平成２４年大洲市議会第２回定例会会議録 第３号
平成24年３月13日（火曜日）
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出席議員
１番 宇都宮 宗 康
２番 大 野 立 志
３番 安 川 哲 生
４番 上 田 栄 一
５番 山 本 光 明
６番 西 村 豊
７番 福 積 章 男
８番 武 田 雅 司
９番 二 宮 淳
１０番 （欠 員）
１１番 桝 田 和 美
１２番 村 上 常 雄
１３番 押 田 憲 一
１４番 梅 木 良 照
１５番 水 本 保
１６番 岩 田 忠 義
１７番 宮 本 増 憲
１８番 後 藤 武 薫
１９番 梅 木 加津子
２０番 向 井 敏 憲
２１番 岡 孝 志
２２番 吉 岡 猛
２３番 田 中 堅太郎
２４番 山 下 勝 利
２５番 中 野 茂 明
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欠席議員
な し
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出席理事者
市 長 清 水 裕
副 市 長 小 島 健 市
総 務 部
部 長 松 田 眞
会計管理者兼会計課長 蔵 田 伸 一
人事秘書課長 德 永 善 彦
総 務 課 長 松 本 一 繁
総務課長補佐 武 知 省 吾
総務課専門員兼行政係長 田 中 純
企画財政部
部 長 神 元 崇
財 政 課 長 山 岡 稔
財政課長補佐 楠 野 修
市民福祉部
部 長 岡 村 清 利
保健センター所長 谷 岡 明
産業経済部
部 長 松 岡 良 明
商工観光課長 曽 根 恭 輔
建 設 部
部 長 二 宮 勝
建 設 課 長 青 木 優 幸
長浜支所
支 所 長 清 水 康 則
肱川支所
支 所 長 畦 﨑 和 男
河辺支所
支 所 長 髙 木 昭
農業委員会
事 務 局 長 水 井 政 信
教育委員会
教 育 長 叶 本 正
教育委員長 兵 頭 史 彦
教 育 部 長 二 宮 隆 久
学校教育課長 横 田 宏
公営企業
病 院 事 務 長 垣 内 哲
監 査
委 員 小 泉 勝 明
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出席事務局職員
事 務 局 長 山 田 隆 司
次 長 森 野 啓 二
専門員兼調査係長 菊 地 敏 宏
専門員兼議事係長 西 田 義 彦
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議事日程
平成24年３月13日 午前10時 開 議
日程第１
会議録署名議員の指名
日程第２
第２号議案 平成24年度大洲市一般会計予算
第３号議案 平成24年度大洲市国民健康保険特別会計予算
第４号議案 平成24年度大洲市国民健康保険診療所特別会計予算
第５号議案 平成24年度大洲市後期高齢者医療特別会計予算
第６号議案 平成24年度大洲市介護保険特別会計予算
第７号議案 平成24年度大洲市簡易水道事業特別会計予算
第８号議案 平成24年度大洲市港湾施設事業特別会計予算
第９号議案 平成24年度大洲市土地取得造成特別会計予算
第10号議案 平成24年度大洲市土地区画整理事業特別会計予算
第11号議案 平成24年度大洲市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
第12号議案 平成24年度大洲市農業集落排水事業特別会計予算
第13号議案 平成24年度大洲市公共下水道事業特別会計予算
第14号議案 平成24年度大洲市駐車場事業特別会計予算
第15号議案 平成24年度大洲市温泉事業特別会計予算
第16号議案 平成24年度大洲市商業集積施設管理特別会計予算
第17号議案 平成24年度大洲市水道事業会計予算
第18号議案 平成24年度大洲市工業用水道事業会計予算
第19号議案 平成24年度大洲市病院事業会計予算
第20号議案 平成23年度大洲市一般会計補正予算（第５号）
第21号議案 平成23年度大洲市介護保険特別会計補正予算（第３号）
第22号議案 平成23年度大洲市簡易水道事業特別会計補正予算（第３号）
第23号議案 平成23年度大洲市土地区画整理事業特別会計補正予算（第３号）
第24号議案 平成23年度大洲市公共下水道事業特別会計補正予算（第２号）
第25号議案 大洲市布設工事監督者が監督業務を行う水道の布設工事並びに布設工事監督者及び水道技術管理者の資格を定める条例の制定について
第26号議案 大洲市水道事業及び工業用水道事業の剰余金の処分等に関する条例の制定について
第27号議案 大洲市病院事業の剰余金の処分等に関する条例の制定について
第28号議案 大洲市公民館条例等の一部改正について
第29号議案 大洲市立学校体育施設照明使用料条例及び大洲市体育施設条例の一部改正について
第30号議案 大洲愛育ホーム条例及び大洲市立大洲学園条例の一部改正について
第31号議案 大洲市の市長等の給与及び議員報酬の特例に関する条例の一部改正について
第32号議案 大洲市税条例の一部改正について
第33号議案 大洲市財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例の一部改正について
第34号議案 大洲市立学校設置条例の一部改正について
第35号議案 大洲市立保育所条例の一部改正について
第36号議案 大洲市乳幼児医療費助成条例の一部改正について
第37号議案 大洲市母子家庭医療費助成条例の一部改正について
第38号議案 大洲市重度心身障害者医療費助成条例の一部改正について
第39号議案 大洲市介護保険条例の一部改正について
第40号議案 大洲市廃棄物の減量及び適正処理に関する条例の一部改正について
第41号議案 大洲市企業立地促進条例の一部改正について
第42号議案 肱南憩いの里条例の一部改正について
第43号議案 大洲市景観条例の一部改正について
第44号議案 大洲市営住宅条例の一部改正について
第45号議案 大洲市簡易水道及び飲料水供給事業等使用条例の一部改正について
第46号議案 大洲市消防団条例の一部改正について
第47号議案 和解について
第48号議案 市道の路線認定について
第49号議案 市道の路線変更について
第50号議案 市道の路線廃止について
（全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問、委員会付託）
日程第３
請願第22号 「社会保障と税の一体改革による消費税増税を行わないこと」を国に求める請願
請願第23号 伊方原発の再稼動を認めないことを求める請願
（委員会付託）
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本日の会議に付した事件
日程第１ 会議録署名議員の指名
日程第２ 第２号議案～第50号議案
日程第３ 請願第22号、請願第23号
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午前10時00分 開 議
○後藤武薫議長 これより本日の会議を開きます。
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○後藤武薫議長 本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。
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○後藤武薫議長 まず、日程第１、会議録署名議員の指名を行います。
本日の会議録署名議員に、３番安川哲生議員、４番上田栄一議員を指名いたします。
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○後藤武薫議長 次に、日程第２、第２号議案から第50号議案までの議案49件を一括して議題といたします。
全議案に対する質疑並びに市政全般に対する質問を行います。
通告がありますので、順次発言を許します。
まず、福積章男議員の発言を許します。
○７番福積章男議員 議長
○後藤武薫議長 福積章男議員
〔７番 福積章男議員 登壇〕
○７番福積章男議員 皆さんおはようございます。市民クラブ福積章男でございます。
世界の人口は、1950年代、私が中学生のころ、26億と教えられましたが、昨年2011年10月31日、70億人を超えました。24年間で20億人も増加し、１年間に8,000万人以上ふえ続けております。その一方、先進国の間では少子・高齢化が進んでおり、特に我が国日本は、危機的状況になっております。
また、我が国の借金は1,000兆円を超えようとしておりますが、そのような中、国から地方への交付金という仕送りは、将来にわたって減少傾向にあり、当てにすることはできなくなってまいります。
大洲市では、合併以来、財政健全化を進められ、実質公債費比率も大幅に改善をいたしました。しかしながら、依然、県下20市町の中、最低の18％台と、高い比率のまま推移しております。24年度以降、市庁舎別館建てかえ、給食センターの建設、上下水道整備など、大型設備投資の計画に対しては、適正な実質公債費比率18％を超えないよう推進していく決意と伺っておりますが、昨年は全国的な不況の中、基金を取り崩せとの御意見も聞かれました。
そこで、まず最初に、大洲市の基金及び実質公債費比率について、お考えをお伺いいたします。
今年度財政調整基金積立金８億円、減債基金積立金は５億円と、13億円積み立されておりますが、将来合併特例債がなくなり、地方交付税の減額が確実になると予想される今こそ、選択投資を集中的にするべきであり、次年度も基金を引き続き積み増し、一刻も早く財政健全化を果たしておくべき時期と考えます。
また、市債の歳入予算は、24年度18.5％増とありますが、実質公債費比率は24年度以降どのように推移していくと見込んでいるか、お考えをお示しください。
次に、節電対策についてお伺いいたします。
伊方原子力発電所が、１月14日には、全機停止いたしました。５月には、日本の原発は、全機停止いたします。廃止予定であった火力発電所やガスコンバインドシステム発電をフル稼働し、わずかの余力でこの冬の電力を支えてきました。
電力不足が心配されている今、喜多小、新谷小など新設また既設の大洲市所有物件、小・中学校や諸施設の冷暖房に有効な窓の複層化や断熱フィルムを張るなどを検討し、資源エネルギーの節減や節電を推進していくべきと考えます。
また、まだまだ高価ではありますが、太陽光発電やＬＥＤ照明への取りかえなど、既に先行投資されているところもあります。電力不足など、節電や省エネについて、将来へ向けての当市のお考えをお伺いいたします。
次に、エネルギー対策についてお伺いします。
福島原発事故から１年が過ぎました。３・11の被害は、丸１年が過ぎた現在、死者１万5,854人、行方不明者3,155人、避難及び転居者34万3,935人あるにもかかわらず、昨年12月、野田首相は早々に収束宣言されましたが、この災害、事故の始末に、30年あるいは50年以上かかるだろうと言われています。
原発は、安心・安全と言いながら、一度事故が起きると、関係のない国民に負担をかけ、財政出動をすることとなりました。また、想定外の事故で新たに１カ所、福島のようなことが起きたときのこと、それが伊方原子力発電所であったらと心配するのは、私だけではありません。
さきの視察で、玄海原子力発電所並びに原発から30キロ圏内の唐津市役所の避難訓練や防災計画について学んでまいりました。危険な廃棄物の終末処理が確立されていない原子力発電所においては、今回のような万一のときの補償や解体費用、あるいは核廃棄物の最終処理の研究に、もっと真剣に取り組んでいくことが重要であります。
伊方原子力発電所でも、1977年運転開始の１号機は、35年が経過しています。建設当初のことを知る若手社員は、今定年の時期を迎えておられるわけであります。新しい処理技術の確立がされていない神頼みのプルサーマルを含む原子力発電は最小限にとどめ、リスクを抑え、効率は悪くとも、小水力発電、バイオ発電や燃料電池、太陽光の利用、その他のエネルギー開発や分散を進めていくことが、私は重要だと考えます。理事者は、このことに対してどのように考えておられるか、お考えをお伺いいたします。
次に、安全面から、用排水路の対策についてお伺いします。
愛媛県警察において、昨年度死亡事故アンダー60が未達成に終わりました。東大洲地域の交通安全については御理解をいただき、大洲警察署裏の14号線も、ことし道路整備が終わり、またフレスポ、ヤマダ電機から医師会病院までの道は、道路改良により、交通安全や混雑緩和に大変役立っています。
しかし、それに続く徳森から大洲への用排水路対策については、大変な問題があります。現在まで、市木や田口地区は宅地化が進み、その都度、建築主の申請により、水路のふたがかけられてきました。そのため、水路はふたのあるところないところ、あるところでも高いところ、低いところがふぞろいであり、歩行者や自転車など軽車両のよけ場としても不適であります。
以前には、溝に落ちる死亡事故に遭われた方もあり、反対側の川にも転落する事故もありました。大型車や市内循環バスとすれ違うときなど、大変危険であります。許可を出されるとき、また工事をされるときは現場に出向き、立ち会い確認をしていただき、後々安全で使い勝手が悪くならないようにするべきであると考えます。川に沿う側は、ガードレール工事を順次進めていただき、少しずつ安全、便利になっておりますが、この道路は病院や医院が多くあり、また徳森や新谷、菅田から旧町内への一番の近道でもあり、市道の中でも最優先改善道路であります。関係者と協議の上、大洲市のほうで主体的にふたをして、交通安全に対処することはできないか、お伺いをいたします。
次に、人材活用と指定管理者制度についてお伺いいたします。
指定管理者のジェイアール四国、観光子会社のアーキテクツの清算により、油屋の経営が、２年８カ月余りの指定管理期間を残して閉店されると聞いております。さきに、大洲市総合体育館も体育協会の指定管理者を取り消されましたが、今後の管理面での問題点についてお聞かせください。
また、指定管理者制度を早急に取り入れ過ぎたのではないか、その他の指定管理者について問題はないのか、お伺いをいたします。
流通業や飲食業には、市外、県外からの相次ぐ参入により打撃を受け、商店街も近年寂れてきており、シャッター通りの感があります。今月10日には、高速道が宇和島まで延伸しました。一層厳しくなるかとは思われますけれども、商店経営に興味のある若い人や退職者に対し補助を出すなど、応援する制度を新設し、大洲のすばらしい人材を大いに活用し、一体的な魅力ある商店街づくりにすべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
次に、小学校の統廃合及び放課後児童クラブについてお伺いをいたします。
新谷、田処、柳沢小の統合を初め、市内の小学校も統廃合に向けて大変御苦心されておられるところでありますが、我が母校であります菅田小学校も、大成小、蔵川小との統合に向けて進んでいます。
さきに統合された菅田中学校も、校名が肱東中学校となり、今また菅田小の校名がなくなるかもしれないとお聞きしました。卒業生にとっては、母校の校名や校歌がなくなるのは大変寂しいものがあります。小学校統廃合に向かって児童数の推移や経過の説明をお願いいたします。
また、昨年に続き、放課後児童クラブが、４月１日より11カ所に増設される計画と伺っております。23年４月、市民の期待にこたえた形で設置された６カ所の児童クラブは、今どのような状況か。利用者数の動向、保護者負担金、効果や地域からの苦情や問題はないかなど、成果と反省点があれば、お伺いをいたします。
また、次年度以降の計画、方針についてお聞かせください。
最後に、鳥獣被害についてお伺いをいたします。
全国の被害は、平成22年度213億円を超え、愛媛県内での被害も、４億3,588万円にもなっているようでございます。大洲市では、届け出のあった被害だけで3,967万5,000円で、実際の被害は、その何倍にもなると思われます。特に南予では、イノシシの被害が後を絶たず、林業、農業への被害がふえ続けています。その被害を防ぐには、捕獲箱や狩猟により有害鳥獣の個体数を減らすのが一番であります。そのためには、免許保持者の育成を、計画的に行う必要があります。昨年は、免許保持者による事故もありました。
そこで、市内で比較的年齢の若い市職員の狩猟免許の取得を呼びかけることも、対策の一つであると考えます。狩猟免許者は、今年度補助制度により、55人増とのことであります。狩猟は初期投資がネックの一つではありますが、始めてしまえば、健康や友達、仲間づくりに有効であります。職員のうち免許保持者数は何名おられるのか、お伺いいたします。
市職員が本質を見きわめ、市民の模範となり、この問題に率先して取り組んでいただくことを切にお願いし、質問を終わります。
○後藤武薫議長 これより答弁を求めます。
○清水裕市長 議長
○後藤武薫議長 清水市長
〔清水裕市長 登壇〕
○清水裕市長 ただいまの福積議員さんの御質問のうち、私からはエネルギー対策についてお答えを申し上げます。
福積議員さん御指摘のとおり、今回の福島原発事故に伴い再生可能エネルギーへの関心が高まるとともに、新たな固定価格買い取り制度も設置されたことで、今後ますます再生可能エネルギー導入の加速化が予想されているところでございます。
小水力発電やバイオ発電、風力発電、さらに太陽光発電を初めとする自然エネルギーは、いずれも自然の恵みを有効に活用し、さらに二酸化炭素排出量が非常に少ないクリーンなエネルギーと言われており、地球温暖化対策などの観点から、非常に重要であると認識しております。
しかしながら、再生可能エネルギーには、コスト高、安定性の問題、大規模化の困難性など、さまざまな解決すべき課題があり、直ちに原発を代替することは困難であると考えております。
当市におきましても、国内外の動きに注目しながら、地域資源の活用や環境負荷の削減につながることも考慮しながら、さまざまな再生可能エネルギーの開発や導入について、調査研究を進めてまいりたいと考えております。
その中で、今年度においては、当市におけるバイオマスの活用推進に関する基本的な方針となる大洲市バイオマス活用推進計画を策定することとしており、３月14日までパブリックコメントを実施しているところでございます。
策定に当たりましては、愛媛大学農学部教授を委員長に、関係団体の長などにより策定委員会を組織し、策定作業を行いました。どの程度のバイオマス資源が利用されているのかなどを調査の上、今後利用可能なバイオマス資源をどのように活用していくのかについて検討を行い、計画案を作成したところでございます。
来年度以降、同計画をもとに、それぞれの事業の実施計画を立てた上で事業化を図りたいと考えておりますが、原材料の確保、供給先の確保、コスト、流通体制などさまざまな課題がある中、バイオマス事業導入によるメリット、デメリットなどを慎重に検討した上で、大洲市にとって最も有効な利用方法や経済効果、さらには中山間地の活性化につながる方法を検討してまいりたいと考えているところでございます。
そのほか、太陽光発電を初め小水力発電、風力発電の導入の可能性、バイオエタノール生産の可能性などにつきましても、地域特性を反映させながら検討してまいりたいと考えております。市民の皆様並びに議員各位の御理解を賜りますようお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
その他の御質問につきましては、それぞれ答弁いたさせます。
○小島健市副市長 議長
○後藤武薫議長 小島副市長
〔小島健市副市長 登壇〕
○小島健市副市長 それでは、基金と実質公債費比率についてお答えを申し上げます。
まず、基金の積み立てについてでございますが、御案内のとおり財政調整基金及び減債基金は、災害などの突発的な事案、また経済事情の著しい変動などによりまして財源が不足する場合に、これらを取り崩して財源に充てるといった年度間の財源を調整し、将来にわたり健全な財政運営を図ることを目的としております。
