの地域、いずれの時期に発生するかわからず、決して対岸の火事ではないと考えております。実際当市におきましても、ここ10年の間に平成16、17、23年と３回もの大洪水が発生し、その３回が観測史上１位から３位の水位を記録したところであります。このことから、治水対策は従来以上に当市にとって喫緊かつ最重要課題であり、河川整備基本方針との整合性を図りながら早期に治水対策を推進することが重要であると考えております。
肱川流域では、流域住民の合意のもと、平成16年５月に肱川水系河川整備計画が策定され、堤防整備と鹿野川ダム改造、山鳥坂ダム建設を３本柱に治水対策を推進しておりましたが、政権交代により平成21年10月に山鳥坂ダム建設については事業が一時凍結され、検証作業が実施されることになりました。去る８月７日に検討の場の第４回幹事会が開催され、８つの治水対策案と３つの流水の正常な機能の維持対策案に絞り込まれましたが、実現性や効果発現の時期、河川整備の進捗状況、また将来の河川整備基本方針につながる対策として現行ダム案が肱川流域に最も適した案と考えております。今後開催される検討の場におきましても、県及び流域市町と連携を図りながら、早期の事業再開に向け努力してまいりたいと考えております。
なお、福積議員さん御指摘のとおり、肱川の状況を考えますとさまざまな短期的な対策も必要でございます。現在、今後５年程度を目途に大洲市でも実施可能な減災対策を立案中でございます。今後におきましては、国土交通省、愛媛県など関係機関から成る連絡会を設立し、国、県、市の役割分担の調整を行い、速やかに治水安全度が向上するよう外水対策、内水対策事業を実施していきたいと考えております。市民の皆様並びに議員各位の御理解を賜りますようお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
その他の御質問につきましては、それぞれ答弁いたさせます。
○小島健市副市長 議長
○後藤武薫議長 小島副市長
〔小島健市副市長 登壇〕
○小島健市副市長 それでは、遊休宅地等の処分に関する御質問のうち、土地開発公社保有地の分譲方針についてお答えをいたします。
大洲市土地開発公社は、公共用地の先行取得を目的として昭和48年に設立され、これまで学校用地や分譲団地の造成などを行ってまいりました。平成18年３月には土地開発公社の経営の健全化に関する計画書を策定いたしまして、これまでに長期間保有していた土地の売却処分などを行ってまいりました結果、経営の健全化が実現されつつある状況にございます。
また、現在大洲市土地開発公社では東若宮の東若宮団地、菅田町菅田の冨士ニュータウン、長浜の長浜新地団地、この３つの団地において保有する宅地の販売を行っております。現在の販売実績といたしましては、この３団地を合わせて全部で128区画ございますが、この128区画のうち70％に当たる90区画が販売済みであります。商談中のものも含め残り38区画について引き続き分譲中でございます。
福積議員御質問の価格の改定についてでございますが、東若宮団地については現区画での販売以降毎年販売の実績があり、適正価格であると考えておりますので、現在の提示価格で引き続き販売していく予定でございます。一方、冨士ニュータウンと長浜新地団地につきましては、この２年以上販売実績がないことから、今年度不動産鑑定を行いまして価格の見直しに向けた検討を行っているところでございます。
議員御指摘のとおり、分譲用地などを長期間保有することにより発生する事務費や借入利息の累積による簿価の上昇は土地開発公社にとって深刻な問題となってまいります。現在市といたしましては、第２期計画として平成23年度に策定をした土地開発公社の健全な経営に関する計画に基づき、借入金の利子相当額や事業運営に必要な事務経費などについて公社に補助を行い、簿価の上昇を抑制しているところでございます。今後も引き続き土地開発公社の経営健全化に向けて、公社が保有する分譲地の早期完売を含め長期保有土地の処分や解消に努めてまいりますので、どうぞ御協力をお願い申し上げます。
以上、お答えとさせていただきます。
○西岡道泰産業経済部長 議長
○後藤武薫議長 西岡産業経済部長
〔西岡道泰産業経済部長 登壇〕
○西岡道泰産業経済部長 それでは、福積議員御質問の環境問題の農業用水等の環境整備についてお答えいたします。
愛媛県は、平成23年５月に農業用水水源地域保全普及促進基本計画を改定いたしました。この中で、土地改良区などの農業水利施設管理者や農家並びに地域住民が農業用水の役割、農業用水が発揮する多面的機能と地域社会のかかわりを十分理解し、水源林管理者などとの連携により森林の保全整備を積極的に推進する必要があるとされております。大洲市の森林は間伐などが不十分な森林が増加し、下草が生えにくくなり、雨水が山土を洗い流し、山腹崩壊が発生している箇所もあり、下流にあるため池や用水路に土砂がたまり、渇水時の用水不足などが問題になっております。愛媛県と愛媛大学が合同で大洲市の森林の調査を行っており、森林整備を行っている箇所と整備を怠っている箇所の水量の測定を行った結果、整備を行っている森林の水量のほうがかなり多かったとの結果が出ております。今後も継続的な森林の保全整備は不可欠であり、山林の所有者などと連携し、一層森林の整備を推進してまいりたいと考えております。
また、大洲市では平成23年３月に、望ましい農業・農村の姿や環境保全の目標を達成するための基本方針及び整備計画につきまして、大洲市農村環境計画書を作成しております。その内容は、大洲市を平たん部空間エリアと里地里山森林空間エリアの２つに分け、生活機能拠点、農地環境保全、樹園地環境保全、棚田環境保全、里地里山環境保全、河川環境保全、自然環境保全と７つのゾーンに分け、それぞれの環境に配慮した特色のある整備を行うことにしております。
その中で、ため池につきましては現在大洲市に112カ所のため池が存在し、多様な生物の生息、生育の場となっておりますが、改修工事の際には農業用水の確保及び災害防止だけでなく生物の生息、生育環境などに配慮した整備を行ってまいりたいと考えております。
また、農業施設につきましても、近年施設が古くなり、水路や揚水機の改修がふえてきておりますが、改修や修繕の必要が生じたときには事前に調査し、適正な診断を行い、緊急を要する施設から国及び県などの補助事業により順次対応してまいりたいと考えております。
平成23年５月に平野地区で、また平成24年５月には肱川地区で小学生による水田周辺の生き物調査が行われました。採取した生物は、カワゲラなど川の汚れに弱い生物が多かったことから、まだまだ環境が守られている場所があることがわかりました。今後も農業施設や環境について継続的に調査及び診断を行い、森林整備とあわせて環境との調和に配慮した農業・農村整備を行ってまいりたいと考えておりますので、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願いいたします。
以上、お答えといたします。
○二宮勝建設部長 議長
○後藤武薫議長 二宮建設部長
〔二宮勝建設部長 登壇〕
○二宮勝建設部長 福積議員さん御質問のうち、公園及び市営住宅の関係につきましてお答えをいたします。
まず、公園の遊具等の設備の充実、安全対策についてでありますが、公園は都市における貴重なオープンスペースであり、市民の生活をより豊かにするため、運動や遊びによる市民の健康増進、災害時の避難場所、花壇づくりやイベントの開催による地域コミュニティーの形成などさまざまな役割を果たしております。また、公園は都市計画法により管理されている都市公園、大洲市の条例により管理されている普通公園、その他児童遊園や農村公園などさまざまな公園があり、それぞれに目的、役割があり、その所管課も異なっております。維持管理につきましては、それぞれの所管課が直接管理を行っているほか、都市整備課では大洲市公園等施設管理推進協議会を設立し、地域の皆様の手で管理を行っていただいている公園もございます。
議員さん御指摘の徳森公園につきましては教育委員会で管理をしておりますが、平成４年に整備をされ、管理センター、多目的グラウンド、テニスコート、ゲートボール場等の施設を設置し、年間を通し約５万人の方に利用いただいております。
多目的グラウンドの夜間照明施設の取りかえにつきましては、高所作業車を使っての交換となるため、施設利用に支障とならない範囲でまとめて交換をしており、昨年３月に68個の電球中７個を交換したところでございます。
また、散水設備につきましては、多目的グラウンドに２カ所しかなく十分でない状況ではございますが、給水能力等の問題もあるため、今後これらを含め検討したいと考えております。
続きまして、徳森地区に幼児が利用できる遊具の設置についてでありますが、同地区には徳森公園のほかに都市公園である徳森児童公園があり、徳森児童センターを併設していることから、幼児が利用できる遊具等を設置しております。しかしながら、当公園は昭和58年に整備され、29年が経過し、遊具等の老朽化が進んでいることから、平成24、25年度の２カ年で遊具やベンチ、便所等の更新を行う計画としております。完成後はこれまで以上に地域の皆様に親しんでいただける公園になればというふうに思っております。
また、御指摘の通称パンダ公園につきましては、地元で管理されている公園でございますが、先ほどの徳森児童公園の改修に伴い既存のゾウの滑り台を移設し、あわせて簡易なベンチの設置を検討しておりますので、引き続き地元で管理をお願いしたいというふうに考えております。
なお、大洲市では、都市公園における安全で安心な公園の管理、施設の延命化、コスト縮減を図るため、公園施設長寿命化計画を策定し、この計画に基づき施設の更新、修繕を進めるともに、遊具の安全点検については、職員による点検を毎月１回、専門業者による点検を毎年１回実施することにより遊具等の安全対策に努めているところでございます。
次に、ふれあいパークの利用計画等についてでございますが、当公園は大洲拠点地区に隣接する位置に、市内各地域の住民相互の交流を促進し、市民のレクリエーション活動等に寄与する都市公園として平成16年４月に都市計画決定し、平成17年度から整備を進め、平成25年度末の完成を目指しております。小さい子供さんからお年寄りの方々まで幅広く利用していただけるよう、子供が遊べるちびっこ広場、家族連れで楽しんでいただく自由広場、健康増進を図る健康遊具、ジョギングロードやスポーツ広場などさまざまな広場を整備する予定でございます。また、当公園には貯留施設としての機能を付加させ、大洲拠点地区の治水安全度の向上に努めております。現在公園の大まかな形ができ上がり、大型遊具を設置しましたが、今年度を含めた残り２カ年は最終仕上げに向け、駐車場、トイレ、ベンチ、遊具、植栽など施設の整備を進める予定としております。本公園は大洲インターチェンジからよく見える箇所であり、市内はもとより市外からも多くの利用があるものと期待をしているところでございます。
また、議員さん御指摘のとおり、ＪＲ沿いにあるため、安全対策は十分に注意していきたいと考えておりますが、当公園の主な進入路は市道立道線からのアクセスを予定しており、完成までにはこれらのことも踏まえまして、誘導看板等の安全対策を図っていきたいと考えております。現在ホームページに当公園の概要を掲載し、周知を図っているところでございますが、来年度には市民の皆様に広く親しんでいただけるよう公募等により愛称を決定し、広報等により周知を図っていきたいと考えております。
次に、治水効果につきましては、当公園には大洲拠点地区の盛り土に伴う内水位の上昇を抑制するため貯留施設の機能を付加させており、約２万3,500トンの貯留容量でございます。当施設と国による内水排除ポンプと合わせた効果としましては、内水位の抑制と氾濫の遅延効果があります。貯留施設ができ上がった以降の実績として、平成23年６月20日の梅雨前線豪雨では排水ポンプ車と合わせて約28センチメートル、平成23年９月20日の台風15号では約22センチメートルの内水位の減少効果があったと伺っております。
最後に、市営住宅の空き家対策についてでございますが、本市の市営住宅は平成24年４月１日現在で69団地、1,063戸を管理しております。そのうちの907戸が入居済みまたは入居可能な住宅となっており、老朽化等が原因で新たな入居を認めていない政策空き家につきましては156戸となっております。
議員さん御指摘の徳森団地につきましては、管理戸数が68戸、そのうち政策空き家が31戸で約半数を占めております。当団地は築40年で耐用年限を経過しており、現在の予定としましては、総合的な視点に基づき将来用途廃止を計画し、推進していく方向で整理をされておりますが、具体的には現入居者の実情を照らし、その移転先のめどを立てるなど必要な準備を整えてからの実施となります。
また、当団地のように公営住宅法に基づいて管理している市営住宅の廃止につきましては、関係機関との調整が必要であり、市の一存でこれを勝手に進めることはできません。今後の市営住宅の空き家等の対策につきましては、さきにお答えいたしましたとおり、制度上の問題もあり、高度利用可能な建てかえ団地への統合計画を踏まえた中で検討していきたいというふうに考えております。
以上、お答えといたします。
○叶本正教育長 議長
○後藤武薫議長 叶本教育長
〔叶本正教育長 登壇〕
○叶本正教育長 福積議員さん御質問のうち、私からは市内中学校での武道の取り組みについてと図書館の維持管理についてお答えいたします。
まず、市内中学校での武道の取り組みにつきましては、武道はその学習を通して我が国の伝統と文化を尊重するとともに、みずからを律し、相手を尊重する態度を養うことなどが期待されております。
学校の武道の選択状況ですが、市内９校の中学校においては、７校が剣道を、１校が柔道を、残る１校が学年により剣道と柔道を履修するという選択をしております。武道の指導に当たっては安全管理に努めていくことが最も重要であります。特に柔道は、議員さん御指摘のとおり他のスポーツと比べると危険性が高く、一つ間違えば命にかかわるような事故につながるスポーツであります。大洲市教育委員会としましては、武道の指導が安全に円滑に実施されるよう、学校に対して以下の４点について指導を行っております。
まず１点目は、指導者について、一定の指導歴または研修歴を持った教員が指導に当たる体制になっているか、あるいはその体制が確保できない場合、適切な外部指導者の協力を得ることになっているかということであります。
２点目は、指導計画について、学習段階や個人差を踏まえ段階的な指導を行うなど、安全の確保に十分に留意した計画になっているかということであります。
３点目は、施設設備や用具について、安全が確保されているかということであります。
４点目は、事故が発生した場合の対応について、応急措置や緊急連絡体制など対処方法について関係者間で認識を共有しているかということ、以上の４点であります。
教育委員会では、学校にこの４点について常にチェックを行い、不備がないよう安全確保を徹底するよう指示しております。市内の全中学校がこの４項目をクリアしていることを確認しております。
なお、指導者につきましては複数の教員が指導に当たっている学校もありますが、外部講師を活用している学校は現在のところはありません。今後、外部指導者の活用や施設の整備、教員の研修機会の充実に努め、生徒の安全確保の一層の徹底に努めてまいりたいと考えております。
