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中村隊員の日常(No.11)

更新日:2022年7月27日更新 印刷ページ表示

中村隊員の日常 (No.11)

みなさまこんにちは、協力隊の中村です。

将来農業を始めたときの副収入を得るため、7月から副業として大洲の植物を使った花屋「THUGIKI」を個人事業主として起業しました。

今回のブログでは、その事業内容等を紹介します。「THUGIKI」では、大洲の豊かな自然が生んだ植生を生かして、盆栽やお花、お庭の管理やデザインなどを行います。

 

THUGIKI(つぎき)」に込めた想いについては、次のとおりです。

(1)接ぎ木

・植物に別の植物をつなげる技術のことで、盆栽や生け花等のちょっととっつきにくいものを、現代でも取り入れやすいデザインにして身近なものにします。

・植物を通じて大洲と人がつながることを目指しています。

(2)継ぎ木

・大洲に自生している植物を守っていきます。家の庭にある木を継いでいく意味を込めています。

(3)継ぎ気

植物は昔から生活には欠かせない物でした。これらの植物に対する知識や文化・思い出などを継いでいきます。

(4)継ぎ器

使われなくなった器や道具を、鉢としてリメイクすることで器も継いでいきます。

(5)IKI/粋

「THUGIKI」の中には「IKI(粋)」が入っています。この粋は、呼吸することを語源としていて、息は吐くことからそぎ落とした美意識を示しています。また、粋と書いて「すい」とも読むことが出来、これは息を吸うことから肉付けをする美意識を示しています。この二つの美意識を、呼吸するように自然と作品に落とし込めるようにとの思いを込めています。

 

そんな「THUGIKI」ですが、肱南地区の貸しギャラリー「とも屋」で展示会をさせていただきました。他にも西予市のゆるりあんで南予の協力隊が集まるなんなんマルシェにも、山本隊員と参加させていただきました。

「かわいい」とか「おしゃれ」といった言葉をもらえ、大洲の植物の魅力に気づいてくれたと思い、嬉しくなりました。

今後は就農を目指しつつ定住する場所の周辺環境を維持していくきっかけづくりとして、また野菜の値段の変動の対策として、本活動を進めていきたいと思います。さらに、山の植物がお金になる仕組みづくり、花を飾る文化が大洲に根付くように、この小さな盆栽から広がってくれたらうれしいなと思います。

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今月はうかいの船頭の活動として、二級小型船舶免許試験にも挑戦しました。こちらは杉井隊員と共に受験しましたが、大洲に来なければきっと取得することはなかったと思っています。大洲に来てから今までやったことがない経験の連続です。

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昨年の9月から協力隊となってもうすぐ一年。協力隊になった当初はまさか船頭や起業をしているとは夢にも思っていませんでした。地域の問題や課題と、それに対し自分のできることは何かと考えながら、出来そうなことはとりあえず提案してその中で反応が良かったものをやりながら活動をしていたら今の感じになっていました。一年間かけて住む地域を見つける計画ではあるものの、やはり他の地域の協力隊の話や活動を見ると、焦ることも多々あります。その中でも、中山間地で入りたい地域が柳沢、蔵川、大谷と絞られてきました。今後は地域を決め、実際に就農する準備に取り掛かっていきたいと思っています。

正直なところ、Iターンでの就農のハードルはかなり高いと感じております。田舎暮らしに憧れを持つ人も多くいますが、生きていくために稼がないといけないのも事実です。そのギャップがなかなか埋まらず定住につながらないのだろうなと感じています。私が目指す現代の百姓も、その考えから生まれたものです。なかなか農業だけでは食べていくのは厳しい。それならばいくつかの生業があれば生きていけるのではとそんなビジョンが少しづつではありますが形になってきたことがうれしくもあり、一方で任期終了後に食べていけるだけの収入はあるだろうかと不安はあります。

任期は残り2年ちょっととなりました。大洲市の農業部門協力隊の一期生として、大洲に定住し、面白いことをやっている人が大洲いると思われるようなモデルになり、それをきっかけに大洲に興味を持ってもらい、移住候補地の一つになれば面白いのではと思っております。

引き続き、農地や空家を探しておりますので情報がありましたらご連絡いただけたら幸いです。