平成17年の市町村合併後、本市の厳しい財政状況に対処するために、これら基金を活用しながらの財政運営となってございまして、その結果、平成19年度には財政調整基金が約３億1,000万円、減債基金が約３億4,000万円にまで落ち込み、危機的な状況にございましたが、その後集中改革プラン、公債費負担適正化計画、定員適正化計画などに沿って歳入の確保、歳出の節減、合理化など、行財政改革の強力な推進によりまして、平成20年度からは決算剰余金の一部を積み立てられるようになり、平成23年度末の現在高では、財政調整基金は約20億円、減債基金は約10億円まで回復いたします。
現在、本市においては、学校施設の耐震化整備事業や庁舎別館改築事業などの施設整備に取り組んでおりますが、これに加え橋梁、公園、市営住宅、公共下水道施設といった長寿命化計画の策定に取り組んでいる施設や、公民館や保育所、その他の公共施設、いわゆる社会資本の老朽化が進んでおりまして、今後これら施設整備のための財源が確保できるか、心配をしているところでございます。
さらに、市町村合併後10年間に限り、旧市町村単位で算定された交付税が保障されるという市町村合併の特例措置である普通交付税、これも平成27年度からは段階的に縮減されることとなっておりまして、この特例措置がなくなりますと、現在に比べ約14億円が減額されるなど、一層厳しい財政運営を強いられることは必至の状況にございます。このようなことからも、一時的な決算剰余金につきましては、できる時期にできる範囲で基金への積み立てを行い、将来に備えるべきであると考えております。
財政調整基金の積み立てにつきましては、他市の状況も勘案しながら、その目標、金額を決めていきたいと思いますけれども、当面は30億円程度を目標に、可能な範囲で積み立てを行ってまいりたいと考えております。
次に、実質公債費比率の見込みについてでございますが、これまで公債費負担適正化計画に沿って改善してきておりますけれども、福積議員御指摘のように、県内の市町と比較いたしますと、まだまだ高い数値でございます。
このような状況にございますが、平成24年度当初予算では、学校給食センター整備事業費や喜多小学校校舎改築事業費の増加などに伴い、主たる財源である市債も増加し、対前年度比18.5％と、高い伸び率を示しております。
また、平成25年度以降につきましても、学校耐震化事業や庁舎別館改築事業など大型公共事業が予定されておりますので、市債予算の多い年が続く見込みでございます。
なお、これら起債事業につきましては、事業を厳選して実施することで極力起債額を抑えるとともに、交付税算入率の高い有利な起債を活用することにより、再び実質公債費比率が高くならないように管理をしていく必要があると考えております。
実質公債費比率につきましては、平成24年度決算値での18％未満を目標に管理してまいりましたが、これより１年早い平成23年度末にも、達成できる見込みとなっております。
施設整備に係る起債の発行は、財源の確保と、また一方では世代間負担の公平を調整するという一面もございますが、あくまでも借金ですので、将来において過度の負担とならないように、将来的には10％台半ばで推移できるように適正な起債の発行管理と、また健全な財政運営の堅持に努めてまいりたいと考えております。
議員各位、また市民の皆様の御理解、御協力をお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○岡村清利市民福祉部長 議長
○後藤武薫議長 岡村市民福祉部長
〔岡村清利市民福祉部長 登壇〕
○岡村清利市民福祉部長 福積議員御質問のうち、節電対策について、放課後児童クラブについてお答えをいたします。
福島原発事故の影響により全国的に節電が求められ、国を挙げての計画停電が行われるなど、電力の必要性や重要性について関心が高まっております。このことを受け、当市の節電対策として、ＯＡ機器の省エネ設定や本庁舎１階市民ホールにＬＥＤ照明を導入するなど、節電への取り組みをこれまで以上に実施いたしました。そのほかにもクールビズやウオームビズを励行し、適切な空調機器設定温度を徹底するなど、節電対策に努めているところでございます。
その結果、夏場の７月から９月において、本庁舎の電力使用量は、前年度に対し約２万2,000キロワットアワーの減、率にして7.59％の減を達成することができました。これを電力料金で換算いたしますと、前年度に対し23万7,000円の削減となっております。このことを踏まえ、現在も引き続き、冬場の節電対策に取り組んでいるところでございます。
次に、学校施設における節電対策につきましては、建物の改築及び大規模改造工事を実施する際に、節電効率の高い高効率照明やＬＥＤ照明、人感センサーなどを設置し省電力化を図るとともに、節水型便器や自動水栓を設置するなど、省資源化を図る計画としております。
あわせて、福積議員御指摘の遮熱シートにつきましては、室温上昇を抑えるのに効果的であることから、学校施設の西側窓に張りつけ、西日対策を行っております。
機器の省エネ性能は年々向上しており、老朽化した暖房用ファンヒーターについては、燃焼効率のよい機種へ順次更新するとともに、ペレットストーブを試験的に導入し、今後の導入に向けてのモニタリングを行っているところでございます。
今後予定されている庁舎別館改築事業におきましても、空調や電源、照明システムなどの設備のほか、外壁等の断熱や日射、換気など、建物全体として省エネルギー化を図っていきたいと考えているところでございます。
また、市民に向けましては、節電対策に大変効果があると言われている太陽光発電について、エネルギー供給源の多様化や地球温暖化対策などの観点から非常に重要であるとの認識のもと、平成23年度において大洲市住宅用太陽光発電システム設置費補助金交付要綱を策定し、１キロワット当たり４万円の補助金を交付しているところでございます。
今後も業務に支障を来さない範囲で、市有施設の節電を行いながら、市民への節電の呼びかけてとして、国や県が示す節電対策情報や効果を、市のホームページや広報等で啓発を行ってまいりたいと考えております。議員各位の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
次に、放課後児童クラブについてお答えいたします。
現在、喜多、大洲、平、粟津、長浜、中野小学校校区を対象に、市内６カ所で放課後児童クラブを開設し、運営をしており、平成24年２月末現在の入会児童数は74人となっております。
来年度の入会申し込み児童数は、新規開設箇所を含めて、平成24年２月末現在で143人となっており、クラブごとの内訳は喜多36人、大洲32人、平14人、粟津13人、長浜16人、中野３人、新谷11人、菅田８人、久米５人、平野２人、河辺３人となっております。
現在開設している６カ所の入会児童については、今年度クラブを利用した１、２年生のほぼ全員が、24年度も引き続き入会予定となっており、徐々にではありますが、放課後児童クラブが浸透してきているものと考えております。
しかしながら、平成24年度新規開設箇所につきましては、事前アンケートで希望された方の約半数しか申し込みがなく、入会者をいかにふやしていくかが課題となっており、今後におきましても広報「大洲」やホームページ、学校でのチラシの配布などを通じて、放課後児童クラブの周知に努めてまいりたいと考えております。
また、平成23年度は、受け入れに余裕がある児童クラブにつきましては、夏休み期間中だけの受け入れを実施し、19名の利用がございました。平成24年度におきましても、定員に余裕のある児童クラブにおいては、夏休み期間中の受け入れを行いたいと考えております。
現在のところ、特に大きなトラブルや苦情もなく、大洲市ＰＴＡ連合会での児童クラブ保護者へのアンケート調査では、開設時間の延長や保護者負担金の見直しを希望される意見が一部にございましたが、７割強の方が施設の設備や運営内容に対して満足されており、とても助かっている、家庭では得ることのできない体験をさせてもらっている、子供が楽しそうに行っているという御意見を寄せていただき、大変ありがたく思っております。
新規開設については、当面予定しておりませんが、指導員の研修を計画的に実施いたしまして、質の高い保育サービスの提供に努めるとともに、安全で安心な放課後児童クラブの運営に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
以上、お答えとさせていただきます。
○松岡良明産業経済部長 議長
○後藤武薫議長 松岡産業経済部長
〔松岡良明産業経済部長 登壇〕
○松岡良明産業経済部長 私のほうからは、福積議員御質問のうち、鳥獣被害対策についてお答えをいたします。
野生鳥獣による農作物等への被害は年々増加しておりまして、生産量、収穫高の減少はもとより、生産者の営農意欲の減退や、ついには耕作放棄地の増加につながるゆゆしき問題であり、その対策には苦慮しているところでございます。
平成23年度におきましては、国の緊急雇用創出事業を活用し、有害鳥獣による被害調査や地元猟友会への情報提供など、捕獲業務の支援を行う臨時職員を配置し、対応を行ってまいりました。
また、議員御質問の中にもありましたが、今年度狩猟免許取得費用の一部助成制度を創設し、狩猟免許保持者をふやし、捕獲を行っていただく人材の確保を図ったところでございます。
このような取り組みにより、今年度の特別許可期間におけるイノシシの捕獲頭数は、昨年を15％上回る1,610頭を捕獲したところでございますが、それでも被害が減少したという実態はなく、今後とも猟友会を初め関係機関と連携をとりながら取り組んでまいりたいと考えております。
議員御質問の市職員の狩猟免許所持者数につきましては、現在９名が所有しております。その内訳として、銃器、わなの両方を所持している職員が４名、銃器のみが３名、わなのみが２名となっております。これらの職員におきましては、それぞれ地元猟友会に所属し、休日等を中心に鳥獣捕獲に率先して取り組んでおりまして、地域の貴重な人材として、地元からも期待をされているところでございます。
議員御指摘の若年層の職員を中心に狩猟免許取得を呼びかけてはどうかということにつきましては、地域行事への参加などと同様に、職務以外の個人の自発的な行動の範囲内での協力を求めてまいりたいと考えております。
しかしながら、有害鳥獣対策につきましては、農林業だけの問題ではなく、集落や里山の維持、保全にかかわる課題でありまして、最近では市街地においてもイノシシやニホンザルの出没情報が寄せられ、安心・安全な市民生活を確保する上においても、避けて通れない問題であると認識しております。
このようなことから、平成24年度におきましては、狩猟免許取得所持者を鳥獣対策指導員として新たに農林水産課で雇用し、被害調査や捕獲業務にかかわる専門性と機動力の向上を図り、鳥獣対策を充実強化する取り組みを行うこととしております。
また、猟友会や関係機関で組織する有害鳥獣対策推進協議会を中心に、長年にわたり対策を講じてきた経緯があることから、今後さらに連携を強化し、有害鳥獣対策に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解、御協力をいただきますようお願いいたしまして、お答えといたします。
○山岡稔財政課長 議長
○後藤武薫議長 山岡財政課長
〔山岡稔財政課長 登壇〕
○山岡稔財政課長 ただいまの御質問中、私のほうからは人材活用と指定管理者制度のうち、指定管理者制度導入時期についてお答えを申し上げます。
指定管理者制度は、民間事業者が有するサービスのノウハウの活用と施設の管理経費の軽減等を目的に、公の施設の管理制度として、平成15年９月の地方自治法の一部改正により制度化されたものでございます。この制度によりまして、公の施設の管理は、法施行後３年間の経過措置はあったものの、それ以前のような業務委託による管理ができなくなり、地方公共団体による直接運営か指定管理者制度を導入するか、そのいずれかを選択することとなったものでございます。
指定管理者制度を早急に取り入れ過ぎたのではないかとの御指摘でございますが、確かに指定管理者制度は、公の施設の設置目的を効果的に達成するために必要と認めるときに活用できる制度でございまして、個々の施設に対し指定管理者制度を導入するかしないかを含め、幅広く地方公共団体の自主性にゆだねる制度となっております。
しかしながら、当市におきましても、この制度が創設されました趣旨、目的を踏まえまして、平成17年１月に大洲市公の施設に係る指定管理者の指定手続等に関する条例を定め、制度の導入を検討いたしました30施設のうち、現時点では23施設において、指定管理者による運営をしているところでございます。そのうち、14施設につきましては、平成24年度末をもって、指定期間が終了いたします。
このようなことから、昨日武田議員さんの答弁の中でも触れましたように、早急に所管の課長、それから担当者を集めまして、施設ごとにこれまでの実績などを踏まえた問題点、課題点などの洗い出しを行うとともに、制度導入の妥当性や有効性、また指定管理料につきましても検討することといたしております。
今後の指定管理者制度の運用につきましては、市及び指定管理者がともに指定管理者制度の趣旨、目的を肝に銘じ、住民サービスの向上につなげる適正な施設管理に努めてまいりたいと考えておりますので、議員各位を初め市民の皆様の御理解を賜りますようお願いを申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
○曽根恭輔商工観光課長 議長
○後藤武薫議長 曽根商工観光課長
〔曽根恭輔商工観光課長 登壇〕
○曽根恭輔商工観光課長 福積議員御質問中、指定管理者制度の問題点のうち、油屋の関係と魅力ある商店街づくりに関する補助制度の２点についてお答えいたします。
まず、肱南憩いの里、通称油屋は、平成16年12月20日に指定管理者として株式会社ジェイアール四国アーキテクツを指定し、郷土創作料理のレストラン業務を運営してまいりました。指定当時は、えひめ町並博が終了して間もないこともあり観光客数も多く、順調に経営が行われておりましたが、町並博効果が終わった平成19年ごろから、徐々に収支が悪化してまいりました。平成20年度から22年度の３年間の平均収支は、年間約180万円の赤字との報告を受けております。
このような状況を改善するため、従業員数の削減、効率的な運営を行いながら、平成23年３月からは、スープカレーを主力としたメニューのリニューアルによる経営改善を図られましたが、黒字とはならなかったようでございます。
昨年の秋ごろから経営状況が思わしくないという相談がございまして、所管課において対応を協議いたしておりましたが、１月に入りまして、会社自体を清算する方向性をＪＲ四国本社で決定したということであり、今年度末をもって、指定管理を辞退する申し出を受理したところでございます。
今後の施設の管理面の問題点といたしましては、現在の条例では指定管理期間を10年と定めていることがございますので、今議会において条例の改正をお願いしているところです。
また、今後の観光振興のことからも、この施設においてレストラン業務を継続していきたいと考えておりまして、今回の事象を踏まえて、指定管理条件の整備を行った上で４月には公募をする考えでございますが、指定管理者の応募がございましても、最短で６月議会に提案の上、議決をいただく手続が必要となりますので、３カ月間余り施設の運営が停止することとなり残念に思っております。できるだけ早く再開できるよう努力してまいりたいと考えております。
次に、魅力ある商店街づくりに関する補助制度についてお答えいたします。
議員御指摘のとおり、特に流通業及び飲食業におきましては、市外からの相次ぐ参入等により、既存の商店街は苦戦を強いられていると認識しております。
そこで、商店街は、このような状況を改善するため、昔の商店街にあった人と人とのつながりに重点を置き、平成22年度に、にぎわい大洲がんばる商店街、平成23年度には肱南・肱北がんばる市事業と銘打って、各商店の特色を出したイベント等を開催しておられます。
市といたしましても、地域づくりのために頑張る地域や団体が地域課題の解決を目的に行う事業に対し、平成22年度から大洲市がんばるひと応援事業補助金を交付し支援をしておりますので、魅力ある商店街づくりに活用していただきたいと考えております。
また、商店街に新規出店を考えておられる方に補助を出すなど応援する制度を新設してはとのことですが、当市におきましても合併前の旧大洲市において、平成９年度から平成16年度に空き店舗対策補助金制度がございましたが、過去の実績をもとに補助の適正さ、効率等から検討した結果、合併時に廃止をした経過がございます。
現時点におきましては、空き店舗を活用する事業者への融資制度である県のチャレンジ企業支援資金など既存の制度の周知を図るとともに、今後も新規出店に係る補助、要望などのニーズの把握に努め、具体的に相談等がありましたら、市としても何らかの助成ができないか検討をしてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきますようお願いいたします。
以上、お答えとさせていただきます。
○青木優幸建設課長 議長
○後藤武薫議長 青木建設課長
〔青木優幸建設課長 登壇〕
○青木優幸建設課長 私のほうからは、福積議員さん御質問のうち、用排水路の改善についてお答えいたします。
市道大洲徳森線の市木や田口地区の市道隣接地につきましては、農地、宅地等への進入路確保のため、農業用用排水路に個人施工による水路ぶたが設置されているところもありますが、冨士山側宅地等の地盤高が異なることから、水路のふたの高さもさまざまといった状況でございます。
この農業用用排水路を連続してふたつき構造の車道にするためには、構造上、この上に直接ふたを敷設することに問題があり、これを解決するためには、自動車が走行しても大丈夫な水路構造に更新する必要が生じてくると同時に、均一な高さでの施工が必要となることから、宅地等への進入に支障を来すところも出てまいりますので、現状での再整備は困難と考えております。
なお、交通安全の面から、歩行者等の通行につきましては、昨年整備をいたしました都谷川北側部を通行していただくことにより、安全確保に努めているところでございます。
今後の整備方針といたしましては、議員御指摘の道路反対側である都谷川沿いの路側に、引き続きガードレールを整備し、市道幅員を確保することにより通行の安全確保に努めてまいりたいと考えておりますので、議員各位の御理解をお願いし、お答えとさせていただきます。
○叶本正教育長 議長
○後藤武薫議長 叶本教育長
〔叶本正教育長 登壇〕
○叶本正教育長 福積議員さん御質問のうち、私からは小学校統廃合の経過及び児童数の推移の御質問についてお答えいたします。
市内の児童数の推移につきましては、昨日安川議員さんの御質問にお答えさせていただきました。蔵川小、大成小、菅田小の児童数の推移を小学校統廃合計画立案時の平成19年度と29年度で申し上げますと、蔵川小15人が５人に減り、大成小17人が21人に増加し、菅田小241人が176人になることが見込まれます。
このような動向の中で、教育委員会では子供たちに最善の学習環境を提供し、望ましい学校規模の中で教育活動が行われることを目指して、複式学級の解消と、ある程度の集団の中で学校生活を送ることが大切であると考え、大洲市小学校統廃合計画を策定したものでございます。この計画をもとに、市内の小学校の統廃合につきまして、御理解を得た校区から、順次統廃合を推進しているところでございます。
菅田小学校は、平成24年４月１日に、蔵川小学校及び大成小学校と統合する計画となっておりましたが、校区内の御理解が得られたのは蔵川小学校のみとなり、本年４月には、蔵川小学校が菅田小学校と統合をいただくことになっております。大成小学校区の皆様とは、引き続き、統廃合の協議を進めさせていただくこととしております。