次に、図書館の維持管理についてお答えいたします。
大洲市立図書館は、平成21年１月11日に東若宮に移転開館してから３年８カ月が経過いたしました。昨年11月には入館者数が記念すべき50万人に達し、平成23年度における入館者数は約16万人で、前年度より約4,000人の増となりました。現在もたくさんの皆様に御利用いただいており、本年８月末の累計では約62万3,000人の入館者を数えております。また、個人と団体を合わせた貸出冊数につきましても、平成23年度は約19万5,000冊で前年度より約7,000冊増加しており、８月末の累計では約71万9,000冊となっております。さらに、昨年10月には図書館職員やボランティアの皆さんが協力して行っているおはなし会を初め、ブックスタートや読み聞かせ活動、また読書感想文集の発行、読書感想画展の開催など幼稚園や学校と連携した事業を継続して実施し、子供の読書推進に大きく寄与したことが認められ、子ども読書活動優秀実践図書館として文部科学大臣表彰を受賞するといううれしい出来事がございました。
次に、図書館の節電対策につきましては、館内の照明を従来の水銀灯と比較して消費電力が少なく寿命が長い規格のランプを使用するなど、建設当初より省エネを考慮したもので対応しております。竣工後まだ３年しか経過しておりませんので、照明器具の交換は発生しておりませんが、今後技術革新の進むＬＥＤへの変更を検討してまいりたいと考えております。
また、太陽光発電設備の設置につきましては、現在も日々技術革新が進んでおり、数年後には今より低価格で効率的な製品が誕生するとの情報もありますので、いましばらくその動向を見きわめるとともに、有利な起債の活用など財源を確保した上で整備を検討したいと考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
○後藤武薫議長 次に、上田栄一議員の発言を許します。
○４番上田栄一議員 議長
○後藤武薫議長 上田栄一議員
〔４番 上田栄一議員 登壇〕
○４番上田栄一議員 ４番市民クラブ上田栄一です。しばらくの間おつき合いいただきますようよろしくお願いをいたします。
早速質問に入らせていただきます。
初めに、震災瓦れきの受け入れについて伺います。
８月16日の新聞報道によると、震災瓦れきの広域処理に関連し、県内では松山市、東温市、八幡浜市、大洲市が、瓦れき受け入れが前提ではないとしながらも、視察を予定していることが伝えられました。大洲市は国からの協力要請が埋め立ての不燃物に変わり、どういうものか現物を見たい、情報収集のためで、市としては受け入れは白紙とされておりますが、まず視察の結果についてお伺いをいたします。
また、６月議会において可燃物であれば環境センターで年間約1,000トン程度の受け入れが可能であり、不燃物は民間の管理型最終処分場における埋め立てが可能と答弁されておりますが、量的にはどれくらい可能なのか、民間業者との協議はされているのか、お伺いをいたします。
昨年３・11の震災については広範囲にわたる大きな被害で、とうとい人命も死者、行方不明者を合わせると１万8,716名になります。５月に総務企画委員会で被災地を視察いたしましたが、あちこちに分別された瓦れきが山高く積まれており、地元自治体の苦悩もよく理解ができます。進まない復旧復興と原発事故の処理、原発の再稼働については大きな問題でありますが、一方で世界各地で起こっている干ばつや洪水の原因と言われている地球温暖化、ＣＯ２削減についても放っておくことのできない大きな問題でありますし、1,000兆円とも言われる国の借金問題もあります。瓦れきの受け入れについて、人道的には理解できますが、東北から大洲まで遠い道のりをトラックか船で運ぶことになりますが、その場合多くの燃料と莫大な経費を必要とすることになります。被災地には気の毒ですが、基本的には被災地周辺で処理すべきと考えますが、理事者の見解を伺います。
なお、被災地瓦れきの受け入れについて、議会の意見を求めることなく進めていることについての説明を求めます。
次に、国会空転による財政への影響について伺います。
参議院で問責決議が可決されたことにより、国会は開店休業の状態のまま先週閉会となりました。現在は、民主、自民党の総裁選挙や解散総選挙の話題が大きくなっておりますが、政府は赤字国債発行法案が事実上廃案になったことを受け、今年度予算の９月以降の執行抑制策を発表し、地方交付税についても支給先延ばしとなりましたが、当市としてどのような影響が考えられ、どのような対策を考えておられるのか、お伺いをいたします。
次に、庁舎別館改築事業について伺います。
９月補正予算に庁舎別館改築関係事業費8,202万3,000円が計上されておりますが、そのうち8,127万円が本館増築工事となっております。職員の削減を進めながら、137.75平方メートルの増築は早急に必要な工事なのか。庁舎別館完成まで待てないのか。また、仮設庁舎については限度額2,982万円の債務負担行為としておりますが、設置期間が23カ月と短期間の使用であります。旧図書館や市民会館、本庁舎地下など既存の施設を利用できないのか、伺います。
庁舎別館改築については、26年度末の完成を目途に整備を進めるとしておりますが、今後どのような日程で建設され、どのくらいの費用が必要か伺います。また、関係経費を含め総額ではどの程度必要と考えておられるのか、あわせてお伺いをいたします。
次に、介護問題について伺います。
厚生労働省は、介護が必要な認知症高齢者が300万人を突破し、10年間で倍増したと発表しました。65歳以上の人口が12年推計で3,080万人と10年間で約700万人ふえるなど高齢化の進行や、認知症が一般に広く知られて医療機関への受診が進んだことが倍増の背景にあるとしております。高齢化率は、2011年10月１日現在、国で23.3％、同年６月現在、大洲市では29.3％と全国平均より６％高くなっております。
高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画で平成24年から３年間、26年度までの計画を立てておりますが、現在介護の必要な認知症高齢者が何人か伺います。また、それを含め要介護者が段階別に何人おり、介護施設の入所待機者数はどうなっているのか、５年前と比較してどうなっているのか、将来推計はどのように予測しているのかについて伺います。また、予防対策についてはどのように考えているのかについてもあわせて伺います。
次に、学校給食センターについて伺います。
24年８月29日に大洲市学校給食センターの落成記念式典がとり行われ、２学期からの配食が始まりました。新規購入の給食配送車には小学生のパネル絵コンクール入賞者の絵をプリントして、個性的な仕上がりとなっております。施設のあらましや特徴について説明をお願いします。
また、地産地消にも取り組み、地元の食材を多く使用することで子供たちの食育だけでなく生産者も元気にするものと思っておりますが、材料の使用率と将来目標及び供給体制は安定的な組織ができているのか、果物など手間のかかる食材の使用はどうなのか、スタートして間もないが、現時点での問題点は発生していないかなどについて伺います。
また、児童・生徒数から見ると処理能力には500食程度の余力があります。少子化が進む中、将来的に福祉施設等からの要望があれば対応は可能なのか、お伺いをいたします。
最後に、ＹＯＳＡＫＯＩ祭り運営に対する今後の市の対応についてお伺いをいたします。
８月26日に緑地公園で開催された第９回ＹＯＳＡＫＯＩ祭りについて、今回騒音被害が警察に寄せられ、警察から中止要請があり、途中で音楽が鳴らせなくなる、手拍子で踊ったと聞いております。市外や県外からの参加グループもあり、市民が中心となり盛り上げてきたＹＯＳＡＫＯＩ祭りが、今回初めて騒音被害という形で十分な運営ができなかったわけですが、その状況について市が把握している範囲内で説明をお願いをいたします。
また、来年は10周年を迎えることになりますが、ＹＯＳＡＫＯＩ祭りの開催と騒音被害について、今後市としてどのような対応をとるのかお伺いをして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○後藤武薫議長 これより答弁を求めます。
○清水裕市長 議長
○後藤武薫議長 清水市長
〔清水裕市長 登壇〕
○清水裕市長 ただいまの上田議員さんの御質問のうち、私からは国会空転による地方交付税等への影響についてお答えを申し上げます。
79日間延長されたことしの通常国会も先週８日で閉会となり、今年度予算の財源確保に必要となる特例公債法案は成立いたしませんでした。今年度の新たな借金のための赤字国債の発行予定額は約38兆円と一般会計予算額の約４割を占めており、財源の枯渇時期を少しでもおくらせるため、政府は先週７日に９月以降の執行抑制方針を閣議決定されたところであります。この執行抑制方針では、政府内部の行政経費の支出を50％以下に抑制すること、また国立大学法人等への運営費交付金を50％以上支払い延期すること、さらに上田議員さん御指摘の地方交付税についても支払いを一部延期、補助金は可能な限り執行を留保するというものでございます。地方交付税につきましては、先週４日に交付される予定であった４兆1,000億円のうち道府県向けの１兆4,000億円を10月と11月に分割交付されることとなりましたが、財政力の弱い地方自治体に配慮するとのことで、市町村については満額交付となっております。
なお、当市の９月における交付額は約23億円であり、本日交付されることとなりました。地方交付税の次の交付月は11月でありますが、その時期になっても特例公債法案が成立しない場合には市町村分の交付税に影響の出るおそれがあります。その場合には、財政調整基金などの一時的な運用や金融機関からの一時借入金により対応せざるを得なくなると考えております。
この問題の根本的なところは、特例公債法案成立のおくれであります。国会の与・野党間の対立が原因でこのような事態になっているわけでありますが、少なくとも国会の駆け引きの影響を地方へ安易にかぶせるということは国への信頼を揺るがすことであります。国が短期の借り入れなどやりくりを行い、地方交付税に関してはおくれることなく交付することが当然であると考えます。いずれにしろ、国が行政としてなすべきことを後送りするような事態になれば、景気の面も含め大きな影響が国民生活に出てまいります。国の予算が円滑に執行されるためにも国会運営が正常に戻り、一日も早く法案が可決されることを願っているところでございます。市民の皆様並びに議員各位の御理解を賜りますようお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
その他の御質問につきましては、それぞれ答弁いたさせます。
○小島健市副市長 議長
○後藤武薫議長 小島副市長
〔小島健市副市長 登壇〕
○小島健市副市長 それでは、災害廃棄物の受け入れに関する御質問のうち、災害廃棄物の広域処理に係る基本的な考えと議会への意見を求めることなく進めていることの説明についてお答えをいたします。
現在東日本大震災により発生した災害廃棄物などの処理につきましては、被災自治体での処理はもちろんのこと、廃棄物の受け入れを既に行っている自治体での広域処理により徐々に進んでいるところでございますが、宮城県、岩手県の両県の本年７月末現在の実績はいまだ18％という状況にございます。両県とも災害廃棄物のうち可燃物につきましては広域処理について新たな受け入れ先の調整を行わず、現在調整中である広域処理の実現に全力を挙げることとされております。また、宮城県の不燃混合物につきましても県内処理の拡充や近距離自治体との交渉を優先するとのことでありますので、本市での受け入れの検討の必要はなくなったものと考えております。
一方、岩手県の漁具、漁網につきましては、被災地からの広域処理の要請が行われているところでございますが、上田議員御指摘のとおり、運搬コストや中間処理の困難さを考慮いたしますと、漁具、漁網は環境に影響のない範囲で国において新たなルールづくりを検討していただき、現地での活用や処理を進めるべきではないかというふうに考えてございます。
なお、現時点での災害廃棄物の広域処理の検討につきましては、愛媛県と県内市町の担当者による検討会を開催し、意見交換を重ねるなど連携して取り組んできたところでございますが、大洲市として具体的に受け入れを行うための検討を行っているのではなく、あくまで愛媛県内での受け入れの可否などの判断材料となる情報を収集し、事務的に検討している段階でございますので、市議会のほうに御相談するまでには至っていない状況でございます。
今後最終的に市としての災害廃棄物の受け入れの可否、方向性を判断する場合には、市議会に御説明をし、御意見をお伺いしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようにお願い申し上げます。
以上、お答えとさせていただきます。
○松田眞総務部長 議長
○後藤武薫議長 松田総務部長
〔松田眞総務部長 登壇〕
○松田眞総務部長 御質問のうち、私からは庁舎別館改築事業についてお答えをいたします。
補正予算に計上いたしました本館増築工事については、大きく２つの工事内容が含まれております。
まず、現在の社会福祉課西側のピロティーへ137.75平米の増築工事を実施し、本館５階に配置している社会福祉課子育て支援室を別館本体工事前に１階の社会福祉課と同じフロアへ移転するものでございます。増築工事を先行して実施することにより、別館改築工事中の事務所の移転を最小限とし、市民の皆様の利便性の確保を図ることを目的といたしております。
２つ目は、本館既存不適格部分改修工事でございます。これは別館と本館を接続するためには、本館建築時以降の建築基準法や消防法等の改正に対応しなければならないため、現行法令上不適格となっている部分を改修するものでございます。主なものといたしましては、階段の防火シャッターを危害防止機能つきのものに取りかえし、エレベーターを遮煙扉つきにするため、制御装置等を含め改修を実施するものでございます。また、換気量不足の解消、排煙窓の改修、空調ダクト設備の改修なども実施いたします。
次に、仮設庁舎でございますが、別館改築中の事務所移転を最小限とするため、本館増築工事の実施や本館会議室の一部を事務室へ利用形態を変更しておりますが、既存別館に配置しております農林水産課及び農業委員会につきましては本館外部へ約２年間の仮移転が必要となってまいります。
御質問にあります旧図書館につきましては、既に人権啓発課、学童保育等として利用しており、仮移転はできない状況にございます。また、市民会館中ホールについても検討いたしましたが、中ホールは市民の利用率も高く、特に大ホールの利用者においてもイベント開催時の準備や控室等のスペースとして利用されております。このため、毎年定期的な利用の多い大ホールにおいて利用上の制約が発生し、市民の芸術文化活動に大きな影響があるため、プレハブの仮設庁舎を設置することとしたものでございます。
仮設庁舎は、観光駐車場横の第２駐車場へ設置する計画であり、別館改築工事期間中の来庁者へのサービス低下を最小限にしたいと考えております。
別館改築事業の今後の日程につきましては、現在実施設計を進めており、平成25年１月の設計完了を予定しております。また、社会福祉課西側ピロティーの増築と既存不適格改修工事は平成25年３月の竣工の計画でございます。平成25年度には、まず仮設庁舎を設置し事務所の仮移転を行った後、別館の解体工事を実施し、平成27年３月末の竣工を目指して別館改築工事に着手していく計画でございます。
関係経費を含めた総額につきましては、現在別館の設備内容や必要とする機能について設計事務所と協議中であり、費用の積算ができていない状況にございます。今後関連経費といたしましては、解体工事、電話ＬＡＮ工事、工事監理業務、外構工事、事務所移転などの経費が発生してまいりますが、これらも実施設計とあわせて積算中でございます。
庁舎別館改築事業においては、別館改築工事費が中心的なものでありますので、総額につきましては実施設計完了後改めて御報告させていただきますので、御理解をお願い申し上げまして、お答えとさせていただきます。
○武知省吾保険環境課長 議長
○後藤武薫議長 武知保険環境課長
〔武知省吾保険環境課長 登壇〕
○武知省吾保険環境課長 上田議員御質問のうち、災害廃棄物の現地視察と民間処理に関する御質問にお答えをいたします。
去る８月22日と23日の２日間、愛媛県及び大洲市を含む７市町により、災害廃棄物の広域処理に関し受け入れの可否などを検討するために、当該廃棄物の材質、被災地の意向及び処理状況などを確認する目的で岩手県、宮城県の現地視察を行い、大洲市からは私を含め２名の職員が参加をいたしました。
なお、この視察は災害廃棄物の受け入れを具体的に検討している市町が参加したものではなく、本県における受け入れの可否について県、市町が連携共同して検討するため、県と参加可能な市町で実施したものでございます。
視察の概要を申し上げますと、岩手、宮城両県とも共同企業体に仮置き場の災害廃棄物処理を委託するなど、懸命に処理を進めている状況でございますが、膨大な瓦れきが仮置き場に積まれたままであり、被災地の復旧、復興のためには早急に処理を行う必要性を感じたところでございます。
まず、宮城県では放射能に対する不安が全国的に根強いことを考慮して、広域処理について遠方に依頼をするのは北九州市を最後とし、今後は県内処理の拡充を図るとともに、近県などで処理を優先する方針に転換されるとの説明を受けまして、本県において広域処理への協力の必要性はなくなったものと捉えております。
一方で、岩手県は漁具、漁網の処分が大きな課題となっており、その広域処理を望んでおられます。この漁具、漁網はさまざまな網やロープ、ブイなどが絡まっており、中に鉛が含まれているものもあり、切断や運搬、また分別が非常に困難な状況にあります。共同企業体が切断、破砕して分別し、焼却実験を行うなどその処理方法を模索されておりますが、発熱量が高いため、焼却処理が難しく、また再生利用化までの分別は困難とのことで、現時点ではこれといった処分方法が見当たらないとのことでありました。
なお、岩手県では漁具、漁網の放射性セシウム濃度は測定をしていないとのことでありましたので、現地視察を行った宮古市の仮置き場では漁具、漁網付近の空間放射線量を測定をさせていただきました。その結果、現地のバックグラウンドと同程度の0.06マイクロシーベルト毎時でしたので、放射性セシウム濃度は極めて低濃度ではないかと感じたところでございます。
次に、大洲市で受け入れ可能となる民間の管理型最終処分場の容量でございますが、本年３月に愛媛県より処理施設の処理可能量などの調査があった際に、受け入れの可否を全く考慮せずに御回答をいただいた結果では年間で２万トン程度となっております。また、災害廃棄物の受け入れに関しまして民間業者との協議は行っておりません。今後につきましては、この現地視察の結果を踏まえ、引き続き県と県内市町による検討会におきまして受け入れの可否などについての検討を進めてまいりたいと考えておりますので、議員各位の御理解と御協力をいただきますようお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
○金野茂生高齢福祉課長 議長
○後藤武薫議長 金野高齢福祉課長
〔金野茂生高齢福祉課長 登壇〕
○金野茂生高齢福祉課長 上田議員御質問のうち、介護問題についてお答えいたします。
まず、介護保険の認定者数を申し上げます。
平成24年６月末現在2,565人であり、そのうち介護を受けている認知症高齢者は1,694人で約66％を占めている状況でございます。
次に、要介護者の段階別の人数につきましては、要支援１が391人、15.2％、要支援２が333人、13％、要介護１が500人、19.5％、要介護２が372人、14.5％、要介護３が317人、12.4％、要介護４が389人、15.2％、要介護５が263人、10.3％となっております。この状況を５年前の平成19年と比較いたしますと、認定者数は299人、13.2％増加しており、年々増加している状況でございます。
次に、介護施設の入所待機者数につきましては、本年６月末現在、在宅または医療施設に入院している方が210人となっており、平成19年度の調査では129人でありましたので、81人の増加となっております。
次に、将来の推計でございますが、平成23年度までの高齢者人口の実績とこれまでの要支援、要介護の認定者数から推計いたしますと、要支援、要介護認定者数は緩やかに増加し、平成26年度の要支援認定者数が745人、要介護認定者数が1,825人になると見込んでいるところでございます。
次に、介護予防対策についてでございますが、平成18年４月の介護保険制度の改正により介護サービスの確保と効率的な利用から介護予防重視型システムにシフトされ、当市では高齢者の生活を支える中核機関として大洲市地域包括支援センターを設置し、高齢者を取り巻く生活上のさまざまな問題に対応しているところでございます。
地域包括支援センターでは、平成23年度から平成25年度にかけて、介護認定を受けていない65歳以上の高齢者を対象に要支援、要介護状態になるおそれの高い高齢者を把握するアンケート調査を行っております。その結果に基づき、生活機能改善を目的とした特定高齢者デイサービス事業や、認知症を理解し認知症の人や家族を見守る認知症サポーター養成などの介護予防普及啓発事業に取り組んでいるところでございます。また、地域包括支援センター・サブセンターにおける介護予防ケアマネジメント業務、在宅介護支援センターでは地域の相談窓口としてさまざまな相談に対応するなど、それぞれの機関が連携して高齢者の介護予防に努めているところでございます。
これらの事業により要介護状態になることを予防するとともに、全ての第１号被保険者を対象に介護予防の意義や知識の普及啓発、地域における自発的な介護予防に資する活動の育成、支援を図ってまいりたいと考えております。今後とも、高齢者が可能な限り住みなれた地域において安心して生活ができるよう、在宅福祉サービスと施設入所サービスとがともにバランスのとれたサービスの提供に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
以上、お答えといたします。
○曽根恭輔商工観光課長 議長
○後藤武薫議長 曽根商工観光課長
〔曽根恭輔商工観光課長 登壇〕
○曽根恭輔商工観光課長 上田議員御質問のえひめＹＯＳＡＫＯＩ祭りの騒音被害及び今後の祭りの運営についてお答えいたします。
えひめＹＯＳＡＫＯＩ祭りは、2004年にえひめ町並博の自主企画イベント事業として大洲商工会議所青年部が中心となって始まったもので、現在は市民の有志で組織されるえひめＹＯＳＡＫＯＩ祭り振興会が主催者となり、大洲市及び大洲商工会議所が協賛、大洲市観光協会や大洲青年会議所などの各種団体が後援する形で開催されております。
市の把握している範囲でのＹＯＳＡＫＯＩ祭りの状況についてでございますが、８月26日に行われましたＹＯＳＡＫＯＩ祭りの開催中に、大洲警察署に音量に関する苦情の電話が数多く寄せられ、大洲警察署からＹＯＳＡＫＯＩ祭り本部に音楽等の音量を下げるように指導がございました。ＹＯＳＡＫＯＩ祭りの本部におきまして音楽等の音量を半分程度に下げるなどの対応を行ったわけですが、その後も引き続いて大洲警察署に苦情の電話が入ったため、再度大洲警察署からＹＯＳＡＫＯＩ祭り本部に確認の電話がございました。その際、電話が音楽の音で聞き取ることができないような状況であったこともあり、大洲警察署職員が会場に出向きまして状況を確認した上で、ＹＯＳＡＫＯＩ祭り本部に対しまして祭りを中止するよう指導があったものでございます。大洲警察署からの指導を受けましてＹＯＳＡＫＯＩ祭り本部で協議していたところ、会場からは続けろ、何でやめるんだという声も強く、音楽の使用を取りやめて手拍子でリズムをとって踊りを継続したことになったものであります。
また、祭りの翌日には、ＹＯＳＡＫＯＩ祭り振興会の代表者、大洲商工会議所と大洲市商工観光課の３者で大洲警察署に出向きまして、今回の件に関する状況説明と今後の開催に向けた御指導をいただいたところでございます。
議員御指摘のとおり、えひめＹＯＳＡＫＯＩ祭りは市民の団体が中心となり手づくりの祭りとして開催してからことしで９回目を迎えるイベントであり、参加も年々ふえておりまして、市内外から30チーム、1,053名の参加者となっております。市といたしましては、市民みずからの手づくりによるこのようなイベントは地域活性化に有効かつ必要なものと考えておりますが、一方このイベントのエリアで生活されている市民の皆様の御理解も必要であると考えており、市の広報やホームページなどを通して事前の周知を図ってきたところでございます。今回のことにつきましては、市のほうにも騒音に対する苦情と音楽をやめたことに対する苦情と両方の御意見をいただいております。今後のあり方につきましては、それぞれの御意見を真摯に受けとめた上で問題点となる部分や改善できる部分を洗い出し、どのような対策がとれるか１つずつ検証を進めてまいりたいと考えております。
さらには、市民の皆様に御理解いただくための方策を主催者でありますえひめＹＯＳＡＫＯＩ祭り振興会及び関係各位とともに十分に協議し、地域の方々が一緒に楽しみながら盛り上がれるような手法を検討してまいりたいと考えております。
ＹＯＳＡＫＯＩ祭りは来年10年目を迎えます。このイベントが地域の祭りとして根づいていけるよう、主催者とともにもう一度足元を見直し、イベントの円滑な運営に努力したいと考えておりますので、議員の皆様の御理解と御支援をお願いするものでございます。
以上、お答えといたします。
○叶本正教育長 議長
○後藤武薫議長 叶本教育長
〔叶本正教育長 登壇〕
○叶本正教育長 上田議員さん御質問のうち、私からは学校給食センターについて御質問にお答えいたします。
待望の新しい学校給食センターが８月末に完成し、今月３日から給食の提供を開始いたしました。新センターから長浜地域の小学校に配食することにより市内全ての公立小・中学校、幼稚園に完全給食を提供できますことは、市民の皆様並びに議員各位の御理解、御協力によるものと心から感謝を申し上げます。
まず、施設の概要について申し上げます。
施設は鉄骨づくり１部２階建て、延べ床面積約2,500平方メートルの建物でございまして、汚染作業区域、非汚染作業区域及びその他の区域に部屋単位で区分するとともに、床はドライシステムを導入するなど学校給食衛生管理基準に準拠した衛生的な施設でございます。
また、１階の調理場内にはアレルギー専用調理室を設け、食物アレルギー対策を行うこととしております。まず第１段階として、今年度はエビ、カニ及びピーナッツなどの種実類に対応する計画でございまして、今後対象品目をふやしていき、より多くの児童・生徒が安心して給食を食べることができる環境づくりを行っていきたいと考えております。
次に、新センターの特徴といたしましては、子供たちが学校給食センターをより身近に感じることができる機能を備えております。
まず、先ほど上田議員さんが申されました給食配送車のパネル絵でございます。これは、給食配送車を購入するに当たり配食先の小学校にパネル絵の募集をしたところ、８校から214点の応募がございました。その中から最優秀作品１点を含む14点を選定し、給食配送車のパネルの左右にそれぞれプリントをいたしました。子供たちの絵は給食に対する素直な気持ちが表現されておりまして、それぞれ個性的であり、市内を走る給食配送車を見かけますとほほ笑ましく感じているところでございます。
また、新センターの２階には会議室と見学者用通路を設け、遠足で訪れることができる施設といたしました。子供たちが調理の状況を見学し、たくさんの人が働いて給食ができていることを理解するとともに、できたての給食を食べてその食材をつくっている人や調理をする人への感謝の気持ちを持ってくれること、また調理室内の電気使用量や設置しております太陽光設備の発電量やＣＯ２削減量などが一目でわかる設備も整備しておりますので、これによって省エネや環境についても興味を持ち、今後の学習につなげてほしいと思っております。
続きまして、地元食材の調達状況でございますが、大洲市では新しい学校給食センターの稼働に合わせて市内産の生鮮野菜、果物などの使用率を重量ベースで50％以上にすることを目標に、平成21年度から大洲市地産地消推進協議会幹事会、大洲市学校給食地産地消推進戦略会議などで学校給食食材の地産地消を進めるために農業関係者や給食関係者などと食材の生産、出荷体制や給食メニューの検討、調整を進めてまいりました。
その中で、愛媛たいき農協の御協力もあり、この４月から野菜類の主な調達先を地元生産者の皆さんが出荷される愛たい菜に変更することが決定し、それに合わせて愛たい菜の生産者の皆さんが主要作物についての生産グループを結成していただき、給食センターと愛たい菜の間で交換する情報をもとに、給食で使用する野菜類の生産量や出荷時期の調整等を進めていただいております。その結果、平成21年度には19％台、22年度には29％台であった地元産生鮮野菜の使用率、いわゆる地産地消率が、平成23年度には44.3％に、また本年度１学期は72.7％にまで上昇いたしました。
また、先日、新センターの開業準備も兼ねまして愛たい菜で行いました給食の試食会におきましても、市民の皆様に３日間で約4,700食を試食していただきましたが、会場の提供や端境期における食材の確保にも御協力いただくなど、愛たい菜とはパートナーとして良好な関係を築くことができました。
今後におきましては、愛たい菜との情報交換や献立作成においてさらなる地元産の旬の食材の使用の検討を行うことで地産地消率の上昇を目指すとともに、生鮮食品のみならず加工食品の分野でも今まで以上に地域の事業者の御協力をお願いしようと思っております。さらに、新センター稼働後も残ります河辺学校給食センターや長浜中学校の単独調理場でも今年度は地産地消率が上昇傾向にありますが、この２施設での地産地消率の向上と供給の安定化も今後の課題であると考えております。
また、果物などの使用につきましては、昨年度から市内産の梨やかんきつ類などの使用量を増加させておりましたが、今年度も梨、かんきつ類、キウイフルーツなどを使用する予定で、９月の第１週にはデザートとして上須戒産の梨を使用しております。