蔵川小学校と菅田小学校の統合の調印に際して、蔵川小学校統廃合検討委員会からは要望事項として、今回の統合に伴う校名は菅田小学校とし、大成小学校との統廃合に際して校名等を協議する際に、蔵川地区の代表を参加させることという項目が上げられております。また、現在統廃合の検討、協議を進めています大成小学校統廃合検討委員会では、菅田小学校の校名を変更することが、統合条件として求められています。
これらのことから、教育委員会では、去る１月24日に菅田小学校、大成小学校及び蔵川小学校の３校の代表者から成る校名検討委員会の第１回目の会合を開催いたしました。会議では、大成、蔵川両校の閉校となる校区から、閉校に対する思いと校名変更のお願いがあり、それを受けて、現在統合校となる菅田小学校区の皆様が、区長会やＰＴＡ等など地域において検討いただいているところでございます。教育委員会では、それぞれの校区の代表者が真摯に検討、協議していただくことにより、円満な方向づけをしていただけるものと期待しているところでございます。
議員各位におかれましては、子供たちの教育条件、教育環境の整備に向けてこの統廃合計画の推進に御理解をいただき、引き続き御指導、御支援を賜りますようお願い申し上げまして、お答えとさせていただきます。
○二宮隆久教育部長 議長
○後藤武薫議長 二宮教育部長
〔二宮隆久教育部長 登壇〕
○二宮隆久教育部長 福積章男議員御質問のうち、私からは大洲市総合体育館における指定管理者制度の問題点についての御質問にお答えをさせていただきます。
大洲市体育協会の総合体育館指定管理者会計における使途不明金問題につきましては、元会長を含む４名が業務上横領の容疑者として逮捕され、そのうち３名が起訴されました。市民の皆様、議員各位に大変御心配と御迷惑をおかけしていることを、心から深くおわびを申し上げます。
大洲市総合体育館の指定管理につきましては、使途不明金問題が発覚後、施設管理に関する基本協定書に基づき、昨年７月５日から実地調査を行った結果、体育協会を総合体育館指定管理者として継続させることは不適切であると判断し、８月中旬に体育協会と事前協議を行った上で、昨年末をもって指定管理者の指定を取り消しました。
実地調査により、使途不明金が発生した要因として把握いたしましたことは、１つには、特定の職員１人に経理を任せきりにして、体育協会が組織として経理の状況を適切に監督するシステムが確立されておらず内部統制機能が働いていなかったこと、また一つには、始業時や終業時及び業務引き継ぎ時において、利用料金等を複数で確認するといったチェック体制や出納簿の適正な整理がなされていなかったことの２点が上げられます。
また、総合体育館の指定管理を取り消した後の管理につきましては教育委員会の直営で行うこととし、臨時職員等６名を雇用し、職員研修を行った上で、今年１月より管理運営を行っているところでございます。
現在は、再発防止策として、担当課である生涯学習課の指揮監督のもと、事務長を中心に職員の管理監督システムを確立することとし、業務引き継ぎ時には、必ず２名で使用料や領収書の控え、個人利用券半券などの確認をするとともに、事務長が責任を持って使用料を金庫で保管することとしております。
また、使用料の収納につきましては、毎週生涯学習課職員２名が総合体育館に出向き、払込書や納付書等関係書類と現金の確認を行った上で会計課に納めることとし、また業務の打ち合わせ等を行うこととしております。
直営での管理を始めて約２カ月が経過いたしましたが、今のところ大きな問題はなく、使用料、利用者数とも、ほぼ順調に推移しているととらえております。
教育委員会といたしましては、今後さらに総合体育館が市民の皆様に愛され、安全かつ快適にスポーツを楽しんでいただける施設となるよう取り組んでまいりますので、議員各位の御指導、御支援をよろしくお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○後藤武薫議長 次に、桝田和美議員の発言を許します。
○11番桝田和美議員 議長
○後藤武薫議長 桝田和美議員
〔11番 桝田和美議員 登壇〕
○11番桝田和美議員 ３月11日、東日本大震災、あの日から春を迎え、夏が過ぎ、秋、冬と、あっという間の１年でした。私も１年を通して、防災に対する質問もさせていただきました。被災地では、遅々として進まない復旧復興への憤りの中、まだ不自由な避難所生活を送られている方もいらっしゃいます。あの日を忘れたい、けれども忘れないと、今も多くの人が深い悲しみの中で懸命に生きている姿に、東北の方たちの力強さを感じます。どうか心から笑える日が一日でも早く訪れることを願っております。そして、心から亡くなった方々の御冥福をお祈りしたいと思います。
防災は姿勢の問題だと、そして防災意識の重要性を訴えられているのは、釜石の奇跡と言われる子供たちの防災教育を根気強く支えてこられた群馬大学の片田教授であります。３・11前の日本は、避難勧告や津波警報が出ても逃げない。津波防災講演会を開いても、聞きに来る人は、もともと意識が高い人で、なかなか広く普及できない。そして、釜石には、湾の入り口に30年をかけ、約1,200億円を投じ、海底から70メートルという高さの世界一の堤防がある、だから逃げない。防災意識が低下しているのです。私たちは、自然の中に暮らしておりますが、その自然は、時に大きな振る舞いをいたします。だから、教授は、根気強く子供たちに、勇気を持って率先避難者たれと訴えました。真っ先に自分を守ることを教えています。今自分にできること、そのときにできることを精いっぱいやることで、周りの多くの人を守ることができる。そして、子供たちが救ってくれた命を考えると、子供の防災教育は、単に子供たちだけのものではない。それが釜石の奇跡と言われる地域の99.8％の人を、安全なところへと導いたのです。
心配されております南海地震におきましては、30年以内に、マグニチュード8.4程度の地震が起こる確率は60％と言われております。この大地震はいつでも起こる、またどのような自然の災害にも懸命に備えていきたいと考えさせられております。
そこで、我が地域の防災対策についてでありますが、まず洪水対策についてお伺いをいたします。
気象庁が2010年６月に発表しました気候変動監視レポート2010によれば、全国的に高温多雨の傾向にあり、夏の平均気温は、過去113年間最も高かったことがわかりました。また、台風の発生数は、1951年以降最も少ない年でありましたが、梅雨期には、本州各地で大雨の被害が発生しました。明らかに地球温暖化の影響などで、雨の降り方に変化が生じております。
全国約1,300地点でのアメダスの観測では、短時間強雨や大雨の発生回数は増加しております。また、この異常多雨の発生は、20世紀初頭の30年間に比べ、最近の30年間、1981年から2010年では約1.5倍に増加し、１時間降雨量100ミリ以上を超える集中豪雨もふえ、一般的にゲリラ豪雨とも言われております。
本市においては、平成７年、平成16年、平成17年に続き、昨年の台風15号では、河川の増水、越流などによる道路の冠水や家屋の床上床下浸水などの被害により、多くの市民の生活が脅かされました。
そこで、何点かお伺いをいたします。
まず１点目に、本市の１時間当たりの基準の降水量がどのくらいあった場合に浸水のおそれがあるのか。また、そのときに避難を呼びかける地域はどのくらいあるのか。
２点目に、近年の気候変動に伴う降雨の変化について、浸水の危険地域に変化はあるのかどうかをお伺いいたします。
３点目に、避難勧告などの対応マニュアルや洪水ハザードマップは、こういった集中豪雨やゲリラ豪雨などを想定したものになっているのか。
そして４点目に、浸水地域における被害の軽減についてですが、浸水対策として進められている河川改修には、完成までには莫大な費用と時間がかかります。浸水地域住民の皆様の願いは、もちろん浸水しないことでありますが、河川増水時には、排水ポンプの効果の話も伺っております。ポンプ車の数も限られているようで、当面の浸水被害を軽減するために、地域の実情に合った規模の簡易ポンプを常備配備することはできないのか、お伺いいたします。
次に、目に見えるハザードマップ、洪水、津波情報標識についてお伺いをいたします。
東日本大震災に見た津波の恐ろしさは、今でもそうですが、当時テレビで見ていた私たちですら、その恐怖に声も出なかったことを覚えております。
本市でも、長浜地域は海岸に面し、肱川でも満水時には白滝、八多喜あたりまで、海水が上ってくると聞いております。また、河口から河川に浸入した津波は、地理的な要因次第でございますが、１メートルの津波でも、５キロ遡上すると言われております。瀬戸内海での地震でも、もちろん津波は想定されていると思いますが、肱川を有する本市ですので、とても心配をしております。
これはよその市のお話ですが、チリ地震のときに津波警報が出され、避難勧告が出ても、サイレンが異常に鳴り響いても、何の行動も起こさなかった市民がほとんどであったことに、これまでの防災対策の取り組みに、とても不安を感じたとお聞きしたことがあります。情報が出されても、実際に何もなかったことで、ますます防災意識が希薄になることも考えられます。日ごろからの意識啓発や、学校においては、防災教育や避難訓練などが重要になってきます。
そこで、長浜地域での防災対策はどのように進められているか、お聞かせください。
また、来年度予算の中に、143万3,000円でハザードマップ作成費が計上されております。まずは、どのようなものになるのかお聞かせください。
今各戸に配られております現在のハザードマップは、配られたこと自体、忘れられています。もしも肱川の堤防が決壊したら、また越流による洪水到達時間の様子などを表示されておりますが、自分の住む地域の避難経路、避難場所がよく把握されていないようであります。
そこで、長浜地域や洪水想定地域では、情報伝達が的確に伝わることはもちろん重要ですが、津波であれ、洪水であれ、市民が避難する際の目印になり、安全で速やかに避難できるような、目に見える形のハザードマップも取り入れてはどうでしょうか。目安となる海抜の高さを示す津波標識や、水深、また避難場所を明記した洪水情報標識などを、該当地域の電柱に設置し、そこを通るたびに目にすることで、地域住民の防災意識の向上につながる取り組みと考えられますが、お考えをお聞かせください。
次に、災害時への準備と対応についてお伺いいたします。
昨年12月の定例議会におきまして、女性の視点を生かした防災対策の中で、女性は地域に人脈を築き、地域のことをよく知っていること、介護や子育てなどの経験を通じ、子供や高齢者、生活者の視点を持っていること、こうした女性が災害時の担い手として、その力が発揮できるような仕組みが必要になってくると訴えをさせていただきました。
先日、国連本部の女性の地位向上に関する委員会におきまして、災害や復旧復興で、女性の視点を取り入れるということを訴える、日本提出の決議案が採択をされました。他の国が同じような災害に直面したときに、自然災害が女性や子供に対して、より大きな影響を及ぼすとともに、日本の経験、教訓が生かされるきっかけとなると確信しているとの国連次席大使のお話が、新聞に掲載されておりました。
今、全国的にも、地域の男女参画センターや各自治体が、女性の視点を反映した防災パンフレットや避難所運営の手引き、また災害時安心カードなどを作成する動きが広がっております。
本市におきましても、昨年３月11日東日本大震災後、速やかにみんなで減災の冊子が配られ、家庭、地域でもできる減災対策への取り組みが、絵入りでわかりやすくまとめられております。このような冊子は、いつ起こるかわからない災害に備えることを、家庭や地域で話し合うきっかけになることが重要になってきます。
そこで、もし避難所生活を余儀なくされたらどうするか。支援活動が本格化するのは３日後、その３日分の非常食、飲料水、薬など必要なものを備えることや、避難、また避難所運営に係るマニュアルや手引きなどの作成、救急医療情報キットは自宅に、災害時安心カードは、氏名、住所、年齢はもちろん緊急連絡先、かかりつけ医、血液型、持病などを記入し、常に携帯できるサイズで全市民に配布するものです。このように、いざというときに避難所運営の手引きや、その場で情報がわかる災害時安心カードを作成される計画、お考えはないかお伺いいたします。
次に、子育て支援についてお伺いいたします。
まず初めに、子供の健康支援についてお伺いいたします。
国において、2011年度第４次補正予算案が可決されました。東日本大震災で被災した事業者の二重ローン対策や、すそ野の広い自動車産業では、景気拡大にもつながるエコカー補助金も復活いたしました。また、公明党が推進してきました健康、医療、介護、子育て支援に関する各種事業の継続のための予算などであります。
この中には、本市においても感染症予防事業として取り組まれている子宮頸がん、小児用肺炎球菌、Ｈｉｂワクチンの公費助成事業の継続に必要な予算も含まれております。これら３つのワクチンの接種の実績をお聞かせいただいたらと思います。
また、公明党は、本来なら国において恒久的な仕組みで対応すべきと主張してまいりましたが、基金の１年延長ということで補正予算が承認されました。本市においても、来年度予算にも計上していただきましたが、今後においてこの事業の継続はどのようにお考えなのかをお聞かせください。
次に、ポリオ、小児麻痺の予防接種についてお伺いいたします。
現在日本では予防接種法に基づいて、約30年間経口生ワクチンが集団接種されております。入っているウイルスは、病原体を弱めているとはいえ、生きていますからウイルスが変化するなど、何らかの要因でポリオにかかったときと同じように、まれに手や足に麻痺があらわれることや、予防接種を受けた人と接触した人の中にポリオと同じような麻痺などの症状があらわれることがありますが、不活化ワクチンでは麻痺は起きません。
ポリオの予防接種を受けた人の中でポリオによる麻痺と認定された人数は、2001年から10年間で15人です。日本では１年におおむね110万人がポリオの予防接種を受けておることから、100万人の接種当たり約1.4人に麻痺が起こるとされております。もし自分の子供がと考えると、生ワクチンの接種を戸惑うお母さんもおります。昨年春の全国生ワクチン接種率は、前年比で２割も低下しているようですが、小児科の先生は、もし流行している国から持ち込まれたら、免疫のない子供が多いと感染が広がることも懸念をされ、ワクチン接種を呼びかけられております。
また、先進国では既に不活化ポリオワクチンがほとんどで、日本の対応はおくれておりますが、国においてことし秋に導入できるように努めるとの見解が発表されました。まだ正式な決定ではありませんが、このワクチンは４回の接種が必要になります。１回3,000円から4,000円かかることから、若い家庭にはまた負担となってまいります。本市としては、この不活化ワクチンについて現段階でのどのような御所見をお持ちかをお聞かせください。
次に新生児胆道閉鎖症のカラーカードについてお伺いいたします。
新年度から改訂されます母子健康手帳に胆道閉鎖症の早期発見のためのカラーカードが挿入されることになりました。これは生後４カ月までの乳児に起こる重い病気でありまして、胆汁を送る管が詰まり、胆汁が流れなくなって肝硬変を引き起こすものであります。このカードには便の色が示されており、お母さんが赤ちゃんの便の色と比べ、異変が早期に発見できます。４月から全国一斉に窓口で配られると聞いております。
そこで、本市におきましても準備がなされているとは思いますが、新生児を抱えたお母さんは毎日がなれない育児で大変な思いをしております。この病気は生後４カ月までの注意が大事であることから、４月にまだ４カ月になっていない乳児を持つお母さんへの配慮も必要と思います。せっかくのカードですので、説明や啓発についてお聞かせください。
また、この事業への予算はどのようになっているのか、お伺いをいたします。
最後に、ひとり親家庭への支援についてお伺いいたします。
ひとり親家庭では、一人の親が家計を支えながら子育てや家事もこなさなければならないため、二人親家庭に比べてさまざまな点で困難が生じております。また、ひとり親になった理由は離婚が約８割となっており、離婚件数は平成15年からおおむね減少傾向のようでありますが、低年齢での離婚がふえていることから、約３割が20代で母子世帯になっております。
厚生労働省の平成18年の調査では、母親が一人で子供を育てている家庭は約120万世帯、父親一人で子供を育てている家庭は約20万世帯、また母子家庭の88.0％、父子家庭の37.2％が年間就労収入300万円未満の低所得世帯となっております。父子家庭につきましては、経済的な支援よりも家事や子育て支援が行われてまいりましたが、近年の非正規雇用の増大のため、必ずしも経済的に恵まれた環境でないことから、平成22年８月からひとり親家庭の家計を支援するための児童扶養手当の対象に父子家庭も含まれることになりました。
本市も例外でなく、毎年の当初予算で児童扶養手当支給事業は増額されております。対象見込み人数は、平成23年度9,707名、来年度は１万455名に、給付額では平成23年度約２億3,500万円から、来年度は２億5,400万円の予算が計上されました。幼い子を抱え、雇用形態も不安定で夜遅くまで働いている方もいらっしゃいます。経済的支援、就労支援など、ひとり親家庭に対する支援策は講じられているとは思いますが、子供たちが健やかに成長できる環境には、まだまだほど遠いものを感じます。
そこで、１点目に、放課後児童クラブにおける利用料負担や時間延長についてお伺いいたします。
実家等へ同居されてなく、近くに頼る人も少ないひとり親家庭では、親にとっても子供にとっても、この放課後児童クラブは非常にニーズの高い事業であると思います。ところが、利用料の負担が大きいことが理由で、利用に踏み切れない状況にあります。子供の健全育成のために安心して利用できるように、利用料の支援と時間延長措置がとれないか、お考えをお聞かせください。
また、ファミリー・サポート・センター事業の準備の予算計上もされておりました。25年度の開設予定にはなっておりますが、この事業を待っていた方も多く、特にひとり親家庭にとっても放課後児童クラブと同様にニーズは高いのですが、利用料の問題があります。ぜひ支援ができるよう取り組みをお願いしたいと思います。
２点目は、就労支援の実績についてお伺いいたします。
厚生労働省では、母子家庭の母の経済的な自立支援をするために、就業支援に取り組まれております。近年の厳しい経済状況の中、職についていた人ばかりでなく、専業主婦であったため就業経験が乏しいことから、生計を支えるための十分な収入を得ることが困難な状況に置かれている場合が多いことから、自立支援教育訓練給付金事業や高等技能訓練促進費等事業などの事業を提供しています。これらの事業の一つ一つが母子家庭への支援強化のためのものであることから、どのくらいの方が利用されているのか、実績をお聞かせください。
また、それが大洲市に暮らす母子家庭の方々にとって有効な制度になっているのか、御所見をお聞かせください。
中でも看護師や保育士などの資格を取得するために支援していただくことは、経済的自立に効果的であります。これらの周知、利用拡大へはどのように取り組まれているのかをお聞かせください。
３点目は、父子家庭の医療費支援についてお伺いいたします。
本市の父子家庭数は、平成23年４月１日現在161世帯と聞いております。このうち、平成22年８月より児童扶養手当が父子家庭にも支給対象となり、54世帯が公的支援を受けられております。その手当額は、父子家庭の父親の年収や育てている子供の数などによって決められます。また、厚生労働省の調べでは、先ほども言いましたが、母子家庭の88％、父子家庭は37.2％が年収300万円未満の低所得世帯であります。父子家庭については、従来経済的な支援より家事や子育ての支援にニーズが高いと言われておりますが、近年の非正規雇用の増大の結果、父子家庭であっても必ずしも経済的に恵まれているわけではありません。そんな中で、母子家庭でもそうでしょうが、一人で子育てと仕事に悪戦苦闘している姿が目に浮かびます。