上田議員さん御質問の中の現時点での問題点でございますが、８月から機器の試運転を開始し、調理、配達などのシミュレーションを繰り返しました。学校サイドでも食器類の取り扱いについての確認を行っていただき、８月29日には全校での試食も行ってまいりました。この中で上がってきた改善すべき点を修正しながら、９月からの配食を開始いたしました。現時点ではその多くは修正済みですが、残ったものといたしましては、配送車の時間配分、洗浄行程の時間短縮、一部カートの改修などで、現在その対策を実施中であることから現状での大きな問題点の発生には至っていないと考えております。
最後に、将来福祉施設などへの配食は可能かとの御質問でありますが、現在の施設の調理能力は１日4,300食であり、新センタースタート時点で園児、児童・生徒、教職員及びセンター職員への配食数は１日4,223食でございます。残った77名の余剰分も参観日などで保護者の皆様に試食を行っていただくにはぎりぎりのものと考えております。しかし、市内の児童・生徒の数は減少傾向にあり、将来的には大きな余剰能力が発生するものとも考えております。その際には学校給食センターと配食先ですり合わせを行い、可能であれば配食の検討も行ってまいりたいと思います。
教育委員会といたしましては、学校給食が児童及び生徒の心身の健全な発達に資するものであり、かつ児童及び生徒の食に関する正しい理解と適切な判断力を養う上で重要な役割を果たすものであることから、今後におきましては新センターの施設設備と事業者のノウハウを最大限に活用しながら、未来を担う大洲市の子供たちのために地元産食材を使用した安全・安心でおいしい学校給食を提供してまいりたいと考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
～～～～～～～～～～～～～～～
○後藤武薫議長 しばらく休憩いたします。
午後１時から会議を開きます。
午前11時35分 休 憩
～～～～～～～～～～～～～～～
午後１時00分 再 開
○後藤武薫議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
～～～～～～～～～～～～～～～
○後藤武薫議長 次に、桝田和美議員の発言を許します。
○11番桝田和美議員 議長
○後藤武薫議長 桝田和美議員
〔11番 桝田和美議員 登壇〕
○11番桝田和美議員 東日本大震災から１年半が過ぎました。今もその大震災の余震が続き、先日８日には四国、中国地方でも強い揺れを感じる地震がありました。今巨大地震の発生が懸念される中、国民の命と財産を守る防災対策は待ったなしの状況であります。国におきましては、早急に老朽化の実態を把握するため、防災、減災の総点検を行い、小さい傷のうちに治すことで費用の抑制もできる予防保全の取り組みが言われております。インフラの再整備や学校耐震化などを大きく前進させ、安心で安全な生活を送ることが重要になっております。
そこで、我が市における命を守る取り組みについて何点かお伺いをしたいと思います。
８月29日、内閣府は、最悪で東日本大震災の17倍の死者32万人となるという南海トラフ巨大地震による人的被害の推計を発表いたしました。冬の深夜であり秒速８メートルの風、また東海地方への影響が大きい地震であるなどの条件が重なるという最悪の場合の推計であります。余りにも衝撃的ではありましたが、公表された数字におびえることなく、まずはすぐにできる対策に取り組むことが重要と考えます。
また、その公表された試算の中には減災への試算もされております。例えば住宅の耐震化率を100％に高めれば倒壊による死者数が８割減となることや、家具の固定化率を100％にすれば７割減になるとしております。津波被害でも地震発生10分後に全員が避難を開始できれば死者は６割減となり、さらに避難ビルなどの有効活用で４割減になります。こうした減災対策が機能した場合、32万人を超える死者が８割減の６万人にまで減らすことができると言われております。改めて減災への取り組みが大事であると感じます。また、過去の教訓を忘れることなく、以前に群馬大学の片田教授が言われておりました災害に備えて日々最善の努力をし、国民の命と財産を守る防災、減災対策の強化に取り組んでいただきたいと願うものであります。
愛媛県内での死者数も１万200人に上り、津波による被害が７割以上と試算され、津波での浸水の高さまで示されております。中村知事はこのことに対し非常に細かい分析で県の防災計画に生かしていきたいと話されております。
そこで、東日本大震災以降、大洲市におきましても防災計画の見直しは進められておりますが、女性の視点を生かした防災対策、また要援護者の支援体制の充実、防災教育などきめ細かな取り組みが防災計画で十分検討されることを期待しております。
また、できることから早急な取り組みが必要と考えます。この公表を受け、大洲としてどのように取り組みをされていくかをお聞かせください。
また、ことしも防災の日の９月１日には全国的にも恒例として防災訓練、避難訓練が活発に行われておりました。大洲市におきましても、学校での防災避難訓練、また各地域での自主防災組織中心の防災避難訓練が順次行われております。その中で、今、市民参加型の一斉震災訓練が注目され、海外では活発に行われております。また、国内自治体におきましても広がりを見せております。この市民参加型の訓練というのは、シェイクアウト、地震を吹き飛ばせという意味で、もともと日本の学校での防災訓練が起源であると言われております。身を伏せ、頭を守り、揺れがおさまるまで動かないという単純な安全行動をとります。それを指定された日時に職場や家庭などにおいて一斉に同じ動作をするという訓練であります。どんなときでもとっさに基本の安全行動がとれるようになることが重要ではないかと考えます。我が市においてもこの市民参加型の一斉震災訓練を実施するお考えはないかをお伺いいたします。
また、以前にも議会で提案をいたしましたが、基本行動で頭を守ることが大事であります。学校等ではヘルメットの準備ができればいいのですが、児童数を考えると大変場所をとります。そこで、ふだんは座布団として使用し、震災のときは頭にかぶり、頭を守る防災頭巾として活用できるような対策も重要かと考えます。そして、いつ起こるかわからない災害時には身近になければなりません。この取り組みについてお考えをお聞かせください。
次に、青島の振興についてお伺いいたします。
今国会において日本列島に連なるその島々の役割を尊重し、島民の生活を守るため、離島振興施策を抜本的に拡充する改正離島振興法が成立いたしました。離島振興法は1953年に制定され、10年ごとに改正、延長されてきました。このたびの改正では国が積極的に振興案を講ずる責務があることを明確にいたしました。全国255の有人離島が対象で、そこに暮らす島民38万7,000人の生活が守られます。
先日、青島に渡り、島の住民15名の皆さんと懇談の機会がありました。率直なお話を伺うことができました。青島で生まれたから青島で死にたいし、今までいろいろ要望してきたけれども、やってもらったことがないなど、それらの言葉には多くのことを我慢してこれまで暮らしてこられたことへの思いを感じました。
今回この離島改正法は、これまでのハード事業中心の財政支援に医療、教育、産業、観光の振興など幅広く使える離島活性化交付金の創設も盛り込まれ、きめ細かなソフト事業も対象になっております。皆さんのお話の中から多くの課題が伺えました。例えばあおしま丸も老朽化していることから、新しい船になればそれだけ長浜－青島間の所要時間も短縮されるんじゃないか、また船着き場などの整備もしてほしい、そして診療施設はあるが看護師のみで病院の先生にかからなければならないときなど何回も長浜に行くときには運賃の割引があったらいいな、また救急搬送の対策や島内のし尿処理の問題など、本当にたくさんのお話を伺うことができました。
この離島活性化交付金を活用することで、これまで以上にますます高齢化となっていく青島の皆さんがこれからも安心・安全で充実した生活を送ることができるような施策にはどんなものがあるか、いま一度考えていただきたいと考えますが、御所見をお伺いいたします。
さらに、地震や津波対策についての避難場所は船着き場に近い島のコミュニティーセンターが指定されております。津波にも十分対応できるのか、心配であります。特に南海トラフによる巨大地震が心配される中、津波対策に小学校の跡地や島内の道を避難道として整備し、もう少し高いところに避難場所を変更すべきではないかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
次に、子育て支援の充実についてお伺いをいたします。
全小学校区11カ所で行われております学童保育につきましては、夏休み中の対応や障がい児の受け入れなど、保護者の皆様からは助かっている、子供も喜んで参加をしているという、そういう喜びの声をお聞きしております。
と同時に、人数が多過ぎて少し狭いのではないか、また校舎改修のために活動が限られるなどの声もお聞きしました。設置後１年半がたつ６校区と今年度設置されました５校区、また学校施設内での実施されているところと集会所、旧図書館などを利用して学校外で設置されているところなど、それぞれ工夫を凝らしての取り組みになっていると思いますが、少しずつ課題も明確になってきたのではないでしょうか。現在の子供たちの様子、現状などをお聞かせいただきたいと思います。
また、このことを通しまして、子供たちのための施策におきましては学校教育課と社会福祉課との連携は特に重要と考えます。十分に連携はとってくださっていると思いますが、平成20年12月議会でも提案しましたように、学童保育の問い合わせや育児子育て相談など子供に関する相談があるときに、そこに行けば何でもわかる、アドバイスしてくれるというような、例えばこども課とかこども総合課といったような窓口があれば、子育て中のお母さんや共働きの家族、いじめ、不登校などで悩まれるお母さん方も安心して相談できるのではないかと考えます。現在は市民会館に教育課と本庁５階に児童福祉課がありますが、ぜひ新庁舎別館完成後には市民にわかりやすく、また気軽に相談がしやすい課の設置と連携した配置を提案したいと思います。御所見をお聞かせください。
次に、いよいよ新学期が始まりました。子供たちには厳しい残暑の中で授業と運動会の練習が待っております。まだ日中35度を超す日もあるという中で、熱中症への対策は必然となっております。水分補給など熱中症への対策はとられていると思いますが、室内でも熱中症になると言われております。昨年、議会におきまして小・中学校への扇風機の設置について質問をさせていただきましたところ、教室内の温度を調べ、検討するとの答弁であったと記憶しております。その後の調査でどのように結論を出されたのか、お聞かせください。
また、運動会の練習など屋外での活動がまだまだ続く中、熱中症への対策の一つとして安価で簡単に設置できるミストシャワーをぜひ子供たちのために取りつけてもらいたいと、議会の前でしたが、お願いをしたところ、各学校のお考えの中での対応であると伺いました。予算のこともあるとは思いますが、設置した学校と設置できなかった学校があっては不公平であります。ぜひ市として平等に各小・中学校への設置を要望したいと考えます。御所見をお聞かせください。
またさらに、保育所や幼稚園、公共施設にも設置ができればと考えますが、検討をお願いしたいと思います。
最後に、こころの体温計の導入についてお伺いいたします。
これも平成22年12月議会から何度か質問をさせていただきました鬱病や自殺についての質問であります。現在日本では鬱100万人の時代、また鬱は心の風邪と言われるように誰にでも起こり得る現代の病であります。最近は鬱の啓発も進み、関心が高まっていることもあり、医療機関を受診する人がふえているそうであります。2008年にメンタル不調で治療を受けた患者が100万人を突破しています。また、調子が悪いけれど受診していない潜在患者はその５倍の500万人いらっしゃって精神を病んでいると言われております。鬱病は１対２の割合で男性より女性に多く発症すると言われておりますが、ストレスとの関係が深く、一家の大黒柱や若い世代での現場鬱もふえてきています。一方で、この鬱病による社会的損失がいかに大きいかが認識され、認知行動療法の普及に約１億円の予算が組まれました。そして、鬱病と自殺とは深い関係があり、鬱病の７割が一度は自殺を考えると言われております。年間３万人を超える自殺者がいることに関しても、早期発見、早期治療を推進することで自殺予防につなげていくことができます。
そこで、伊予市はことし６月から心の健康診断サイト、こころの体温計の運用を開始しました。ストレス度などをゲーム感覚で把握できることもあって、若い世代のメンタルヘルス対策強化としても徐々にアクセス数を伸ばしているようであります。医学的な診断でなく、体温計で熱をはかって体の異常を把握するように自分の心の健康に関心を持ち、鬱病などに気づくきっかけになることが期待されます。大洲市でも携帯電話やパソコンを使い気軽にメンタルヘルス、心の健康を確認できるこころの体温計のサービス提供をホームページからアクセスできるシステムを導入する考えはないかをお伺いいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○後藤武薫議長 これより答弁を求めます。
○清水裕市長 議長
○後藤武薫議長 清水市長
〔清水裕市長 登壇〕
○清水裕市長 ただいまの桝田議員さんの御質問のうち、私からは命を守る取り組みについてをお答え申し上げます。
まず、南海トラフ巨大地震を反映させた防災計画の見直しについてでございますが、桝田議員さん御指摘のとおり、内閣府の南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループから被害推計の報道発表が行われ、各地でその対応について議論がされているところでございます。この被害推計につきましては各都道府県単位での推計は公表されておりますが、市町村別の推計は今後それぞれの都道府県において行うこととなっております。愛媛県では南海トラフの巨大地震の市町別の被害推計について今年度から既に取り組まれており、平成25年６月までには完了の見込みと伺っております。
大洲市におきましても、昨年の東日本大震災の知見を踏まえ、現在地域防災計画の見直しを進めておりまして、地震対策につきましては人命を最優先とした減災対策を基本とし、自主防災組織を中心としたそれぞれの地域での避難体制の整備や情報伝達体制の整備充実、住宅の耐震化、家具の固定など、できるところからの取り組みを促してまいりたいと考えております。 また、津波対策につきましては、検討ケース11ケースのうち愛媛県に一番影響があるとされております四国沖から九州沖での最大クラスの断層が同時期に活動した場合においても、幸い大洲市内の海岸線の人家のある集落への浸水は現時点では見当たりませんでした。しかし、浸水区域として示された箇所が一部認められ、今後これらの詳細な状況を把握するとともに、被害を食いとめる対策についても検討してまいりたいと考えております。
現在見直しを行っております地域防災計画につきましては、今年度の改訂後に示された新たな知見についても順次反映させてまいりたいと考えております。