そこで、父子家庭への医療費については、従来の考え方から医療費は母子家庭のみになっております。もちろん、経済的に支援の要らない家庭もあるかもしれませんが、児童扶養手当と同じような考えのもと、低所得世帯に対しまして支援をするお考えがないか、御所見をお伺いいたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○後藤武薫議長 これより答弁を求めます。
○清水裕市長 議長
○後藤武薫議長 清水市長
〔清水裕市長 登壇〕
○清水裕市長 ただいまの桝田議員さんの御質問のうち、私からは防災、減災に関する基本的な考え方についてお答えを申し上げます。
国では、東日本大震災の教訓を踏まえて、国の防災基本計画の修正が行われ、防災基本計画の基本方針に事前対策を拡充させ、被害の最小化を目指す減災の考え方が新たに加えられております。当市の地域防災計画でも、国、県の計画との整合性を図りながら、災害時の被害を最小限に抑える減災の考え方のもと、避難計画や要援護者対策、防災組織体制の整備など多方面での見直しを計画しており、福島第一原子力発電所における原子力災害の教訓を踏まえ、大洲市地域防災計画に原子力災害対策編を追加することとしております。防災、減災を強化するためには災害を知り、地域を知り、知識を生かす取り組みを継続していくことが重要でございます。災害に関する知識はもちろんのこと、地域を最も知り、地域防災の原動力となるのは自主防災組織であります。このことから、自主防災組織を軸とした地域コミュニティー活動を強化することにより、地域防災力の向上が図れ、防災、減災の大きな力となります。
昨年10月には大洲市自主防災組織連絡協議会を設立し、地域に密着した防災対策の推進や防災体制の確立を図ることにより地域防災力を高め、安心して生活のできる地域づくりの実現を目指しております。災害時の行動は平常時の行動に依存するため、平常時からの活動が防災、減災に向けて重要となります。自主防災組織などによる平常時からの防災、減災活動を積極的に支援し、引き続き地域防災の核となる防災士などリーダーの育成に努め、組織力の強化を図ってまいります。
市といたしましても、市民、地域、事業者、行政が連携、協働した災害に強いまちづくりに向け、地域防災計画を柱とした安心・安全なまちづくりに向けた地域防災力の向上に鋭意取り組んでまいります。市民の皆様並びに議員各位の御理解を賜りますようお願いを申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
その他の御質問につきましては、それぞれ答弁いたさせます。
○松田眞総務部長 議長
○後藤武薫議長 松田総務部長
〔松田眞総務部長 登壇〕
○松田眞総務部長 御質問のうち、私からは防災、減災についての個別事項についてお答えをさせていただきます。
時間雨量が30ミリ以上になるとがけ崩れが起きやすくなり、危険地帯では避難の準備が必要となる。80ミリ以上は恐怖を感じる降り方で、大規模な災害の発生するおそれが強くなり、厳重な警戒が必要と言われております。激しい雨には、まず土砂災害を警戒する必要があり、その後河川に集まり洪水を引き起こしますが、雨の降り方は地域ごとに一定ではなく、浸水地域等の特定は雨量データで判断できないのが現状でございます。現在、浸水地域の避難勧告等の発令基準は、大川水位観測所及び肱川第２水位観測所の水位により浸水区域を想定しております。肱川沿いに位置する地域それぞれに避難準備情報、避難勧告等の水位基準を設けております。
また、温暖化に伴う降雨量の変化については、近年、年間の降雨量に大きな変化はないようですが、一日または時間雨量については増加傾向にあり、より一層の注意が必要となっております。平成16年には大洲市や内子町の山間部において、１時間に100ミリ程度の豪雨があり、河辺川や小田川の水量が短時間で増水したことがございましたが、堤防整備等治水対策事業の進捗により、過去の水害と比べ浸水地域面積は減少しております。
次に、洪水ハザードマップ等は、ゲリラ豪雨対応になっているかとのお尋ねでございますが、現在の洪水ハザードマップは、堤防が決壊した場合及び堤防からの越流により浸水した場合の浸水エリア、到達時間について洪水ハザードマップに示し、避難行動の目安としております。ゲリラ豪雨等における最も心配される災害は、土砂災害でありますが、土砂災害発見の危険度が高まったとき、愛媛県と気象庁から共同して土砂災害警戒情報が発表されます。ゲリラ豪雨等では、現地からの情報等も踏まえ、こうしたさまざまな情報により避難勧告等の発令を判断することとしております。
次に、簡易ポンプの配備についてですが、内水処理における排水ポンプの稼働は効果的であります。しかし、国交省保有の排水ポンプ車の数には限りがあります。市内には水中ポンプを保有する事業所もあり、今後は有効性や技術的な課題、安全確保なども検証しながら、災害時の有効活用について検討してまいりたいと考えております。
次に、目に見えるハザードマップについてお答えいたします。
まず、長浜地域での防災対策につきましては、自主防災組織を中心とした津波避難訓練や講習会を積極的に実施され、情報伝達体制の確認など、円滑な避難態勢の整備に取り組まれております。目に見えるハザードマップにつきましては、過去の浸水被害や想定津波高を目に見える形で表示することは、市民に対する防災意識を高め、円滑な避難に効果的であると考えております。
平成20年３月には、久米地区において国交省と共同によるまるごとまちごとハザードマップ事業により、平成16年台風16号時における実績浸水高を表示するとともに、避難方向、最寄りの避難所名等を表示いたしました。
平成24年度には、現在の洪水ハザードマップの見直しに着手いたします。また、南海地震による最大クラスの地震動、津波高等の推計が現在検討されており、その結果により新たに津波ハザードマップを作成する計画でおります。地域ごとの表示にするなど、市民に伝わりやすいハザードマップの作成に努めるとともに、津波高標識の設置について検討してまいりたいと考えております。
次に、災害時への準備と対策についてお答えいたします。
去る２月18日に自主防災組織連絡協議会と肱北、若宮、田口、五郎地区自主防災組織合同による防災訓練を実施いたしました。総合体育館を避難所に模し、避難所体験、避難所の運営方法等について訓練していただきました。大規模災害時の長期的な避難所開設では、避難者、地域住民が運営にかかわることが円滑な避難所運営に欠かせないものと考えております。このようなことから、毎年作成しております危機管理マニュアルとあわせ避難所運営マニュアルについても作成するように考えているところであります。
また、御提案の災害時安心カードにつきましては、昨年作成、配布いたしました防災パンフレットみんなで減災の裏表紙に、我が家の防災メモ欄を設けておりますが、いつでも持ち運びのできるカードについてもさまざまな手法が考えられますので、費用対効果なども含め、今後検討してまいりたいと考えております。
御理解と御協力をお願い申し上げ、お答えとさせていただきます。
○岡村清利市民福祉部長 議長
○後藤武薫議長 岡村市民福祉部長
〔岡村清利市民福祉部長 登壇〕
○岡村清利市民福祉部長 桝田議員御質問のうち、ひとり親家庭の支援についてお答えをいたします。
初めに、放課後児童クラブの支援についてでございますが、クラブの利用料につきましては、放課後子どもプラン検討委員会の提言をもとに、児童１人当たり月額5,000円とし、長期休暇期間中の８月については１万円と決定をしております。児童クラブの運営に当たりましては、一般財源のほか利用料と県補助金を財源としており、平成23年度の児童クラブ６カ所の運営費の決算見込み額約2,200万円のうち、利用料が約530万円、県補助金が約430万円となっており、残りの約1,240万円が市の一般財源となっております。利用料の中にはおやつ代も含まれており、保護者の負担をできるだけ軽減するため、当初から低料金に設定をしており、現段階では利用料の減免等の措置をとることは考えておりませんので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。
なお、クラブの利用時間の延長につきましては、平成25年度開設予定のファミリー・サポート・センター事業での対応も可能なことから、今後保護者等の御意見を賜りながら検討してまいりたいと考えております。
次に、ファミリー・サポート・センターの利用料金でございますが、県内各市の現状は、１時間当たり600円から900円の料金設定となっているようでございます。大洲市における料金設定につきましては、これらの状況を踏まえながら、平成24年度において設定を行うこととしておりますので、その中でひとり親家庭への支援についても検討してまいりたいと考えております。
次に、ひとり親家庭の就労支援の実績でございますが、自立支援教育訓練費支給事業は、平成22年度、平成23年度、各１人が利用され、医療事務講座を受講されております。高等技能訓練促進費支給事業は、平成22年度に看護専門学校へ１人、平成23年度は看護専門学校に１人、医療福祉専門学校に１人が入学をされ、現在３人の方が資格取得に向けて就学されているところでございます。これらの制度を利用していただくことにより、受講料の負担軽減、修業期間中の生活費の負担軽減が図られており、資格取得後は有利な条件で就職できることから、母子家庭の自立支援に有効な制度であると考えております。
なお、これらの制度につきましては、パンフレットを作成し、母子家庭の方々に配付するとともに、広報「大洲」を利用して広く周知しているところでございます。今後ともひとり親家庭に対する子育て支援に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
以上、お答えとさせていただきます。
○谷岡明保健センター所長 議長
○後藤武薫議長 谷岡保健センター所長
〔谷岡明保健センター所長 登壇〕
○谷岡明保健センター所長 桝田議員さん御質問の子育て支援のうち、子供の健康支援について、ポリオの予防接種について、新生児胆道閉鎖症のカラーカードについてお答えいたします。
まず、子供の健康支援のうち、子宮頸がん、小児用肺炎球菌、Ｈｉｂワクチン接種につきましては、国の子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時交付金事業により、平成23年３月から実施しているものでございます。子宮頸がんワクチン接種につきましては、接種開始後、全国的にワクチン不足となり接種できなくなりました。その後再開して、平成24年２月末での接種率は90.7％で、国の目標85％を超える高い接種率となっております。
一方、小児用肺炎球菌、Ｈｉｂワクチン接種につきましては、接種開始直後に国内で死亡報告があり、厚生労働省の指示により全国的に接種を一時中止いたしました。その後再開し、平成24年２月末の全年齢での接種率は、小児用肺炎球菌ワクチンが76.5％、Ｈｉｂワクチンは72.5％となっておりますが、７カ月未満の乳児の接種率は定期予防接種と同程度の約82％となっております。
今後の３種ワクチン接種につきましては、平成24年度当初予算で新規の対象者分は計上しておりますが、その後に対象者の範囲を広げることを国が打ち出しましたので、不足分は来年度補正予算で追加計上し、今後も継続して実施する予定としております。
次に、ポリオの予防接種についてお答えをいたします。
ポリオにつきましては、議員さん御指摘のように、予防接種法に基づく定期予防接種として生ワクチンにより実施しています。生ワクチンにかわり不活化ワクチンを平成24年秋ごろから開始との報道がありましたが、厚生労働省からは早ければ24年度中にもジフテリア、百日せき、破傷風と不活化ポリオワクチンの４種混合ワクチンが導入されることも想定されますが、平成24年度当初からの実施は予定しておりませんとの通知があったものであります。
また、厚生労働省のポリオワクチンホームページにも不活化ワクチンの導入時期は現在公表されておりませんが、昨年末から国内導入のための薬事承認申請が開発企業により行われているようです。このため、現時点では国が示す生ワクチンを接種することで健康被害が生じた場合も予防接種法に基づく給付を受けることができるため、５月と10月の集団予防接種におきましては生ワクチンでの接種を予定しております。しかし、今後は国の方針を見きわめて対応してまいりたいと考えております。
次に、新生児胆道閉鎖症のカラーカードについてお答えをいたします。
議員さん御指摘のように、来年度から母子健康手帳に胆道閉鎖症の早期発見ができるように便色カードの項目が追加されることになります。胆道閉鎖症は、便に異状を呈する疾患のため、便色カードの灰白色から暗いオリーブ色までの７色により判断するものです。胆道に異状があれば便が白っぽくなるため、保護者が便の色とカードを比較して白っぽいと判断すれば、小児科などの診察を受けて、早期発見につなげるようになるものです。新しくなる母子健康手帳は、４月からの配布に向けて準備を進めており、便色カードにつきましては、母子健康手帳交付時や母親学級などにおいて使用方法を説明し、医療機関との連携による相談体制の整備に努めることにしています。
また、４月にまだ４カ月に達していない乳児につきましては、母子関連予算でカードを購入して、現在実施しております乳児全戸訪問事業や育児相談時に使用方法を説明して、啓発に努めてまいりたいと考えております。
議員各位並びに市民の皆様の御理解を賜りますようお願いをいたしまして、以上お答えとさせていただきます。
○岡村清利市民福祉部長 議長
○後藤武薫議長 岡村市民福祉部長
〔岡村清利市民福祉部長 登壇〕
○岡村清利市民福祉部長 先ほど答弁を漏らしておりましたので、父子家庭に対する医療費支援について、再度お答えをさせていただきます。
現在、大洲市における医療費の助成につきましては、母子家庭、重度心身障害者及び乳幼児の医療費に係る助成を行っており、このうち母子家庭医療費の助成につきましては、愛媛県母子家庭医療費補助金交付要綱に基づき県から２分の１の補助を受け、原則母親と20歳未満の子に対し、所得制限などさまざまな内容を規定している中で、母子家庭に限定し医療費の助成を行っているところでございます。
大洲市における母親または父親が一人で子供を育てているひとり親家庭の状況を申し上げますと、平成23年４月１日現在で母子世帯が489世帯、父子世帯が161世帯となっております。議員さん御指摘のとおり、児童扶養手当につきましては、最近の父子家庭をめぐる状況を踏まえ、平成22年８月１日から父子家庭にも児童扶養手当の支給が開始され、平成23年４月１日現在、母子家庭で438人、父子家庭では39人の方に支給をされております。
ひとり親家庭では、一人が家計を支えながら子育てや家事をこなさなければならず、二人親家庭に比べてさまざまな点で困難が生じることは十分承知しているところでありまして、母子家庭の医療費助成と同様、父子家庭への医療費助成についても、ひとり親家庭の支援として有効な手段であると認識しているところでございます。そのため、当市では既存の乳幼児医療費助成とあわせて、平成24年４月診療分から新たに小学１年生から中学３年生までの子供を対象に、入院医療費の助成を行う予定としており、今議会におきまして乳幼児医療費助成条例から子ども医療費助成条例として所要の改正を行い、子育て家庭の経済的負担の軽減を図り、子供を安心して産み育てる環境づくりを整備する予定としております。
御理解を賜りますようお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
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○後藤武薫議長 しばらく休憩いたします。
午後１時から会議を開きます。
午前11時46分 休 憩
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午後１時00分 再 開
○後藤武薫議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
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○後藤武薫議長 次に、二宮淳議員の発言を許します。
○９番二宮淳議員 議長
○後藤武薫議長 二宮淳議員
〔９番 二宮淳議員 登壇〕
○９番二宮淳議員 超党派の二宮でございます。
年度末となっておりまして、職員の方もいろいろとお忙しいことと思います。そういった中で、この３月末をもって退職される部長さんを初めとする一般の市の職員の方、31名とお伺いをしておりますけれども、永年わたりまして市行政に尽力されたことに対しまして厚く、この場をかりてお礼を申し上げます。長い間、本当にありがとうございます。
また、退職されてからも温かい目で大洲市を見ていただいて、適切なる御指導や御鞭撻をよろしくお願いしたいと思います。
それと、事前に通告しておりました問題につきまして質問するわけですけれども、その前に１つ理事者側にお願いしときたいと思うんですけれども、昨日来、一般質問、またそれに対する答弁ございましたけれども、質問、再質問、再々質問ありまして、その回答としておざなりの答えなり、またちょっと違うんじゃないかなというか、回答になってない回答も多々見受けられましたので、そのようなことのないように、私たちが理解できるような明快なる御答弁をお願い申し上げ、質問に入りたい思います。
まず、平成24年度の予算編成についてでございます。
健全な行政は、健全な財政運営の上に成り立つと思いますが、市長の健全な財政運営に対する基本的な考え方について順次お聞かせください。
まず、歳入についてお伺いいたします。
自主財源の確保は大きな課題です。効率化を行い、無駄を省きコストを縮減した、どんなによい政策を打ち出しても、最後はその裏づけとなる財源の確保が必要不可欠です。その財源が伴わなければ、絵にかいたもちというような状況になります。平成24年度の予算編成に当たっては、大手企業撤退による法人市民税の減、固定資産税の減、景気の後退など非常に厳しいと思いますが、平成24年度の市税は、平成23年度当初と比較して１％増加すると見込んでおりますけれども、実際には甘いのではないでしょうか。
そこで、平成24年度の市税の見通しについてお聞かせください。
平成23年度では大洲市の地方税が歳入合計の16％と非常に少なく、一方で地方交付税の依存は43％と非常に高くなっており、今後の国の財政悪化に伴い、大洲市にも影響が出てこようかと危惧しています。地方税の増収を図るのはもちろんですが、大洲市としても企業感覚で利益が出るようなことも考えなくてはならないのではないかと思いますが、何か目玉となるような施策は考えておられないかお伺いをいたします。
財源不足の対応については、市長も頭を悩ませていることと思います。本来、基金に手をつけずに予算が組めれば、これにこしたことはないのですが、平成23年度は財政調整基金に８億円、減債基金に５億円を積み立てしましたが、平成24年度における財政調整基金及び減債基金の活用についてお聞かせください。
次に、市にはどこかに埋もれている財源はないのでしょうか。埋蔵金は、初めからあきらめている人には見つけることができません。現状に満足することなく、常に探求心を持つ人の前にあらわれると思います。埋蔵金があれば、とっくに使っていると言われそうですが、必要以上に大きな基金残高となっているものはないのか、遊んでいる、眠っている財源はないのか。歳入確保に向け、いま一度探してほしいと思うところです。
そこで、歳入確保に向けた取り組みについてお聞かせください。
次に、歳出についてお伺いをいたします。