次に、一斉震災訓練につきましては、９月１日の防災の日に全国各地で大規模な防災訓練が実施されました。愛媛県でも愛媛県総合防災訓練が新居浜市をメーン会場に東予地方で開催されました。愛媛県総合防災訓練は毎年９月１日の防災の日に東・中・南予地方の持ち回りで開催されており、大洲市では平成22年に長浜地区を主会場に実施されております。
なお、桝田議員さん御提案のような指定された日時に学校、家庭、職場などで一斉に頭を守るなどの基本的な動作確認をする訓練の実施は、日ごろの防災対策を確認するきっかけづくりになるものと考えております。今後こうした自主参加型震災訓練の実施についても自主防災組織などと連携しながら検討してまいりたいと考えております。
また、学校での防災頭巾の活用についても、今後関係機関の協力を得て前向きに検討してまいりたいと考えております。
次に、青島の振興につきまして、改正離島振興法成立に伴い平成25年度から創設されます離島活性化交付金を活用した取り組みについてでございますが、この交付金につきましては従来の公共事業重視の方針が改められ、新たに医療、教育、産業、観光の振興といったソフト事業にも幅広く使える支援制度へ移行することになると伺っております。この離島活性化交付金を利用するためには、県内市町の案をもとに愛媛県が作成する平成25年度から平成34年度までの離島振興計画の中に事業計画を盛り込む必要があります。このことから、計画には新たに交付金の対象となります生活環境の整備や緊急搬送を含めた医療体制の充実、防災対策、御質問にあります運賃割引補助、離島航路の維持なども含めまして盛り込んでいくこととし、安心・安全で住みやすい環境を整えられるよう取り組んでまいりたいと考えております。
次に、定期船あおしまの更新についてお答えを申し上げます。
現在青島海運有限会社所有である定期船あおしまは平成６年12月から就航しており、建造後18年が経過、エンジンなどの老朽化が進行している現状となっております。そのようなことから、来年度の定期検査期限に当たる平成25年12月までに、現在の定期船あおしまの整備手法と同様に独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構との共有による新しい船の建造につきまして、青島海運有限会社及び国、県、市、地域で組織する青島・長浜航路改善協議会の中で現在協議を進めているところでございます。
また、災害時の避難に関しましても、現在収容施設として青島コミュニティーセンターの利用を予定しておりますが、津波を考慮して高台に一時的に避難できるよう避難道に手すりを設置するなど青島住民の安全確保に向けた施策を検討してまいりたいと考えております。
市民の皆様並びに議員各位の御理解を賜りますようお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
その他の御質問につきましては、それぞれ答弁いたさせます。
○松田眞総務部長 議長
○後藤武薫議長 松田総務部長
〔松田眞総務部長 登壇〕
○松田眞総務部長 御質問のうち、私からはこども課の設置等についてお答えをいたします。
市役所を利用される市民の方々にわかりやすい組織あるいは利用しやすい配置というのは、組織の構成を考える上で極めて重要な要因であると考えております。別館改築後の配置につきましては現在検討中ではありますが、基本的には現在別館に配置している農林水産課及び農業委員会、市民会館へ移転している教育委員会を計画をしております。別館改築により庁舎の狭隘さも多少は解消されますが、必ずしも余裕のある面積とは言えず、その中で窓口に来られた市民の皆様にわかりやすい動線を確保するため、可能な範囲で本館を含めた再配置を検討しているところでございます。
なお、社会福祉課子育て支援室は現在５階に配置し、市民の皆様に御不便をおかけしているところでございますが、補正予算に計上しております本館増築工事により平成25年度からは１階の社会福祉課内へ配置する予定で、御指摘の事項の一部解消につながるものと考えております。
また、こども課の設置でございますが、子供に関係する業務も多岐にわたり、大洲市の規模ではそれらを一つの課に集約した場合の事務効率あるいは直接子供につながらない周辺事象を対象とした業務切り分けの問題もございます。また、人員の問題やスペースの問題などさまざまな制約もあり、それらを総合的に考慮しなければならないと考えております。今後御提案のことも含め時代に適合した利便性の高い市役所となるよう、折に触れより利用しやすい組織構成、事務所配置を検討してまいりたいと考えております。
なお、子供に関連する担当課間の連携により子育て支援室において可能な限り子供に係る相談等に対応できるよう便宜を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いをいたします。
以上、お答えとさせていただきます。
○岡村清利市民福祉部長 議長
○後藤武薫議長 岡村市民福祉部長
〔岡村清利市民福祉部長 登壇〕
○岡村清利市民福祉部長 桝田議員御質問のうち、学童保育の現状と今後の課題について、鬱、自殺対策についての２点についてお答えをいたします。
まず、学童保育の利用状況でございますが、９月１日現在、市内11カ所の児童クラブで４人の障がい児を含め156人の児童が利用しております。なお、夏休みだけの利用は29人ございました。昨年度開設しました６カ所の児童クラブの利用数は本年度約1.5倍にふえており、少しずつではありますが、学童保育の存在が浸透し、保護者の皆様に御理解をいただいているものと感じております。
次に、今後の課題でございますが、一部の児童クラブでは定員に迫る利用状況となっており、利用者が快適に過ごせる環境の整備を検討する必要があるものと考えております。また、一方では定員を大幅に下回っている児童クラブもあることから、開所時間の延長や高学年の受け入れなど、保護者の方が利用しやすい体制の整備についても今後の課題であると考えております。各児童クラブの指導員につきましては、県主催の研修会へ参加するなどスキルアップに努めているところでございますが、さらに指導員による情報交換や勉強会を開催し、より質の高い保育サービスができるよう指導員の確保とあわせその育成に取り組んでまいりたいと考えております。
以上のように、当面の課題としましては受け入れ体制の強化や調整を行っていく必要がございますが、学童保育の将来的な課題といたしましては地域のための学童、地域の特性を考慮した学童を目指し、児童と地域が一体となった地域独自の運営体制をつくっていかなければならないと考えております。
次に、鬱、自殺対策についてお答えいたします。
本市における鬱、自殺対策につきましては、平成15年度から心の健康づくり講演会を毎年開催するとともに、啓発用リーフレットを各戸に配布いたしまして普及啓発に努めているところでございます。また、喜多医師会及び開業医などの関係機関による地域うつ病支援連携推進検討会を年１回開催いたしまして、かかりつけ医と精神科医との連携を図っております。
議員さん御指摘のとおり、こころの体温計につきましては、県内では伊予市がことし６月から県の自殺対策補助事業を活用して運用を開始されております。このシステムは、パソコンや携帯電話からアクセスし、ゲーム感覚で心の健康状態を自己問診形式で診断でき、結果は画面でわかりやすく表示されるため、鬱病などに気づくきっかけになるものだと思われます。こころの体温計へのアクセスは伊予市以外からも可能となっており、７月29日の新聞報道後は急激に増加し、７月は市外から37.4％のアクセス数があったとお聞きしております。利用者の年齢は30歳から40歳代が多くなっておりますが、診断の結果から深刻な相談や心の相談事例は現在のところないようでございます。伊予市では県の自殺対策補助事業を活用してシステムを運用されておりますので、当市におきましても県の担当課と連携を図りながら、補助事業の採択や継続的な運用が可能なのかなど慎重に検討してまいりたいと考えております。
今後におきましても、自殺対策及び鬱病の継続的な取り組みとして心の健康づくり講演会を開催するほか、本年度は市内19地区での家族・地域の心の健康づくりをテーマとした保健師による講話を実施するなど、対策の充実、強化を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力をお願い申し上げます。
以上、お答えとさせていただきます。
○二宮隆久教育部長 議長
○後藤武薫議長 二宮教育部長
〔二宮隆久教育部長 登壇〕
○二宮隆久教育部長 桝田和美議員御質問のうち、私からは小・中学校の暑さ対策についてお答えをいたします。
最近の気温上昇による教室の室温の状況を把握するため、昨年度に引き続き今年度も６月から９月にかけて市内全ての小・中学校を対象に教室の室温調査を実施しているところでございます。教室の室温につきましては、文部科学大臣が定める学校環境衛生基準において摂氏10度以上30度以下が望ましいと示されております。今年度の現在までの調査におきましても、昨年度の調査と同様にほとんどの学校において摂氏30度を超える日が計測され、学校によって最高気温のばらつきはございますが、高いところでは摂氏36度になる箇所もございました。今後室温調査の終了を待ち、その結果をもとに教室の暑さ対策について快適な教育環境を確保するためにどのような環境整備を行うべきか、検討してまいりたいと考えております。
次に、桝田議員に御提案いただきましたミストシャワーの設置についてでございますが、ミストシャワーは熱中症対策の一つとして簡単に、また安価に設置ができることから、８月17日に開催いたしました教頭会において紹介し、設置について指導を行ったところであります。現在のところ、29校のうち21校の小・中学校に設置され、体育や運動会、また部活動時の熱中症予防対策として使用されております。設置した学校からは、児童・生徒からは涼しくて気持ちがよいと好評であるとの報告を受けております。
なお、ミストシャワーの設置につきましては、立地条件や学校の屋外環境、また規模によっても状況が異なることから、各学校長の判断で設置を行うこととしております。また、幼稚園や保育所につきましては、小・中学校の設置状況を踏まえまして、園児の熱中症予防対策の一つとしてミストシャワーを設置する準備をいたしました。
なお、市役所や公共施設については、現在のところ設置する予定はございません。
以上、お答えとさせていただきます。
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○後藤武薫議長 しばらく休憩いたします。
午後１時50分から再開いたします。
午後１時34分 休 憩
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午後１時50分 再 開
○後藤武薫議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
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○後藤武薫議長 次に、武田雅司議員の発言を許します。
○８番武田雅司議員 議長
○後藤武薫議長 武田雅司議員
〔８番 武田雅司議員 登壇〕
○８番武田雅司議員 通告に基づきまして、順次質問をさせていただきます。
最初に、中村知事の塾について。
中村時広知事が地方政治とまちづくりをテーマに開講する塾の設立準備室は８月10日に締め切り、塾の応募が約200人になったと報道があり、愛媛県内20市町の大洲市、四国中央市２名の市長と２名の町長の応募があったとあります。当市長はこの中村知事の塾をどのように理解されているのか、お伺いをいたします。
開講する塾に関し賛否を尋ねた結果、18人が賛成と回答し、反対はない一方、賛意を示しつつ応募を見合わせた14市町は公平中立の立場を守るため、公務が忙しい、自分の政治姿勢を貫くなどの理由を上げられ、また首長の立場での参加に違和感があるとの指摘もあり、一方勉強会としては評価するものの、知事の立場を鑑みいろいろと影響が出るのではと懸念があるとも言われる中で、当大洲市の市長として、またリーダーとしてどのような信念、どのようなお考えのもとで応募されたのか、その意気込みをお聞かせください。
次に、補助金と事業委託の定義の明確性について。
委託事業や補助事業の場合は、その実施主体が別の団体、機関であるので具体的な全体の事業内容やその執行状況を把握できているのか。また、自治体の本来業務を自治体にかわり受託機関が実施する委託と公益性を認めて補助事業者への財政援助を行う補助との区別が曖昧な事例があるのが実態ではないかと思います。さらに、この出資団体が退職した職員の再就職先になったり、関係業界や議員との密接な関係のもとで既得権益の一家意識を持つ弊害が出てきていると思いますが、以上のことを理事者はどのように理解されているのか、お聞かせください。
住民団体等が直面する地域課題を解決し、地域活性化に向けて自主的に取り組む公益的な非営利な活動に対する支援として大洲市がんばるひと応援事業補助というすばらしい補助事業があり、今９月定例会で179万8,000円の追加があり、15事業のうち12事業合計で1,779万8,000円で予算成立になると思います。このような補助金は市民団体などへの補助事業として支出されますが、どのような審査結果に基づいて決定されるのでしょうか。６月定例会の答弁の再度確認を含めて、補助事業の明確な目的や補助金額の算出根拠、継続年数、補助実績、成果指標などの審査はどのようにされているのか。また、いろいろなしがらみの中で現行どおりの予算措置がなされていないか。公開の場で有効な事業の必要性、効率的で効果的であるという成果についての説明責任が要ると思います。どのように取り組まれているのか、お伺いをいたします。
次に、宮城県、岩手県の瓦れきについて。
午前中の質問にもありましたが、ダブる点があると思いますが、もう一度答弁をよろしくお願いいたします。
岩手県、宮城県、福島県、３県沿岸部で発生した総瓦れき量を精査した結果、可燃物が中心の災害廃棄物が1,811万トン、津波が運んだ土砂などの津波堆積物が954万トン、総量で2,765万トンとなり、うち７月末までに処理を終えたのは災害廃棄物の22％、津波堆積物は４％にとどまっている、現実は非常に重いと思います。
政府は８月７日、震災瓦れき処理の新しい工程表は作業を完了させる最終目標の１年前に53％まで終えるという中間目標を設定されました。このことは、広域処理が順調に進むことを前提としており、今後も被災地以外の自治体の協力が鍵を握ると思われます。
このような状況のもとで、震災瓦れき受け入れの可否を検討している県と大洲市を含む７市町と合同で８月22、23の両日で現地に視察に行かれたと思います。瓦れきの種類や放射線濃度の検査体制などの現状把握が目的とありましたが、どのような状況であり、どのように感じられ、今後どのようにすべきと思われたのか、お聞きいたします。
環境省によると、可燃物は両県とも調整が進んでいるとして交渉中の自治体以外には要請しない方針で、一方不燃物は広域処理の調整が難航しているとして、漁具や不燃混合物を中心に受け入れ地を他の自治体に要請していくということです。