経費に占める人件費の割合は、利益に大きな影響を与えます。地方財政における人件費は、平成23年では歳出の19.3％を占めており、財政構造上大きな比重を占めており、義務的に経常的に支出されることから、ここ数年来の地方財政の悪化に伴い、人件費問題がクローズアップされております。ただ、人件費を必要以上に圧縮し、市民サービスが低下するようなことがあってはなりません。現在の人件費の状況及び今後の推移について、過去５年間の人件費総額と歳出に占める割合、そして平成23年度決算における同規模のほかの市との比較で、人件費が占める率はどの程度の位置にあるのか、お聞かせください。
次に、限られた財源を効果的に活用し成果を出すために、担当部局はもちろん、財政部局においてもシビアな予算査定を行い、十分精査しているかとは思います。十分精査するということは前年度の例を踏襲し、機械的に予算額を計上することなく、その時々の経済状況や市民ニーズあるいは制度の改廃など、十分に情報を収集し、予算を編成することと思います。そうすることで増額補正を行ったが、結局多額な不用額が出るといった事態もなくなるはずです。不用額が繰越金として翌年度の財源になることも理解できますが、予算措置は細心の注意を払い、必要なものには大胆に措置するぐらいの心構えが必要だと思います。
そこで、決算において多額の不用額を出す事業については、予算措置を慎重にすべきと考えますが、御見解をお聞かせください。
決算の状況を分析し、あるいは資金繰りの状況などを把握し、翌年度の計画を立てる、またはすぐに対応することが必要なのは、行財政運営にも共通する部分があると思います。長年にわたって同じ事業を行っていても時代の要請に合わなかったり、行政と市民ニーズに隔たりが生じていたり、効果が薄れている事業については十分な分析を行い、次の予算に反映させる必要があると考えます。決算において利益を生み出すことが求められます。また、今までどおりの考えで行われている無駄と思われる事業も、もう一度洗い直したほうがいいのではないでしょうか。
例えば、小さいこととは思いますが、事務連絡に使われる郵便でも、必要のないと思われる速達や１回にまとめられるであろう手紙を何通にも分けて出されたりと、一般で考えたら無駄なことが多々あります。小さなことでも積み重ねれば大きなものとなります。いま一度小さいことからでいいですから、考えていただけないでしょうか。歳出決算の分析を十分に行うべきじゃないか、お伺いをいたします。
また、第31号議案でも大洲市の市長等の給与及び議員報酬の特例に関する条例では、そのままの状態で１年間続けるということでありましょうが、もう一歩踏み込んで考えてはいかがでしょうか。
市長、副市長、教育長は給料の10％、議長、副議長は５％、議員は３％で減額はしております。今の御時世、財政状況等考えれば、このままおざなりの状態でいいのか。例えば議員報酬が高いとの市民の声を、市長としてどう受けとめているのか。議員報酬においては現在議会改革調査特別委員会で鋭意御審議されているから、議員のことは議員で決めることであると認識していますというような答えが返ってくるかもしれませんが、さらにもう一歩進んで、市長の腹の中で議員に今の報酬で妥当なのか、市民全体の平均所得や市の財政を考えれば、もう少しみんなでそのことを理解しよう、そういう思いはないのか。市長としてはどのようお考えかをお聞かせいただきたいと思います。
職員給与においても国家公務員の給与削減法が成立し、平均7.8％削減されることが決定し、総務省が地方公務員においても自主的かつ適切な対応を求めています。大洲市として対応はどのようにするのか。他市町の動向を見てから決めるなど悠長なことを言ってる場合ではないのではないでしょうか。大洲市の財政状況を見て、大洲市としてはどのようにするのか、早く決断をしていただきたいと思います。何かにつけて日和見のようなことばかり言われるが、すべてにおいて自主性ということが大事であると考えますが、どのようにされるおつもりかお伺いをいたします。
次に、職員の運転する車の交通事故等についてでございます。
愛媛県内において交通死亡事故が多発しております。先月も長浜において知り合いの方が事故で死亡されております。
そこで、職員の運転する車の事故についてお伺いをいたします。
それには専任運転職員や一般職員、臨時職員の公務遂行中の事故または職務外の事故があろうかと思います。簡単な接触事故から重大な酒酔い運転、死亡事故など、その範囲は広いですが、その実態は把握されているのでしょうか。
最近気になることは、専決処分された職員の事故の賠償金が多々出ていることであります。これほども多く事故が起こるのでしょうか。近年の事故状況をお知らせ願います。
事故が起こってからでは遅いのであって、事前の取り組みとして職員教育等で改善されるのではないかと思いますが、大洲市として取り組んでいること、また今後取り入れようとしていること等があるのかお伺いをいたします。
交通事故等にかかる職員の懲戒処分等に関する取扱要綱はあるのかも、お伺いをいたします。
次に、国道378号沖浦－須沢間についてであります。
国道378号も瞽女トンネルが開通してから交通量がかなり多くなってきております。その中で、唯一道が曲がりくねり、交通に支障を来しているのが沖浦－須沢間であります。ここは、急峻な山肌が道路端まで迫り、落石の危険もあり、実際過去には落石による通行どめもありました。この間をトンネルでつなげればドライバーの利便性がよくなり、安全性も向上すると思います。以前はそのような計画もあったとお聞きしますが、現在では一向にそのような気配はありません。大洲市としても地域住民の利便性のみならず、一般のドライバーの負担軽減の意味からも、国に強く働きかけをしていただき、その実現を望むものですが、お考えをお聞かせ願います。
次に、中学校の武道必修についてでございます。
４月から始まる中学校武道必修に関し、柔道か剣道、またはそれ以外のものを選択して授業で行われる予定であるが、市内の中学校ではほとんどが柔道ではないかと思うが、その状況をお知らせ願います。
私も、過去に柔道を習っておりましたが、一歩間違えば危険を伴うスポーツであるということの認識があります。実際、当時練習中に柔道部員がクモ膜下出血で亡くなってしまったという痛ましい事故に遭遇し、胸を痛めた苦い経験があります。その経験から男女とも必修とする準備が万全だとは思えません。けがの防止は万全なのでしょうか。柔道を教える教員の確保は十分でしょうか。もし、いないのなら初心者が初心者にわざまで教えることの怖さがあります。教員に講習会を開くなど、実業団、大学、警察などの柔道部ＯＢや地元の柔道連盟と連携して細心の注意を払い、経験者からのアドバイスをもらい、十分な安全対策をとっていただきたいものです。痛ましい事故が起きてから想定外では困ります。柔道を教える教員への指導は万全なのかお伺いいたします。
また、生徒の体力差をどのように把握し、事故防止をしていくのか。また、安全は担保できるのか。市として安全性を追求した独自のマニュアルをつくるべきではないかお伺いをいたします。
以上で私の質問を終わります。
○後藤武薫議長 これより答弁を求めます。
○清水裕市長 議長
○後藤武薫議長 清水市長
〔清水裕市長 登壇〕
○清水裕市長 ただいまの二宮議員さんの御質問のうち、私からは市税の見通しについて、主要施策について、議員報酬、特別職等の給与及び職員給与についての３点についてお答えを申し上げます。
まず、市税の収入についてでございますが、市税の収入は個人所得の低調な推移や消費の低迷、企業の撤退や投資減退、デフレなどが各税目ともに税額の下振れの要因となっておりまして、二宮議員さん御指摘のとおり、大変厳しく、予測の困難な状況にあると考えております。このような中、算出に際しましては、会社四季報、愛媛経済レポート、内閣府、県、日銀松山支店の経済概況など、県内外の景況判断や雇用状況を参考に、税に関する各種の報告書や申告書、税務調査等で得た情報の活用と税制改正等の影響を判断することにより、できる限り高い精度で市税収入額を見込むように努めておるところでございます。
御質問のありました平成24年度の市税当初予算額におきましては、各税目ごとに収入額を見込む方法で算出しており、基幹税である固定資産税は３年に一度の評価替えに当たり、家屋の減価償却、地価の下落や土地の負担調整措置等の一定水準への到達等による減少を見込んでおります。
一方で、個人市民税にありましては、平成22年度の税制改正における16歳から18歳までの特定扶養控除の縮減と年少扶養控除の廃止に伴いまして、平成24年度の課税分から控除額の減少が課税所得を引き上げていることによりまして、前年度と比較いたしまして7.8％、約9,550万円の増加を見込んでおります。
また、たばこ税におきましても、平成22年10月の税率改正により、税率で１本当たりの単価がアップしたことから、消費本数の減少や価格の安価な銘柄への消費転換が進む傾向にはありますものの、逆に税収は増加する傾向にございまして、前年度比24％、約5,910万円の増加を見込むものでございます。
軽自動車税など、その他の税目におきましては増加要因は見当たらず、おおむね減少あるいは前年度並みで推移するものと見込まれる状況でございます。
以上によりまして、市税全体では平成23年度当初予算と比べまして１％、約4,060万円増の約40億8,090万円を計上するものでありますが、決して景気の上昇による市税の増収ではないということを御理解いただきたいというふうに考えております。
今後におきましても、引き続き課税客体や所得等の調査による適正な課税を推進するとともに、滞納原因の調査分析等により負担能力に応じた徴収、税債権の回収に努めることにより、公正公平で、より安定した税収の確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、主要施策についてお答えを申し上げます。
平成24年度の当初予算につきましては、元気で魅力あるまちづくりを念頭に、地域の活性化につながる新規施策の検討も行った上で、その必要な事業について予算計上を行ったところでございます。これらの事業のうち、一端を申し上げますと、まず新規栽培作物として沢ワサビの栽培実証試験に取り組むこととしております。栽培方法を確立させ、軌道に乗せることができれば、数年後には収穫できるものと期待しているところでございます。
また、河辺地区の特産品として、この沢ワサビを使って加工品の開発もできれば、地域振興につながり元気が出てくるのではないかと大いに期待しているものでございます。
現在ある豊富な地域資源を生かした産業振興も重要であると考えております。年間を通して安定した売り上げを確保できることは、産業振興の面で大変重要であると考えておりますので、大洲の産物を使った加工品や農林水産物を対象に大洲ええもんセレクションの認定を行い、地域を代表する商品として重点的に支援を行うことで認知度を高め、流通拡大と地域産業の活性化を図りたいと考えております。
また、24年度のＯ級グルメコンテストでは、大洲で生産される加工食品を使った料理や保存食を募集ことと考えております。その概要を申し上げますと、料理部門では、トマトや白菜といった大洲で生産される食材やみそ、漬物といった加工品を使用した料理を募集するとともに、アイデア部門では大洲で生産される食材を生かした保存食や保存食をアレンジしたものなどのアイデアを募集し、大洲の伝統的な食文化や産品を生かして、新たな料理の開発や伝統ある料理を掘り起こし、それを飲食店等で製造販売するとともに、その食材をＰＲしたいと考えております。
次に、大洲の特産品のＰＲ及び市内の中小企業などの支援のため、大洲商工会議所が行うインターネット販売に対し助成を行うことといたしておりまして、３月２日に本格稼働をいたしましたので、議員各位並びに市民の皆様にもぜひ御利用いただきますようお願いいたしますとともに、市外県外に情報発信をしていきたいと考えております。
１年間を通じて実施いたします「龍馬がゆく！大洲」150年記念事業を通して、大洲のよさを市内外にＰＲすることとしておりまして、この事業を一過性で終わらせることなく、これを契機として産業振興及び地域振興につなげていきたいと考えております。これらの施策を初めといたしまして、市内だけではなく市内外を巻き込み農林水産、商工、産業の活性化を図り、さまざまな経済効果を呼び込み、大洲市を元気で魅力的なまちにしていきたいと考えております。
最後に、議員報酬、特別職等の給与及び職員給与についてお答えを申し上げます。
初めに、市長等の給与や議員報酬について現行のカット率をさらに１年続けるという条例の改正の内容、このことを妥当と考えるのかという御質問がございました。
当市の財政状況は、本議会の冒頭にも述べましたように、市町村合併以来、実質公債費比率の改善を最優先課題にして位置づけ、行財政改革に努めたことにより、目標としておりました18％未満となる見込みで、以前と比べ着実に改善に向かっておりますが、将来に備え引き続き気を引き締めて適正な管理に努めることも必要でございます。このように財政状況の改善が見られる中ではありますが、いまだ税収の伸びが期待しがたく、市民への十分なサービスができていない当市の状況を考えた場合、今回の給与、報酬の特例措置の１年延長は妥当なものと考えております。
次に、議員報酬に対する市民の声を市長としてどう受けとめているのかとの御質問がございました。
議員報酬額の高い低いにつきましては、市民お一人お一人が個々の議員活動をどう見るかによって評価の分かれる部分があろうかと思います。このため、金額のみをもって判断しにくい面もございますが、本市の報酬額が他市との均衡を欠くものでもなく、現段階におきまして住民の声を聞きながら、市行政のチェック機能を果たすという議員の重い職責に見合った額であると考えております。
しかしながら、先ほどから申し上げておりますように、市の財政というのは非常に厳しい状況がございます。これから５年、10年考えたときに本当に財政状況はよくなるのかどうか、なかなか明るい展望が見えない状況にございます。そういう中で市の職員もそうであります、また市議会議員の方もそうでありますが、できるだけやはり優秀な方になっていただき、当然市の行政のチェック、それから市の職員におきましても市の行政のさまざまな分野での働きをしていただくという役目を考えたときに、一方的に報酬を下げるのが適当だというふうには考えておりません。しかしながら、先ほども申し上げましたように、財政状況も厳しい状況がありますので、定員管理を含めまして人数はどういうふうな形が適当と考えるのか。その中で全体としての経費を削減していくということは、十分考えなければいけないのではないかなと思っております。
こういうこともございますが、今後の議会改革調査特別委員会や報酬審議会の結論を踏まえまして、また市長として適切な判断をしてまいりたいと考えております。
次に、国家公務員給与削減法の成立を受け、市は職員給与についてどのように対応するかとのお尋ねがございました。
今回の国家公務員給与削減は、東日本大震災の復興財源確保に対処するためのものでありますが、報道によれば、その背景には消費税率を引き上げるための政治的駆け引きとしての側面も伝えられており、また当初示された公務員の労働協約締結権に関する議論は全く行われていないなど、政局に翻弄されたものと強く感じられ、地方は地方として独自の考え方を持つべきだとの思いをいたしております。
東日本大震災に関しましては、地方においても被災地への人的支援として大洲市職員10名を含む全国各自治体の職員約７万9,000人が派遣され、行政支援活動を展開し、現在に至っております。
また、大洲市では東日本大震災の発生前から、地域の実情や厳しい財政状況等を踏まえ、独自の給与削減や適切な定員管理による人件費の抑制等にも取り組んでまいりました。今後におきましても、第２期集中改革プランや定員適正化計画に基づきまして、さらなる計画的な職員数の適正管理を行うなど、経費削減に努めていくこととしております。
今回の国家公務員に合わせて地方公務員給与削減の法制定への動きもあったようでありますが、結局強制することなく附則として地方に主体的かつ適切な対応を求めることとされたものでございます。市といたしましては、こうした経過を踏まえ、長期的に国家公務員の給与をどのような制度や考え方のもとで決定していくのか。都市手当を含むさまざまな手当のあり方なども含めまして、今後の動向を注視しながら、適切に対応してまいりたいと考えております。市民の皆様並びに議員各位の御理解を賜りますようお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
その他の御質問につきましては、それぞれ答弁いたさせます。
○松田眞総務部長 議長
○後藤武薫議長 松田総務部長
〔松田眞総務部長 登壇〕
○松田眞総務部長 私からは、平成24年度の予算編成についてのうち、人件費についてと職員の交通事故等について、２点お答えいたします。
まず、大洲市の普通会計における過去５年間の人件費歳出決算額と歳出に占める割合でございますが、平成18年度は51億8,498万5,000円で21.0％、平成19年度50億6,523万6,000円、22.2％、平成20年度48億7,726万3,000円、21.3％、平成21年度47億9,043万2,000円、19.5％、平成22年度45億9,520万7,000円、18.5％となっており、年々減少しております。これは、平成17年の市町村合併以降、第１期集中改革プランや大洲市定員適正化計画に基づき、職員数の適正管理を行った結果、平成22年までの５年間で職員数が96名減少したことや給与水準の引き下げを行ったことが減少した要因となったものであります。
次に、平成23年度の人件費の状況ですが、平成23年度予算額ベースでの歳出割合は17.7％となっております。同規模の他団体との比較による人件費の占める割合についてですが、比較できる最新の資料は平成21年度決算ベースとなりますが、同規模の他団体の値が18.4％であるため、ほぼ平均的な構成割合であると考えております。
今後においても、第２期集中改革プランや定員適正化計画に基づき、さらなる計画的な職員数の適正管理を行うことにより、人件費の抑制に努めていくこととしております。御指摘のとおり、職員数を削減することによって行政サービスの低下を招くことのないよう、組織機構の細部にわたる分析検討を行い、適材適所の人員配置を行うことはもとより、職員個々の能力や資質の向上を図るよう努めてまいりますので、御理解を賜りますようお願いいたします。
次に、職員の交通事故等についてお答えいたします。
交通事故等の実態の把握でございますが、職員に対しては軽微な物損事故にあっても報告することを求めており、報告のおくれ自体が不利益処分の対象となりうることとしておりますので、すべての事故等が報告され、把握できているものと判断しております。
件数でございますが、被害事故を除きますと、平成18年度が61件、平成19年度も同じく61件、平成20年度が57件、平成21年度55件、平成22年度50件、平成23年度は２月末現在で60件の報告が提出されております。内訳は、事故が64％、交通違反が36％となっております。
また、懲戒処分に関する規程といたしましては、大洲市職員の交通違反等に関する処分基準を定める規程を策定し、これに基づき職員の事故や違反について分限懲戒審査会において審査し、処分等を行っております。市においては、道路交通法に定められている安全運転管理者等を定め、事業所として安全運転対策に取り組んでおり、職員に対しては年末など飲酒の機会がふえる時期には文書により注意を喚起し、また各部の部内会においても折に触れ、職員に対する安全運転等の指導を行っております。今後も安全運転の推進と交通法規遵守の徹底を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。
以上お答えとさせていただきます。
○神元崇企画財政部長 議長
○後藤武薫議長 神元企画財政部長
〔神元崇企画財政部長 登壇〕
○神元崇企画財政部長 二宮議員御質問の平成24年度の予算編成についてのうち、基金の活用、埋蔵金、多額の不用額、事業の洗い直しの４点についてお答えをいたします。