清水市長は市としては受け入れは白紙と言われておられますが、以前から瓦れき受け入れには前向きに取り組まれておられます。特に今回は漁具や不燃混合物の埋め立てです。私たち市民が恒久的に安全に安心して暮らせる環境を保てることが一番の前提条件ではないでしょうか。また、東日本から四国の大洲市までの運搬距離、コスト、仮置きの場所、環境の面からといろいろと問題が出てくると思いますが、震災瓦れき受け入れ以外にも助成してあげることはほかにもあるのではないでしょうか。市長は以上の点をどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
次に、省エネ照明とＣＣＦＬについて。
原子力発電所の安全性が問われている昨今、電力事情は待ったなしです。当大洲市におかれても、エアコンの設定温度を上げたり下げたり、時間的にスイッチを切ったり入れたり、また照明を切ったりいろいろと節電に御苦労され、間接的にも仕事に影響が出てきていると思います。当市１階ホールをＬＥＤに一部かえられています。省エネの方法は節電だと思います。
ＣＣＦＬとは、液晶テレビやパソコンモニターのバックライトとして約25年前から広く利用されてきた蛍光管で、最近では技術が発達し、蛍光灯などにも利用され、ＬＥＤ同様消費電力が低く、ＣＯ２も削減する上、ＬＥＤよりも安く導入できるため、注目を浴びています。
ちなみに、このＣＣＦＬの消費電力は一般蛍光灯の約40から50％カット、年間ＣＯ２排出量約40％カット、通常使用で約10年の長寿命とＬＥＤと同等と言われています。当大洲市の省エネ計画はほかにもあるのでしょうか。また、このＣＣＦＬの導入をどのように考えられておられるのでしょうか、お伺いをいたします。
次に、再生エネルギーを主要活力の源に。
原発事故を受けて将来のエネルギー政策を考える場合に、再生エネルギーと省エネルギーの位置づけが大きくなることは衆目の一致するところです。再生エネルギーは地域資源であり、同じ発電をするにしてもどこに立地するかで発電所の稼働率も発電コストも大きく異なり、原子力や火力のようにどこに立地しても発電コストは変わらないという電源と比べると、地熱、風力、太陽光、バイオマスなどのエネルギー資源は地域ごとに潜在的な存在量も活用形態も異なるのが特徴です。原発や火力が大規模集中管理で大量生産型の電源であるのに対し、再生エネルギーは各地域でばらばらに地域の特性に合った形で発電されます。
このように地域分散型であることは、原発事故のような大規模集中型発電に伴うリスクを回避できるというメリットがあります。再生エネルギー発電を地域の自然や土地、地形、物資などと適切に接合させて、地域雇用や地域産業を含む地域経済循環の活性化につなげ、地域活力の源になるように今後展開していくことがよいと思います。理事者のお考えをお聞かせください。
太陽光や風力など再生可能エネルギーで発電した電気を国が定めた固定価格で買い取る制度が７月１日から好発進し、この１カ月間に事業者が電力会社に買い取りを申し込んだ件数は３万3,695件、総出力は56万キロワットで、政府の今年度９カ月間の目標250万キロワットの約２割に達し、太陽光の買い取り価格は１キロワット当たり42円と高目の買い取り価格が追い風となり、太陽光が先行しているとありました。太陽光の施設は建設しやすく、10キロワット未満の施設は１カ月で約３万2,659件と全体の97％を占めています。当市での太陽光発電の設置状況の推移と補助金額と件数とをお教えください。
また、当市の２校の学校で太陽光発電設備を設置されています。どのように推移しているのか、またどのような変化が子供たちにあり、効果が出てきたのか、お伺いをいたします。大洲市内の全ての小・中学校の屋上に太陽光発電設備を設置し、発電した電気を施設内で使うほか、再生エネルギーの全量買い取り制度を活用することはできないのでしょうか、お伺いをいたします。
６月の定例会にも質問しました小水力発電について、市長の答弁に水の利用については利害関係が生じたり、設置する河川の種類によって法的手続が非常に煩雑であるなどのデメリットを指摘されましたが、国土交通省は８月16日にクリーンエネルギーとして注目される小水力発電の導入を後押しをするため、農業用水路に設置する際の手続を簡素化し、水利権を持つ農家などの同意を得れば国や都道府県の許可を不要とする方針を決められました。市長も、小水力発電は水資源が豊富にある当市の環境的条件や昼夜を問わず安定した発電が可能であることを考えると有効な事業の一つであると捉えられております。また、７月に始まった固定価格買取制度で小水力発電は電力会社の買い取り価格が2.5から3.5倍になり、普及が期待されます。小水力発電は、クリーンエネルギーとして当市に最も適した再生エネルギーだと思っております。いま一度前向きに捉えられ、市としての今後の展開をお聞かせください。
次に、氾濫防止への土砂堆積除去について。
昨年９月の台風15号で肱川が氾濫し、市内69戸が床上浸水しました。支流があふれ、18戸の被害が出た白滝地区では、本流の土砂堆積が影響したとして住民らが国土交通省大洲河川国道事務所に対策を要望し、４月から５月に２カ所で約3,000立方メートルの土砂が除去され、住民はこれで排水がよくなると一安心しているとの新聞報道がありました。
愛媛大学の門田准教授は、肱川は山地河川で土砂が入りやすい、河口部は隆起する先行性河川の上、かなり湾曲しているため水が吐けにくく、局所的に堆砂しやすいのだろうという解説がありました。私も同じ考えで、肱川は勾配も緩く、474もの支流があり、本流の合流地点に大量の土砂が堆積している箇所が多数目立ちます。また、肱川は蛇行するところも多く、水の流れが悪く、土砂が堆積し、砂州となり、ヨシや竹、木々が群生して一段と水の流れを悪くしています。
しかし、同事務所は定期的な測量結果をもとに1980年代以降は河床が安定しているとの見解です。また、野本副所長は、河道は近年たまっても削れてもいないと言われているとのことですが、私たち市民は長年大洲市に住み、多くの水害に遭っています。本当に河道は変化してなく、安定して肱川は流れているのでしょうか。Ｈ－Ｑ方式から河道の状況をグラフで見ても幾つかの注目点が出ています。戦後は河道が悪いため大水害が多く、その後は砂利採取時代と河道のよい状態が継続していた時期、砂利採取をやめてから河道の悪い状態が継続している近年、大水害が多発しています。河道の流量のよい悪いで大水害になるかどうか決まってくるのではないかと思います。河道に変化はないとか、Ｈ－Ｑ方式は当てにならないとかではなく、現実を見て再三の被害が出ないように今できること、本流土砂堆積と放竹林の除去、河道の整備への早目の対処が急がれると思います。
６月定例会の答弁にありましたように、今までの経過や治水対策の現状を踏まえ、大洲市として考えをしっかりと示していきたい。また、関係住民の皆様の多くの意見が反映されるように努めていきたいと言われています。８月７日に山鳥坂ダム検討の場の第４回会合があり、前回示したダム以外の肱川治水代替案21例を８案に絞って各案の事業費を初めて明らかにして、今後かかる事業費残高を約1,200億円と説明され、ダム事業の継続がコスト安とされました。近年の異常気象現象の中で、治水対策は国交省や県の指示どおりに機械的に進めるのではなく、肱川流域に住まれ、育ち、生活をされている多くの住民の方々のことを一番に考え、一日も早く安全に安心して生活できる環境をつくることが重要ではないでしょうか。いま一度理事者のお考えをしっかりとお示しください。
次に、医療制度改革とプライマリケアについて。
高齢化などで増大する社会保障費に関しては年金が注目されがちですが、経済的には医療費の増額による財政負担のほうが年金による財政負担よりも大きくなると予測されています。財政負担を減らす医療制度改革は、プライマリケア、１次医療体制の整備を進めることであると思います。生活習慣病の管理、在宅医療、栄養指導を含め医師と関係職種がチームとなって対応する医療を病院から地域へ、治療から予防、健康維持増進へ移行させること、プライマリケアが適切に整備されることは、健康指標が改善し、健康の価格是正にも貢献します。高齢化が進むとプライマリケアの果たす役割は大きくなります。質の高い１次医療を担っている地域医療、予防を重視して過剰診療、検査の抑制に寄与すると思います。
以上の点をどのように考えられ、どのように展開されているのか、お聞かせください。
以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴どうもありがとうございました。
○後藤武薫議長 これより答弁を求めます。
○清水裕市長 議長
○後藤武薫議長 清水市長
〔清水裕市長 登壇〕
○清水裕市長 武田議員さん御質問中、私からは中村知事の塾についてお答えをさせていただきます。
先週、９月２日の日曜日、中村時広知事が主宰する塾、えひめ志高塾の開講式が松山市で開催され、私も参加したところであります。武田議員さんお尋ねのこの塾に対する考えの一端について申し述べさせていただきます。
我が国について考えますと、今日本は自信を失い、内向きであり、政府を含めた多くの組織や機構にとって現在の既得権を守ることが最大の目標となっているというふうに感じております。その結果、急速に進行する世界のグローバル化や新たな潮流についてゆけず、日本国民が持つすばらしい資質や技術力などが生かし切れておりません。また、民間投資が人口や資産の多いところへ集中されるのは当然のことでありますが、公共投資は国全体の発展やバランスを考え、民間投資ではできない地方部へ投資を行うことが大きな役割であると考えております。
しかしながら、規制緩和の名のもとに公共投資も民間投資と同じような考え方をすることが正しいとして費用対効果の高い都市部へ公共投資が積極的に行われており、このことが地方と都市との格差を大きくしておると考えております。地方は国の中で果たしている地方としての重要性を主張し、新たな役割分担を示しながら都市部との信頼関係を構築し、国全体を発展させていくことが重要であると考えております。こうした状況の中、中村知事による塾が設立されたわけであります。職種や考え方の異なる幅広い各層からの参加者とともに、多くの講師の話を聞きながら地方と都市の関係、日本と世界との関係などグローバルな視点で物事を捉え、これからの日本の地方を活性化させるための新しいアイデアをつくり上げるなど、みずからを高めるため本塾を活用してまいりたいと考えております。
この塾に関しましては、政治的にはニュートラルということを中村知事も宣言されております。参加しておる皆様はそれぞれの考え方でそういうニュートラルな中、やはり地方の問題を自分たちの手でどう解決策を見出すのかということで集まっておられるというふうに考えておるところでございます。市民の皆様並びに議員各位の御理解を賜りますようお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
その他の御質問については、それぞれ答弁いたさせます。
○松田眞総務部長 議長
○後藤武薫議長 松田総務部長
〔松田眞総務部長 登壇〕
○松田眞総務部長 御質問のうち、私からは庁舎の省エネ照明の導入についてお答えをいたします。
市本庁舎の照明につきましては、省エネルギー化を図るため計画的にＬＥＤ照明器具への改修を実施しております。昨年度の玄関ホールの蛍光灯88本の取りかえに引き続き、今年度は１階事務室及び階段の40ワット蛍光灯281本をＬＥＤに取りかえを行ったところです。今年度導入しましたＬＥＤの消費電力は１本当たり21.5ワットであり、従来の蛍光管と比べて約50％の節減を図ることができております。取りかえにより庁舎の最大電力を示すデマンド値で約５キロワットの削減効果が出ているものと認識しているところでございます。
本庁舎における今年夏の省エネ対策においては、空調の運用のほか遮光ネット、緑のカーテンの設置、エレベーターの一部停止、蛍光灯の間引き、電化製品の使用方法の改善やノー残業デーを週２日に増加することなど、平成22年度比７％削減の節電目標に取り組んでいるところであり、デマンド監視装置においてリアルタイムの電気使用状況を把握し、効果を確認しているところでございます。各公共施設においても節電の取り組みをそれぞれ実施しており、効果を検証しながら、今後も引き続き計画的な公共施設の省エネルギー対策を実施していくことが必要であると考えております。
御質問のＣＣＦＬの導入につきましては、消費電力、明るさや使用できる温度環境などにＬＥＤとの違いがあるため、施設の用途や設置環境を踏まえた上で検討していく必要があるものと理解しているところでございます。庁舎においては、省エネルギーの視点に加え事務室の照度不足を解消し、少しでも明るい照明へ更新していくため、ＬＥＤが有効ではないかと考えておりますが、御承知のとおり照明器具は技術革新が著しく、照度、消費電力、コストが日々改善されているため、流通状況や将来性を勘案しながら省エネ照明の選択肢の一つとしてＣＣＦＬの情報収集に努めてまいりたいと考えております。
今後も公共施設の節電、省エネルギー化を図っていくことができるよう取り組んでまいりますので、御理解を賜りますようお願いを申し上げ、お答えとさせていただきます。
○神元崇企画財政部長 議長
○後藤武薫議長 神元企画財政部長
〔神元崇企画財政部長 登壇〕
○神元崇企画財政部長 武田議員御質問のうち、補助金と事業委託の定義、再生エネルギーのうち小水力発電についてお答えをいたします。
まず最初に、委託と補助との区別が曖昧な事例があるのが実態ではないのかとの御指摘でございます。武田議員御案内のとおり、制度上の考え方を改めて申し上げますと、委託料とは市と一方の当事者とが委託契約に基づき受託者に市の事務事業の一部を行わせ、相当の対価を支払う、その対価のことであり、補助金とは一般的に特定の事業の育成など市が公益上必要があると認めた場合に、申請に基づき対価なくして支出をするものとして区別をいたしております。つまり反対給付があるのが委託、ないのが補助という捉え方をいたしております。
さらに申し上げますと、委託事業の実施主体、最終責任者はあくまでも市であり、補助事業の実施主体は交付先である団体という違いが制度上あるものと思っております。このことから、補助金を交付する場合には公益上必要がある場合においてはという基本原則に留意することはもちろんのこと、ずさんな支出とならないよう補助事業の目的、効果等を十分に検討する必要がございます。
執行状況を把握できているのかにつきましては、これらを踏まえ大洲市補助金交付要綱や各種の補助規程では事業目的及び内容を調査し、交付すべきものと認めたとき補助金の交付を決定するものと規定し、また補助事業が完了したときは事業実績報告書及び収支精算書を提出しなければならないと義務づけをいたしております。
また、委託業務につきましても、本来市が担うべき業務を受託者がかわって実施をするものでありますので、その業務が適正に実施をされているかなど、委託をする側の責務としてその執行状況を把握する必要があります。このことから、委託業務完了後は報告書のチェックや現地精査などを行い、成果を確認した上で委託料を支払うこととしており、委託料、補助金ともにそれぞれの取扱要領に沿って執行をいたしております。