まず、基金の平成23年度末における残高の見込み額につきましては、午前中、福積議員に副市長から答弁のあったとおりでございます。その平成24年度における財政調整基金及び減債基金の活用についてのお尋ねでございますが、議員各位並びに市民の皆様の御理解のもと取り組んでおります財政の健全化により、徐々にではございますが、状況が改善いたしております中で、平成24年度の当初予算につきましては、これを取り崩すことなく編成をすることができました。また、平成24年度途中における活用も今のところ予定をいたしておりません。
次に、埋蔵金についてお答えをいたします。
眠っている財産、基金残高の大き過ぎるものはないのかとのことでございますが、平成23年度末見込みでは財政調整基金、減債基金、その他を含めまして約52億円の残高がございます。その内訳は、財政調整基金と減債基金が合計で約30億円、地域福祉基金など特定目的の15の基金で18億円、土地開発基金が４億円となっております。それぞれの基金残高につきましては、基本的には基金の目的に則した残高ではないかと認識をいたしており、財政調整基金などは先々のことを考えますと、もう少し必要かと思っているところでございます。
御指摘のように、歳入の確保は市政運営において重要な課題であると認識をいたしておりまして、平成17年度からの第１期行政改革大綱、22年度からの第２期行政改革大綱におきましても改革基本項目の一つとして自主財源の確保を取り上げており、取り組み内容を具体化いたしました集中改革プランにより、市有財産の有効活用として遊休市有地等の処分や市税等収納率の向上に努め、また封筒、市の公式ホームページ、広報「大洲」等での広告事業の実施に取り組んでおります。
その主なものを申し上げますと、遊休市有地等の処分では、平成17年度から平成22年度までの６年間で約４億7,400万円、封筒などの広告事業におきましては約860万円の歳入となっております。今後も職員一人一人が財源を見出すとの考え方に立ち、他市町の取り組みも参考にするとともに、さまざまな方策を検討しながら、自主財源の確保に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、多額の不用額が出る事業は、予算措置を慎重にすべきではないかとの御指摘でございますが、予算編成に当たりましては、その事業内容や希望について十分に精査を行っておりまして、入札等により事業費が減少することや執行時点での事業内容のさらなる精査等により、決算時において不用額が生じるものでございます。中でも不用額の大きなものといたしましては、普通建設事業の工事費の入札減少金がございますが、事業の完了までに事業費が変更となる場合もあることを想定いたしまして、予算の減額補正を行わないこともあり、それらが結果として不用額となっているものでございます。不用額につきましては、御指摘も踏まえ可能な限り減額補正を行うなど、その後の予算編成に反映をさせ、事業の厳選と財源の有効配分に努めてまいりたいと考えております。
次に、事業の洗い直しについてでございますが、まさに二宮議員御指摘のとおり、厳しい財政状況の中では十分な分析を行わなければなりませんし、その結果、仮に効果が乏しいとか時代に合わないものが出てくれば、場合によってはやめる勇気を持つことも必要だと考えております。そのようなことから、事務事業に対する行政評価制度の取り組みの一つといたしまして、平成20年度から担当課による自己評価を行うなど、計画、実行、評価、改善という活動を順に実施をしていきます、いわゆるＰＤＣＡサイクルによる業務の改善を推進しているところでございます。
御指摘のございました郵便物の件などは実例の一つでございましょうし、無駄な事業はないか、役目が終わった事業はないかといった視点に立って、そういうことを常に考えることは大変重要なことでございますので、今後におきましても職員それぞれが事業に対するコスト意識を持ち、また集中改革プランの実行や行政評価を通して組織全体で事業費や事業効果の分析をすることで、一層の経費節減と住民サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。どうぞ御理解を賜りますようお願い申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○二宮勝建設部長 議長
○後藤武薫議長 二宮建設部長
〔二宮勝建設部長 登壇〕
○二宮勝建設部長 二宮議員さん御質問のうち、国道378号沖浦－須沢間のトンネル整備計画につきましてお答えをいたします。
当該トンネル整備計画につきましては、以前計画の一つとしてそのような案があったとは伺っておりますが、現在沖浦－須沢間は２車線道路として整備済みの区間であることから、現時点での改良は難しく、愛媛県が管理されます当圏域の国道、県道は、当面伊方原発から30キロメートル圏内の未整備路線の改良や防災対策を最優先して行うことになるとの回答を愛媛県からいただいております。当路線につきましても、伊方原発から30キロメートル圏内に位置する緊急輸送路の一つであることから、まずは落石等の防災対策を優先して実施されるものと考えております。
今後、他の道路の整備状況、また県の財政状況を勘案しながら、２次改良の必要性に応じまして要請してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解、御協力をお願い申し上げましてお答えといたします。
○横田宏学校教育課長 議長
○後藤武薫議長 横田学校教育課長
〔横田宏学校教育課長 登壇〕
○横田宏学校教育課長 二宮議員さん御質問のうち、中学校の武道必修化についてお答えいたします。
平成24年４月から完全実施される中学校学習指導要領においては、我が国の伝統と文化を尊重し、それをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うという教育基本法第２条第５項に掲げられた教育の目標を目指すため武道が必修化され、体育の時間に剣道や柔道などの授業が行われることとなっております。大洲市内の９つの中学校においては、７校が剣道を、１校が柔道を、残る１校が学年により剣道と柔道を履修するという選択をしております。
議員さん御指摘のとおり、柔道については他のスポーツと比べると危険性が高く、一つ間違えば命にかかわるような事故につながるとの指摘もなされております。そのため、文部科学省も、先週の３月９日金曜日に、武道必修化に伴う柔道の安全管理の徹底についてという通知を各都道府県の教育長あてに出したところであります。その概要につきましては、以下の４点について、各学校とともに設置者において確認することとなっております。
まず、１点目は指導者について、一定の指導歴または研修歴を持った教員が指導に当たる体制になっているか。あるいは、その体制が確保できない場合、適切な外部指導者の協力を得ることになっているかということ。２点目は指導計画について、学習段階や個人差を踏まえ、段階的な指導を行うなど、安全の確保に十分に留意した計画になっているかということ。３点目は施設設備や用具について、安全が確保されているかということ。４点目は事故が発生した場合の対応について、応急措置や緊急連絡体制など対処方法について関係者間で認識を共有しているかということ。
以上、４点がすべて満たされた上で、柔道の授業が実施されるようにし、条件が満たされていない項目が発見された場合には、当面柔道の授業の開始をおくらせ、早急に条件整備を進めるなど、適切な措置が講じられるようにすることという内容の通知であります。また、文部科学省は、柔道の授業を実施予定のすべての中学校に対し、チェックリストを用いてこの４項目について平成24年４月27日の時点で確認し、５月31日までに報告するよう都道府県教育委員会に求めています。
大洲市教育委員会では、柔道を選択している２校に対し、ほとんどの項目についてクリアしていることを確認済みではありますが、なお一層徹底した上で、細心の注意を払いながら、安全面に万全を期していきたいと考えております。また、必要に応じて、大洲市独自のマニュアル作成も視野に入れながら適切に対処してまいりたいと考えておりますので、議員各位、市民の皆様の御理解を賜りますようお願いいたしまして、お答えとさせていただきます。
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○後藤武薫議長 しばらく休憩いたします。
午後２時から再開いたします。
午後１時50分 休 憩
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午後２時00分 再 開
○後藤武薫議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
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○後藤武薫議長 次に、宇都宮宗康議員の発言を許します。
○１番宇都宮宗康議員 議長
○後藤武薫議長 宇都宮宗康議員
〔１番 宇都宮宗康議員 登壇〕
○１番宇都宮宗康議員 民主無所属の会、宇都宮宗康です。本議会最後の質問になりますが、よろしくお願いいたします。
それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
１つとして、周辺地域の市民の足の確保について御質問をします。
昨年の愛媛県下の交通事故死亡者は91名で、うち大洲警察署管内は３名でありました。中でも、近年は高齢者の割合が高くなっていることは皆さん御承知のとおりです。大洲警察署管内で運転免許証自主返納者は101名おられます。この数字が多いか少ないかの受けとめ方はさまざまでしょうが、民間バスの運転手さんたちの話を聞いてみると、高齢運転者としては返納したくてもできないような交通体系になっているから、この程度なのではないかとのお話でした。どういうことなのかというと、高齢運転者は公共の交通手段がないために、どうしても自分の足として自家用車を利用せざるを得ず、自分で何とか運転できるまで運転して、その後は福祉車両に切りかえるというものです。また、高齢者の皆さんに伺ってみても、皆さん公共の交通手段のあるところまで車を運転していかなければどこにも行けないので、どうしても自家用車が必要になるのだということでした。本来都市計画の段階では、市の中心部に行政サービス提供施設、住宅、病院、ショッピングセンターなどが点在し、歩いて自由往来できるコンパクトシティーが望ましいと思われるが、当市の現状を見てみるとそうなっていないのが実情であります。
そこで、お伺いをいたします。
１つとして、幹線交通の担い手である民間バス事業者のバス路線が、年々廃止されていく状況下で、何としても民間バス事業者の協力がないと、周辺部を含めた一体的な交通体系の維持ができなくなってしまいます。何としても民間バス路線の維持を図ることで、市民生活の足の確保をしなければならないのではないかお考えを伺いたい。
２つとして、市内中心部交通のぐるりんバス運行事業の便数増加により、利用者数に変化がどの程度あったのか、その効果のほどについてお伺いをいたします。
３つとして、市内中心部交通の範囲とは、買い物、病院、娯楽に行くためにあり、久米地区、肱北地区の肱川左岸地域には市営住宅、小高いところの住宅団地などがあり、多くの住民が生活されておられます。当然、高齢者も多く住まわれております。５年前に民間の路線バスが運行された経緯がありますが、便数が少なかった要因もあり、利用者の定着には至らず、残念ながらその路線は廃止されました。採算がとれないと、民営による足は確保できないわけです。
そこで、高齢化が進む中、現在運行しているぐるりんバスの路線をさらにもう一回り周辺部まで拡大するか、あるいは周辺部ルートを新設し、主要なバス停、例えばＪＲ大洲駅とか市立大洲病院を両ルートのバス停として共有することにより、そこから既存のルートのバスに乗りかえれるようなシステムにして、周辺部の住民の足を確保することはできないものでしょうか。過去の議会の答弁でも、この事業の導入に当たり、中心部だけでなく周辺地域からも便利がよくなったと言われるような交通体系を整備したいとあります。取り組み、実現の可能性について理事者のお考えを伺います。
次に、大洲市体育協会横領事件をめぐる疑惑についてであります。
平成24年２月18日、大洲警察署は大洲市総合体育館の運営をめぐる体育協会の多額使途不明金で、体育協会元会長など４名を業務上横領の疑いで逮捕しました。これまで、大洲市の調査では使途不明金が670万円としています。さらに、体育協会は指定管理者として随意契約を行っていた時点で120万円の使途不明金があるとして、体育協会の元女性職員を告訴しました。当初、体育協会は元女性職員の単独犯行だとし、使途不明金を返済し、和解を求めたが、女性は組織ぐるみの犯行であり、上司の指示を受けて行った行為であると主張しました。大洲市は、体育協会の主張のみを受け入れ、女性は大洲市に対して、体育協会が同席しての事情聴取を要望したが、拒否されました。体育協会へ大洲市職員の２名が理事として在籍しており、運営にかかわる立場にいたことの認識不足を追及されることなど、一連の不正経理操作が明らかになることの責任を問われることを恐れたのではないか。
今になって疑問に思われるのは、６月議会でも提案したが、女性による事情聴取をしていれば、不正通帳の存在や剰余金の配分表の存在など、今回表面化した事態の解明が大洲市の調査自身で可能であったのではないか。愛媛新聞の報道によると、体育協会長が体育館運営に理事会がほぼ関与していなかったとの発言があり、無責任にも直接犯行に関与した個人の問題のような発言を繰り返し、協会としてのチェック体制が甘かったという認識を新聞報道後に明らかにしたが、体協という組織の最高責任者であるという認識が余りにも欠如しているように感じました。事件の解明を警察任せにし、自浄能力に余りにも疑問符がつく市職員の体協への調査は、一体何を調査したのでしょうか。
その後、指定管理者として随意契約していた期間について調査はしていないのか。これから全容解明が警察、検察、さらには司法の手にゆだねられるという事態は、余りにも大洲市の指導力の欠如、監督体制の甘さの証明にほかならないのではないか。市民は、事件そのものには驚きを隠せないと思うとともに、同時に大洲市は何をしているのか、市民のための組織ではないのか、今の大洲市という組織に我がまちの行政を任せられるのか、率直に感じていると思われます。
こういった一連の事件の流れに対する大洲市の対応に対して、市長、教育長は責任をいかにとるおつもりか。ただ単に遺憾に思いますでは済まされないと思われるが、率直にどう考えておられるのか、市民を代表してお伺いをいたします。
次に、東若宮地区土地区画整理事業における産業廃棄物違法処理についてであります。
平成22年３月議会において質問させていただいた東若宮地区土地区画整理事業により、大洲市土地開発公社が所有し、その後松山地方法務局大洲支局の新庁舎建設予定地として譲渡した用地の中に、産業廃棄物が違法に埋め立てられていた問題については、某建設会社の違法行為に対して大洲市土地開発公社が起こした損害賠償請求訴訟について判決が出たと聞くが、大洲市が、直接起こした訴訟ではないとはいえ、訴訟の原告である大洲市土地開発公社は実質大洲市自身にほかならず、市民目線では大洲市が起こした訴訟ととらえられており、注目されているところであります。判決の内容によっては、被告の某建設会社が大洲市発注工事の参加資格停止などの処分の対象になるのかどうかお伺いをしたい。
次に、平成23年度の決算見込みを見通しての平成24年度の剰余金の使途についてお伺いをします。
まず、平成23年度の決算見込みについて、歳入のうち特に市税、地方交付税、地方債の現時点での決算見込み状況及び歳出のうち、特に人件費、公債費など事務的経常経費の決算状況についてお伺いをします。
平成22年度決算は、大幅な黒字決算となり、将来の資金不足に備えるためとして、その剰余金の大半を財政調整基金など３つの基金に積み立てられたのは承知のとおりであります。仮に今年度も収支状況が黒字見込みと予想され、実質単年度収支でも億単位での剰余金が発生するとした場合、昨年度と同様に財政調整基金、減債基金などへの積み立てを最優先する方針なのでしょうか。
現在の大洲市の財政規模では、一体財政調整基金、減債基金をいつまでに幾らまで積み立てる計画なのか、明確な目標時期及び額を示してもらいたいと思います。決算剰余金の使途についての私の考え方としては、現在の大洲市の財政状況は十分に認識をしておりますが、基金に積み立てるばかりでなく、もっと市民サービスに予算を充当していただきたいと考えます。
一例ですが、大洲市は健康と福祉のまちづくりを目指しています。特に、健康づくり関連予算はまだまだ十分でないのではないでしょうか。例えば、市民に対して実施している健康診査を見ても、一部自己負担なしとなっている項目もあるが、国、県の補助金頼みで、各検診に対して自己負担を徴収している状況であります。検査項目によっては、希望者のみに対して一部負担を実施しているものも見受けられます。女性に対しては、検査項目として乳がんの早期発見を目的にマンモグラフィーを実施されているが、男性に対してはオプションでの検査項目は手薄ではないか。そこで、男性に対しては、最近多くなっている前立腺がんの早期発見を目的として、2,100円の自己負担を徴収して、希望者のみ検査を受ける機会が設けられているが、募集の仕方は適切であったのか。また、今年度の受診者は何名だったのか、さらに検査の実施による市の負担額はどの程度だったのか、実績のほどをそれぞれお伺いをしたいと思います。
さらに、この検査の自己負担額をより軽減するとか、いっそのこと無料化することで広く受診可能な環境を整え、受診率アップを図り、ひいては早期発見により重症化を防止し、究極の目的である医療費抑制につながることができるのではないかと思われるが、どうでしょうか。
これらの特徴的な施策によって、市民の健康に対する意識の向上心が高まり、他の自治体に対しても大洲市を健康推進都市として広くアピールすることができるのではないでしょうか。こういったところへの予算配分を強化することで、将来において結果的に財政負担を減らすことができるのではないかと考えるが、理事者のお考えを伺います。
最後に、巨大地震と原子力災害についてお尋ねをいたします。
東日本大震災後、はや１年が経過しました。巨大地震や原発事故被災地の復興への道のりもようやく軌道に乗ったといえども、瓦れきの撤去や放射能汚染の除染処理がなかなか進まないのが現状です。各自治体、ボランティアによる懸命の努力と関係住民の苦悩の様子が、マスコミ報道されない日はないと言えるのではないでしょうか。原発事故は、絶対に起こり得ないという前提で伊方町にも原子炉が３基設置されています。福島第一原発事故後、安全・安心神話は揺らぎ、一たん事故が発生すると予想をはるかに超える悪影響が出ることが判明し、郷土に住み続けるためには、本市も無関心ではいられないということを嫌というほど認識させられたところです。
四国沖巨大地震帯の連動を予想される中、四国電力は福島第一原発事故を受けて、電源や耐震強度などを改善し、原発再稼働を申請をしました。大洲市議会の原発勉強会では、福島第一原発の沸騰水型軽水炉と違い、加圧水型軽水炉では、原子炉格納容器の破損を防ぐための内部蒸気排出ベント設備は不要としていました。しかし、電気事業連合会は、外国においても採用されている内部フィルターを通し、ベント設備を国内の全原発に設置するとし、より安全強化に努力されています。
そこで、お伺いをします。
１つとして、今被災地で最も問題になっている瓦れきの山の処理の受け入れについてお伺いをします。
被災地の瓦れきの山は、被災地全体の23年分にも相当すると言われ、悪臭や飛散防止のため仮置き場の移動などを強いられているありさまとなっています。瓦れきの受け入れに賛成を表明しているのは、秋田、神奈川、静岡県に続き京都府などであり、問題の安全基準は関西広域連合で検討されている基準を採用するとのことであります。国の基準よりさらに厳しい基準であります。