次に、委託事業と補助事業の弊害についてでございますが、特に補助金につきましては特定の団体等への長期間の交付による既得権化、あるいは本当に必要な補助であるのかなどの検証がおろそかになるといった弊害が生じることは考えられるところであります。
ただ、一家意識を持つという弊害につきましてはないものと思っております。議員御指摘のような弊害が出ないように、また漫然と支出を続けることのないように常に留意することは公益性の観点から大変重要なことであるという認識をいたしております。
市といたしましても、その対策の一つといたしまして、平成24年３月12日付で補助金交付団体に係る事業実績報告書等の内容の調査確認を徹底するよう各課に周知をしそれらの防止に努めているところでございます。御指摘を踏まえ、今後導入を計画いたしております行政評価制度における自己評価や外部委員による評価など、あらゆる機会を捉えまして引き続き適正な執行の確保に努めてまいりたいと考えております。御理解を賜りたいと存じます。
続きまして、御質問の大洲市がんばるひと応援事業補助金につきましては、アイデアもやる気もあるのに資金面でなかなか最初の一歩が踏み出せない、そういう人たちの背中を少し押してあげる仕組みがあれば、そういう思いのもと、過去２年間におきましては計22団体に補助を行ってきております。その成果の一端は、さきの６月定例会におきまして御報告をさせていただきました。
議員御指摘の、この補助金をどのような審査結果をもとに決定しているのかについてでございますが、商工会議所、青年会議所、区長会長会などから推薦をいただいた９人の委員で構成をする大洲市がんばるひと応援事業補助金審査委員会において申請内容を審査し、採択する事業を選定していただいております。審査委員会におきましては、がんばるひとがみずからの創意工夫により地域課題を解決し、地域の一体的かつ自立的発展を図るために実施をする事業という補助の目的、その概要、効果及び経費等についてそれぞれの要件に該当するか否かの審査、特に経費に関しましては見積書やパンフレット等の参考資料を申請経費の算出の根拠として御提出をいただき、その数量や金額について整合性はあるか、全てを補助対象とするか、対象外とするものはないのかなどの判断をいただいております。
また、この補助事業は最長３年間の継続を認めておりますが、その要件においては事業内容の拡充や数値目標の向上を必要要件といたしております。この点につきましても、審査委員会ではこれまでの事業実績や効果、自己評価、今後の取り組み方針などを確認をいただくとともに、地域の活性化に向けたステップアップが図られているか、継続補助が必要かといった視点からも御審議をいただいております。
議員御質問のしがらみの中での予算措置についてでございますが、この補助金につきましては以上のような審査体制のもと、新設１年目は15団体の申請を採択し、２年目は新たな団体分として７件、３年目は６団体の新たな事業を採択をいただいております。継続の事業も含めまして毎年度慎重審査をいただいておりますので、しがらみというものは発生するようなことにはならないというふうに考えております。
次に、成果の審査につきましては、事業完了後実績報告書の提出を求め、市において実施状況の写真、各請求書及び領収書などによる書類審査を行い、物品等を購入した場合には現地での確認検査を実施をし、備品台帳の作成といったことも義務づけをいたしております。
さらに、申請書には成果指標の欄を設けておりまして、これが昨年度までは５段階の基準で自己評価をしていただいておりましたが、より明確な形で目標達成が図られているかを確認をするため、本年度からは例えば参加者数やブランド商品の開発数など具体的にわかりやすく分析ができる数値目標を掲げた評価に切りかえたところでございます。そして、これまで採択となりました事業につきましては大洲市のホームページを通じ市民の皆様にも公表をしており、また今年度からは御指摘のありました説明責任を果たす一つの方法として、実績につきましても公表をしてまいりたいと考えております。
次に、小水力発電についてお答えをいたします。
さきの６月定例会におきまして武田議員の御質問にお答えをいたしました再生エネルギーに関しましては、現在小水力発電に関するプロジェクトチームを立ち上げ、先月辞令交付や市長の訓示を初めとした第１回会議を開催したところでございます。このプロジェクトチームは、環境分野や河川を初め農業用排水施設や水道施設などを所管する所属職員７人で構成をしております。その職務は、市内における豊富な水資源を活用した小水力発電の導入に向け設備、機器や水利権の手続等について調査研究を行うことでございまして、今年度中に一定の報告書を作成するスケジュールといたしております。現在プロジェクトチームでは、モデル事業候補地として小水力発電の導入が容易でなおかつその電力を近くで消費活用することができる場所の選定作業に取りかかっており、今月下旬の２回目の会議では近隣市町への先進事例調査を計画をしているところでございます。
武田議員御指摘のとおり、我が国のエネルギー政策は原発ゼロに向けた議論の始まりなど大きな転換期を迎えておりますので、新たな制度の創設や規制の緩和など、その動向を注視をしながら小水力発電の推進に向けた調査研究を進めるとともに、市内における小水力発電機器製造業を起こすことができないか、産業化はできないか、そういった可能性についても検討してまいりたいと考えているところでございます。
以上、お答えとさせていただきます。
○岡村清利市民福祉部長 議長
○後藤武薫議長 岡村市民福祉部長
〔岡村清利市民福祉部長 登壇〕
○岡村清利市民福祉部長 武田議員御質問のうち、宮城県、岩手県の震災瓦れきの関係についてお答えをいたします。
去る８月22日から23日の２日間、愛媛県及び大洲市を含む７市町で災害廃棄物の広域処理に関して岩手県・宮城県で現地視察を行いました。その視察の概要につきましては、午前中、上田議員さんの御質問にお答えいたしましたとおり、岩手県の漁具、漁網については放射能セシウム濃度は低濃度と想定されましたが、その処理方法が見当たらず大きな課題となっている現状でございまして、岩手県としては広域処理を望まれておりました。
しかしながら、当市といたしましては、中間処理の困難さや運搬コストを考慮いたしますと、漁具、漁網については国において新たなルールづくりなどを検討していただき、現地での活用、処理を進めるべきではないかと考えております。
次に、震災瓦れきの受け入れ以外に支援できることがあるのではないかとのお尋ねでございますが、本市におきましては、被災直後から食料、日用品の搬送、募金活動など物的応援とともに職員派遣など人的支援をしてまいったところでございます。特に人的支援につきましては、被災直後の避難住民の健康相談や災害復旧工事の実施、被害家屋調査など緊急を要する自治体事務を応援するため、宮城県山元町を中心に、１カ月から１週間の間ではありますが、保健師、土木技師、事務職員など合計10名の職員を派遣したところでございます。また、先日、愛媛県を通じまして、来月10月以降の職員派遣の意向調査があり、本市といたしましても大洲市職員を６カ月間派遣する用意がある旨を回答したところでございます。引き続きさまざまなことででき得ることから同じ国民として被災地支援に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○谷岡明保健センター所長 議長
○後藤武薫議長 谷岡保健センター所長
〔谷岡明保健センター所長 登壇〕
○谷岡明保健センター所長 武田議員さん御質問のうち、医療制度改革におけるプライマリケア体制の整備についてお答えをいたします。
議員さん御指摘のとおり、高齢化の進展や生活習慣病の増加といった疾病構造の変化などのため、医療費の増大が懸念されています。プライマリケアは疾病予防や健康管理など地域に密着した保健・医療・福祉に至る包括的な医療とされていますが、保健センターにおきましては地域の医療機関などと連携して疾病予防活動を実施しているところでございます。平成20年度からスタートした特定健診及び特定保健指導は、生活習慣病のうち特に内臓脂肪に着目したもので、糖尿病の発症及び重症化や合併症への進行を予防し、中・長期的な医療費の伸びの適正化を図ることを目的としています。
平成20年度の特定健診の結果から、メタボリックシンドローム該当者、予備群、非該当者の３つのグループに分け、翌年度の医療費と突合し、比較してみますと、メタボリックシンドローム該当者の医療費は年間約20万円、予備群は約14万円、非該当者は約12万円となっており、メタボリックシンドロームの該当者と非該当者では約８万円の医療費の差となっています。医療費を抑制するためにはメタボリックシンドロームの該当者にならないようにすることが重要であり、健診後に保健師が特定保健指導を実施し、健康的な生活を維持できるよう動機づけ支援や積極的支援を実施しているところでございます。
また、平成23年度の特定健診の結果及び国民健康保険の医療費分析結果から糖尿病の軽度の方が多いことが判明をいたしました。このため、今年度は糖尿病の軽度の方を対象に糖尿病予防教室を実施しています。講師として糖尿病の専門医を招き、最新の糖尿病の現状の講話を受講したり、みずからの血糖値を確認することでより具体的に生活習慣を振り返ることができる内容にしています。
さらに、今年度の特定健診から糖尿病の合併症や腎臓病の重症化から人工透析になることを予防するために腎臓の機能検査が追加されました。その結果、腎臓の機能低下が疑われる方には保健師がかかりつけ医に紹介状を書き、受診時に持参してもらいます。受診の結果、専門医につなげてもらう必要がある方はかかりつけ医と専門医が連携して治療に当たっていただきます。この連携の体制づくりには喜多医師会の協力を得ているためにスムーズな連携が行われています。
議員さん御指摘のプライマリケア体制の整備につきましては、現在実施しています保健師と医療機関及びかかりつけ医と専門医との連携などをさらに強化するにはどうすればいいか、今後の課題として研究させていただきたいと考えておりますので、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
以上、お答えとさせていただきます。
○赤坂知之産業振興課長 議長
○後藤武薫議長 赤坂産業振興課長
〔赤坂知之産業振興課長 登壇〕
○赤坂知之産業振興課長 武田議員御質問のうち、再生エネルギーを地域活力の源に及び太陽光発電の設置状況についてお答えをいたします。
地熱、風力、太陽光などの再生エネルギーにつきましては、発電時に二酸化炭素や排気ガスを排出しない環境に優しいクリーンなエネルギーであり、地球温暖化対策として有効な手段と考えております。
自然エネルギーのうち太陽光発電システムにつきましては、設置費補助金の制度を設け、平成23年度より住宅用太陽光発電システムの設置者に対して補助金を交付しております。補助金交付額は、設定した太陽光発電システムの太陽電池モジュールの公称最大出力１キロワット当たり４万円とし、16万円を上限としております。
なお、平成23年度の実績は53件、788万7,000円、平成24年度は、８月末現在で34件、506万1,000円となっております。申請件数は昨年度同時期に比べてほぼ倍増となっております。
また、小水力発電につきましても、市内における豊富な水資源を活用した小水力発電の導入に向け今年度から設備機器や水利権等について調査研究を行うこととしております。しかしながら、これらは基本的に限定されたエリアを賄う小規模な設備の設置によるもので、すぐに地域雇用や産業の活性化に結びつけていくことは難しいと考えております。
バイオマスにつきましては、地域雇用や産業の活性化等に結びつける可能性を秘めていると考えておりまして、本年３月、バイオマス活用推進計画を策定いたしました。計画では、バイオマスの資源を有効活用することにより化石燃料消費量の削減や環境保全のほか、武田議員御指摘のような当市の地域特性を生かした木質バイオマス資源を活用したエネルギー供給事業を展開することにより雇用創出効果や関連産業への波及効果を目指しております。バイオマスを活用した事業実施に当たっては、莫大な費用を要するため、事業の収益性や継続性など十分な検討が必要となってまいります。
そこで、本年９月、学識経験者、市民代表等で組織する大洲市バイオマス活用推進委員会を設置し、具体的な事業実施に向けた検討に入ったところでございます。同委員会ではバイオマス活用推進計画の内容を踏まえ、木質バイオマス資源の活用、食品廃棄物等の活用、廃食油のバイオディーゼル燃料化について重点的に検討することとしております。特に当市の地域特性を生かした木質バイオマス資源の活用については、製材工場等から出る残材、建設発生木材、林地残材などを活用したチップ、ペレット、炭製造等について十分な検討を行い事業実施について検討していくこととしております。
第１回委員会におきましては、西予市や内子町で既にペレット製造などバイオマス活用に取り組んでいることから、これらの自治体と広域で連携調整を行いながらバイオマス活用を進めていくことが重要であるといったような意見や、需要と供給のバランスを見きわめながら事業内容を検討する必要があるなどの意見が出されるなど、さまざまな議論がなされたところでございます。
議員御指摘のとおり、再生可能エネルギーを生かした雇用の創出、地域産業の活性化につながるような展開をしていくために、大洲市バイオマス活用推進委員会等を通じまして、大洲市にとって何がいいのか、何ができるのかを引き続き十分に検討をしてまいりたいと考えておりますので、議員各位を初め市民の皆様の御理解と御協力をお願いいたします。
以上、お答えといたします。
○上田信幸治水第１課長 議長
○後藤武薫議長 上田治水第１課長
〔上田信幸治水第１課長 登壇〕
○上田信幸治水第１課長 それでは、私のほうからは、武田議員御質問のうち、土砂堆積除去についてお答えいたします。
肱川の河道の状況につきましては、国土交通省において定期的に河川断面の測量を実施されていますが、現在の状況は局所的に堆積または洗掘している箇所がありますが、全川的に安定しており、水害を助長するような土砂の堆積は見受けられないと伺っております。
しかし、新聞報道にもありましたとおり、白滝及び田淵地区の河原のように局所的に表面が植物に覆われ硬質化している箇所では今後堆積が進行する可能性がありますので、地域からの要望も踏まえ、現在以上に堆積が進まないよう、ことしの５月に覆われた植物の撤去と洪水時に河床の土砂が移動しやすいよう筋掘りなどの河床整正を試験的に行ったと聞いております。
議員御指摘の肱川の土砂撤去と樹木伐採については、昨年９月の台風15号による洪水を受け、国土交通省により河道状況の変化について縦横断測量を実施されており、８月末に完了したとのことでございます。国土交通省では、今後測量結果をもとに流下能力等解析を実施し、その検討結果を踏まえ洪水の流下に悪影響を及ぼす箇所については維持掘削、樹木伐採を行い、適正な維持管理に努めたいとのことでございますので、大洲市としても地域の要望に応え、積極的に要望を行っていきたいと考えております。
次に、山鳥坂ダムの検証についてでございますが、８月７日に開催されました山鳥坂ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場の第４回幹事会におきまして、山鳥坂ダム建設計画案と比較検討を行うための代替案として21の治水対策案の中から８案が抽出され示されております。治水対策案の抽出に当たりましては、コストや実現性などの観点から概略評価を行い、同類の対策案がある場合は代表化するなど検討ルールにのっとって抽出が行われており、コストの面では議員御指摘のとおり山鳥坂ダムを含む現行の河川整備計画案が約1,200億円と他の案に比べ安価な事業費が説明されたところです。これら抽出された案は、今月９月７日に終了しましたパブリックコメントによる関係住民の皆さんの意見も参考にしながら、次回の検討の場において、山鳥坂ダム案も含め安全度、コスト、実現性、持続性、柔軟性、地域社会への影響、環境への影響など７つの評価軸によりさらに絞り込みが行われると聞いておりますが、福積議員に市長がお答えしましたように、最終的には河川整備基本方針100分の１につながる現行のダム案が肱川流域に最も適した案として抽出されるものと考えております。
以上、議員各位の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げ、お答えといたします。
○二宮隆久教育部長 議長
○後藤武薫議長 二宮教育部長
〔二宮隆久教育部長 登壇〕
○二宮隆久教育部長 御質問のうち、私からは学校施設における太陽光発電についての御質問にお答えいたします。
現在太陽光発電パネルは久米小学校と大洲東中学校の２校に設置しております。これは、国のスクール・ニューディール構想に基づく太陽光発電設備整備事業を活用し、学校施設のエコ化に取り組み、地球温暖化対策の推進や環境教育への活用を図ることを目的に実施したものでございます。久米小学校及び大洲東中学校の両設備につきましては、ともに18.96キロワットの発電容量を有しており、平成22年10月から本年８月末までの１年11カ月で久米小学校の１カ月平均発電量が1,811キロワット、大洲東中学校の１カ月平均発電量が1,676キロワットでございます。この発電量につきましては、久米小学校の１カ月平均電気使用量約3,400キロワットの53.2％、大洲東中学校の１カ月平均電気使用量約4,870キロワットの34.4％になっておりまして、太陽光発電システム導入前の当初計画で学校での必要な電力量の約３分の１の電力供給を行うという目標につきましては両校とも達成ができております。
次に、児童・生徒への影響でございますが、両校ともに学校玄関ホールに太陽光発電による発電量等を表示するモニターを設置しておりまして、児童・生徒自身が自分の目で発電量や電力使用量を見ることができるため、太陽光発電への理解を促進し、小まめに電灯のスイッチを切るなど、児童・生徒の環境問題への関心が高まっております。また、久米小学校におきましては、毎年総合的な学習の時間の中で省エネに関する学習を行っておりまして、環境教育の教材として活用をしているところであります。
議員御提案の全ての小・中学校に太陽光発電設備を設置することはできないかとの御提言ですが、大洲市学校施設整備計画の中で改築を予定している学校につきましては、国の学校施設環境改善交付金や地方債を活用して太陽光パネルを設置していくことにしております。
その他の学校につきましては、現在の制度上、学校建物に発電パネルを設置する場合には構造計算を実施しなければならないことになっており、また財源の問題もございます。これらを見きわめた上で、投資効果も十分に精査をし設置について検討してまいりたいと考えております。
また、議員御指摘の全量固定価格買取制度は本年７月１日から施行をされております。この全量固定価格買取制度では、発電した電力を全て売電することとなり、学校で発電した電力を自家消費することができなくなります。また、場所によっては配電系統の電圧上昇を抑制するために一時的に売電をストップする場合があるようでございます。今後導入予定の建物につきましては、太陽光パネル設置事業は現状ではまだ高額な費用を伴いますので、国からの交付金や地方債を活用して実施しておりますが、全量固定価格買取制度を活用する場合は地方債の借り入れができず、市費の負担がふえることになります。さらに、この制度を活用する場合、電力会社へ売電することにより新しく必要となる設備に対しての負担金が必要となりますが、その見積もりはまだ前例が少ないことから明確な金額が設置直前まで提示できない状況のようであります。このようなことから、全量固定価格買取制度はまだスタートしたばかりの制度でもありますので、今後この制度の検証を十分に行った上で、学校施設においても有利な制度であると判明した場合は活用していきたいと考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
○８番武田雅司議員 議長
○後藤武薫議長 武田雅司議員
〔８番 武田雅司議員 登壇〕
○８番武田雅司議員 二、三点再質問をさせていただきます。
まず、大洲市長の志高塾に関してなんですが、政治塾ではないと、考えはニュートラルだということです。今非常に日本の国が、政治が本当に明治維新のように変わろうとしております。そういう中で、特に国の政治のあり方、また地方の政治のあり方ということは問われると思います。その中で、今大洲市も大変実質公債費比率、それと借金が422億円から今四百十何億円に減ってきたんですかね、財調も４億円から20億円にふえてきたということはわかるんですが、本当に今国だけの借金が976兆円ですか、地方も合わせたらもう1,000兆円超しております。そういう中で、大洲のかじ取り役、リーダーとしてどうあるべきかということ、その塾に行かれるのもいいんですが、大洲市の今置かれておる立場というのは非常に、いろんな指標がよくなったと言われる中で本当によくなったのかなと。臨財債のこと、４億円が今91億円ぐらいですか、合併特例債もそうです。そういう中で大洲市の今の財政のあり方ということ、市長のリーダーとしてどうあるべきかということをもう一度聞かせてください。
それと、瓦れきは不燃混交物はもう受け入れなくていいというふうに理解してよろしいんですね。
それと、省エネでＣＣＦＬについて御質問したんですが、ＬＥＤにしてもいろんないいものが出てくると思います。
それと、実験っていうんですか、緑のカーテンやられとりますね、正面のとこ。あれ果たしてコストをかけてあれだけのことをやって、あのネットを見てもらったらいいんですが、私もちょっと教えてもらったんですが、ネットの目ですね、あれでつるが本当にほうていくのか。プランターであれがあるのか。啓蒙としてはいいんですが、本当に何かお役所仕事だなあという考えを受けましたが、いま一度考えてほしい。私は常にコスト意識です。費用対効果です。そこを考えたときにあのネットでよかったんかな。あれが緑のカーテンとしてどれだけ役に立ったんかな。強いて言えばパフォーマンスをされたんかなというふうにしか捉えられません。
それと、再生エネルギーというのは地方分散型、いろいろなやり方があると思います。大洲にあった再生エネルギーというのは、今本当に小水力にしたって、そりゃ分散型でコスト的に合わん、私合うと思うんですが、そこらもう少し突っ込んだプロジェクトが今どうなっていきよるか、また逐次経過報告をしていただきたい。
それと、医療のプライマリケアについてなんですが、これはどこでどういうことをやっとるかということを医療関係とお医者さんとか連携していろんなことをやられとんですが、果たしてそれが市民の方にどういうとこでどういうことが行われとる、どういうことをやっておるかというのがはっきり伝わっとるんかなと。連携も必要なんです。だけど、それを受けられる側の方がどれだけ熟知して、どこへ行ったらこういうことをやってくれんかというのをもう少し周知する方法を考えていただきたいと思います。
以上です。
～～～～～～～～～～～～～～～
○後藤武薫議長 しばらく休憩をいたします。
午後２時57分 休 憩
～～～～～～～～～～～～～～～
午後３時06分 再 開
○後藤武薫議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
～～～～～～～～～～～～～～～
○後藤武薫議長 これより答弁を求めます。
○清水裕市長 議長
○後藤武薫議長 清水市長
〔清水裕市長 登壇〕
○清水裕市長 それでは、私から、武田議員さんの再質問、中村知事の塾についてに関連いたしまして、特に大洲市の置かれる状況、財政状況等もどう考えていくのかという御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
大洲市の財政状況、実質公債費比率が16.9まで改善した、23年度決算でというお話をさせていただいております。しかしながら、これが改善したといっても、まだ市税収入が42億円程度でございまして、それから交付税で百数十億円、120億円程度の実は交付税をいただきながらその運営をしているところ、そのほかに補助金もあります。そういう中でさまざまなやはり国がその影響する、例えばもうすぐ合併後10年になるわけなんですが、10年を経た後、この交付税は一本算定ということでどんどん減額されてまいります。その減額を試算いたしますと約15億円、これは税収の３分の１強になる値になります。こういう中で、やはり地域が活力を持ってやっていくためには、その歳出を抑えるだけでなく歳入も考えなければいけないということで、企業誘致を取り組んでおりますが、現状としてはもう日本を見捨てて世界へ出ていく企業がふえてきてるんですね。そういうふうな状況の中、非常に企業誘致も難しい。そういう問題意識の中で、先ほど答弁申し上げましたように、やはり日本の仕組み自体をもう少し変えていかなければいけないのではないか。もちろん中村知事の塾で全てが解決するわけではありません。ただ、そういう中でやはり現在の日本の問題、そして地域と政府、地域と都市、そのかかわり合いをもう少しみんなできっちりと議論し、考え直すことで、今ありますような、さまざまな本当に地方交付税がなければ各市町倒れてしまうところがたくさんあるわけなんです。やはりそういう仕組みからも変えて自立しなければいけない、そのために何ができるのか。そういうことも含めていろいろな議論がつながっていけばありがたい、そういうきっかけになれればというふうに思っておるところでございます。
大洲市の置かれてる財政状況、皆さん方の何とか倹約、努力のおかげでこの実質公債費比率もやっと18を切ることができました。しかし、これだけが目標ではありません。地域の方々がこれから元気に安心してその将来を見据えるためには自分たちの財源も必要であります。そして、自分たちが頑張ればそれだけのものが得られるような、そういう仕組み、地方でそういうことが明るく望めるような、全体としてそういう仕組みが必ず必要だろうと思っておりまして、大洲市としてそういう市政運営の中でもそういうことを考えます。それは単に市政運営だけではなく、県に対しても物申す、国に対しても物申す、そういう形で少しでも元気な大洲市づくりを進めてまいりたいというふうに考えております。
以上で再質問のお答えとさせていただきます。
○岡村清利市民福祉部長 議長
○後藤武薫議長 岡村市民福祉部長
〔岡村清利市民福祉部長 登壇〕
○岡村清利市民福祉部長 武田議員さんから再質問のございました不燃混合物の処理についてお答えをいたします。
８月７日に環境省から発表されました処理工程表によりますと、岩手県については不燃混合物は県内の再生利用を調整することとされており、また宮城県の不燃混合物につきましては、午前中上田議員さんの御質問に副市長がお答えいたしましたように、県内処理の拡充や近距離自治体との交渉を優先するとのことでありますので、本市での受け入れの検討の必要はなくなったものと考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
○松田眞総務部長 議長
○後藤武薫議長 松田総務部長
〔松田眞総務部長 登壇〕
○松田眞総務部長 緑のカーテンについてお答えをさせていただきます。
庁舎の省エネルギー対策としまして、先ほど御答弁申し上げました中から緑のカーテンにつきましては今年度初めて実施した取り組みでございまして、本庁舎の１階から３階の東側に設置をしたものでございます。その緑のカーテンの設置に当たりまして、何が適しているか、植物を調査したところ、多年草である宿根アサガオを選定したものでございます。
しかしながら、当初の予想に反しまして部分的につるが網に絡まない、生育が不十分なところもあり、反省点を認識したところでございますが、特に高齢福祉課前に植えておりますアサガオにつきましては十分な生育をいたしております。これは地植えをしたものでございます。また、３階に設置したものにつきましても、プランターが深めのプランターにつきましては浅めのプランターよりも十分何倍か生育をしております。そうした検証もしておりますので、来年度以降につきましては、そういった反省点も含めまして、なお植物の種類、特性等を調査研究して、またきちっとしたものにしたいというふうに考えております。
また、外側から見ますと緑のカーテンは随分貧弱ではございますが、執務室のほうから見ますと遮光効果も若干ありますし、やっぱり緑が見えるというのは職員にとりまして気分的に涼しげなこともありますので、それにつきましては効果があったものと考えております。よろしくお願いいたします。
○神元崇企画財政部長 議長
○後藤武薫議長 神元企画財政部長
〔神元崇企画財政部長 登壇〕
○神元崇企画財政部長 ただいま再生エネルギーに関しましてプロジェクトチーム等の経過報告を求められましたけれども、バイオマス活用推進委員会、そして小水力プロジェクトチームの検討状況につきまして、それぞれ報告できる状況を見きわめながら御要望に対応してまいりたいというふうに存じます。
以上、お答えとさせていただきます。
○谷岡明保健センター所長 議長
○後藤武薫議長 谷岡保健センター所長
〔谷岡明保健センター所長 登壇〕
○谷岡明保健センター所長 武田議員さん御質問のうち、プライマリケアのうちどこでどのようなことで市民への周知をしているかということでお答えをさせていただきます。
まず、糖尿病教室、今年度から始めたものでございますけれども、これは健診の結果、該当者に対しまして直接郵送で周知をしているところでございます。
次に、特定健診等につきましては、各地区の保健だより、広報「大洲」、ホームページ、各地区無線放送にて周知をしているところではございますが、今後は議員さん御指摘のようにさらに周知を続けてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
以上、再質問のお答えとさせていただきます。
○後藤武薫議長 以上で本日の質疑、質問を終わります。
これをもって本日の日程を終了いたしました。
あす９月11日午前10時から本会議を開きます。
日程は、本日に引き続き第80号議案から第85号議案までの議案６件に対する質疑並びに市政全般に対する質問であります。
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○後藤武薫議長 本日はこれにて散会いたします。
午後３時16分 散 会
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