このような状況下で、きずなという言葉を単にスローガンとするのではなく、実行に移すことこそが真のきずなではないかと思われるが、率直にお伺いをするが、この大洲の地に瓦れき処理の受け入れをすることはできないか。
２つとして、八幡浜市長は、原発再稼働に対しては八幡浜市の同意が必要と明言されていますが、30キロメートル圏内の緊急防護措置区域を導入されるに当たり、再稼働に大洲市の同意が必要と表明されないのか。
３つとして、去る２月16日に行われた愛媛県原子力防災訓練では、大がかりな訓練が行われました。この訓練では、ＳＰＥＥＤＩシステムを利用した想定での訓練で行われたのかお伺いをします。訓練内容としては、バスでの避難誘導、避難先で行われるべき処置、例えばまずは人員確認、スクリーニングなどが行われたと思われますが、以前の議会質問で必要性を問いた安定沃素剤の配布などは今回なされなかったのか。また、疑問に思われるのは、避難訓練場所として使用した施設の位置は基準を満たしていると思われるが、内子町や肱川風の博物館で、市民の危機意識として近過ぎるような気がする。むしろ、避難しようと考えるなら、松山周辺を念頭に市民は避難をしようとするのではないでしょうか。避難すべき場所としては、松山周辺まで想定するべきではなかったかと思われるが、理事者の御見解を伺います。
４つとして、災害時には避難経路の確保が第一であります。観光面や九州との物流の面からも、現在計画されている八幡浜－大洲間の高規格道路の必要性が大事であると思われるが、今後の計画はどのようになっているのか、把握しておられるかお伺いをしたい。
５つとして、先般の報道で津波の想定高が見直しになるとのことでございました。これまで、四国電力は伊方原発沖の地震活断層に対し、最大４メートルの津波を想定していますが、大洲市でも沿岸部の防波堤や肱川などの支川に津波遡上が予想されるのか、また対策がされ、問題はないのかお伺いをいたします。
以上で質問を終わらせていただきます。
○後藤武薫議長 これより答弁を求めます。
○清水裕市長 議長
○後藤武薫議長 清水市長
〔清水裕市長 登壇〕
○清水裕市長 ただいまの宇都宮議員さん御質問のうち、私からは大洲市体育協会の業務上横領容疑に関して市長の責任についてと、巨大地震と原子力災害についての質問にお答えを申し上げます。
まず、大洲市体育協会の使途不明金問題に関しましては、元会長を含む４名が業務上横領の容疑者として逮捕され、３月９日にこのうち３名が起訴されました。議員各位を初め市民の皆様に大変御心配と御迷惑をおかけしていることを、改めまして心から深くおわび申し上げます。
さまざまなスポーツ事業は、健康で明るいまちづくりのためにも欠かすことのできないものでございます。今回の問題が、市民の皆様に御不便や御迷惑をおかけしないよう、総合体育館の管理を直営とするなど適正な管理に努めるとともに、今後の本市のスポーツ振興のためにも、これまで以上に体育協会の指導を徹底してまいりたいと考えております。また、今後同様なことが起こらない環境づくりを行うことが私に課せられた使命であり、責任でもあると考えております。
今後、指定管理者や補助金交付団体に対し実地調査を行うなど、市議会の御意見も伺いながら、再発防止に努めてまいりたいと考えております。
次に、震災瓦れきの受け入れについてお答えを申し上げます。
東日本大震災による膨大な瓦れきなどの災害廃棄物につきましては、被災地の復興を進める上で大きな妨げとなっており、その処理についてはできる限り協力してまいりたいと考えております。しかしながら、災害廃棄物を大洲市で受け入れるためには、大洲市民の安全・安心がやはり最優先でありまして、その処理方法や安全基準が明確に示され、住民の理解を得ることが必要でございます。また、受け入れ予定となる災害廃棄物につきましては、廃棄物の種類、放射性物質による汚染状況、排出地域における現在の状況など詳細な情報とともに、現在災害廃棄物の受け入れを行っている自治体の長期的な受け入れ状況や、放射性物質の汚染状況についても常時経過を確認する必要がございます。なお、災害廃棄物の広域処理となりますので、愛媛県との十分な連携や近隣市町、特に災害廃棄物の運搬経路となる自治体と十分な調整を行い、合意を得る必要もございます。
当市におきましても、復興支援の観点から、瓦れきの広域処理については必要であると認識しておりますが、災害廃棄物の受け入れに当たっては、その安全性について十分な検証を行い、市民の皆様が恒久的に安全に暮らせる根拠を確認した上で、その対応について検討してまいりたいと考えております。
次に、再稼働問題についてお答えを申し上げます。
原子力発電所の運転、点検等につきましては、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律や電気事業法により定められておりまして、原子力発電所の運転再開は国の審査は必要ですが、地元自治体の同意は必要ないとされておりますが、四国電力株式会社では、道義的な考えから、立地自治体として愛媛県と伊方町から安全確認の同意を得るとされております。
宇都宮議員さん御指摘のとおり、原子力災害は広範囲に及ぶものであり、現在見直しが行われております防災指針により、大洲市も緊急時防護措置を準備する区域、いわゆるＵＰＺに該当することになります。そのような中、伊方町と隣接する八幡浜市におきましては、再稼働に当たっては八幡浜市の意向も踏まえていただきたいと、八幡浜市長が表明されております。
私といたしましては、影響範囲が広域的になる原子力災害の性質や、高度な専門性を必要とする分野であることを考えたときに、広域的な調整機能を有する愛媛県が、県民の安心・安全に責任を持つ立場から、大洲市を含めて周辺市町の意見を集約していただきながら、安全確認を進めていただくことが妥当であるというふうに考えております。
次に、愛媛県原子力防災広域避難訓練についてでございますが、今回の訓練では伊方原子力発電所から20キロ圏内の住民を30キロメートル圏外の避難所、救護所に移送することを主な目的として実施されております。
なお、御質問にございましたＳＰＥＥＤＩネットワークシステムにつきましては、今回の訓練では参考資料として愛媛県から予測計算結果の情報提供のみ行われたものでございまして、ＳＰＥＥＤＩネットワークシステムを直接利用した避難誘導は実施されておりません。今回この訓練には、大洲市では20キロメートル圏内の上須戒地区、出海地区、櫛生、須沢地区の住民の方に御参加をいただき、30キロメートル圏外への広域避難訓練を実施いたしました。避難先といたしましては、上須戒地区の住民を肱川風の博物館に、出海地区、櫛生、須沢地区の住民を内子町の内子自治センターに避難していただき、避難所、救護所を設置し、住民の受け入れ訓練を実施したところでございます。訓練に参加いただいた住民の方からは、原子力防災の一連の対応が経験できてよかったという御意見もいただき、初めての訓練ではございましたが、一定の成果は得られたものと考えております。
また、安定沃素剤の配布につきましては、今回の訓練においては配布はされておりませんが、安定沃素剤の取り扱いについての説明がなされました。御承知のとおり、安定沃素剤の服用につきましては、現在国において防災指針の見直しの中で検討されている状況でございまして、昨年９月定例議会で宇都宮議員さんから御提案のございました各家庭への安定沃素剤の配布も有効であるとの協議も行われているようでございます。これら安定沃素剤の服用方法などを含めた防災指針の見直しにつきましては、国の原子力安全委員会で３月中に中間取りまとめが行われることとなっておりまして、これを踏まえ、国の防災基本計画、地域防災計画が修正される方向になると考えております。
次に、避難場所が近過ぎるのではないかとの御指摘でございます。先ほど申し上げましたとおり、今回の訓練としては20キロメートル圏内の住民避難を想定して、30キロメートルより遠い場所に避難所、救護所を設置するということで訓練を実施いたしました。
今後は、適切な住民避難のあり方を含め、愛媛県において県内の避難所の現状調査を行うことと聞いておりまして、30キロメートル圏内の市町の住民を行政区や大字などを単位として30キロメートルより遠くの市町に避難させる組み合わせを協議、調整することとなっております。
大洲市がＵＰＺの範囲内ということでありますが、このＵＰＺというのは実際の放射線量のモニタリングを行いまして、その値により避難などを判断することとなります。ですから、一様に20キロ、30キロというよりは、さまざまな組み合わせが考えられるということを前提に考えながら、広域の避難計画や地域防災計画に反映させていく必要があるのではないかと考えております。
次に、地域高規格道路大洲・八幡浜自動車道の整備計画についてお答えを申し上げます。
国道197号地域高規格道路大洲・八幡浜自動車道は、伊方原子力発電所から半径20キロメートル圏内に位置する地理的な環境でございまして、今後30年間に60％程度の確率で発生すると予想されております東南海・南海地震で地震、津波が発生した場合、避難、補給支援のための道路として、非常に大きな役割を担うものでございます。東日本大震災における福島第一原子力発電所の事故の経験を踏まえますと、伊方原子力発電所における緊急の事態が発生した場合、この道路をなくしては住民の安全な避難経路を確保することは困難であると考えております。もとより、この道路は臼杵港と別府港と八幡浜、三崎港とのフェリーを通じて、九州と四国の高速道路を結ぶ大動脈でもあり、さらに八幡浜・大洲医療圏を結ぶ命の道でもあります。
そこで、今までの整備状況と今後の計画についてでありますが、大洲・八幡浜自動車道約14キロは、平成６年度に大洲市北只から八幡浜市保内町喜木間が計画路線に指定され、平成８年度には八幡浜市大平から八幡浜市保内町喜木間の2.3キロメートルが整備区間に指定されたことから、愛媛県では平成９年度から国道197号名坂道路として事業化し、平成24年度中の供用開始を目指されております。また、平成17年３月には、八幡浜市郷から八幡浜市大平間の3.8キロ間が整備区間として指定され、平成17年度から国道197号八幡浜道路として事業化し、平成23年12月に千丈トンネル工事に着手したところでございます。残る大洲市北只から八幡浜市郷間の約８キロメートルについては、平成16年３月に調査区間に指定されているものの、現在未着手となっており、県におかれましては東日本大震災福島第一原発事故を踏まえ、伊方原発からの安全・安心な避難路等の確保を図るため、この区間につきまして昨年９月の補正予算により調査費を計上し、現在概略ルートの検討を進められているところでございます。このため、本市といたしましても、この区間の早期事業化が図られるよう関係市町と連携しながら取り組んでまいりたいと考えているところでありまして、本年１月にも私も国道197号地域高規格道路建設促進期成同盟会の一員として、国に対し整備区間への昇格を要望したところでございます。
今後とも東日本大震災の検証を踏まえ、命を守る道路の必要性を主眼に、東南海・南海地震対策として、また伊方原子力発電所の避難路等の早期整備として、災害に強いネットワーク形成について取り組んでまいりたいと考えております。
最後に、津波遡上に対する対策についてでございますが、先般国土交通省四国地方整備局から、瀬戸内海側を含む四国の主要９港について津波高の独自想定が発表されたところでございます。国土交通省の大洲河川国道事務所に確認いたしましたところ、肱川の津波遡上の想定は行っていないということでございました。現状といたしましては、平成14年３月に公表されております愛媛県地震被害想定調査、これは安政の南海地震をモデルにしておりますが、これに基づきまして、平成19年度に津波高の推定を実施されております。これによりますと、肱川の河口付近の推定津波高は、標高で申し上げますと約2.6メーターでありまして、約９キロ上流の八多喜地区の祇園橋の下流まで遡上すると推定されております。遡上高は、肱川沿線の居住地側の地盤高よりはおおむね低い状況にあるとのことでございます。
国土交通省四国地方整備局では、今後中央防災会議での新しい知見や最大想定津波高等を踏まえて、四国地震防災基本戦略に基づき、愛媛県を初め関係機関と連携を図りながら、総合的に検討調整を図ることとされております。
次に、支川への津波の影響につきましては、愛媛県によりますと、支川堤防高につきましては基本的に本川に合わせた形で整備をされております。また、その本川と支川の堤防高の違うところについては、逆流防止の水門が設置されておることから、大きな影響は考えられないということでございました。しかしながら、愛媛県におきましても、国の肱川本川に係る調査結果に基づきまして、今後の対応を検討すると伺っております。
また、長浜港及び漁港に設置されている防波堤等につきましては、台風などの異常気象時の波浪を対象に整備されておりますが、愛媛県で想定している津波高は異常気象時の波浪のほうが高いため、大きな影響はないと言われております。これらの津波対策につきましては、国の防災基本計画でも津波対策編が新たに策定されており、愛媛県においても地域防災計画に津波対策編を追加する方向で修正が進められております。
大洲市といたしましても、津波対策につきましては、地域防災計画の見直しに反映させるよう検討しており、国、県による新しい知見を取り入れ、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。市民の皆様並びに議員各位の御理解を賜りますようお願い申し上げ、以上お答えとさせていただきます。
その他の御質問につきましては、それぞれ答弁いたさせます。
○小島健市副市長 議長
○後藤武薫議長 小島副市長
〔小島健市副市長 登壇〕
○小島健市副市長 それでは、決算剰余金の使途について、それと基金の積み立て計画についてお答えを申し上げます。
財政調整基金及び減債基金への積み立てにつきましては、先ほど福積議員の御質問に御答弁申し上げましたけれども、本市の今後における財政需要を申し上げますと、東日本大震災を踏まえた防災対策費が新たな財政負担となっておりまして、あわせて学校施設や公共施設の耐震化事業が大きな財政負担となってきております。また、公民館や保育所、その他の公共施設におきましても、それぞれ老朽化が進んでおり、橋梁、市営住宅、公共下水道などにつきましては、現在長寿命化計画を策定中でございまして、順次整備を進めていくこととなるわけでございますけれども、その財源の確保が問題となっております。
また、一方では、市税の増収が見込めない中で、市町村合併後10年間に限り旧市町村単位で算定をされた交付税が保障されるという市町村合併の特例措置でございます普通交付税も、平成27年度からは段階的に縮減をされるということになっておりまして、この特例措置がなくなりますと、現在に比べまして約14億円が減額されるということで、ますます今後の財政運営は厳しいものになると認識をしております。
また、平成23年度決算において、決算剰余金が発生した場合には、財政調整基金や減債基金などへの積み立てを優先するのかといった趣旨のお尋ねでございましたが、先ほど申し上げましたような状況もございますので、可能な範囲で積み立てを行って、将来に備えるべきであるというふうに考えております。
また、財政調整基金等の積立期間の目標でございますが、近年の不安定な経済状況や国の予算状況など、見込みがたいところがございますので、明確な目標期間を今申し上げることはできませんけれども、合併特例措置による地方交付税の減額措置が段階的に始まります平成27年度以降においては、基金の積み立てが困難になるものと思われますので、それまでに積み立てをしていきたいというふうに考えております。
なお、積み立てる目標金額でございますが、先ほども申し上げましたように、今後地方交付税が単年度で約14億円減少していくといたしますと、歳出を抑制していく必要がございますけれども、急激な歳出の抑制は現実的には大変難しいものと思われますので、財政調整基金の取り崩しを行いながら段階的に調整していく必要があるものというふうに考えております。財政調整基金の積み立てにつきましては、このようなことも踏まえまして、また他市の状況も勘案しながら目標金額を決めていきたいと思いますけれども、当面は30億円程度を目標に可能な範囲において積み立てを行って、将来に備えたいというふうに考えております。
なお、交付税の合併特例措置終了に伴います地方交付税の減額措置につきましては、合併自治体が安定した財政運営を行えるようにということで、合併算定替えの段階的縮減の適用期間から引き続いて、合併自治体に手厚くかつ地域の実情に応じた交付税措置を講じるように、市長会を通じ国に対して強く要望をしているところでございまして、今後も引き続きあらゆる機会をとらえて要望してまいりたいというふうに考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
○松田眞総務部長 議長
○後藤武薫議長 松田総務部長
〔松田眞総務部長 登壇〕
○松田眞総務部長 私からは、東若宮地区土地区画整理事業における産業廃棄物違法処理についてお答えをいたします。
一般的に建設工事において違法行為が行われた場合には、逮捕、公訴、または建設業法第30条に基づく利害関係者からの不正事実の申告により、監督官庁である国土交通省や愛媛県が行う指示、営業停止、許可の取り消しを行う監督処分と、各発注機関において一定期間入札に参加させないことなどを内部的に決定する入札参加資格停止措置の２つの方法が検討されます。どちらにしましても、建設業者に対しては大きな影響を及ぼすことから、その運用については明確かつ統一的に行う必要があり、今回の件につきましても、監督官庁である愛媛県と事前協議を行ったところ、現時点におきましては法令違反の要件が確認できないとの理由により、県においてはいずれの方法も適用できないと判断されております。大洲市の入札参加資格停止の措置につきましては、大洲市建設工事等入札参加資格停止措置要綱に基づき、愛媛県の監督処分、入札参加資格停止措置を参考の上実施しておりますが、愛媛県と同じく原則的には法令違反があるかどうかが基本的な判断基準となります。
御指摘の判決は、産業廃棄物の処理費用に関する損害賠償請求の民事訴訟であり、第一審においてその主張が認められたものでありますが、民事裁判の判決を根拠に入札参加資格の停止措置を行うことは難しいものと考えております。
大洲市といたしましては、市開発公社が損害賠償額を確保することが最大の目的と考えており、現在公社において仮執行処分の実施に向けた準備が進められているところでございます。御理解をお願いを申し上げまして、お答えとさせていただきます。
○神元崇企画財政部長 議長
○後藤武薫議長 神元企画財政部長
〔神元崇企画財政部長 登壇〕
○神元崇企画財政部長 宇都宮議員御質問のうち、周辺地域の市民の足の確保についてお答えをいたします。
まず、議員御指摘の市民生活の足を確保するためには、何としても民間バス路線の維持を図る必要があるという御意見につきましては、全くそのとおりだと思っております。現在、長浜から大洲までの区間を伊予鉄南予バスが、肱川から大洲までの区間を宇和島自動車が運行されており、通勤、通学、通院など重要な交通手段を担っていただいております。地方のバス路線全般に言えることだと思いますけれど、当市内の路線も採算のとれない赤字路線であり、今定例会における補正予算として、その路線の維持、確保のための補助金を計上いたしております。市の厳しい財政状況から赤字分の一部の補助にとどまっているのが現状でございまして、民間バス事業者にも御負担をいただきながら、何とか維持ができているというのが実情でございます。
また、国の補助制度もございますが、輸送人員等の補助要件が全国一律でございますので、基準をクリアすることが難しく、十分に活用することができない状況にもなっております。
今後、国の制度改正に合わせまして、県の補助制度も見直される予定と伺っておりますので、引き続きこれらの制度をできるだけ活用しながら、路線の維持確保に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、ぐるりんバスの増便による変化や効果に関するお尋ねでございますが、ぐるりんバスは平成22年４月から２台、合わせて４便の増となり、１日12便の運行となっております。１日８便でありました平成21年には、１日平均利用者数が100人、１便平均利用者数が12.5人という状況でございましたが、昨年は１日平均利用者数が196人、１便平均利用者数が16.3人となり、大きく増加をいたしております。これは、便数増加による時間的な利便性の向上が大きな要因であると思っております。それが、試しに乗ってみようかという新たな利用者の発掘につながりますとともに、市民の皆様が時を経て循環バス、ひいては公共交通に関心を持っていただく機会がふえたためではないかと考えているところでございます。
特に、雨の日の朝は高校生の利用も多くなりますけれど、統計を見てみますと、平均して利用が多いのは11時から15時の時間帯であり、その時間帯からは買い物や通院等に利用をされているものと推測をしております。
次に、ぐるりんバスをもう一回り周辺部まで拡大するか、新たな路線を新設することにつきましてお答えをいたします。
ぐるりんバスを運行するに当たりましては、中心部の範囲を公共施設、病院や商業施設等の立地状況を勘案しました上で決定の上、中心部のみならず周辺部の方も含めて不特定多数の方が御利用されるものと想定をし、民間バス事業者に運行をお願いをいたし、平成21年１月11日から導入に至ったもので、現在では年間７万人以上、１日当たり約200人の方が利用をされております。このぐるりんバスの運行範囲の拡大につきましては、平成22年の12月定例会におきまして武田議員の御質問にもお答えをしましたとおり、現在の車両２台での運行を前提に申し上げますと、運行便数を減らさざるを得ず、１便の乗車時間が長くなることにつながり、利用者にとっては利便性の向上という目的から再び遠のくことになりますので、困難であると考えております。また、路線の新設につきましても、車両や運行に係る経費が新たに生じますため、難しいと考えております。
市といたしましては、これまでにも御答弁申し上げておりますように、効率化の観点から第１段階として、公共交通機関のない各地域におきまして、小学校統廃合に合わせて導入をされますスクールバスを有効活用して交通空白地の解消に努め、その上でカバーし切れない地域においては、第２段階としてその時点での状況や地域の声をお聞きしながら対応したいというふうに考えております。各地域から幹線へ、そして幹線と中心部を円滑に結ぶ持続可能な交通体系の構築を目指し、その一つとして、昨年の８月愛媛たいき農協の御理解と御協力をいただき、オズメッセ内にバス待合所を新設いたしました。議員御提案のとおり、そのオズメッセバス待合所と大洲病院、大洲駅など乗りかえ拠点での接続性を高め、既存バスと循環バス、スクールバスの利用者が円滑に乗りかえができるように、さらなる利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。
他市町において、ディマンドタクシーやディマンドバスの運行が始まるというようなニュースに接しますと、当市もと考えることもないわけではございませんが、導入し、それを維持していく経費のことを考えますと、ほかにもさまざまな御要望がある中ではやはり慎重にならざるを得ないというのが現実問題でございます。当面は、スクールバスの有効活用をメーンに、次にそれをカバーする方策を考えながら、公共交通の確保を図ってまいりたいと考えております。議員各位、市民の皆様の御理解を賜りますようお願いを申し上げまして、以上お答えとさせていただきます。
○谷岡明保健センター所長 議長
○後藤武薫議長 谷岡保健センター所長
〔谷岡明保健センター所長 登壇〕
○谷岡明保健センター所長 宇都宮議員さん御質問の平成23年度剰余金の使途のうち、検診の状況と健康づくり関連予算の配分強化についてお答えをいたします。
議員さん御指摘のように、当市におきましては、現在一部個人負担をいただきながら各種がん検診を実施しております。平成21年度から国の補助事業として、若年層において年々増加傾向にある乳がん及び子宮頸がんにつきまして、女性特有のがん検診として特定の年齢の女性を対象に無料で検診を実施しております。今年度からは、がん検診推進事業と名称が変更され、今までの乳がん、子宮頸がん検診に大腸がん検診を追加して、特定の年齢の男女を対象に無料で検診を実施いたしました。また、これ以外のがん検診につきましても健康増進法により実施しており、国も死亡率減少効果がある対策型検診として受診を推奨しているところでございます。
一方、男性特有のがん検査として、前立腺がん検査は平成14年度から実施しております。検査は、前立腺がん特異抗体ＰＳＡで実施しており、少量の採血で行えることから、受診者には少ない負担での検査となっております。しかしながら、この検査は早期診断には有効とされておりますが、死亡率減少効果としては現状では証拠が不十分として、国におきましては任意型検診と位置づけされております。
御質問のうち、まず募集の方法につきましては、平成19年度までは区長さんにお願いして事前申し込みにより実施していましたが、平成20年度の特定健診のスタートからは、検診希望者が直接検診会場に出向いてもらい受診していただいております。検診内容及び検診日につきましては、健康チェックカレンダーを各戸に配布するとともに、各地区保健だよりや広報「大洲」、大洲市ホームページ等で市民の皆様に周知しているところでございます。また、検診日までに防災行政無線により受診の呼びかけを行い、多くの方に受診していただくよう努めているところでございます。
次に、受診者数でございますが、今年度は542名の方が受診されており、検診は全額個人負担となっておりますので市の負担はございません。議員さん御指摘のように、前立腺がん検査を無料とすることで、受診率の向上につながるものと考えます。しかしながら、前立腺がん検査は、現在国が任意型検診と位置づけされていることや、対策型検診のほかの検診におきましても個人負担をいただいて実施していることから、来年度におきましても個人負担をお願いして実施したいと考えております。また、検診全体の個人負担も考慮し、今後国の方針も見きわめ、対応してまいりたいと考えております。議員各位並びに市民の皆様の御理解を賜りますようお願い申し上げます。
以上、お答えとさせていただきます。
○叶本正教育長 議長
○後藤武薫議長 叶本教育長
〔叶本正教育長 登壇〕
○叶本正教育長 宇都宮議員さん御質問のうち、私からは大洲市体育協会横領事件についての御質問にお答えいたします。
大洲市体育協会の使途不明金問題につきましては、元会長を含む４名が業務上横領の容疑者として逮捕され、そのうち３名が起訴されることになりまして、議員各位を初め市民の皆様に大変御心配と御迷惑をおかけしていること、心から深くおわび申し上げます。昨年７月５日から、施設管理に関する基本協定書等に基づき実施した実地調査は、体育協会が総合体育館の指定管理者として施設管理や経営面でしっかりした運営ができていたか、市民に対して適切なサービスの提供ができていたかを確認することを目的としており、指定管理者を継続させるかどうかの判断ができる平成20年度から22年度の３カ年を調査期間として実施したものでございます。
なお、平成18年度と19年度の指定管理者会計については、体育協会において再確認される過程で、平成18年度において施設管理費の名目で積み立てられていた120万円が使途不明になっていることを確認され、元経理担当の女性職員を120万円の業務上横領容疑で大洲警察署に刑事告訴されました結果、今回起訴となったものでございます。
次に、女性職員からの事情聴取をしていれば、不正通帳などの存在がわかったのではないかとのことにつきましては、最初に事情聴取の要望書を受理しましたのが昨年７月11日でありました。しかし、その時点では既に双方に弁護士が代理人としてつかれ、司法の場での解決を検討されている状況にありまして、そういう状況の中で教育委員会が単独で女性職員のみの事情聴取をしたとしても、捜査権限がない教育委員会では真相の解明は不可能であると判断したものでございます。
このたびの体育協会の総合体育館指定管理者会計における使途不明金問題について、教育長の責任はとのお尋ねにつきましては、体育協会の実績を信頼して管理を委任してきた立場にある私としては、当該会計に携わっていた４名が逮捕され、その３名が起訴される事態となり、市民の皆様に御心配と御迷惑をおかけしていることを大変申しわけなく思っております。総合体育館の指定管理者である体育協会に対する指導監督が十分でなかったと深く反省しております。しかし、使途不明金問題はいまだ真相解明には至っておりませんので、今後の捜査の動向を注視し、新たな事実が出た場合は体育協会に対し内容の確認を求めるなど、全容の解明に努めるとともに、再発防止に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
○１番宇都宮宗康議員 議長
○後藤武薫議長 宇都宮宗康議員
〔１番 宇都宮宗康議員 登壇〕
○１番宇都宮宗康議員 １つは、体育協会の問題でありますが、今回の予算でも10％の削減のペナルティーを科しておる、こういうことでございましょうが、去年の６月の厚生文教委員会のときにこういうことがございました。トライアスロンが、もう少しで体協、大洲市を含めて協賛でやるということに、体協がやれば問題があるんではないかという、１人の委員から質問がありました。そのときに出た教育委員会からの答弁では、そうではなく体育館の運営でミスをしておるからこういうことと違うと、スポーツ事業をやるのに体協は欠かせないというのが当時の大洲市の見解で、教員委員会の見解でありました。そうするならば、今回体育館の運営によって、元会長を含めて４名の方が逮捕された事件、これはどこに責任があるのかなと、体協に責任があるのか何があるのか、これはひとしく見れば体協に10％の削減をするなら、大洲市の今執行権者である人がやっぱり責任をとってしかるべきではないかなというふうに思っております。
もう一つは、市長が御答弁、長らく大分されて、異例でありがたかったんですが、津波の件です。
巨大地震の関係で2.6メーターというふうに言われましたと記憶したんですが、四国電力は伊方原発でたしか４メーターの津波高を想定しておると。原発を反対される方はそうではないと、もっとあるんだと、地震が大変あるわけだから、そんな生易しいもんではないよというのが今出ておる一般的な言葉であろうかというふうに思っています。津波の予想高も、今後変更されるだろうというふうに言われておりますが、2.6メーターというのは余りにも何か少ないなあというふうに実は思いました。なぜこれを言うのかといいますと、実は長浜の出海や櫛生、それぞれ尾中川であるとか櫛生川、そしてまた今坊のほうには横松郷川があります。ここの人らも原発事故は関係なしに、津波があったときたしか、例えば４メーター以上のものがあったらどのように避難をしていけばいいのか、あるいは今そういうのは余り必要ないとするのか、その辺を少し教えてもらいたいというふうに思います。
これはまた違う機会に話ししてもええんですが、消防団の団長からある機会があってお話をいただきました。原発事故を想定した場合、消防団が出動するのがあるのかなあと、消防団が例えば行くとしたら、防護服、こういうのは貸与、あるいは含めてきちっとあるんだろうかと、見たこともやったこともないというのが現実でありますから、今後の恐らく検討課題かと思いますが、お願いをしたいなというふうに思っています。
もう一つは、災害のことでお話ししますと、実は総務委員会の視察で青島へ行かせていただきました。青島へ行って、区長さんの要望は緊急のときにいわゆるヘリポートがない、今海が荒れて、体が悪い人がおるのに何とか出ようと思うても出れない、ヘリポートのような何らか離着陸できるようなところをつくってほしいという要望が出ました。
○後藤武薫議長 宇都宮議員に申し上げます。
発言時間を超過いたしましたので、質問をまとめてください。
○１番宇都宮宗康議員 ヘリポートの関係です。
もう最後に、いわゆる東若宮の整備の関係です。
これは民事であるとするならできない、四国整備局は、２月22日に四国がんセンターのところで同じような敷地内に瓦れきを捨てたんでしょう、それが原因なのかわかりませんが、その業者に対して入札停止をしました。
以上です。
○後藤武薫議長 これより答弁を求めます。
○清水裕市長 議長
○後藤武薫議長 清水市長
〔清水裕市長 登壇〕
○清水裕市長 ただいまの宇都宮議員さんの再質問のうち、特に津波の問題についてお答えをさせていただきます。
先ほど肱川のほうでは2.6メーターと申し上げまして、それで原発のほうでまた４メーターではないかなということがございました。今回の東日本大震災の状況を見ておりますと、実は津波といいますのは海の地形状況、それから陸上の地形状況によってもさまざまに実は高さが変わってまいります。湾が広く開いているところにつきましては、海の中で津波の水位が上がってまいりますし、それがさらに陸上の山に当たったときに、その傾斜角度によってはその山を遡上するという形にもなってまいります。そういうことも当然考慮されなきゃいけないと思っておりまして、すべてのところが同じ水位高になるものではないと思っておりますが、いずれにいたしましても、中央防災会議の中でこれからの巨大地震に対する津波の想定、それを全体的にやられ、そしてその中で例えばそういう川に入ってくる津波、これは東北でも経験しておりますので、そういうところで遡上がどうなってくるのかという知見をもとに、また肱川の中ではそれぞれ適正な値がセットされるんではないかなと思っております。
ただ、やはり南海・東南海地震のエネルギーはかなりの部分が、実は瀬戸内側には余り入らずに、どうしても南予でもやはり八幡浜から南のところが大きくなってくるもの、特にそちらのほうがさらに心配をしなければいけない状況ではあるのかなというふうに考えております。
それから、あと防護服の関係につきましては、今回ＵＰＺということで30キロ圏ということになりましたので、これからそういう消防団、実は消防もそうなんですが、そういうところで原子力災害のときにどういう自分たちの機材を持たなきゃいけないのか、それにつきましては十分検討させていただきまして、その財源につきましても県等と相談して、必要な財源を確保した上で、手当てをしてまいりたいというふうに考えております。
○二宮隆久教育部長 議長
○後藤武薫議長 二宮教育部長
〔二宮隆久教育部長 登壇〕
○二宮隆久教育部長 ただいまの宇都宮議員さんの再質問に、私のほうからお答えをさせていただきたいと思います。
昨年の６月の厚生文教委員会のやりとりの中での御質問、それに関連する御質問をいただきました。
厚生文教委員会の後、７月に実地調査を私どもはさせていただきました。その内容、結果につきましては、本日も福積議員さんの御質問の中で、体育協会に何が欠けていたのかということにつきましては、先ほど御報告をさせていただいたところでございます。今回の活動補助金の10％のカットにつきましては、人件費を除きました体育協会事務局職員の人件費補助を除いた活動補助金から10％をカットさせていただき、平成24年度の体育協会補助金を予算計上いたしまして、予算案として提案をさせていただいているところでございます。これは、今回の問題が与えた社会的影響を改めて体育協会にも認識いただきまして、原点に立ち返って市民の皆様への信頼回復と自助努力による新たな協会運営に努めていただきたいとの思いでございます。
なお、市教育委員会の理事者についてのお話もいただきましたけれども、今何をしなければならないのかということにつきましては、まず第１点は再発防止をどうするかということであり、第２点につきましては、総合体育館の適正な運営、スポーツ事業を適正にどうしていくかということではなかろうかと考えております。また、３つ目といたしまして、捜査の動向を見きわめていくことも必要であるというふうに考えております。
なお、24年度のスポーツ事業に関する補助金につきましては、昨日も梅木議員さんの御質問にお答えをさせていただきましたけれども、多くの市民の皆様に参加をいただきます主要なスポーツ行事につきましては、補助金は例年どおり計上させていただいておりますし、ジュニアトライアスロン、それからカヌーツーリング、肱川を舞台にする大洲市特有のスポーツイベントでございますが、こちらにつきましては、実行委員会を組織して自主開催をいただいております。こちらにつきましても、例年どおり実行委員会のほうへ補助をさせていただき、市民や市内外からお越しいただく参加者にスポーツを楽しんでいただけるようにさせていただきたいと考えておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
以上、お答えとさせていただきます。
○松田眞総務部長 議長
○後藤武薫議長 松田総務部長
〔松田眞総務部長 登壇〕
○松田眞総務部長 私からは、東若宮地区の土地区画整理事業問題についてお答えをさせていただきます。
四国がんセンターの問題につきましては初めてお聞きしまして、さまざまな要件の中でそういったことが行われたんだろうというふうなことでございましょうけれども、私どもといたしましては、大洲市の建設工事等入札参加資格停止措置要綱に定める基準を県の事前協議等、またそうした工事等が東若宮地区の土地区画整理組合の発注工事であるという、さまざまな事例等をかんがみまして、今のところ現時点での判断としたら、入札参加資格の停止は難しいであろうというふうに判断をいたしております。御理解をお願いいたします。
次に、青島のヘリポート問題についての御質問もございました。
孤立集落の問題につきましては、現在重大な問題といたしまして、私どもは地域防災計画を見直す中で位置づけておりまして、特に一番青島がその問題の大きなものというふうに考えておりますので、ヘリポートの問題等も含めまして連絡体制も含めまして今後検討したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○後藤武薫議長 以上で質疑、質問を終結いたします。
ただいま議題となっております議案49件につきましては、お手元に配付しております議案付託一覧表のとおり、それぞれの常任委員会に付託いたします。
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○後藤武薫議長 次に、日程第３、請願第22号及び請願第23号の請願２件を一括して議題といたします。
本件につきましては、お手元に配付しております請願付託表のとおり、総務企画委員会に付託いたします。
各委員会におかれましては、議案並びに請願につきまして十分に審査を行い、次の本会議において委員会の審査の経過及び結果について、各委員長の報告を求めることといたします。
以上で本日の日程を終了いたしました。
お諮りいたします。
３月14日から16日、19日及び21日は委員会審査等のため休会にしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○後藤武薫議長 御異議ないものと認め、３月14日から16日、19日及び21日は休会とすることに決定いたしました。
なお、３月17日、18日及び20日は市の休日で休会となっております。
３月22日午後２時から本会議を開きます。
日程は、各委員長の報告並びに議案等に対する審議の続行であります。
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○後藤武薫議長 本日はこれにて散会いたします。
午後３時22分 散 会
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